探偵雑誌日記(2019/01-02)

「野村胡堂の復刊」

野村胡堂の捕物帖が復刊される。

量的に最大数と言われている、銭形平次捕物控シリーズだ。

テレビと映画のイメージが圧倒的に強いが、原作の小説では当然ながら異なる事も多い(筈)。

小説で呼んだ作品集は5%位しかない、そのイメージからは差がある。

原作の登場キャラは若い、銭形平次と子分の八五郎は30過ぎだ、女房・お静は25才位だ。

400を越える作品でそれは変わらないと言われるが、未確認だ。

いくつかの捕物帳は、原作よりも映像で知られていると思う。

時代劇の製作が減少しているので捕物帳も同様だ、だがジャンルとしては新作は書かれ続けている。(2019/01/02)

「「探偵作家発見100」」

若狭邦男著「探偵作家発見100」を読んだ。

主に昭和初期・中期のミステリ雑誌を収集して読み、資料とした結果のエッセイだ。

1:幻の作家幻の小説、2:忘れられた探偵作家、3:懐かしい探偵作家、からなる。

古い資料から何かを解明しようとした結果と報告だ。

懐かしい作家名・作品名と雑誌が次々登場するが、同時に知らない名称も多い。

復刊情報も一部はあるので、そちらは探してしまう。

資料性は高いが、完結性と正確性は判断は難しい。

元にした資料が気になる事はおびただしい。

作品リストとしては不充分のようだ。(2019/01/17)

「丸善150周年記念復刊企画」

地域限定やイベント限定の復刊・出版はたまに行われる。

作家の記念館やイベントで、書籍が売られていることがある。

ある程度まとまった注文があれば、出版社が注文に応じる事もあり、限定復刊が行われる事もある。

そこから拡がり、全国的な復刊販売にばる場合もある。

復刊を扱うネットサイトが、出版社に復刊を促す事もある。

複数の店舗を持つ書店ならば、復刊を企画すれば可能性があるだろう。

丸善150周年記念復刊企画もその一つだろう。

色々なジャンルの本の復刊が企画されて公表されている。

年代的な超レアでは無くとも、気になるタイトルはある。(2019/02/01)

「小泉喜美子の復刊」

小泉喜美子は、個人的にはリアルタイム読書した作者だ。

現在には、複数の作品が復刊されて読めるようになった。

「弁護側の証人」「ダイナマイト円舞曲」「血の季節」の三部作が代表長編だ。

短編集はそにままか、再編集されての復刊となる。

海外小説の翻訳者としても活躍したので、翻訳本もまだ残っている。

翻訳は復刊と平行して、新訳に変わることも増えているので、こちらは消えてゆくかもしれない。

極端に時事的な性格がなくて、時代的に劣化しにくい作風なので復刊しやすいとも言える。

1冊の分量的には少なめの本が多いので、合冊・再編集が多い傾向はある。(2019/02/16)