探偵雑誌日記(09/01-02)

探偵雑誌日記「ノスタルジー?」

毎週・毎月・毎季に雑誌は出版されています。推理小説やミステリ専門誌や大衆文学誌も複数あります。

一時期はこれらを多く読んでいましたが、最近はほとんど読んでいません。単行本にまとめられてから読む習慣になっています。

勿論、単行本にならない作品は存在します。しかし現在の関係ジャンルの出版数の多さは全部は読む事をあきらめるしかありません。

それに過去に購入した積ん読本が多く残っていますし、「探偵小説」と呼ばれた頃の作品が好きなマニアで現在は少数派のジャンルが 読みたいという事情もあります。これらは古書として捜す必要があります。

それらはまた多岐にわたりますが、徐々に入手・読書してゆくしかありません。ただしアンソロジー等で復刊される事があります。 読む上ではこれらは読みやすく、内容も現代の眼で選別されています。その中で初出の読みにくい雑誌を読むのは不思議な感じもあります。

その理由は論理的よりも、感情的かもしれません。どこかにある懐かしさあるいは、現在の作品が忘れた先駆者の心かも知れません。

これらを好むマニアもいますし、否定的なミステリ愛好者もいます。趣味の世界としては対立する必要はありません。個々に好きな本を 読んでゆけば良いだけでしょう。(2009/01/05)

探偵雑誌日記「著作権者不明」

小説等は当然に著作物であり、著作権保護期間が存在します。2009年現在の日本では50年です。これは国により異なる場合が あります。

従って単行本、短編小説のアンソロジーでの復刊共に著作権保護期間と著作権者の確認と受諾と費用の支払いが必要です。

ただし、戦後すぐといえば既に60年以上前です。全てが記録に残り、明白ではありません。

その結果、復刊時にはかなりの頻度で「著作権者」・「ご存じの方は連絡して下さい」の記述が登場します。

既に著作権保護期間が終わった作者もいますし、徐々に増えてゆくと思います。しかし、没後50年先に作品が出版される事は少なく 、作者の状況やその時の著作権者も分からない事が普通に起きる事が分かります。

著作権保護期間の終了が話題になる作者は、極めて少ないのが実状でしょう。(2009/01/22)

探偵雑誌日記「紙不足」

最近の本・雑誌では余白を充分に取ったものが多いです。しかし、雑誌ではページ数の加減で内容の一部が離れた所に掲載される事 があります。

第二次世界大戦後は特に紙不足でしたので、雑誌には空白がほとんどありません。

ほぼ全部分が文字で埋められています。従って、小説等の最後がきっちりページに入らない時は(これが普通です)どこかの離れた ところに掲載されています。そこには決まった法則はなく、ただ埋めてゆく作業に思えます。これが繰り返しますので、探偵小説の最後 がページでは最初に来る事も度々あります。

どうしても入らない場合は「次号完結」になります。資料的に「前編」「後編」になっていても、真実は後編はページ不足分のわずか だけという事がしばしばです。

雑誌では挿絵や広告でページ数・文字数の調整をします。それは当然、余裕がある時です。「次号予告」と「離れ掲載の有無」とから 充分に準備出来た部分と後から押し込んだ部分が、おおよそ分かってしまいます。

極端な紙不足期間は短かった用で、少し遅れて発行されて長く続いた「宝石」の懸賞応募作の特集のようなぶ厚い雑誌がまもなく 登場します。(2009/02/14)