探偵雑誌日記(2017/01-02)

「昔の雑誌は校正が曖昧」

出版物の校正の重要さは今では常識だが、抜けはいつでも残る。

増刷があれば修正するが、初版は一番多いだろう。

雑誌は希に増刷もあるが、初版のみが圧倒的に多い。

多くの雑誌は間違いや曖昧な部分を残したままで修正されずに残る。

雑誌掲載の一部は、単行本となるが、その他はそのままとなる。

かなり後で作者らの校正がない状態で復刊される時は第3者が推測する事になる。

単行本が有るときは、後に出版の単行本が優先だが保証はない。

実際に作者の関与が曖昧だからだ。(2017/01/10)

「復刊本・雑誌の古書価」

古い本や雑誌が復刊される事がある、校正ありと無しがある。

間違いも含めて復刊する事もあるが、現代仮名遣いや校正で直す事も多い。

読者数を考えるならば、現代でも読める表記や間違いの修正は必要だ。

修正しないならば、写真での復刻・復刊も可能だが、現代の目で直すのは翻訳に近い。

修正無しの復刊は、需要が少ない事が予想されて部数も限られる。

その復刊本が古書になった時の古書価は気になるが、中途半端な事が多いと感じる。

少なくとも、レアな古書の復刊本が同時にレアになるケースは少ない。

雑誌の復刊は希であるが、同様の傾向だと感じる。

挿絵等の散文以外は、別の作者が著作権を持つので、雑誌の復刻は少ないが、読者はそれは無関心だ。(2017/01/25)

「紙不足時の雑誌」

紙ベースの雑誌は、紙の入手で発行の有無もページ数も変わる。

発行された雑誌を見ても、同じ雑誌だが紙の材質が安定していない。

それは1冊の中でも同様に、紙の材質が複数ある。

意識しての変更ではなく、どう考えても同じ紙が不足した見える。

紙が変わる時はおおむね、悪い材質に変わる、色がついたり印刷の乗りが悪い。

仙花紙と言われる材質が悪い代表的な紙も使用されていたが、結構変質は少ない。

裏が透けて見えたり、活字で圧で破れたりという初期の悪さは避けられない。

仙花紙は薄く、本のページ数の割りには厚さが薄い。

読みにくいが保存時の劣化は多くない本だから、意外と残っている。(2017/02/09)

「雑誌と校正間違い」

校正間違いと言っても、校正で間違いを見逃したという意味だ。

そもそも校正で間違いを直す事が前提だ。

本では、初版で間違いがあれば、もしも増刷があれば訂正するのが基本だ。

初版を販売停止にして、修正増刷が望ましいが余程の事でないと難しい。

増刷が珍しい雑誌では、殆ど修正はされない。

そのために初出の雑誌の間違いが重大だが、雑誌は制約が多くて、逆に間違いが起きやすい。

そもそも生原稿自体が間違いが多いとされる。

それの活字化だが、昔の手書き原稿はそれ自体の間違いと共に、読み間違いが活字になる。

作品タイトルや作者名でも、それは同じだ。(2017/02/24)