探偵雑誌日記(2012/07-08)

探偵雑誌日記「ハードカバーと文庫の同時発売」

ハードカバーと文庫の同時発売が少し始まりました。

書き下ろしなのか、雑誌連載なのかはまだ言えるような数ではありません。

気になるとすれば、普及度と将来の古書としての残る比率です。

実は、これに電子書籍が加わっています。

そもそも、電子書籍は形態上で、雑誌はあっても、古書はありません。

ただし、雑誌ではバックナンバーと呼びます。

そして、バックナンバーの価格は、変動する時があります。

電子書籍は、新刊でもタイミングで価格が変わるという事です。

情報の新鮮度という見方でしょうか。(2012/07/03)

探偵雑誌日記「雑誌と共に生まれて消える新人賞」

文芸雑誌・探偵小説雑誌では、新人賞の企画は付きものです。

そう長く続かないうちに、新人賞が設けられる事が多いです。

そして、雑誌が続いた時は継続し、廃刊になると自然消滅です。

雑誌のリニューアルがあると、賞の性格変更や廃止もあります。

あえて長く続く秘訣を考えれば、雑誌の安定発行と、初期受賞者の活躍でしょう。

賞は注目されて、応募者と応募作のレベルが高い事が必要です。

それには、レベルの高い受賞作と、受賞者の存在が必要です。

応募数の多さは、あまり参考になりません、賞金を上げればよいだけですから。

レベルの高い受賞作は、ひとつは選考委員の顔ぶれも影響しそうです。(2012/07/18)

探偵雑誌日記「何冊発行すれば雑誌か?」

短命雑誌という言葉があります。

中には、創刊号のみの雑誌とかがあります。

形態は雑誌でも、1冊のみでは単行本の雑種系にも見えます。

号数の少ない雑誌でも同様に思えます。

内容や編集方針にもよりますので、何冊以上とは言えないですが、連載のない雑誌は寂しいです。

毎回、特集という連載方針もありますが、ちょっとイメージと異なります。

探偵雑誌は、小説ですから、長編連載と評論かエッセイの連載は期待します。

単行本にするならば、雑誌連載は不要論もあります。

ただ、単行本になっていない雑誌掲載の長編は多いのです。(2012/08/02)

探偵雑誌日記「作者別作品選集」

雑誌連載のみで、単行本のない作家は戦前・戦後直ぐに遡ってもかなりいます。

需要が大きければ、とっくに単行本が出ているか、それの復刊も出ているでしょう。

まずは、1冊でも出版されれば恵まれていると言えます。

同様に、古くに出た単行本は復刊されなければ、ほぼ同様に状況です。

2冊目となると、拾遺集にするか、復刊的な内容にするか、編集方式には悩むはずです。

なかなか安価な文庫版等で、復刊とは行かない様です。

個人的には、レベルの上がった戦後や、30年代の単行本のない作家に目を向けて欲しいです。

そのころの雑誌の方が、より安価に入手できるとは言っても、簡単ではありません。

再評価の忘れられている作家は、多いのです。(2012/08/17)