探偵雑誌日記「ハードカバーと文庫の同時発売」
ハードカバーと文庫の同時発売が少し始まりました。
書き下ろしなのか、雑誌連載なのかはまだ言えるような数ではありません。
気になるとすれば、普及度と将来の古書としての残る比率です。
実は、これに電子書籍が加わっています。
そもそも、電子書籍は形態上で、雑誌はあっても、古書はありません。
ただし、雑誌ではバックナンバーと呼びます。
そして、バックナンバーの価格は、変動する時があります。
電子書籍は、新刊でもタイミングで価格が変わるという事です。
情報の新鮮度という見方でしょうか。(2012/07/03)
探偵雑誌日記「雑誌と共に生まれて消える新人賞」
文芸雑誌・探偵小説雑誌では、新人賞の企画は付きものです。
そう長く続かないうちに、新人賞が設けられる事が多いです。
そして、雑誌が続いた時は継続し、廃刊になると自然消滅です。
雑誌のリニューアルがあると、賞の性格変更や廃止もあります。
あえて長く続く秘訣を考えれば、雑誌の安定発行と、初期受賞者の活躍でしょう。
賞は注目されて、応募者と応募作のレベルが高い事が必要です。
それには、レベルの高い受賞作と、受賞者の存在が必要です。
応募数の多さは、あまり参考になりません、賞金を上げればよいだけですから。
レベルの高い受賞作は、ひとつは選考委員の顔ぶれも影響しそうです。(2012/07/18)
探偵雑誌日記「何冊発行すれば雑誌か?」
短命雑誌という言葉があります。
中には、創刊号のみの雑誌とかがあります。
形態は雑誌でも、1冊のみでは単行本の雑種系にも見えます。
号数の少ない雑誌でも同様に思えます。
内容や編集方針にもよりますので、何冊以上とは言えないですが、連載のない雑誌は寂しいです。
毎回、特集という連載方針もありますが、ちょっとイメージと異なります。
探偵雑誌は、小説ですから、長編連載と評論かエッセイの連載は期待します。
単行本にするならば、雑誌連載は不要論もあります。
ただ、単行本になっていない雑誌掲載の長編は多いのです。(2012/08/02)
探偵雑誌日記「作者別作品選集」
雑誌連載のみで、単行本のない作家は戦前・戦後直ぐに遡ってもかなりいます。
需要が大きければ、とっくに単行本が出ているか、それの復刊も出ているでしょう。
まずは、1冊でも出版されれば恵まれていると言えます。
同様に、古くに出た単行本は復刊されなければ、ほぼ同様に状況です。
2冊目となると、拾遺集にするか、復刊的な内容にするか、編集方式には悩むはずです。
なかなか安価な文庫版等で、復刊とは行かない様です。
個人的には、レベルの上がった戦後や、30年代の単行本のない作家に目を向けて欲しいです。
そのころの雑誌の方が、より安価に入手できるとは言っても、簡単ではありません。
再評価の忘れられている作家は、多いのです。(2012/08/17)