探偵雑誌日記(2018/09-10)

「少年少女奇想ミステリ王国」

出版予定より半年遅れて、少年少女奇想ミステリ王国の第1巻の西條八十集が出版された。

少年ものも地味な復刊状態だが、少女小説はより復刊は少ない。

ミステリジャンルならば、少年少女まてめて扱いそうだが、過去はそうでもなかった。

そして今後は?、それは読者側の反応が影響しそうだ。

このジャンルは詳しいことが知られていないので、読者数も判らない面がある。

西條八十は知名度は高いが、ミステリや少年少女に限ると状況は異なる。

私も初心者だ、期待しているとしか言えない。

単行本は入手困難だが、雑誌となるとどの程度存在するかも判らない。(2018/09/03)

「小栗虫太郎の復刊」

小栗虫太郎は個性が強いためか、復刊が比較的多い作家だ。

代表作の長編「黒死館殺人事件」は大冊だが、複数の復刊がある。

桃源社の大ロマンシリーズや、社会思想社文庫らは作品はまとまっている。

最近では、「二十世紀鉄仮面」や「人外魔境」が復刊されているがどちらも1980年以来となる。

「完全犯罪」を中心にした短編集は、複数回編まれている。

「紅殻駱駝の秘密」が復刊されたが、知名度は低いようだ。

「完全犯罪」での雑誌デビューも、「黒死館殺人事件」での単行本刊行も話題だったと言われている。

それ以前に書かれていたが刊行は遅れたとされる、「紅殻駱駝の秘密」は微妙な扱いのようだ。

現役時の人気が復刊にも影響しているようだ。(2018/09/18)

「結城昌治短編集」

50年前・1970年頃が既に復刊の対象となっている。

1975年の横溝正史ブームを挟んで、多数のミステリ関係が復刊・新刊で出版された。

それから復刊されていない本や、1度だけ復刊程度の本は、今では入手困難だ。

そのころの本も復刊されている。

今の若い読者には、戦前の戦後直ぐの作家とその頃の作家との区別はなさそうだ。

一部の作家は、戦前の方が現在は本が入手しやすい。

結城昌治は、当時もその後も新刊・復刊ともに文庫を中心に多数あった、レベルの高さは当時から評判だ。

それが今は入手困難になっている、そして情報も減っている。

その本が、再編集の作品集も加えて、ぼつぼつと復刊されている。(2018/10/03)

「山本周五郎の少年小説」

著作権が切れた山本周五郎の復刊が、急増している。

新潮文庫には、多数の作品が入って居るが、作品はまだまだ多数あるようだ。

その中で少年小説が、複数巻に別れて文庫で復刊されている。

数年前に大冊のハードカバーで復刊された事もあるが、今回は文庫だ。

少年小説や少女小説は、以前は復刊は少なかった。

代わりに??、少年小説の体系的な叢書が組まれていた事はある。

読みたい人はそれを、古書で探した。

最近になり、アンソロジーやハードカバーや文庫と、そのジャンルが出ている。

少年少女向けの雑誌の全盛期には、多数の作品があった筈であり復刊は楽しみだ。(2018/10/18)