探偵雑誌日記「雑誌名称」
探偵小説専門誌と、大衆文学誌とが、探偵小説が掲載される雑誌です。
前者は専門誌ですから、分かり易い名称を付けると良いと考えがちですが、以外とそうはなっていません。
雑誌名が探偵小説に直接繋がるものと、やや弱く繋がるものと、すぐには内容が分からない誌名が混在します。
「ロック」は、2番目かも知れませんが通常は3番目でしょう。すぐには内容が推察出来ません。
雑誌名というのは、分かり易い方が良いのか、知っている人が区別出来た方が良いのかは微妙です。
第1番目の名称にした場合は、類似の雑誌名が度々登場することになるのが、歴史です。
平凡で分かり易いか、ちょっと変わっており区別されやすいかは悩ましい選択です。(2009/11/11)
探偵雑誌日記「小説募集」
探偵小説雑誌では、小説の募集がされる事が多いです。そして、その次が懸賞小説募集となります。
原稿料の不払いや、懸賞賞金の不払いがしばしば問題になっていますので、当時の小説募集での懸賞の有無の差は明らかではありません。
とにかく、実際にあった募集数はあくまでも編集部発表ですし、不明の場合もあります。
そして、懸賞応募作を受賞以外でも雑誌掲載した事も多いです。
作品のレベルが優れていたのか、単に原稿不足かは想像するしかありません。
21世紀の新人賞募集ブームは、既に当時から存在していたのでしょう。
落選作の転用応募の有無や、応募ペンネームとその後のペンネームの合致確認は通常は分かりません。(2009/11/26)
探偵雑誌日記「探偵小説の創生期」
探偵小説が何時までが創生期でいつから文学の中の比重が高くなったのかは諸説あります。
少なくても戦後すぐはまだ、文学全体の中では比重は少ないと言われています。
そのため、雑誌編集者や江戸川乱歩を始めとする中心人物は、色々な分野の人に探偵小説を書く事を薦めています。
実際に探偵小説というレベルの作品は少数ですが、影響は少なからずあったように言われています。
その代表が木々高太郎ですが、その評価は現在は別れていると思えます。
そして、「ロック」に登場する作家にも、現在は無名で当時は他の分野で活躍という作家がいます。
現在見ると、何故雑誌のこの排列や活字組で掲載されているのかすぐに判りません。(2009/12/11)
探偵雑誌日記「海外ミステリ事情紹介」
探偵小説雑誌では、海外ミステリ(呼び名は色々ですが)事情の紹介がいつの時代も行われています。
特に昭和中期くらいまでは、一般に入る情報が少なかったので、断片であっても「らしい」程度でもニュースだった様です。
紹介する側が、少ない情報や曖昧な情報から掲載しても、読者はそれしか無いので信じてしまいます。
メジャーな少数の海外作家のみは、情報が次々入ってきて誤りは更新されてゆきます。ただし、いつまでも個人見解や誤解が残る事も 多いです。
情報のひとり歩きの危険性は誰でも知っていますが、雑誌という紙ベースでの誤った情報は信じられやすい。
現代の21世紀になっても、多くの作家の情報は誤解のままで伝わっています。
その情報が、読者の先入観になりそれが出版社の先入観に繋がり、日本への紹介に関して運・不運が起きます。(2009/12/26)