「雑誌形態の単行本」
雑誌の定義は微妙です。
定期刊行は叢書と似ているし、内容の複合性はアンソロジーとの区別が曖昧です。
雑誌形態の、増刊的な単行本の存在は、内容だけで決めにくい事を示しています。
例外的なものが作りやすいのが、書籍ですからそもそもの定義は例外を生むためのものでしょう。
同人誌・商業誌含めて、定期刊行が無難です。
ただし、戦後では普通ですし、その後も多いですが、発行遅れがしばしば生じます。
そして、定期発行が崩れると雑誌の継続が難しいと言われます。
古い雑誌でも、予定日と実発行日が異なる事は多いです。(2014/05/09)
「カタカナか漢字か」
探偵雑誌には、カタカナか漢字かアルファベットか曖昧なものがあります。
「ロック」はカタカナか、アルファベットか曖昧です。
曖昧と言うよりも併用です。
「クラブ」と「倶楽部」、が一番多いです。
昔は、モダンな題名があったのでしょう。
どうも、カタカナやアルファベットが探偵雑誌に目立ちます。
翻訳物も含まれているし、どこか変わった編集があったのかも知れません。
省略して呼ぶと、それがいつしか一般的になり本来の意味が薄れます。
雑誌は、小説だけでないので題名と内容が不一致は珍しくないです。(2014/05/24)
「雑誌形態の単行本」
増刊や別冊の中には、雑誌のイメージより単行本的なものもあります。
雑誌は、通常はハードカバーでもないし、昔は文庫でもなかったです。
しかし、読み捨てでもなければ、単行本的な内容でも問題があるわけでない。
ただ、全てを読む人が選ぶ本と、読みたい部分があれば選ぶ本との関係が絡みます。
内容を見て・・題名または目次・・・選ぶ人は同じかもしれない。
雑誌名でジャンルを想像して選ぶ人は、個々の内容まではいらないかも知れない。
あとは価格の問題があります。
安価な作りが、雑誌にはあります、保存性よりも価格を重視です。
色々な事が重なり、外見は色々になるでしょう。(2014/06/08)
「雑誌にもメジャーとマイナーがある」
発行当時もその後も、雑誌の知名度は差があります。
探偵雑誌は、専門誌がメジャーとは限りません。
「新青年」と「宝石」ばメジャーで、それ以外は個々に意見が変わるでしょう。
第1回探偵クラブ賞の横溝正史「本陣殺人事件」です。
併載がロックの「蝶々殺人事件」です。
発表誌が逆だったらという事は今でも言われます。
受賞作の金田一耕助が、その後メインになったので、今はバイアスがかかります。
ロックは結果的に、寿命が短いので今は昔を考えてもそれ以上はありません。
雑誌の寿命と知名度とも無関係でありません。(2014/06/23)