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化粧品販売
化粧品は体・肌を清潔にしたり、外見を美しくする目的で、皮膚等に塗布するものでかつその作用が緩やかな物を指す、そこには基礎化粧品の他にメーキャップ化粧品やシャンプーなども含まれる。
日本では独自の薬用化粧品を、医薬品医療機器等法(薬機法)上で、化粧品ではなくて医薬部外品に分類している、多くの国では医薬部外品の概念は無く医薬部外品にあたるものが化粧品として販売される、それは輸入品で問題になる。
化粧品は市場規模が大きく、メインの顧客は女性で基礎化粧品もメークアップ化粧品(口紅・おしろい等)も含めて商品は多い、2000年を過ぎてから男性用スキンケア商品も販売額が増えた。
女性向け・男性向けともにアンチエイジングの効能を謳う商品が登場して急激に注目を集めている。
化粧品は肌に直接付けて何らかの効果を狙う意味では、医薬品との境が微妙であり、製造・販売共に薬事法や薬機法で規制している、輸入やインターネット販売等の販売形態が生まれると、規制外品や違反品を販売する業者が生まれ対応する法改正が行われてきた。
化粧品の製造と販売の法規制は医薬品医療機器等法であり、通称は薬事法で大幅に改訂されて薬機法となっている。
医薬品医療機器等法で化粧品が定義付けられているが、そこでは医薬品の定義がありそれは当然に除外されるが、加えてその用途にも使用される事も目的とされる物も除外さえる、さらには医薬部外品も除かれている、予防効果等を謳う通称・薬用化粧品は、医薬品医療機器等法上は化粧品ではなく医薬部外品になる。
化粧品にはいくつかの記載・表示義務がある。
・消費者の誤認を招かないように販売名、製造販売業者の名称・住所、製造番号や記号などを明瞭に記載する(医薬品医療機器等法第61条)。
・原則として用いられている全成分が表示なされなければならない(非開示の承認を得たものを除く)。
表示は配合量の多い順に行う。
表示名称は、日本化粧品工業連合会の表示名称リストに従う。
薬事法では化粧品の品目ごとの承認や許可が必要だったが、改訂で不要になったのでそれ以降は全成分表示が義務付けられた。
薬事法の歴史は古く1943年から実施されてきたが、2014年に71年ぶりに改正されて名称も「薬機法」へと変わった、正確には「薬機法(医薬品医療機器等法)」(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)だ。
改正の大きなポイントの一つは、一般用医薬品のインターネット販売が可能になったことだ。
薬機法では医薬品・医薬部外品・化粧品が区別されていて、効能効果の範囲も異なる点で規定されており、その結果で薬機法が対象とするのは医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品の4つとなった。
「医薬品」には、「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物」「人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物」が当てはまる。
化粧品には、「人の体を清潔にして美化する」「魅力をまして容貌を変えるもの」「皮膚や毛髪をすこやかに保つもの」が当てはまる。
医薬品は治療が目的だが、化粧品では治療ができない区分だ、故に身体の構造又は機能に影響を及ぼすものは、化粧品ではなく医薬品になり、化粧品の表記には注意が必要になる。
薬機法で規定されている化粧品の製造販売(元売)するには、事業者は化粧品製造販売業許可の取得が必要だ、そして加えて製品毎の化粧品製造販売届が必要となっている。
化粧品は薬機法で規定された表記に従い販売される。
百貨店やスーパーマーケットやドラッグストアや薬局などの化粧品販売等の店頭販売の他には、通信販売や訪問販売や連鎖販売取引などの方法で売られるが薬機法ではインターネット販売も認められている。
化粧品はブランドイメージが強い商品故に、女性向け基礎化粧品ブランドを展開するメーカーが多く、そこでは百貨店等での独自のショップを開き対面販売の方法で来店客と対話して販売する方法を行っている。
その一方ではメーカーは第二ブランド名を使って、ドラッグストアやスーパーなどでのセルフ販売も同時に並行して行う事も多い。
あるいは同一製品でも販売方法と店舗で、例えば百貨店用ブランド・専門店用ブランド・その他で販売チャネル毎にたとえ同じ価格であっても複数のブランドを展開する戦略もある。
輸入化粧品の販売方法は2種類に別れる。
1:海外メーカーの日本法人による輸入・販売、または日本の製造販売業許可業者が海外メーカーから日本での販売権を得て販売する方法。
輸入販売事業者は化粧品製造販売業許可と製造業許可を取得し、輸入品目ごとに化粧品外国届・化粧品製造販売届・化粧品輸入届の3つの届出が必要となる。
日本国内での商品には容器と外箱に全成分、内容量、製造販売業者(輸入業者)の表記が必要となる。
2:薬機法違反(無許可販売)にあたる個人輸入代行業者等がある。
・日本の販売業者が海外の流通業者と取引し、商品は海外から発送する、個人輸入の形式で日本で未許可の商品を販売する並行輸入代行販売。
・海外の販売業者が日本の個人向けに直接通信販売し、全て海外で完結する販売方法(並行輸入)。
これらは日本の薬機法で許可されておらずPL法上の責任もなく、商品の購入には注意が必要だ。
化粧品の特徴は、コマーシャルや広告への宣伝・広告費が多い事があり、それはネットでも同じであり広告が多く、アフリエイト方式やブログ等マッチング方式の広告がのネットビジネスの対象になっている。
化粧品業界は大きく宣伝・広告する一部の超大手メーカー以外に、中小メーカーが多い、加えて大手資本が全く別のメーカー・ブランドで活動する会社の多いのが特徴である。
ネット広告と同時に、インターネットを利用したネットショップが盛んであるが、外国からの増加薬機法違反(無許可販売)の個人輸入代行業者等があり利用者には判断が難しい事もある。
化粧品を扱うネットショップ・サイトを運営するためには、法律の規制を正しく理解して法律に抵触しない運営する事が重要だ、ネットショップで化粧品を扱う場合には、薬機法に従い販売する必要がある。
一般化粧品は効果効能の表現は禁止だ、医薬品等適正広告基準には、化粧品の効能として使用出来る表現が記載されている、販売時にはルールに従った表現を行う慎重な配慮が必要だ。
酒類販売
酒類ビジネスと酒類の販売には酒販免許と言う法規制が伴うが、その段階でも対象を正しく認識する必要がある。
酒販免許が必要な場合は、未開栓の酒を瓶やボトルや樽ごと販売する場合に限定して必要となる、それは通常は酒屋と呼ばれる業種である。
その酒屋らの業種(=酒販免許を持っている所)から酒類を購入して、開封して販売する業種がある、その対象はビールやワインや日本酒なども含む多様な種類を含む、それは飲食店であり食事や飲み物のメニューの一つとして酒類を提供する。
飲食店は酒販免許ではなく、その飲食店営業には食品衛生法に基づく保健所からの飲食店営業許可が必要となる、酒類の提供は飲食店営業許可の範囲で行うことが可能であり、開栓したボトルや樽から注いだ酒に限られる。
飲食店で、未開栓の酒をボトルや樽ごと販売する場合は酒販免許が別途必要となる。
酒類販売業界は前回出の「酒販店」と「飲食店」の他に2つ加えて4分類される。
1:「酒類製造者」
メーカーであり、大手酒類メーカー・日本酒蔵元・ワインのワイナリー・地ビールのブルワリーなどが含まれる。
2:「卸業者」
メーカーから各種の酒類を仕入れて、それを地域の酒販店に販売(卸売)している中間業者を指す。
3:「酒販店」
前回出の、町の酒屋・酒販店、コンビニやスーパーに通販店も含む。
酒販店は個人の一般消費者を販売先とする「家庭用酒販店」と、飲食店やホテル・旅館などを販売先とする「業務用酒販店」に大きく別かれる。
4:「飲食店・一般消費者」
前回出の、居酒屋・レストランの飲食店と、「酒販店」から酒を購入する一般消費者の事だ、飲食店内で注文する酒は飲食店が酒販店から仕入れたものだ。
分類が重要なのは、日本の酒類販売業界では流通構造が役割で分かれているので、それぞれで必要な免許の種類が異なる理由がある。
酒類販売業界は「酒類製造者」「卸業者」「酒販店」「飲食店・一般消費者」に別れるが、前出の様に「飲食店」では「飲食店営業許可」が必要だ。
酒類ビジネスを行うには
「酒類製造者」>「酒類製造免許」
「卸業者」>「酒類卸売業免許」
「酒販店」>「酒類小売業免許」が必要となっている。
「酒類小売業免許」の区分は2つある
一般酒類小売業免許
・飲食店と一般消費者に対する小売が可能
・全酒類の小売が可能
・有店舗、無店舗ともに可能
・1つの都道府県内で小売可能
通信販売酒類小売業免許
・インターネット・チラシ・カタログによる通信販売可能
・輸入酒は販売制限なし
・国産酒は大手メーカーの酒類は取扱い不可
届出による期限付酒類小売業免許
物産店や祭り等の会場で「期限を付した酒類小売業免許(期限付酒類小売業免許)を受けるためには、申請者が酒類製造者又は酒類販売業者で、次の全てを満たす必要がある。
・酒類の小売目的が特売又は在庫処分等でない事
・会場等の管理者との間の契約等で、販売場所が特定されている事
・開催期間又は期日が定められている事
前述した様に、酒税法では酒場・料理店その他酒類をその営業場所で飲用に供する場合は販売業免許の必要がないので、例えば祭りの会場でその場で飲む酒類を提供する時は販売業免許は不要だ。
ただしやはり前述した様に、その場以外での飲用を予知して販売する場合は酒税法上の販売業免許が必要となる。
催物等の入場者の大多数が有料入場者である又は催物等の開催期間が7日以内である等で一定の要件を満たせば「届出による期限付酒類小売業免許」の取扱いを受けることが出来る。
「酒類卸売業免許」の区分、やはり細分化されている。
洋酒卸売業免許
・ワイン・ウイスキー・スピリッツ・発泡酒・リキュールなどを卸売する
・他卸業者からの仕入れも可能
輸入卸売業免許
・自社輸入の酒類を卸売する免許
輸出卸売業免許
・自社輸出の酒類を卸売する免許
自己商標卸売業免許
・オリジナルブランド(自社が開発した商標や銘柄)の酒類を卸売する免許
・自己商標以外は卸売不可
全酒類卸売業免許
・すべての酒類が卸売可能な免許
・免許取得は容易ではなく、抽選や付与可能枠あり
ビール卸売業免許
・ビールを卸売する免許
・免許取得は容易ではなく、抽選や付与可能枠あり
酒類販売免許取得手順は酒税法で詳しく定められている。
そこには
「酒税やお酒の免許についての相談窓口
酒税やお酒の免許(製造・販売)等に関するご相談は、各地域の税務署(酒類指導官設置署等)で伺います。
事業をしている(する予定の)地域を所管する国税局を選択し、ご相談先をご確認ください。」の記載があり多数の記載が続く。
ネットでの情報によると以下がある
・酒販免許は国税庁が管轄する免許で、免許取得には酒税法で大きく4つの要件が定められている。
・酒販免許取得のカギを握る酒類指導官との事前相談が重要だ。
事前相談で、「免許の取得ができそうか」「免許を申請・取得上で問題はないか」「問題があれば如何にクリアできるか」を打ち合わせる。
・相談先>酒類指導官のいる税務署(酒類指導官常駐税務署)
申請先>販売場を設ける場所を管轄している税務署(所轄税務署)
だが現実的には、酒販免許取得には「酒類指導官を訪問して事前相談を行う」事が必要だ。