項目別バックナンバー[4]:ショップ情報:46

個人情報管理

モールやショップにマイページを持つ登録をするときは、個人情報を登録する事になる。
その場合のメリットは、登録後はその内容がデフォルトになり繰り返しの利用がシンプルな作業で可能になる事だ、そのメリットと登録先の管理の信頼性で判断する事になる。
ショップによっては、個人情報は一定時間だけ受注用途だけに使用して削除する方式をとる、繰り返し発注する場合も都度入力になる。
削除したかどうかは確認は出来ないので信用する事になるが、通販購入では避ける事は出来ない。

ショップやモールやネットで売買するときは、互いに個人情報を連絡する方式が圧倒的に多い。
個人情報管理の必要が大きな課題になってからは、一部の情報をモールやポータルサイト管理者が代行するシステムを見かけるようになった、簡単に言えば個人所有メール等で取引を行わず、モールやポータルサイトのメールや掲示板で取引を行う。
このようになるとモールやポータルサイトの機能が重要になり、保険や賠償に絡み、他方では出店料や管理費でまかなうことになる、そこにまたビジネスモデルが生まれる。

個人情報漏洩で一番実害があるのが金銭絡みで、具体的にはクレジット決済情報やネット銀行のIDや暗証情報だ、これらは逆に情報漏洩や盗難対策も多く行われている。
無闇に使用するのはリスクが高いが、情報を預けられる側も管理責任が発生するので保護対策や事故補償の保険等の対策も講じている。
この対策が不安であれば、都度決済方式をとり取引終了毎に個人情報を消去し発注の度に入力する、ネットの1クリック決済の利便さは無くなるが流出リスクも減少する。
決済情報を預けての、1クリック決済は現在の主流の大手ショップ・モールでのビジネススタイルだが、当初は顧客が個人情報を預けるリスクで利用者は少ないと予想した所が多かったと言われている。

クレジットカード決済では、有効期間の自動更新が行われる場合と、利用者が個人情報を更新する場合とがある。
前者は便利と言えるが、利用者の死亡や事故・病気やアクセス機器の故障やネットワークのトラブル等での対応に心配がある。
ネットワーク以外の連絡方法もあるが、個人特定方法の問題もあり、不安は存在する、後者も似ているが更新忘れや更新要請通知の未着など同様にリスクもある。
ただし、クレジットカード決済は実払いは後払いに属し、トラブル時には止める事が不可能だとは言い切れない、ショップ側は利用者がカード発行会社の審査を受けていると言う保証があるし、利用者にも先払い・現金払いと較べるとリスクは少ない。
個人情報は、個人の保証と絡むので避けるだけが良いとは限らない。

クレジットカードは年間使用料金が必要だから、複数使用する利用者は限られる、あえていえば全てをカバーするのに複数必要な場合もある事だ。
ショップやモールや金融関係は、利用者を増やす目的で独自カード決済を持ち込む戦略をしばしば使用する、その場合は利用料金なしとかポイント付与とか割引とかのメリットを加える必要がある。
その追加サービスとして既存のクレジットカードとの提携があり、多数の複合サービスのカードが生まれては消える。
全て条件と、個人の事情との絡みで優劣は決まるが、既に個人情報と既存のクレジットカード情報を開示している場合には新たな個人情報提供リスクは多くはない。 むしろ利用モール等の限定の有利か不利かが考慮対象になる様だ。

ショップやモールが保有する個人情報は厳重に管理される必要があるが、実害の大きさからは金融関係がクッションになる性格がある、単純に金額で表せない事や、信用という重要な事も含む。
金融関係は、直接に金銭的な実害が発生するリスクを抱える、そして現実にウエブサイトは攻撃に晒されていて、そこでのサイトの保護と、利用者の認証の問題は存続に関わる重要性を持つ。
サイトの保護は、自身の問題だが、利用者の認証は利用者側から漏洩する事も多いと判ってきた、それは注意・アピールだけでは改善されない事も現実に判ってきた。
ショップやモールの認証と個人情報と、金融関係の認証は本来は無関係の筈だが実際は同一のものを使用するケースが多いとも判って来た。
それ故に、IDの統合や少ない手順での購入を図るショップやモールと、独自の暗証や個人確認方式の導入を図る金融関係で差が広がって来た。


通販事故

店舗等での現品と現金での売買は比較的に事故やトラブルは少ない。
通販方式は、メリットは数え切れないほどに多数あるし、新しいサービスの可能性もまだまだ多数有ると思える。
ただし、デメリットとして事故や各種のトラブルの可能性は急増した。
それは、詐欺的な悪意によるものも含まれるし、通販を理解しない無知的なものもあるし、通販の性格上で避けがたい事もある。
現品と現金での売買と較べて、商品購入決定から発注・受注・包装・発送・輸送・配達と引取・そしてどこかの段階での代金決済という追加される多くの工程を見ただけでも、事故・トラブルの発生可能性が高い事は明らかだ。

通販の場合には、事故の責任がどこに有るかの判断が複雑だ、商品の破損の場合にはショップか運送業者か受取人かが判断出来ない事もある。
専門業者は保険を掛けて対応するのが一般的だが、商品価格や輸送費への影響も僅かではあっても存在する。
通販利用者の中には、費用対リスクを考慮しない人もいる事は避けられず、個人同士のオークション等で色々なトラブルが生じている。
遅れながらも通販に対する法律も出来つつあるが不十分であり、悪質な詐欺行為を除いても、まだまだ知識不足やリスク管理不足に基づく事故とトラブルは避けられていない。
ネットではお馴染みの価格比較サイトや最安品探しも、価格以外の評価は無視されている。

個別ショップは個々に事故対策が必要だが、モールの場合はモールの運営者がショップの店舗費用にモールとしての事故対策費用を加える事は必要だ。
詐欺行為や法律違反ショップの排除は初期審査で省く必要があるし、日々の管理も重要だ、これらは事故とは言えないものだ。
事故とは通常の法令厳守での運営でもやむを得ず生じる事を指し、ショップ側には過失が無いかあるいは保険適用レベルの範囲を考える。
モール側では、純粋の事故対策と、最初に述べたショップ自体が問題だった時のモール側での対策の双方が必要だ。
モール自体がブランドを持つ限りは、ショップ任せには出来ない。

通販事故と思われる事は多いが、事故か詐欺行為かが直ぐに判らないことも多い、同時に利用者の無知によるトラブルが絡む為にショップ・サービス提供者側の対応が難しい。
購入者が正しく送金・決済を行うかどうか、商品・サービスを正しく稼働させられるかどうかは、ショップ・サービス提供者側の責任と思えない事が多いが、クーリング制度はかなりの部分の対応をショップ・サービス提供者側にも求める。
ショップ・サービス提供者側には事故と同じ扱いになるし、購入者が破損させた可能性が有るときも証明は難しい。
結局はその場合も含めた対応・・・価格設定等が必要になる。

商品販売事故が提供側にある場合は、通販も通常の現品販売も対応は似て居る、リコールによる修理か回収か、現品交換か、現品引取り代金返還だ。
商品の種類で上記が不可能な場合・購入時の回復が出来ない場合は、対応が複雑になるのも同様だ。
通販は通常の現品販売と較べて、商品と代金の交換では無いので現物を見てではなく写真や映像や説明文から購入する為に事故とトラブルが生じ易い、それに対応する法整備が望ましいが遅れる。
販売者と購入者の双方共に明確な落ち度がなくとも、事故が起きる事は通販は現品販売よりは多い、それは双方が理解する必要がある、それが深いトラブルになるのは新規参加者が絡む場合に起きる。
販売者と購入者共に相手がどのレベルか判らないで取引する事があるのも通販が抱える問題だ。

販売者と購入者に落ち度が無くとも通販は事故が起きやすいが、特定商取引法等ではカバーしきれない程の広がりが早く、新たな個別ケースが生じる。
一番望ましいリカバリーは現状回復だが、現実は可能な場合が少数派だ、しかも可能な場合でも費用負担と納期遅れの問題は残る。
現況回復が出来ない場合は、どちらかの費用負担のみで終わる可能性もあるがトラブルに進む可能性は常識的に高い。
無理難題は除いても、通常の現況回復は保険による費用上の対応になるだろう、通販は販売・購入者ともに事故対応の手段の用意が必要だが、商品の事故に関しては販売側が保険を利用し、価格に保険費用を加える事になる。
通常の現品・現金販売でも保険利用する場合は存在するし、ネットでもモールやオークション等では、主催者が参加費用の中に保険費用を加えて、事故対応する事も増える方向だ、現実性のある可能な範囲の対応だろう。


予約

通販は発注と決済と商品受取に時差が発生するので、予約が絡むと考える事も出来る。
元々、実世界でも注文生産や注文取り寄せは既にあったし、予約という行動もその中で存在した。
僅かな時間差の問題は除き、現実に商品が存在しない時に、事前注文すると言う単純な予約を取りあげる。
ただし、販売店が受注後に生産・取り寄せを予約と呼ぶ事もあり、言葉の綾を考えるのは趣旨でなく、予約という事に対しての情報システムの関わりを考える。

予約販売は、提供側には利点と欠点がある。
商品生産から小売りに流通させて販売するにはかなりの生産量が必要だし、購入小売りが偏ると売り切れと売れ残りが同時に起きて、販売機会を失うリスクがある。
逆に予約は受注生産とは異なり、併行作業なので予約内容を有効利用するには対応したシステム構築が必要だ。
有効利用出来る代表が「製造直販」であるし、「BTO」=ビルト・ツー・オーダーだ、それ以外にも予約を生かせるシステムが有って初めて有効になる。
少数限定販売の場合のインターネットのみの予約販売は、全ての要素を合わせた方法だ、それが可能な商品は製造販売のリスクを最小限にする。

パソコンの「BTO」=ビルト・ツー・オーダー販売が予約か受注生産か通常販売かは、細部で異なり明確でなく混合形式の受注方式だ。
受注後から発送期間までの時間で大まかに分けられるだろう。
基本となるパソコンにオプションの周辺機器の組み合わせの場合は、即日発送が可能な場合もあり、それは通常通販だ。
基本製品が完成しており、そこのパーツやモジュールを入れ替える注文内容の時は納期の短い受注生産に対応するが、その内容が複雑で基本製品自体の組み立ても必要な時は完全な受注生産に近い。
ソフト等のバージョンアップの後日対応や、周辺機器の後日対応が含まれる場合は部分的であっても予約販売になる。

新製品の少数販売やスポーツ・演劇等のチケットの販売は主体がネットの予約制になってきた。
少ない手間でより広く広告し、広い地域から予約注文を集める事は極めて効率的であり、しかも予約という事前に売れ行きがわかり易い方法はメリットが大きい。
国際的なイベントや宿泊や交通機関の予約は、インターネットを上回る手段が無さそうだ。
国内で大量生産品でも、小売り店が多くの業種・商品で減少し通販の比重が高くなっている、そこでは発売日での新商品確保を望む利用者にとっては、発売日前の事前予約受付は魅力ある手段となっている。

小売り店で品切れが起きている場合はどうするか。
他を探す、別の機会を待つ等もあるが、次回入荷または発注予約する人もいるだろう。
見込み入荷日が判る時もあるが、全く予定不明もある。後者は販売店が限られしかも商品が入荷した場合のみという限定的な商品だ、個人的には箱根細工の民芸品を1年以上待って連絡を貰い購入した事がある。
ネット時代でも似た事はある、注文殺到で次回入荷時の予約は珍しくもない、例えば、希に捕れる特別な鮭の鮭児の予約とか、商品に作者・著者のサインを書いて付けての予約もある。
今は予約で全国の店舗を廻る時代で無く、ネットで予約・通販・決済を行う事が通常になっている。

日常の使用頻度の高い交通機関の窓口や金融機関のATM等はネットが普及しても減少せず、むしろ増加する。
一方では使用頻度の少ないコンサート・イベント・スポーツ等のチケット予約や旅行関連や宿泊予約に付いての、プレイガイドや旅行社窓口は減少傾向か目的を変えている。
前者はネット予約が一般的で、コンビニ経由が登場してはもはやネットが身近になった感がある。
後者は、ポータルサイトや施設自体のサイトや色々なルートでの予約が可能となって居る。ただし予約可能な内容や利便性や料金等が全て同じではなく個々で予約ルートを決める必要がある。
ネット予約が普及しても、発売後の短期間で売り切れる事は依然として存在し予約しやすい事と、必ず出来る事とは意味は異なる。

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