項目別バックナンバー[4]:ショップ情報:15

ネット本屋

書店は非ネットでも増加傾向と感じますが、大書店は大都会に限られています。 また、出版数の増加にともない大書店でも新刊を全ておけない状況です。
古書店は、古書店街に出店や目録の配布や各地の古書市への出店等はあるもの の基本的には一品ものの在庫を知らせる事が難しい状態でした。
ネットショップの登場・発展の影響が影響を与えたひとつに、ネット本屋があ ります。新刊・古書どちらも、今ではネットショップなしは少なくなりました。
新刊書店は、宅配便と検索機能を組み合わす事で全国どこからも殆ど同等の条 件で注文・購入が可能になりました。本屋が通販を行う場合と、モールがネ ット本屋も行う場合と、宅配便が通販を行う場合があり混戦しています。在 庫を揃えるのはいずれにしても難しいので「取り寄せ」が中心になります。
もうひとつは出版社自身が通販の直販を行う事も多くなっています。まだある 程度の規模の会社に限られています。
地方出版社では、その地区専門のとりまとめて通販する組織が作られている場 合があります。地方文化の発展という意味で公共団体の場合が多いと思います。

ネット本屋の特徴は、無店舗開業が可能だという事です。また店舗展開をして いる場合でも、全店舗の在庫管理が出来ておれば、あるいは短時間の取り寄 せが可能であれば極端に少ない在庫で運営できます。
実際に、新刊書をネット発注すると、市販店舗では初版が多くある段階で、重 版が届く事があります。これは取り寄せで、出版社在庫が重版になっている 場合です。
店舗で利用客・販売数を増やすには、立地条件・店舗面積・在庫量・店員等が 必要で維持費のみでも多額になり、誰でも可能ではありません。
これがネットの世界では、無店舗が可能になると、ホームページ・受注・発送 システム・在庫倉庫(立地条件の制約は少ない)と少数の人員のみで可能に なります。実際に、古書店では一人での開業も多いといわれています。

通販での大きな問題は、送付事故とクレームと詐欺対策です。 送付事故は、事前確認と保証付きの配達方法と保険があります。保証は原則 は品物の金額が上限になります。原則は送料とともに購入側が負担になりま す。送料を安くして、事故リスクを受け入れるか、逆かは購入者が決める事 です。ただし、トラブルを防ぐ為に、ショップ側が保証のある送付方法のみ 対応も多くあります。なお、送料には手数料も含むのが常識ですがまだトラ ブルは多くあるようです。古書などは1点ものですので、実物保証は不可で すので購入金額保証しか通常は選べません。
クレームは、通販につきものです。直接に製品を見て購入しませんし、機能・ 状態その他あらゆる面で、「思っていたものと異なる」場合があります。本 は、他のいくつかの製品と同様にコピー可能・短時間で読む事も可能です。 送付時のキズも含めて、返品の難しい製品です。極度に神経質な人は避けるべきです。
クレームを含めて、代金の精算方法も問題になりやすく、常習詐欺行為もあり えます。代引きが行われているのもこの間の事情でしょう。
充分な事前確認と専門サービスへの依頼などを行っている所は、経験豊富であ りていど信用できると思います。ただし若干は費用は余分にかかります。


ロングテール

すきま産業・無店舗ネットショップと続くと、予想している人もいると思いま すが「ロングテール」に繋がります。
需要と供給の関係でいうと、双方が多い場合にビジネスは成り立ちました。当 然ながら現在も同じです。
ならば、双方があるが小さい時はどうかが問題です。これが成り立つためには 双方を結びつける何かが必要です。簡単にいえば保有している人とそれを探 している人が出会わないとビジネスは成立しません。
このような製品・サービスが少ないながら需要として長く尾を引いているよう に存在する事から「ロングテール」と言います。
従来は、口こみや少数の人しか参加できませんでしたが、ネットの進歩で多く の人が参加できるようになりました。

需要・供給ともに少ない製品等の市場=ロングテールは一時、システム整備事 業で売り上げの1/3と言われました。
最大のポイントは、供給者と需要者を繋ぐ仕組みの有無です。
通常のビジネスでは、専門雑誌・ショーや展覧会の存在が必要でした。しかし 参加するには費用的にもある程度の予算は必要でした。本の中身の2/3が 広告という雑誌がありました。広告情報も購入目的だったのです。
この仕組みをより少ない費用で作る事が、ネット社会では可能です。それが可 能なのはロボット式検索エンジンのキーワードマッチングです。目的のもの に近づいたならば、例えばショップ・モール内の製品検索を利用します。
膨大なネットの中の一つのサイトの中のひとつの製品と、巡りあう事が可能となります。
ロングテールは、ネット内の情報の存在とそれを探す仕組みを知っている需要 者の存在と、両者を結ぶ検索の仕組みがあって成り立つ可能性が生まれます。

ロングテールはその仕組みが重要と言われていますが、特に有名なのが「アマ ゾン」と言われています。
ネットでロングテール部分の商品の供給者と需要者を如何に結びつけるかの仕 組みは現在では、広く理解されていますが、参入当時は検索・アフィリエイ ト・アドセンス等のどれも一般的でなかったです。
ロングテール部の製品は性格上、広告・宣伝に費用を掛ける事ができません。 あえていえば、結果報酬のみが存在します。
検索エンジンの無料利用・結果報酬のアフィリエイト・類似ジャンルの製品を 購入または探している人向けのアドセンス広告など全て結果から見れば納得 の仕組みです。

ロングテールと切り離せないのが、検索技術とアドセンス広告です。規模によ り色々な応用が考えられます。
ロングテールでは、需要と供給を結びつける手段が一番重要です。アドセンス 広告では例えば、検索エンジンで検索した内容と類似する広告を高い順位で サイドに表示します。もしそれに興味がありクリックすれば課金されます。 広告効果としては非常に効率が高くなります。
また、ショップである製品を購入するとそれと類似した製品を興味を持つ可能 性が高いとして表示します。興味の有無は需要者にゆだねられますが、その 選別精度が高ければロングテールに属する製品も対象になる可能性があります。
アフィリエイトでは、広告を出すサイト内容に合っておればクリック数と利用 者数が近くなります。

ロングテールの対象は、その保存性・販売数・供給量から本やコンパクトな記 録媒体に収まるものが主体です。
生産コストが極端に高くなく、長期間保存が可能(スペース・寿命)でかつ輸 送が容易なものが条件になります。価格は品質・需用者の要求で変わります ので一概には決まりません。
通信販売・無店舗販売・ダウンロード販売などロングテール向きのものが拡が って来ました。これに既に概念が含まれていますが、ずばり「情報商材」が くわりました。これについては3項のビジネス情報へ譲ります。
今後、どのようなものがこれに加わるのかが注目です。

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