項目別バックナンバー[4]:ショップ情報:51

ダウンロード販売

インターネット通信内で取引が完結する「電子決済とダウンロード販売というネット販売方式」は可能なコンテンツが限られていた。
その制限は、1:販売可能なものは情報というコンテンツに限られる、2:購入者がダウンロードに必要な時間と通信回線利用費用を負担する、3:利用者がダウンロード用の機器とローカル側で記録して利用する機器を保有している、4:コピーやバックアップ等のメンテナンス問題対策がある、等だ。
ダウンロード販売が増加する事はこれらの制限が解消されて来ている事を示している、上記の制限だけが課題ならば今後は増加一方だろう、ただしこの制限の解消は同時に「情報コンテンツをダウンロード以外の方法」で利用・販売するショップ・サービスを登場させた。
物品販売にダウンロード販売が加わり、さらにそれ以外の方法で情報コンテンツを扱うビジネスも加わった。

パソコンでは個人のデータのバックアップの重要性は変わりはないが、そのバックアップ先としてネット上の倉庫的な利用が広がっている。
パソコンが壊れた時を含めて買い換えやモデルチェンジした時に、ネット接続を行い暗証等でネット環境を復旧させれば、ネット上の倉庫からデータをダウンロードして利用出来る。
それならばとデータをネット上に置いて利用するクラウド方式が提案され、コンピュータソフトもネット上に置いて利用する方式も提案されて利用されている。
モバイル機器が普及するとローカルの記憶は機械機構ではない半導体記録のみ使用して容量が少なくなる、そこではネット上にプログラム(アプリ)やデータを置いておく事は一般的だ、特に必要なものだけをダウンロードする。
それならばダウンロード販売・購入したものは一旦はネット上に置いておき、そこで利用したり必要になればローカルにダウンロードする事が行われる、ダウンロード販売を行う業者は登録者にクラウド領域を提供したり、購入履歴を保持するサービスを展開する事になる。

ダウンロード販売業者が登録者にクラウド領域を提供する事や購入履歴を保持して同じ商品の再ダウンロードを認めるサービスを行っている、ネット通販では登録者へのサービスはリピート獲得目的で普及しているからだ。
登録者へ個別の「マイ・ページ」を割り当てて登録情報管理と、購入履歴とその他のショップ上での情報管理を提供する、その中にクラウド領域提供が加わった。
このサービスは利用者に非常にメリットがある、特にネットワークで常時使用するパソコンやスマホ・タブレット端末では少ないローカル記録領域とクラウド領域との使い分けは魅力だ。
使い慣れると、商品はダウンロード商品ではなく、必要時に使用可能な情報に変わってきている、それは動画や音楽の通信サービスと競合出来る。

ダウンロード販売は音楽・映像動画・電子書籍・ゲーム・ソフトウエア等を対象として、ADSL等の高速通信サービスの機能向上と普及と共に進んで来た、それによって実用性が高まると、ダウンロードを行わない動画等コンテンツ配信サービスが類似ジャンルで競合した。
現状では利用者の持つ機器と通信環境と嗜好が、販売・サービス業者が提供するサービス内容から選ぶ状態となっている、利用者にも多様な環境と要望がありその費用対効果を含めて利用サービスを選ばれる。
サービス提供者側は物品販売から参入した場合はレンタルから、ダウンロード販売・コンテンツ配信サービスへと対象を広げて行く、レンタルから参入した場合でも似たサービス内容に進んでいる。
動画配信サービスから参入した業者は最初は映画やドラマなどの動画だけだったし、音楽配信サービスも専業からだったが、それぞれが動画と音楽だけでなく雑誌や漫画等の電子書籍も同時にサービス内容に含めて総合的なコンテンツ配信サービスに変わって行く傾向が多い。
通販業者やレンタル業者は保有する登録利用者の繋ぎ止めと、ダウンロード販売やコンテンツ配信サービスを含めた提供が出来た時には、動画配信サービスからの参入業者より優位さが残る可能性がある。

ダウンロード販売の対象の音楽・映像動画・電子書籍・ゲーム・ソフトウエア等のコンテンツは、物品の販売の多くと大きな性格の差がある。
これらのコンテンツはダウンロードしたデータが同一でも、再生する機器やソフトが異なると違う結果としてで購入者・使用者に届く。
音楽は再生機器の性能で差が出る事はダウンロード以前から常識だ、レコード・CD・録音テープ・MD・音楽データの質の以内で、再生機器等で質が決まる、コンパクト型音楽専用機器ではイヤホーン・ヘッドホーン再生でその質を提供する事で普及した。
映像動画では表示機器と画面の解像度等の性能と提供データの質が共に再生映像の質を決める、音声については音楽と同様だ、映像品質の向上は現在でも高くする開発競争がある。
書籍は印刷本として、活字と品質と装丁等を通して読者に伝わる、電子書籍はPDF方式ではフォントとレイアウトを含めてデータが提供されるそれは一つの有用な方法として使用されるがデータ量は多い、他の多くの方式はデータを電子書籍リーダーが持つフォントを使用して表示する。
従って、ダウンロード販売では利用者の環境で異なる再生になる事が多い。

ネット通販サイトショップを開き運営する環境とそこで使用するデジタルコンテンツのツールを提供するビジネスが存在する。
ダウンロード販売を個人的・個人事業レベルで行う為の、カート類の販売とレンタルでの提供には需要がある、そのダウンロード販売用でも一般の通販ショップ用のカート等のツールと同様に扱われている。
大手通販モールへのショップ出店と同様に、既にダウンロード販売の実績があるモールやショップを利用する事も有効な選択肢だ、例えばアマゾン・アップルプレイ・グーグルプレイなどの利用などがあるが集客と宣伝が不要な訳では無い。
むしろ大手通販モールのカートをレンタル代わりに利用する事が多い様でそこの手数料と、単体でのカート類のレンタル料の比較になる、ウエブサイトを借りると付属サービスでダウンロード販売用のカートが付属する事もある。
どれを利用するかは販売する物と費用などから判断する事になる、いずれにしても集客方法は別に必要だ。


食品宅配

通信販売の普及の過程でいくつかの種類の商品は取り扱いに異なるステップが必要だった。
その一つが食品であり、日本ではお歳暮として扱われた一部の食品類は郵送することが普通でありそれらは通信販売として全く問題はなかったが、多くの食品は輸送と保存で問題があった。
生産地から小売り販売者への輸送は冷凍・冷蔵等の装置産業的な技術が開発されていた、また最終的な加工が必要な食品は末端の消費者と接する所で加工を含めて扱われていた。
保存食という分野が開発されて大きな市場となった、インスタント食品やカップ面類を含めた常温での保存可能な食品は通信販売には問題はない。
冷凍・冷蔵技術を小売り商品レベルに応用した冷凍食品や包装・パッキング技術で保存性と輸送性を高めたレトルト食品は、食品の通信販売の可能性を広げた。

宅配便のクール便の登場は生鮮商品と冷凍・冷蔵商品の通信販売の可能性を一気に拡げた、ただしあくまでもトラック便等の輸送手段であり生産品を消費場に完全に届ける事を示していない。
生産者・供給者がコントロールするとしても輸送の宅配便のクール便に載せるまでで、輸送中の積み替えや保管時間を輸送業者が対応すると仮定してもトラックから下ろしての受け渡しや受取者不在時の不安定さや、到着後の扱い等の不安定さは残る、商品自体の冷蔵パック等の技術開発が同時に必要だったし、新しいビジネスモデルが必要だった。
生鮮食品や調理食品や冷蔵商品も類似の問題があり、配達遅延と温度上昇発生が不良事故に繋がる事がある、これらの商品を配達するビジネスの実現とそれをネット通信販売に繋げるアイデアは古くから存在したが、大規模ビジネス・ショップが展開する事としては新しい。
ネット通信販売での輸送とショップがリンクして、全体の個別の荷物の配達状況管理がどこからも見られる状況の構築が出来て、初めて現実となった。

ネット通販と宅配便のクール便とは、産地直送や調理食品や生鮮商品等の新しい分野を開拓して行き、宅配便の輸送時間短縮という技術開発が行なわれたが、同時に受取人不在と再配達の多発等の利用者理由による遅配の問題が生じた。
これは宅配配達機能を麻痺させた、それに対する対策が検討されて実施されつつあるが、受取人不在と再配達が商品品質に影響するのが生鮮商品等だ、留守用の宅配ボックスではクール便非対応が普通だし、不在票の連絡待ちにも期限はある、包装自体の改良やクール倉庫の対策は当然に限界がある。
需要が多いが課題も多い商品を扱うには専業化とノウハウの蓄積が必要だった、それに対応しようとする生鮮商品専用または対応の宅配サービスやそれを含むネットスーパーというビジネスモデルが次々と登場している。
一時はネット通販は、システムと小規模倉庫があれば可能と言われた事があったがそれとは大きく異なり実店舗と顧客の住まいを繋ぐイメージに近い。

スーパー等で購入した商品の当日配達サービスは早くから行われている、自家用車で休日に大量に買い込む生活スタイルが全盛期だった以降は、車保有が減少し、少数人の世帯が増え、平均年齢の向上が重なった、そこでは購入した商品を持ち帰る手段に困り、配達サービスは有用となり購入量を増やす。
一方では例えば生活協同組合的に週単位で、発注と配達を繰り返す販売形態も行われていた、カタログ等のリストから商品を選んでいたが、それは通信販売に繋がる方法だった。
ネット通販が普及した時代でも日本では通信販売が進まなかった商品が生鮮食品だった、日本での食品の通信販売化率は1桁の下方であり、他のカテゴリーに比較して低さが目立つ、その食品の中でも生鮮食品は多くの人がネットではなく実店頭で購入していた。
生鮮食品をネット通販で買わない理由として、アンケート調査等では品質や鮮度が気になる・心配する、内容が多かったとされる、その巨大な市場に2017年から大手が複数参入して、顧客の意識改革から始めた。

2017年にアマゾンが「Amazonフレッシュ」という生鮮食品の通信販売を始めた事で、利用者が実店舗で購入していた日常の食品販売のネット通販が動き出した。
この分野はネット通販と店舗での食品販売業者の双方が検討していたビジネスであり、その後に続々と参入が起きて、アマゾンの後を大型スーパーチェーンを展開する西友・ダイエー・イトーヨーカドーらが参入してネットスーパー・食材宅配が実現し始めている。
ネットスーパーでは、1:商品の調達手段・2:倉庫等の基地機能・3:受注システム・4:配達手段・5:不在配達等の現行宅配と同等の問題等の解決が必要だ。
既存の通販業者では、3・4は経験があり、店舗スーパーチェーンでは1・2が実績があり、5は双方の課題だ。
それらを含めて地域限定で始めて、次第に営業対象の地域を広げる戦略を取る。

既存通販業者の取扱い商品の拡大と、既存の店舗スーパーチェーンの販売方法の拡大とからスタートしたネットスーパーでは、その課題への対応手段として地域限定の戦略を取る事で、新規事業を開始した。
出前でも無くコールセンターでもないウエブサイトからの電子式受注は、そのデータの即時利用と処理に有用だ、既存スーパー店舗の商品調達方法と能力も有用だ、そして生鮮食品を含む商品の即日配達の為に地域限定を行った。
これらの結果としてネットスーパーは、実績を積み上げきた一般のネット通販の問題と同じレベルまで達する事が出来た様だ、現時点はそれぞれの地域での利用者拡大を行っていると思える。
次の課題は広域・全国展開になる、その時の戦略は大きくは2つで「スーパーやコンビニ展開と同じきめ細かなフランチャイズ方式」と「配達の為の宅配網や能力の強化」になるだろう、具体策としては「2業種の対抗ではなく業務提携を行う動き」であり、他には「自前の宅配機能を持つ動き」だろうと思える。


アフィリエイト

アフィリエイトはネット世界では広く知られている事であり、ウエブサイトの作者・管理者とネット通販サイトとが提携する事を指す。
ショップ等の事業者が広告を行う時は、自ら企画する方法と広告事業者・代理店に企画を依頼する方法とがあり、実店舗の社会ではどちらでもその企画は各種目メディアの露出を利用する事が圧倒的に多い。
それはネットショップ事業者がネット内で広告する場合でも類似性はある、その中にネット世界ではアフィリエイトが有り、それはウエブサイトの作者・管理者が自分のサイトのページでネットショップかそこで扱う商品を紹介してそれを読んだ人がネットショップを訪問してそこで商品を購入した場合に一定額の謝礼が紹介したウエブサイトの作者に支払らわれる。
その仕組みには双方の間を仲介するASPと呼ばれる事業者が存在して広告代理店的な事を行う、ネットショップとASPの関係は実店舗とは差がある。

ネットでのASPには、アフィリエイト者の自己購入や自己用サービス機能が含まれる事が多い、アフィリエイト者が自身で利用するとそれに対してもアフィリエイト報酬が付く仕組みだ、ショップ側とASP側には購入者が誰でも結果が同じならば販売促進になる。
ネットショップやモールで独自にアフィリエイト展開する事は多いが、上記と似た発想で利用者にもアフィリエイトを勧める事が多い、それは利用者故の広告手段となり有効な手段となりえる、それは兼業・副業のアフィリエイトが多い。
専業のアフィリエイトの営業規模と、兼業・副業のアフィリエイトでは規模が異なるがショップ利用者の数的比率が大きい展開は個々の販売規模は少なくとも、ショップやモール側にはマイナスにはなり難い、そして長く継続する性格もある事が特徴だ。

利用者のアフィリエイトは有効な手段と考えられており、具体方法が提案されている。
利用者の感想という手段とアイテムがある、口コミを利用した手段であり個人のブログやSNSの手段が増えた現在では、多くのネット利用者はこれの発信手段を持っている。
ネットモールやショップ自体も、その中に利用者の感想・コメントを書き込むスペースを設けている例えば5段階評価を行うシステムもある、マイナスの評価や否定的な感想もあるのだが、慣れたネット利用者は内容の確認手段に利用するだけであり評価は高くとも低くとも参考にはしない事は多い。
SNS用に商品の共有や、購入商品のアフィリエイトタグと映像付きリンクを提供する仕組みを持つショップもある、利用者が同時にアフィリエイトを行う事を助けて進める仕組みだ、ショップ・モールがブログやSNSを提供する事も行われている。

ショップのアフィリエイトは有料型広告が基本だが、無料型も使用されている。
アフィリエイト広告での「無料型」は商品が売れたかどうかとは関係ないタイミングで報酬が発生する広告を指し、幾つかの種類がある。
・資料請求型
 無料型のアフィリエイトの代表は資料請求のタイプだ、その理由としてはネットで出会っても簡単には購入できないかしない商品やサービスを対象とする、例えば住宅や保険や車等がある。
 これらはネットでの出会いが直ぐに購入にならない商品が多い、検討期間が必要だったりネットだけの情報では判断出来なかったり、提供側もネットでの取引のみでは対応しきれない商品・サービスが当てはまる。
・ユーザー登録型
 ネットサイトではまずはアクセス集めが必要であり、ユーザー登録型では特定のサイトへアクセスを流す事で、ユーザー登録が行われると報酬が発生するタイプだ、ショップやモールでは商品情報を充実してその発信やアクセスを通じて無料登録制にする。

ショップの商品の中心は日用品であり、アフィリエイトは有料型広告が中心になる、そこでは商品価格は可能なだけ安価に設定して販売量を増やす戦略を選ぶ、それは有料型アフィリエイト広告の報酬額も低い料率に抑えられるが低価格の低料率で単品報酬が低くなる。
アフィリエイト広告としては、通常のショップではあまり扱わない情報系と呼ばれるカテゴリがある、情報系の教材&商材は情報に価値をつけた商品であり、具体的には「ビジネス」「投資」「美容・健康」等がある。
商材の形はPDF・MP3・MP4・DVD・CD・冊子などだが、形態によっては郵送対応以外にダウンロード販売する事が可能だ、そしてこれらの情報系の教材&商材は日用品とは逆に報酬額が高い料率に設定されて、かつ販売価格も高く設定され、高価格の高料率で単品報酬が高くなる。
日用品は単品報酬が低いが販売量は多く、情報系は単品報酬が高いが販売量は少なくなる、ショップ・モールで扱う商品には情報系と似た性格の嗜好品と呼ばれる少ない販売量だが高価格の高料率商品もある。

ショップとモールで行っている商品アフィリエイトは多いが、代表的としてはアマゾンと楽天とがある。
そこでは、基本的には数千万とも一億ともされる全ての商品へのアフィリエイトリンク作成が可能であり、アフィリエイトリンクの方式もサイズも画像等も多数の種類が可能であり、しかもそれが簡単に作成出来る、その掲載先も自由に選ぶ事が可能で有り、モールが提供している掲載先ではダイレクトに自動で掲載出来る機能もある。
商品アフィリエイトでは、商品向けのリンクだけでなく商品カテゴリや個別店舗や催事別やイベント別へのリンクするアフィリエイトも使用出来る、同時に紹介者アフィリエイトシステムもサポートする、クリックした商品と同時に購入した商品にも成果を認める。
成果主義を基本にしたアフィリエイト設定は、通常の商品製造・販売コストに含める営業・広告費用と同じに考える事が出来るのでシステムが出来れば全ての商品で対応が容易だ。

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