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ホームセンター

ホームセンターも他の業種・業態と同様にネット展開が行われている。
日本ではホームセンターは、明確な定義も制限もないが主に日用雑貨や住宅関連設備や自動車関連の商品を販売する小売店を指す。
アメリカでは同じ意味の言葉は無く、近い形態としては金物屋や雑貨店だろうとされている。
ホームセンターで扱う商品は、個人の使用者が家庭で使う為に購入する設備や機器であり、その販売時に助言的な事を行い、あるいは個人の使用者が購入した設備を専門業者に取付させるサービスを行い、個人の使用者が設備等を改造したり簡単な修理したりする道具類や材料を提供する。
家庭の設備機器の選定方法・専門業者の選定方法の助言を受ける
 >SIY (Supervise It Yourself)
家庭の設備機器を使用者が購入し、専門業者にその取り付けを依頼する
 >BIY (Buy It Yourself)
家庭の設備機器の小修理や改造を使用者自身が行う
 >DIY (Do It Yourself)
家庭向け個人向けから始まって来たが、大型店では大工や配管工事の業務・プロ用の設備機器とその要求にも対応できる体勢を持つ動きがある。

ホームセンターは明確な定義も制限もない事から判るように扱う商品も範囲が広い、中心となる日用雑貨や住宅関連設備や自動車関連の商品に個々の店舗が事情に応じて多数の商品が加えている。
商品だけでは無くサービスを提供する事もある、追加商品の種類によってはスーパーやコンビニやドラッグストアが扱う商品と重なり、販売形態としても区別や独自性が薄れてきている。
中心商品としての日用雑貨関連としても、以下のように一部では衣料品や靴を扱う、あるいは食品や酒類も扱う、書籍類の扱いもあるがコンビニうや駅売店レベルの商品の事が多い。
日用雑貨とは少し離れるが、レジャー用品や、DIY関連商品や、ペット関連商品や、園芸用品・農業資材そして種苗と植物類の扱いも増えている、灯油というエネルギー関連もある。
商品の中には資格・免許・特殊な設備が必要な商品もある、常連客相手には個々の店舗の特徴のある商品が売れ筋になる可能性があり、利用頻度の少ない客はホームセンターの名称から期待する商品目当てになるだろう。

日本では1970年代に現在のホームセンターの形態の店舗が登場し、その後に他のジャンルからの参入も起きた。
1980年代にはホームセンターと呼ぶ店舗が扱う商品やサービス内容がバラエティ-になった、ただしホームセンターでは扱い難い商品は除かれていた(例えば生鮮食料品=流通ルートと設備が必要、ファッション衣料品=流行に左右される)。
大規模小売店舗法の規制があり、店舗の場所が都市の郊外へ拡がり、広い売り場面積と駐車場を設置した店舗形態が産まれて、同時にホームセンターのチェーン展開が始まった。
1990年代には大型のショッピングセンターの中に出店するケースが増え同じ建物内に食品スーパーマーケットやドラッグストア等も出店することが多くなり、結果として大手の事業者への集中が起きて小規模事業者の廃業や業態の転換が生じた。
2000年代には都市近郊や郊外では他の業態との競争が激しくなり、大手の事業者間で異なる販売戦略が試行された。
例えば、
 ・業務用需要向けや、プロからの需要専門店展開。
 ・地価の下がった場所があれば都心部へ戻っての出店。
 ・小型店舗の農村部への出店。
 ・雑貨を扱う100円ショップをテナントとして導入。
 ・DIYに特化。
 ・生鮮食料品を取り扱うスーパー化。

あらゆる業態・分野の店舗型小売店と同様に、ホームセンターもインターネット展開とネット通販が行われるようになった。
ホームセンター市場に参入している企業が増加してきた、全国展開の大手から地域密着型の地方企業を含めると50社以上になり、ドラックストアや郊外型のショッピングモール等が増加してきたがそれぞれが扱う商品に重なりが増えて来た。
ホームセンターの新規出店が少なくなり、ホームセンター市場の伸び率はほぼ横ばい状況にあると言われている、それも含めて現在のホームセンター市場は飽和時代だともされている。
この状態の対策が考えられているが、その一つとしてネット通販を行いその活用により販売ルートを開き拡大する事がホームセンター業界全体で進める必要が起きている、ホームセンターのネット通販事業はまだまだこれから改善して拡大出来るとされ、これから取引量が伸びていく可能性があるとされている。
ホームセンターは1990年代からショッピングセンターの中に出店するケースも増えて来たが、ネット通販に於いても類似した事情があり、「公式オンラインストア」を開店する方法と、「ネットショッピングモール」内への出店という方法がある。

ホームセンターがネット通販に力を入れる事は、事業拡大上でも、他の店舗との競争への対応上も必要な事だが、同時に利用者にとっても歓迎する事だろう。
ネット通販の方が実店舗よりも同等か低価格になる傾向は一般的であり、利用者は実店舗を含めた複数店の価格を調べて比較する事が容易に可能だ。
全国展開する大手のホームセンターを運営する企業は、まとめて大量に仕入れる方式が主体であり、ネット通販を加えて店舗数と市場規模を大きくする程に商品をより低価格で流通させる事の可能性がある。
これらの企業は実店舗での大型ホームセンターの考え方をネット通販にも応用してネット上に「公式オンラインストア」を開店する方法を選ぶ、実店舗で大型店の全国展開を行う業種はほぼそのネット店舗形態も保有する。
そこではネットショップとしてのウエブサイト開設とそこの機能は全て自身で作り運営する事になる、初期費用・運営費用ともに必要だが、内容や運営方針や営業活動を含めて、独自の展開が可能となる、それは新たな展開のヒントになる可能性もある。

ホームセンターが実店舗では独自の大型店を開く場合と、大型ネットショッピングセンター内に出店する事が併行して行われてきた。
ホームセンターがネット通販に参入する時には実店舗での大きな2形態を踏襲するようだ、そこでは「ホームセンター公式オンラインストアの設立」と「既存の大手ネットショッピングモールへの出店」を双方を積極的に進めて行くようだ。
既存の大手ネットショッピングモールとしては、楽天市場・ヤフーショッピング・アマゾン等が選ばれている。
大手のホームセンターがネット通販に参入した結果として、ネット通販一般の商品選びや店舗えらびも行える状況になっている、例えば「公式オンラインストアかショッピングモールにアクセスして商品名検索する、商品価格・送料を比較する(あるいはポイントサービス等も)、ネットには比較サイトも登場している、ネットの巡回で安さとサービスを総合的に較べる購入方法」だ。
大手のホームセンターでは、ネット店からの取り寄せを行っている所もある。


軽減税率

軽減税率は各種の税に対して税率を少なくする例外項目を設定する特例の税率を指し、日本では個人がマイホームを売ったときの所得税に対する軽減税率や、子と孫等が特定の直系から贈与を受けたときの贈与税の軽減税率や、法人税での中小企業での軽減税率等がある。
日本で軽減税率という言葉に注目が増えたのは2019年10月以後に始まる消費税の8%から10%引き上げに伴い、飲食料品や新聞の定期購読料に対して行われる軽減税率が理由だ。
EU加盟国では7割が消費税に軽減税率が導入されている、ただし具体的な内容は国毎で異なっている、起源はバラバラだった物品税の統一目的で消費税を導入したが統一出来にくかった品目に軽減税率が導入されたとされる。
EUでの消費税の軽減税率は物品税の統一がその個々の業界の反対から妥協した経緯があり、消費税と軽減税率共に率が高い事もあり、軽減税率の対象か否かで大きな差が生じるケースが多い、軽減税率にはトラブルも反発も多くまた税収低下にも繋がっており、統一税率への見直しが課題となっていると言われている。

日本では2019年10月以後に消費税を8%から10%に引き上げるが、同時に消費増税における経過措置として軽減税率が導入されて飲食料品や新聞の定期購読料に対して行われる。
消費税における軽減税率とは、特定の商品の消費税率を一般的な消費税率より低く設定するルールであり、例外処置であり経過措置ともされるが将来的な見通しは変動的だ。
欧州の軽減税率は物品税の統一目的からとされるが、日本での軽減税率の導入は「低所得者へ経済的な配慮をする」という目的とされる、より具体的には所得額に関係なく一律の割合で納める消費税については、生活する上で必需品となる食料品など税率を低くすると言う考え方だ。
今回の消費増税では基本的には商品の消費税率を10%に引き上げるが、軽減税率対象品は例外的に8%に据え置く、従って商品の種類が多い例えばスーパーマーケットでは消費税率8%の商品と10%の商品が並ぶ事になり、それ故に軽減税率は複数税率とも呼ばれる。

日本では消費税等の税率は2019年10月1日に現行の8%から10%に引き上げられる予定だ、それと同時に低所得者への配慮の観点から、飲食料品と一定の新聞を対象に消費税の軽減税率制度が実施される、軽減税率の適用対象の考え方と対象品目を国税庁は公表している。
適用対象となる飲食料品とは、「酒類を除く食品表示法に規定する食品」を指し、適用対象となる新聞とは「一定の題号を用い、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週2回以上発行されるもので、定期購読契約に基づくもの」を指す。
そこでは例示があり、酒類・外食・ケータリングの食事などについては軽減税率の対象とならず、消費税率10%が適用される。
「アルコール1%以上のみりん」は酒税法で規定する「酒類」に該当するので軽減税率の対象外であるが、アルコール1%未満の「"みりん風"調味料」は飲食料品になるため、軽減税率が適用される。

消費税率が一律の時は、売上げ額等から消費税額を簡単に計算できる、だが軽減税率が導入されると商品ごとに税率が異なり、商品ごとの税率や税額が分かる書類が必要になり、インボイス制度が導入される、インボイス制度では消費税率や税額を書いたインボイスの保存が求められる。
消費税制では売上高が1000万円以下の事業者の多数は消費税の納付の必要がない「免税事業者」だ、インボイスの交付は課税事業者に限られて、免税事業者はインボイスを交付できない。
免税事業者は事業者間取引から除かれやすく、インボイス制度により中小企業の経営悪化が懸念されている、そのために2021年を目途に商取引への影響を調べて必要ならば措置を行うとされている。
軽減税率導入日には一斉に対応が必要だがその為の事前準備が必要とされている。
 ・商品の税率の確認と価格表示の変更>例外品の把握が必要で、それに応じた表示変更作業が必要だ
 ・帳簿や請求書の記載方式の変更>軽減税率に対応する請求書を「区分記載請求書」と呼び、「軽減税率の対象品目であることの明記」が要求される。
 ・軽減税率対応レジ・新システムの導入>複数の税率に対応しているレジやPOSシステムが必要になる。

軽減税率の対象になるかは、販売方法ではなく商品により決まる、インターネットを利用した通信販売で購入する場合でも、飲食料品は軽減税率の対象となる(酒類を除く)。
軽減税率の対象になる商品と、対象外の商品とを同時に一緒に購入した場合には各々の税率で消費税額が計算される、それは通信販売で購入した場合にも店頭での購入と同じになる。
通信販売では送料の問題が存在する、送料は商品が飲食料品の場合でも運ぶ目的であり、飲食料品の軽減税率の対象ではないので10%の税率で課税される、商品と送料で税率が異なる状態となる。
一方では、飲食料品の料金に送料が含まれていて別途送料を請求しない場合には、送料も含めた価格が軽減税率の対象となる、送料込みの価格では一見して割高に見えるかもしれないが、実際には送料の消費税の軽減税率分だけが安く購入できる。
消費税率アップ時にネット販売では送料込みでの価格設定が高まることが予想される、だが反面ではその様な送料が含まれた価格が増えると送料別の商品が割安に見える可能性がある、販売者がより安く見せるために送料抜きの価格設定をする可能性もある、消費税率アップ時に購入者は送料込みか送料別かをしっかりとチェックして購入する事が大事だ。

消費税率のアップによる消費税増税には、多くのビジネスシステムの変更が伴い作業上の負担増加も予想されている、店舗での決済の合理化と決済に必要な費用の低減は大きな課題となっている。
その決済の費用の低減手段として、「キャッシュレス決済」があり現金レスで決済時間短縮する事は、人手不足対策・人件費低減と電子化推進による業務費削減を目指している。
決済システム変更が必要な消費税増税と軽減税率の導入に合わせて、中小規模店舗におけるキャッシュレス決済時のポイント還元策を実施する予定だ(9ヶ月の期間が予定されている)、また同時に増税での買い控え対策として小売大手などが独自のキャッシュレス決済ポイントを付与する可能性もあると言われている。
消費税増税以降は、軽減税率・キャッシュレス決済ポイントに加えて大手企業独自のキャッシュレス決済ポイントの3点が注目され、消費者の負担緩和になるかが課題となっている。
政府は、中小規模の小売店舗でキャッシュレス決済した場合は5%ポイント還元、コンビニや外食などのフランチャイズ店(個人経営が多いとされる)でキャッシュレス決済をした場合は2%ポイントの還元を実施する予定だ。

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