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ショッピングカート

ネットショップでは、商品管理・陳列・受注・決済・出荷等をショップの中に組み込んだウエブサイトを制作・デザインして使用する事が多い、また機能を限定すればショップのウエブサイト内のリンクから機能を持ったシステムにリンクして飛ばす事も可能で行われている。
このネットショップで使用するシステムを、買い物籠・ショッピングカート等と呼ぶ。
これは動的プログラムであり、ウエブサイト言語のPHPやPERLなどのスクリプトで作成される事が多いが限定されないし、設置場所や稼働環境で異なる仕様になるし、携帯電話やスマホへの対応も同様に必要性が生まれる。

ショッピングカートシステムは多数開発されていて、その仕様と機能も多様だがそのネット通販での有用性から殆どの取引数の大きいショップで使用されている。
少数のショップは自主開発システムの可能性があるが、多くのショップはシステム購入か、システムをレンタルして使用している。
制限があるが無料レンタルもある、また有料レンタルシステムでも無料体験使用期間内は無料で試せる。
レンタルの規模はレンタルサーバと似た構成だ、サーバー全体レンタルから多人数で共用するものまで広がる、商品数はデータベース容量と関わり多くなれば記憶量も多く必要だ、ショッピングカートシステムの稼働速度も共用システムとサーバーでは安定しない可能性はある、それはレンタルサーバーと似ている。

ネットショップやモールの商品規模と、ショップのウエブサイトとそこに組み入れられたショッピングカート及びデータベースは関係が深い。
独自ショップを構築する場合はレンタルを含めてすべて自前で用意する事になるが、モールに入店・出店する時はそれぞれで何かを借りる事もある。
少なくとも決済システムは借りる事になるそれは会員のデータベースや決済情報等の個人情報は提供されずモールのシステム内で行う事だ、それが管理されていないモールは信用もなければ法的にも問題だ。
決済システムはショッピングカートとそのデータベースとも深く関わり、これらも含まれる事が多い。

ネットモールでは販売促進の為に多様な手法を持ち込む、例えば独自ポイント付与であり・大型ポイント制への加入であり・期間限定やイベント設定でのポイント増加サービスだ、商品によればダイレクトの値下げもあるし、金額別の送料割引やクーポン等の複雑なセールスが設定される。
多数のショップが集まり多数の商品が存在する状態では、度々の条件変更やリアルタイムでの対応には、ショッピングカートとその付属データベースでの一括した即時設定変更と対応が必要だ。
期間限定セールとか、期間で区切る決済条件変更は実際に行うと、極めて複雑だ、受注日時と発送日時と到着日時と決済日時と時刻は多数ある、条件が変わるタイミングを正確に管理するには精度と取扱い性の良いシステムが必要だ。
受注には予約があり、発送は複数受注時には分割発送や品きれ取消がつきまとう、納期の長さも多様だ、商品のマーキング機能とショッピングカートに商品を入れて決済しない時の対応も必要だ、そしてショップやモールのマイページ機能にはショッピングカート機能が密接に繋がる。

ネット通販が広がり商品の多様化と、顧客の使用する機器も多様化した。 パソコンでのインターネットアクセスとウエブサイトから普及したので、ショッピングカートもそれ用に開発された。 携帯電話用のサイトが作られて、例えばiモード等の携帯電話通信サービス毎のショップやモールも作られて、独自の世界を作った。 スマホとタブレット機器からのアクセスに対しては、類似のシステムはそれぞれに構築する必要があるし、ショッピングカートの開発も同様の事情にあると言える。 ウエブサイトにショッピングカートの機能を持たせるか、機器に専用アプリを提供するか、ウエブサイトから専用アプリにリンクする事もある、代金決済をOSの提供する決済システムを使用するのが、スマホとタブレットでは標準なのでショッピングカートの機能もパソコン用とは異なる。

ショッピングカートは店と顧客を結ぶインターフェイスであり、顧客データベースを通して個人情報とも接する、それ故にそのセキュリティは重要だ。
ネットショップ構築には今ではSSL(通信データ暗号化)対応は必須だが、組み込み方法の違いはあってもショッピングカートにもそれは要求される。
金融機関のウエブサイトではスパム行為防止の為に、暗証機能に注力している、攻撃頻度と強さからの結果と言えるが、日常に金銭の決済を行っているショップとモールでも事情は同じだ。
現状は銀行等の金融機関の暗証機能と、ショップとモールの暗証機能には差が生じている、最初に必要な事はログインしてマイページへのアクセスする暗証だ、そして決済と個人情報の変更用の暗証だ、通常は双方とも、少なくとも後者はショッピングカートの機能と関わる。


サービス検索

ショップやモールのウエブサイトではコンテンツを増やす程に訪問客に全体を広く見せることが難しくなる、それに如何に対応するかがウエブサイトでの店舗作りの課題となる。
ショップやモールが小規模の場合は、リンク構造とメニューで導線を作る事が一般だがその数が多くなりすぎると効果が激減する、見かけのリンクとメニュー数を適度に限るには、カテゴリ化とツリー構造が使用される。
カテゴリ化は多くのポータルサイトとショップで使用されているが、サイトが大きくなれば次第にその使い勝っ手さに限界が生まれる、それは単独ではなくサポートする別の機能が必要になる。
ツリー構造は今はカテゴリ化と併用して使用される、訪問客には深いツリー構造を一度に理解は難しい、そして探すカテゴリに対象がみつからない時の対応も課題となる。
ウエブサイトのページアドレスはツリー状に階層が深くなるが、それと同じ構造をグローバル・メニュー的な形で示す。
 例えば、「店舗名>電気製品>家電製品>映像機器>テレビ>録画機能付き>表示方式>画面サイズ・画素数>メーカー名>商品名」などだ。

ウエブサイトのページの設計はどこでも重要だと認識して工夫するが、そこでは検索機能は重要なツールだ。
ショップやモールサイトは巨大になっている事が多い、そこではコンテンツを探す事や商品・サービスを探す上で検索という作業は非常に有効だ。
検索機能がツールとして提供されたり、ウエブサイト制作機能として提供されるようになっている、それらは今では多くのコンテンツがあるウエブサイトでほぼ全てで設置・使用されている。
最初は、ショップやモールサイトに検索機能を設置する事から始まったが、今は如何に使うか、如何に訪問者が使い易いように提供するかの段階になっている。
まず店頭に置くとすると、カテゴリー検索か、キーワード検索か、商品検索か、メーカー名検索か訪問者がどのように利用するかの理解が必要だ。

検索ツールはキーワードがマッチするものを見つける事が基本機能だ、それが完全一致のみだと利用者が望むものに達しない事も知られる。
単語レベルで言えば、入力間違い・仮名漢字変換ミス・類似漢字の食い違い・送り仮名の食い違い・その他にも障壁となる例は多数ある。
これらは、仮名漢字変換機能や検索ツール用のソフトの機能向上で対応されてきた、ポータルサイトの検索エンジンでマッチする言葉を見れば現状の技術が想定出来る。
ショップやモールでは、商品カテゴリやメーカー名や商品名等の固有名詞を含めた通常日用語とは異なる検索を行う、そこではポータルサイトの検索エンジンとは異なる機能が必要であり有効だ。
例えば商品カテゴリに関しては、カテゴリ内検索機能=カテゴリをキーワードに含めた検索が有効だ、カテゴリ名を検索ワードに選択出来る機能が有効となる。

ショップやモールでの検索ツールでは選択式が多く見られる。
商品区分・カテゴリがあり、その中に詳細の区分があるそれがツリー状になっていてそれが商品等の絞り込みになる。
絞り込みのキーワードとなる選択式にはその他に、メーカー名があり、価格帯の選択がある、選択式も多くはキーワードとなり検索に加えられる事が主体でありはじめから分類した商品や情報登録は少ない、それはデータベースの構築や長期のメンテナンスを考慮すれば有力だ。
実際の運用では、データベースの登録時にはカテゴリ分類で入力して、それをキーワードとして保持する、検索ツール利用者にも同じ事を行うとそれぞれのキーワードがマッチング出来る。
選択式は誤入力を防ぐ手段だが、検索機能・技術の向上で類似語や誤入力検知や入力語の統計処理能力が向上すると、自由入力でも選択式に近い能力が得られるとされて来た、それはポータルサイトの検索エンジンを使用した時の結果からもその能力を感じる事が出来る。

商品名や型番検索はカタログや通販では有効そうに見える、ただし現実はそれらで探す人は少ない、小数はネット上に流れる情報のなかから顧客が商品名や型番を見つけて、それを検索する事はあるのネット上の情報をショップやモールで探す事が出来れば良いと望む人もいるだろうし、それならばショップやモール内の検索ツールで見つかればと望む人もいる。
ポータルサイトの検索エンジンでは検索数の多い言葉や、SNSのタイムラインでの使用頻度の高い言葉を優先したり、それに似た言葉を利用者に問いかけたりする機能がある、それらは曖昧さのある検索ワードの補佐になる。
ショップやモール内の検索ツールにも同じ機能を持ち込む要望が出ると、ポータルサイトから提供を受ける事があるし、ショップやモールがそれを開発する事もある。
その場合はポータルサイトの検索機能とショップやモール内の検索機能を切り替えて使用可能にする事もあるし、複数の検索ツールを使い分ける事もある。

ショップ内の検索機能は広く普及したが類似ショップが複数入るモールでの機能は悩ましい、モール全体では商品検索や価格比較機能が常備状態だがそれらは個々のショップでの集客と提供するサービスとは一致しない事も多く、それらのサービスに関わる検索機能も扱いが難しい。
顧客が複数商品を同一ショップで探し購入を検討する機能は個々のケースで異なり複雑でその提供が難しい、例えば詳しい商品情報を提供したとしてそれが売上げに反映するかは疑問だ、ただしモール全体で見ればプラスが期待出来るだろう。
通販では決済や送料が絡むので、複数商品の一括購入や取引が多く行われるがそれを考慮したサービスも顧客個々に異なり提供が難しい。
巨大ショップで同時注文した商品が個数に限られずに送料無料で複数個口で届く事もあるが、それの継続性は疑問であり可能な範囲でまとめる送品が中心になると思える。
安価・送料無料・即日配達という数値化しやすいサービスに限界が次第に見えると、別の視点の顧客サービスがこれから登場する事を期待したい。


予約・違約

インターネット通販では実商品を目の前にして購入する訳でないが、ショップやモール側は提示した納期内に商品を届ける事を前提に受注と販売している、受注生産という方法を取る時にはそこに予約という意味も含まれる。
インターネット通販ではロングテール商品を扱う事がが特徴とされている、その延長として実商品が実店舗に並ばない場合でも購入出来てその取引のなかに予約も含まれるとも考えられる。
予約はネット通販以外にも多くあるが、方法に依らず破棄や違反などの違約問題が予約には付いて廻る。
新しい販売方法が考え出される時には、予約・違約が絡む事も多いと予想される。

インターネット関連では使用契約サービスが多い、日数決めと月決めと年決めは単純足し算では無い事が通常であり、その内容により先払いと後払いと例えば月単位払いなどがが存在する。
利用代金の決済の時期は多様でも、契約破棄が利用者と提供者いずれかからあれば違約問題が発生する、それが破産的な場合は補償問題は難しいが、それ以外でも問題となる。
現状復帰返却が出来ないサービスが多く、補償は金銭絡みとなる事が多い、ビジネスモデルとなっている携帯電話の利用は長期契約割引は解約時は割引が無いときの金額に戻されて違約金となるのが現在のモデルだ。
ホテル予約や交通機関予約やコンサート類のチケットでは、利用期日時間より以前か、それを過ぎたかで解約の規定が異なる事が多い、利用しない場合に提供者が収入機会を失ったかどうかが大きな判断基準となる、インターネット関連は利用前の解約が前提となっている。

予約が成立するには違約対策を含めた契約成立の内容が含まれる必要がある、簡単に言えば、利用者側にもサービス提供側にも契約内容を守る仕組みがある事が前提となる。
それはイベントのチケットや交通機関の切符の様に、決済と引き替えのチケット類でサービス提供や予約取消手続きを行う方法が一つだ、そのチケットを失った時の対応処置は一般には簡単でない。
他の方法は個人情報を何らかで提供して個人を特定する方法だ、その情報には名前・住所・電話番号の通常の情報と共に、クレジットカード情報での決済情報も含まれる、決済機能のあるカード類は多数の個人情報が含まれる。
ショップやモールでは個人情報を登録している事で容易に受けられるサービスは多い、それはモール内では登録してある個人情報と対応するID等を使用する事で契約成立の要件を満たすからだ。

通信販売ではそこでのトラブルを防ぐ為に「特定商取引法」とそれに関するガイドラインが設けられている。
そこでは、通信販売は「事業者が新聞、雑誌、インターネット等で広告し、郵便、電話等の通信手段により申込みを受ける取引のこと。『電話勧誘販売』に該当するものを除きます。」と定義されている、その言葉についても補足されている。
「特定商取引法」では除外範囲も定義されている、海外・国と地方公共団体・等幾つかある、通信販売では広告で取引する事からその表示内容も詳しく規制している。
広告では費用の前払い・後払い、瑕疵の補償の有無で規制が異なるが、それは通信販売では予約の意味が含まれる事による、その中には実際に明確な予約行為が含まれる場合もある。
前払い式通信販売については「前払式通信販売の承諾等の通知」で法規制している、「事業者は、代金を受け取り、その後, 商品の引渡しに時間がかかるときには、その申込みの諾否等、以下の事項を記載した書面を渡さなければなりません。」
カードの決済予約を除き銀行振り込み等で前払いが発生する事は少ないが、そこでは前払い式通信販売の規制が守られているかはチェックが必要だ。

予約行為とその後のトラブルに関しては、違約かどうかと特定商取引法に該当かどうかの判断に於いて、サービス提供者とサービスを受ける側で対立する事が多い。
例として携帯電話・スマホの契約問題が挙げられる事が多い、例えば通常契約条件が定められていて、それに対して2年間使い続ける契約を行うと大幅に、割引を受ける事が出来る、それを中途解約すると通常契約に戻されて割引料金との差額を違約金として要求される。
契約だけを見ると妥当に見える面もある、ただし割引料金と2年間等の契約がセットになっていて、通常契約料金が違約金徴収とそれを含めて利用者を囲いこむ目的に置き換えられている指摘がある。
サービス利用者の個々の使い方や要求は多彩であり、全てが満足はないとしてもある程度の幅で利用者全体が平等に利益を得ているかが問題となる、携帯電話に関しては政府が指導する事が多く、問題が公表される傾向がある。

予約と解約はサービスの発注者と受注者双方に発生する、受注者はネットでは機械(ソフト)による自動受注システムを構築して運用する、そこでは仮受注自動返答してサービス可否を確認後に手動で正式受注を返答する。
発注者側の誤発注の取り消しは存在するので取消が可能な期間は必要だ、受注者側がその期間を明示している事もある、ネット通販・取引だけに関わらず発注の取り消しはあり得るので多くは双方の交渉となる。
一旦正式受注した場合でも色々な理由でサービスが提供出来ない事は発生する、その場合は受注者側からの受注条件変更か取消になりこれも双方の交渉となる。
これらの双方からの結果的の違約は多数発生するが、個々には異なる内容に別れて個々に対応が必要だ、携帯電話やインターネット通信サービスの契約で発生する違約問題の様に同じ内容の多発にならず、具体的に表面化はしにくい。

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