項目別バックナンバー[4]:ショップ情報:44

在庫表示

店舗では展示品と倉庫品が区別される事もあるが、在庫は見れば判るか聞けば直ぐに判るものだ。
ネットショップでは、在庫数を表示する事は最初は少なかった、むしろ受注してから発注して通販する事を考慮し「何日以内に対応予定」が多かった。
ネットに色々な比較サイトが産まれて、在庫や納期のサービス比較が行われ、口コミで広がると、むしろオープンに公開した方が良いとする動きがあった。
在庫やそれに伴う納期が表示される事が増えたのは、考え方が変わった為と思う。

在庫表示は結構管理が面倒で、たとえば買い物かご方式ではかごに入れただけでは売れた訳でないので、かごに入れたりブックマーク的な行為で在庫を減らす事は出来ない。
利用者が決済作業に入った時はどの段階で売れたと見なすかは実際のショップの設定で変わり不明だ。
確実なのは、決済完了時に在庫数を減らす必要がある事だ、タイミングによっては決済作業中に在庫切れが起きる事がありうる。
その為に、通常の決済完了でも仮受注として、在庫確認後に本受注メールで通知するのが多いスタイルだ。
在庫不足になった時に通知する所もある、とにかく通販では実物を見て在庫としないので商品確保+発送準備確定で始めて本来の決済終了となる。
在庫表示は目安ではなく実数だが、性格上微妙に狂う事は避けにくい。

購買者への在庫表示の影響は、実際の店舗での在庫と似た傾向が予想される。
多いと安心するのか、残り僅かだと急いで購入するのかは意見が割れ、それはネットだけでない別の研究課題だ。
ただし、ネットでは売上げランキングやクリックランキング表示や、それの広告への反映が多く見られる。
在庫は反応が微妙でかつ少ないと購買意欲を促す可能性があるが、それを広告の全面に出しても品切れになると微妙に厄介だ、在庫表示の活用にはまだまだ工夫がいるようだ。
また、ネットで複数のモールや支店でショップ展開していて、在庫の相互融通が可能な場合もあるが、モールシステムに組み込まれた在庫表示では全体の反映に今は制限がある。

ショップが在庫表示をすれば、注文すれば入手出来そうだが、前回述べたネット特有の問題で商品の確実な確保を意味しない。
それは、表示詐欺ではなく在庫数が少ない商品に集中して受注した時に在庫切れになるというネット特有の現象・問題だ。
従って、1:発注>2:機械的な仮受注応答>3:システム上で確認した本受注>4:実際の商品を確保した後の正式の納期回答と進む。
ショップによれば、3:が省かれる事も多い。
在庫数の少ない商品については、ネットでは在庫切れに関する暗黙の了解がないと表示自体が成立しない。

ショップやモールでマイページや買い物駕篭のスペースを提供される事は、最近では普通のサービスだ。
ただし、そこでの表示と在庫表示や納期表示との連携は、多くはされていない。
システム的に膨大となるし、そもそも発注していないのだから取り置く意味もない。
多くの人がチェックしていますとか、買い物駕篭に入れていますという情報が販売促進に意味を持つ時代になれば変わるかも知れない。
現在は、マイページや買い物駕篭の内容更新とか、状態変化>発注手続き等で反映される事が多い。
複数製品の再計算や、発注過程での再計算は必要でその時に最新に更新される。

ネットショップで在庫表示が受注後に変わる事が有り得る事は理解が必要だ、同時に付随するのが納期でそれは、在庫の有無と取り寄せの可否と生産等の待ちとが絡む。
従って、納期表示と在庫表示には密接な関係がある。
納期には、在庫確保出来た後に輸送期間が加わるので、在庫場所と納入待ちと輸送方法が関わる。
複数の発送場所を持つ所では、納期を早めるために複数の商品を注文して全て在庫があった場合でも、異なる包装・送品単位で発送される事がある。
在庫表示>確認>確保>表示変更等のシステムだけでも、複雑な内容である事を示している。


予約

実生活でも予約は多い、予約以外はほとんどない製品やサービスも多い。
ネットでは、それらがそのままに持ち込まれるが、それに多くの予約が加わる。
追加で加わった予約製品やサービスは、実生活での予約に影響を与えるし、独自の競争も生む。
競争が出来ると、予約を前提にしたサービスが生まれ、実製品販売だけのショップに差別化を付ける事も可能になる。
予約の増加は、流通システムも変える事になる。

観劇・観戦・旅行(交通・宿泊)等は基本は予約になる。
不安定な当日券を当てにして、計画する事は少ない、必ずしも全てが満席と言う訳でないが計画的な行動は予約を抑える事が基本だ、全ての人が当てはまるとは言わないが、リスク対策には必然性の予約が必要だ。
自由席・当日券・キャンセル待ち頼りは、通常は大きなリスクと見なす。
実店舗で販売されてはいるが販売場所は減少方向だ、逆にネット利用の予約サイトは増え続けていて、ネット対応にみになったケースもある。
ネットとコンビニ等を結び付けたサービスも登場している。
旅行社や宿泊設備もネット依存率が上がってくる、その対応には費用対効果の戦略性も必要なのは明らかだ。
ネット普及は、予約ビジネスを大きく変えた。

ネットはロングテール商品を復活させたと言われる。
少数の供給量の商品を、少ない需要者に提供する。
商品に在庫がある場合もあるが、注文生産になる事も多い、また商品によっては入荷の有無や時期が不明のものもある。
後者は、注文生産というよりも予約注文と呼ぶべき性格だ。
例えば、農業・漁業で収穫して入荷したら販売する、手作業で生産量が極めて限られていて完成順序待ちになる、古書や骨董などで入荷するかどうかが不明だが見つかれば購入したい(価格条件が加わる事もある)。
ネットならではのロングテール商品には、予約が付きものでそれが可能になったのもネットの普及の効果だ。

専用ネットワークがない所でも、発売時間から僅かで売り切れる商品のインターネット販売・予約が行われる。
インターネットは、正確には情報の流れる早さが一定でないので、単純な早いもの勝ちでは公平といえない、そこは何か対策を考えるか、割り切るか実状は判らない場合が殆どだ。
結構、発売直ぐに売り切れのニュースを見かけるが、注文販売や予約の早すぎる売り切れはネットでは公平性に疑問が生まれる、ただし場所限定の実店舗との公平性の比較ではネットが公平という意見は多いとは思う。

販売側は、予約をいれないでも購入可能な商品でも予約が多いと販売予測や計画に有利で、一括製造や多くの問屋や小売りに委託する判断の参考になる。
そこで、生まれたのが予約限定のサービスや初回製造限定のサービスだ。
予約に早く入手したいという希望以外のメリットを追加して、予約を増やす事を考える。
例外も多いが、初回の販売量が多いほどに口コミで評判が拡がるという期待もあるし、多くの店頭やネットの新製品情報に載る程に、認知度が加速する効果も期待出来る。
予約限定サービスは、内容も限定数量も如何に効果を出すか、難解だ。

予約には個々の商品に対し行う行為というイメージがあるが、同時に登録会員制という面もある。
最近の様に「個人情報」の重要性と管理を求められると、それの管理の有無で分けるのが現在では容易だ、登録制でなければ個人情報の廃棄が求められるからだ。
会員制の予約システムには、登録した商品・サービスが発生すれば電子メール等で通知するシステムが多い。
ダイレクトメール式に多数のメールを送信されるのは嫌いな人でも、有用と自身が選んだ情報の提供はプラスに考える、ただし自動購入・予約まで行うシステムはないし誰しも確認してからを選ぶ事が多いだろう。
その場合には、同じ条件で通知依頼した人が複数だと、必ずしも入手できない事も多く発生する。


画像広告

画像の情報量はテキストよりもかなり多い、静止画よりも動画はより多い。
コンテンツとしての有用性は、その種類や目的で異なるが、ショップの製品紹介や誘因広告では画像広告が優位だ。
現実に初期のテキスト広告は、多くは画像に置き換えられた、少なくともショップは商品画像無しでは買い物客へのアピールは少ない。
ショップ・モールは、多岐のサイトに集客目的の広告を出すが、そのシステムはビジネスモデルとして確立している、ただし細部の改良は絶えず行われている。
テキスト広告は生きているが、画像のバナー広告が圧倒的に多いそしてその細部は絶えず改良されている。
画像のバナーはショップ側のサイトに置かれ、バナー広告のサイトにアクセスされると画像の取得のアクセスも起きる、それで訪問数やクリック数がカウントされる。

画像の容量は見た目では判り難いが、解像度と大きさに依存する、そして表示するサイトから画像保持サイトへのアクセスと画像の転送で、表示速度の多数が決まる。
テキスト広告でもアクセスチェックの1ピクセルを転送してチェックする方法が使用されるが、制約は非常に少ない。
画像を表示サイトに置いて、リンクコードにアクセスチェックを設置する方法もあるが、基本は廃れている。
理由は、表示内容が変わると画像の貼り直しが必要で面倒とリンクきれ(実際は画像非表示)が起きる為だ。
画像を広告元に置くと、それ自体を変更すると全てが変わる。
画像には種類が色々あり、動画を含めて変わって行った。

テキスト広告はリンク切れが判りにくく目立たないが、画像広告はリンク切れが非常に目立つ。
しかもリンク切れで、表示エリアが乱れ全体のデザインが乱れる事もある。
画像広告はリンク切れを想定したサイトデザインが必要だろう。
逆にリンク切れが見つけ易いという考え方もあるが、広告のマイナスイメージが増幅されやすく、サイト側も広告側も双方にリスクがあり、連絡や広告終了用の画像の準備などの可能な対策が必要だ。
画像には、「alt」属性でテキスト説明添付が普通だが、そこにスパム要素があり重視されなくなっている、現実にテキストのみが表示されても無視する訪問者が普通だ、元々の目的が読み上げ機能用なので当然とも言える。

画像リンクの特徴は、画像配信側で画像を変えられる事だ。
それを複雑に切り替える方法が、各種スクリプトを利用して作られた。
今では、多数の広告がスクリプトでプログラムされ、広告配信元で切り替えて配信される。
ただし、内容が広告配信元次第でそこでのトラブル等で速度が遅くなる事が増えてくる。
なにしろ、機能が複雑で配信量が大量で、配信先のトラブルも多いと言う多数のマイナス要因に全て対応は現実には難しいからだ。
結果として、広告がサイト・ページの応答速度を遅くする事が起きる。

画像リンクは情報量が多い長所はあるが、配信トラブルとスクリプトの場合のバージョンによる脆弱性と、応答速度の低下という短所もある。
広告を廃止する事は中々踏み切れないが、制限する考え方は自然に産まれる、誘因広告でなくショップ等の商品表示は除外するまたは利用者が除外する仕組みは必要だ。
スクリプト形式の広告の場合は、スクリプト自体に問題があれば、標準が表示ブロックする事は普通だ、ただしこの場合も利用者が部分的に解除する仕組みは必要だ、脆弱性はスクリプト自体では無く動作ソフトに存在する事が多くそちらの更新・対策がないと全体のブロックの原因になり得る。

画像自体でも動きを持たせる方式があるが、スクリプトで大きな動きをさせる事が出来る、それは目立つ・情報量が多いという広告効果は高い。
ただし、動的方式はスパム問題やセキュリティ問題を抱えかつ関連ソフトの脆弱性が狙われた。
後者を防ぐために、動的方式であるスクリプトの制約が行われ、具体的には標準がブロックで利用者が設定で解除出来る方式だ、ブラウザソフトによってはスクリプト使用禁止や、クラウド方式のみ可能の場合もある。
画像広告のブロックを解除する利用者がどれほど存在するかを考えると、宣伝効果面でも利用の可否や量の見直しが必要だろう。
静止画像を複数枚使用して、拡大・切り替え機能を持たす方式も拡がっている。
目的と手段とを間違えない事が大事だ。

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