項目別バックナンバー[3]:ビジネス情報:69

個人番号カード

自分の個人番号は、住民票がある市区町村から、世帯主宛に送付された「通知カード」、あるいは住民票がある市区町村から、送付された「個人番号通知書」で通知される。
あるいは個人番号は、「保有個人情報開示請求制度」を利用して知ることができる。

「通知カード」は紙質で写真は無いが、本人の希望により「通知カード」と引き換えに発行されるのが「個人番号カード」でプラスチックのICカードでありで写真も添付されている。
「個人番号カード」は交付手数料は当面の間無料である、個人番号カードの交付を受ける際には、「通知カード」や「住民基本台帳カード」の交付を受けている場合は市区町村へ返納する必要がある。
「個人番号カード」は住民基本台帳カードの後継となる事ができ、個人番号を証明する書類や公的な身分証明書や、様々な行政・民間サービスを受けることができるICカードとして利用できる、通称は「マイナンバーカード」。

「個人番号カード」は運転免許証やキャッシュカードなどと同じサイズのプラスチックカードだ(ISO/IEC 7810 ID-1規格)。
「個人番号カード」はオモテ面には、氏名・住所・生年月日・性別・カードの有効期限などが印刷されており、さらには本人の顔写真が掲載されている、裏面には、個人番号・氏名・生年月日が印刷されている。
「個人番号カード」はICカードになっており、カードにICチップ埋め込まれており、ICチップにはカード面記載事項に加えて、住民票コードが記録されている、そこでは住民基本台帳カードと同様、ICチップに公的個人認証サービスの電子証明書が記録できる。
ICチップの記録の読み出しのために、4桁の暗証番号が設定される(本人が登録する)。
「個人番号カード:には有効期限があり、20歳以上の日本国民の場合、発行後10回目の誕生日までが有効期間だ。

「個人番号カード」を「通知カード」と比較して整理する。

・「通知カード」は国民全員に配布された、対して「個人番号カード」は申請者に対して発行される。
・「通知カード」は紙素材だ、対して「個人番号カード」はプラスチック素材だ。
・「通知カード」は顔写真が無い、対して「個人番号カード」は顔写真がある、後者は単独で個人確認書類として使用できる。
・「通知カード」は電子データは無い、対して「個人番号カード」はICチップが搭載されており、ICカードとして使用可能だ。
・「通知カード」は暗証機能は無い、対して「個人番号カード」は暗証番号を登録して使用する、4つの暗証番号を設定する(最少は2種類)。
・「通知カード」はインターネットでの使用は考慮されていない、対して「個人番号カード」は登録した暗証番号と組み合わせて、カードリーダーで読み取る事でインターネットで個人認証が可能だ。
・「個人番号カード」は、ICカードとして、他用途へ展開される予定だ。

「通知カード」は国民全員に配布されたが、「個人番号カード」は申請方式だった、それ故に発行率は停滞していた。
その理由としては、国民への周知・広報不足の指摘もあるが、自由主義の日本では政府による個人の管理への反対意見が強くその用途を制限している事から、日本の「個人番号カード」は日常生活での必要性が無かった事も普及が遅れた理由だった。
その中で複数の用途で現行方法からの「個人番号カード」への変更や「個人番号」の利用が図られつつあった。
その1つに毎年行われる確定申告の電子化(インターネット上のウエブサイトでの書類作成・送信申告処理)があった、添付書類や捺印の問題やウエブサイト上のソフトウエアの使い易さの問題があったが、それらは徐々に改良されていた。
新型コロナ・ウィルス感染問題が発生して、税務署内での申告書製作や受付業務を対面で行えなくなり、その対策として郵送方法と共に推進されたのが電子確定申告方式だった。
そこでは個人確認手段の1方法として「個人番号カード」が利用される、電子化確定申告推進により、同時に「個人番号カード」も推進されて利用が拡大されている。

「個人番号カード」のICチップとデジタル情報等の機能を利用したマイナンバーのポータルサイトが、情報提供ネットワークシステム(マイナポータル)であり、2017年7月試用開始され、2017年11月より本運用が開始された。

マイナポータルは利用できる内容を整備中だが、以下がある。
・自己情報表示。
・利用できる行政サービスの通知。
・税金などの支払い。
・各種書類の受け取り。
・ログイン時点の最新情報表示。
・マイナンバーカードの受け取り時に登録したパスワードの変更。
 注:変更対象は、利用者証明用電子証明書、署名用電子証明書、券面事項入力補助用の3種類。
  変更後のパスワードそのものは、個人番号カードのICチップ内には登録されない。

政府・総務省は「個人番号カード」の普及を図っている。
マイナポイントはマイナンバーやマイナポータルやキャッシュレス決済の普及促進を目的とする、国の消費活性化策のひとつだ。
2022年に行っているマイナポイント第2弾では、
・「個人番号カード」への登録
・「個人番号カード」を健康保険証に使用するように登録
・個人の公金受取口座を登録
の3点で、それぞれにマイナポイントを得る事が出来る。
マイナポータルではパスワードでは無くて、「個人番号カード」に付属するICカードのデータをカードリーダーで読み取る事でログイン出来る。
カードを新規取得した方へは最大5,000円相当のポイント付与が再開され、加えて2つの登録によって15,000円相当のポイントを受け取ることができる。


図書館

日本国憲法では、すべての国民は能力に応じて等しく教育を受ける権利を有する、と定めている、そのような日本国憲法の考え方を実現させるために作られた法律の1つとして図書館法(別途後述する)があると言わえる。
「図書館法」によれば、図書館法の目的として「図書館法は図書館の設置や運営に関して必要な取り決めをする、その外には国民の教育や文化の発展に貢献すること」を挙げている。

図書館が行う活動内容としては、
 「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して
  一般公衆の利用に供し、
  その教養、調査研究、レクリエーション等に資すること」であり、
 図書館は上記を目的とする施設だとされている。

図書館の歴史は非常に古く、紀元前7世紀にアッシリアに粘土板の図書館があったとされる、アレクサンドリアの図書館は古代最大の図書館といわれるが紀元前3世紀に所蔵資料の目録が備えられていたとされる。
これらの図書館は人類の文化遺産の記録を集めたものだが、図書館は長い間は少数の研究者等が利用する施設だった。
現在の図書館は多数のあらゆる人々が自由に使用して集められた資料を使う事が可能になっているが、図書館がそのような内容になったのは、19世紀後半の公共図書館の成立以降だった。

図書館を構成する要素としては、
・「資料」
・それを利用する「利用者」
・資料を整理して保存して、それを利用に供する場としての「施設」があります。
「施設」には、資料と利用者を繋げる役割の「図書館員」がいる。
 「図書館員」は図書館の機能を実現する活動を行う。

図書館は、それを生み出す社会の特徴や条件を強く反映して来た。
戦時下では国家の思想を広める役割を果たす事もあった、逆に一方では社会的マイノリティーの権利を守るために働く事もあった、社会が変化する中ではその時々で、図書館は様々な状況に置かれて来た。
それらの繰り返しと幾つかの波に巻き込まれて揉まれて来た、その中で図書館の理念が考えられて来た、そして「如何なる状況の下にあっても、全ての人たちに情報を提供する事が「図書館の自由」(Intellectual freedom of libraries)だ」という理念を獲得するに至った。
それは、アメリカでは「図書館の権利宣言」(Library bill of rights、1948年採択)になり、日本では「図書館の自由に関する宣言」(1954年採択)になった。
この図書館を支える理念は、あらゆる種類の図書館が守るべき自律的規範として広く支持を得て来た、そしてこの理念・原則を守るための専門職の行動規範として、「図書館員の倫理綱領」(Code of ethics for librarians)がある。

図書館法は社会教育三法のひとつとされている、その他の2つには社会教育法と博物館法がある。
従って図書館法の目的は、社会教育法の精神に基き、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定める事と、その健全な発達を図り、それにより国民の教育と文化の発展に寄与することとなっている。

図書館法は昭和25年に公布された。
図書館法は、社会教育を目的として地方公共団体または公益法人等が設置する公共図書館について規定している日本の法律だ。
それ以前には図書館令(改正図書館令)及び公立図書館職員令があった、それに代わるものとして制定された。

法律の名称は「図書館法」だが、全ての図書館及び図書館類縁施設について規定している法律ではない。
規定では「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設で、地方公共団体が設置する公立図書館と、日本赤十字社又は一般社団法人(公益社団法人を含む)、若しくは一般財団法人(公益財団法人を含む)が設置する私立図書館のみを扱う」となっている。
故に、国の設置する国立図書館、学校に附属する図書館又は図書室(初等・中等教育学校に附属する学校図書館、高等教育機関に附属する大学図書館など)が対象になる、それ以外の企業等が設置する専門図書館などはこの法の対象外となる。
この法律は、公共図書館の行う奉仕(サービス)を規定し、公共図書館に置かれる専門的職員である司書、司書補の資格を定める。
また、地方公共団体に対しては公立図書館の設置と運営に関する事項を定めており、公立図書館の利用料無料の原則の法的根拠になっている。

図書館法は全3章、29条で構成されており、第1章は総則、第2章は公立図書館、第3章は私立図書館についてになっている。
すべての図書館について規定している訳ではなく、地方公共団体、日本赤十字社の他、一般社団法人・財団法人が設置した図書館に限られている。
それ故に、図書館法では国が設置した国立図書館や、学校図書館、企業が設置する専門図書館は対象外となっている。

図書館の種類
図書館は、利用者の種別によって、国立図書館(national library)、公共図書館(public library)、大学図書館(academic library)、学校図書館(school library media center)、専門図書館(special library)、その他の施設に設置される図書館に分けられる。
 (注:図書館法が規定する対象外も、含まれる)

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