項目別バックナンバー[3]:ビジネス情報:42

パック商品・サービス

個々の商品を買い集めて利便性を高めて使用する用途・機器がある。
パソコンや情報関係は間違いなく相当する。
それ故に、かっては初心者には入りにくく、スイッチオンで使用出来る家電とは差が大きく、それは現在でも残っている。
標準発売方法として、家電に近い状態で販売する事は考えられ、パック商品・サービスがそれに当たる。
パソコンでは、プリインストールソフトとイニシエーション作業での登録とで家電状態に近づく。
ただし、それ自体も初心者には障壁となるので、初期設定サービスがオプションで付属するのが現在の販売方法だ。
すなわち、ハード・ソフト・(ネット契約)・初期設定がまとめて販売されている事になる。

パソコンでなかなか広がらなかったビジネスモデルだが、携帯電話では当初から一般的だった。
それは、スマホではアップルが具体化したモデルだ。
携帯電話では、ハードの単独販売が進まず、通信サービス会社からの販売が、一般的モデルとなった。
ここで、ハード+ソフト+通信サービスが提供される。
それに、専用サイト網が加わり、そして通信サービスを通さない機能も追加されたが、独自性を追求した結果は互換性を失った。
進歩の激しい情報世界では、互換性は重要でこれが、ガラパゴス化と言われる歩みを作った。
ただし、音声通話と電子メールに限ればかなり互換性があり、それのみを利用する人には愛用されているし、それからもしばらくは継続は見込まれる。

スマホのアップルのモデルでは、ハードとソフトとクラウドエリアと、アプリストア(ソフトや電子書籍や音楽などのダウンロードショップ)をセットにして提供する。
通信だけは、電波は認可制なので専門通信会社を使う事になる。
日本では、無線通信は機器自体で受信し、有線通信はルーターで一旦は受けてそこから機器に接続する方法が普通だ。
後者は最終のルーター出力と使用機器の入力ドライバーソフトに互換性があれば、それ以前の通信網は無関係に互換性がとれる。
パソコンの主流は有線通信+ルータだが、ハード機器販売時に通信プロバイダー契約の勧誘もある(通信プロバイダー契約にはルーターのレンタルも含まれる)。
ルーターと使用機器とは有線の他に、無線接続も増えている。

パソコンの外部機器は基本はパック商品だ。
例えばプリンターなら、通信ドライバーとプリンタ本体と接続ケーブルは必需で、そこに消耗品が加わる。
インクジェットタイプなら、プリンター印刷カートリッジ・用紙は必要で純正があり動作保証はそれのみとなる。
現実はサードパーティ品も多く安く、インク補給もあるが問題になった。
レーザープリンタも同様に消耗品が多いが、業務用が中心でプリンタ本体がリースで例えば消耗品を含めた月極保守サービスを結ぶ事も多い。
本体導入は、その付属品は必ず必要で色々なサービスを作る宝庫だ。

パソコンのネットではポータルサイトが、多方面サービス対応でインターネット時代では主流だ。
そこに加わったのが、SNS関連サービスで当初は単一サービスだ。
その発展には、自身のサービス機能の増加とそれに関する企業等の買収がある。
逆に、既存のポータルサイトや異なるSNSへの吸収・合併もあり、長期の単独運営は希でありユーザー数の維持も継続は難しい。
基本的に参加者数に正の相関でサービスが向上するシステムが主体で、ネットのロングテール性から少ないユーザーの方がサービスが向いている提案は見かけない。
正確には、法人等のビッグユーザー相手でないと採算がとれなく、個人ユーザーで広がらないと推測する。

インターネットのコンテンツサイトは、広告収入か有料サイトを目指す。
ただし、立ち読みというか無料コンテンツ等の設定も同時に行う。
ポータルサイトに続いて、モールとSNSが似た方向性を目指す。
そこに、新聞等の報道関係が増える。
古くから会員制技術情報サイトは複数存在した、同時に有料または会員制のメールマガジンも発行されていたし、今も継続する。
新聞・報道というのは、紙媒体からの移行または内容的に類似を指す。
日本では、目標なのか中間形態かまだ不明だが、紙媒体と電子版のパック扱い・サービスが行われている。


増収減益

色々とビジネスモデルはあるが、収益を目指すのが本来の姿だ。
企業は利益がないと存在意義が無いという意見は正しい、例外があるとすれば自由競争下にない例外的な企業のみだろう。
企業は、利益を労働者と出資者と納税とに分配し、かつ再投資で研究や技術開発や製造設備等を行い、雇用の創出も行う。
利益が出ないと、上記の幾つかが影響を受けて低下する。
利益が出ていても、前年比等で減益となればそのままでは再分配が減少してビジネスモデルが機能しなくなって行く。

企業は利益率を意識した経営となるが、競争時代に高い利益率維持は困難な課題だ。
高い利益率で販売出来る商品は、商品が独自の何かの差別化が必要だ。
それは、研究・開発・マーケテキング・経営等の戦略で成し遂げられが、その継続は極めて困難だ。
それが困難な時には、増産効果を狙う。
通常は商品シェアと言う形で数字化され、シェアが一番ならば市場価格設定可能と言われていた。
現在は、商品構成の変動と新商品開発の速度が速い事で、商品カテゴリが微妙でカテゴリ間の競争や、投資の回収が難しい状況が発生して単純では無くなった。
しかし、商品シェアは増産効果に繋がる要素である事は事実だ。

企業が何らかの手段で商品シェアを獲得すると増産効果を出して販売数を増やして売り上げを増加させて増収に繋げる事を目指す。
商品シェアの獲得手段が値下げだった場合は、売り上げ増加が増収にならない事も有り得る、増産効果が増収にまでならなかった時に生じる事が続く時は戦略の見直しが必要だ。
増収が達成されたとして、次ぎに問題となるのは利益だ。
最終目的だが、増益または確保は難しくなっている、増収でも減益という事は珍しくなくなっているが放置は出来ない。

増収減益という問題には、明確な欠損や会社買収などの一時的な支出発生も含まれる。 問題はその後だが、計画的な予算等に基づくならば想定内の減益であり、計画自体の内容を問うべきで結果が出てからの問題ではない。
一方に、増収増益計画だったが、商品の環境や対抗品の登場や、社会的変動(為替等)などの、多様な誤差(誤算)が重なって利益が予算を満たない方向に外れた結果の場合は、まさしく想定外であり重大だ。
回復する変動も存在する事は事実だが、多くは対策なしで継続すれば、悪化か不安定な継続を予測させる。
最終目的の利益の減少は、たとえ金額でプラスを達成していても、ゼロからマイナスになりうる危険性の予兆だ。

増収減益と減収増益は原因無視では比較出来ない。
減収減益は営業状態として問題性は明確で、大きな対策が必要だと誰もが考える。
増収減益の場合は、実状の問題点の認識が判り難く、判断を誤る可能性もある。
果たして、次は増収増益になるのか、減収減益になるのか正確な対応が必要であり、変革チャンスかも知れない。
特に新規起業や商品や事業では、一旦増収になるとそれの継続計画を立てる、その為に投資するので、増収にならない場合もある。
この様な時でも、いつかは次第に安定状態に変わり純粋な営業のみでも減益に変わって来る事は多くあり、その信号を見逃してはいけない。

専業メーカーまたはサービスは、技術面では強みを持つ。
ただしビジネス的には同時に弱みになる事もある。
競合する所は、差別化を図る事で対抗策を考える。
それは、事業の合併・吸収等で弱みを補い新たな強みを探す手段を取るかも知れないし、商品の細部の分析で見直す事かもしれない。
最も大きい脅威は、周囲の環境が商品を必要としない変化を起こす事で、商品の需要が減少すれば、シェアトップでも急激な減収の可能性がある。
専業でしかもシェアトップは、ブランドイメージという強みを守る為に、商品開発が制約される事もある、高級イメージや高機能・高品質は過剰になっていても無闇に替えにくく、そこを制約されない競合に取って変わられる可能性は高い。
その課程で増収減益も発生する。


法人向けサービス

個人用サービスと法人向けサービスは対象が異なるので、取扱部署や場所も、広告媒体もあるいは、販売場所も異なり広まった。
個人用機器の法人での使用は、禁じられているが守られていない事も多く、情報流出等のトラブルはこのケースが多い、それゆえに対策も強化傾向と言える。
法人の規模も、管理単位もバラバラで、かつ採用関係者が広がったためか、導入に関しては個人用サービスとの区別が次第に少なくなった。
厳密には、指定取引口座の開設等を行った場合は専用部署が対応するが、新規開拓は広い販売網を使用する様になったと言った方が正しいようだ。
現実に、メーカーと初めての取り引き先のみのサービスを行っている事がある。
その分が、個人用サービス広告掲載スペースが減少するが、トータルで最適という判断だろう。

法人向けサービスの一番のイメージは、同一機種の複数台購入や同一ソフトの複数購入と、内部のローカルエリア・ネットワーク構築の為の設備とシステム購入になる。
サービスは、上記の販売だけでなく機種選定のサポートと導入サポートまたはシステム化受注と、メンテナンスだ。
初期は、ソフトも数量だけ購入して保管したが、その後は導入台数分だけ権利や導入キーを購入する方式が増えて、ソフト的には1ソフトに移っている。
そもそも、ソフトのインストール時間は膨大で繰り返しは無駄だ。
1台のみインストールして、ハードディスク単位でコピーする方式に替わって行った。

ローカルエリア・ネットワークは使用するハードを変えた、今またクラウドがシステムとハードを変えようとしている。
ハードが変われば同時にソフトも必要で、システム変更と言える。
ローカルエリア・ネットワーク構築には、ネットワーク網と端末コンピュータ群が必要で、それらをグループ化ソフトでつなぐ。
社内郵便で回覧した多くは、電子メールになるし、掲示板も変わる。
色々な書類が電子化すれば便利になり、文書の電子化も進む。
これらを作るために、ハードやソフトをまとめて購入し、メンテナンス契約を結ぶ事も増える、ソフトは複数単位のライセンスとして販売される。

法人では使用パソコン数が多く、故障や部品・モジュール交換も多い。
在庫を持つが、希望は納入業者がサポートする事だろう、その結果としてレンタルやリース方式や、メンテナンス契約等が利用される。
このあたりになると、個人向けとは大きく取引内容が異なる。
メンテナンス契約には、ハードだけでなく、ソフトや消耗品も含まれる事が一般だ、いわゆるトータルサービスで個々のパソコンと繋いだネットワークと共用のプリンタ等の機器を全て対応する。
これらに対応出来るパソコン機種も限られる、バージョンアップの新製品の登場よりも購入パソコンの実使用期限や開発ソフトの継続使用が要求される。
その要求の切実性も個人利用とは、大幅に異なる。

法人では機器もソフトも更新数が多くコストと作業量でバージョンアップには多大の費用負担がかかる。
それ故に、新製品・バージョンアップごとに即座の全ての対応は無理で、費用対効果を充分に検討してからの対応になる。
その為に製品サイクルとは遅れがちで、供給者への要求も個人利用とは異なるので、納入業者にとっては法人向けサービスとしてタイムラグを含めた対応が必要になる。
それは、サポート期間の終了を個人ユーザーより遅くしたり、種々のメンテナンスへの対応であったり、システム全体のサポートが求められる傾向になっている。
通常はコストダウンを求める監査機関が、逆にサポートの過ぎたソフトの更新を安全面から指導すると言う事も話題になる分野だ。


法人では用途と使用者を考慮して、複数の機能のパソコンを準備して割り当てる事が多い。
機器にはデスクトップ・ノート・モバイル等も含むし、設計用・科学計算用・プレゼン資料作り・データベース用や、個人間のコミュニケーションツール用もある。
個人使用と複数人使用とに別れる事もあるし、複数人が数十人や百人の場合もあり得る、生産での工程管理で作業者が工程表コードと個人コードを入力する場合は端末の数は人数より少なくても問題ないし、バーコード等の利用では操作時間は短い。
法人ならではの、用途や要求は多いしその為のアプリケーションソフト製作は多いし、自社開発もあるし、供給側のサービスは個人向けとは異なる。

このページの先頭へ