項目別バックナンバー[3]:ビジネス情報:21

プロバイダ

個人とネット環境を結ぶ位置に存在するのが、プロバイダです。これには、多 くのネット資源が必要ですが、契約数が多いほどビジネス効率が高い事は、明白です。
それゆえに、激しい競合相手の契約競争が発生します。
接続線が電話のみの時には、独占禁止絡みのやりとりがありました。
現在は、電話線・電力線・ケーブルテレビ・無線等のあらゆる方法が入り乱れています。
ネットが急激に普及したのが、ADSLという月額固定料金の常時接続方式の登場 です。色々な方式があっても、メインの地位を得るには常時接続固定料金に なる必要があるでしょう。
ただプロバイダにとっては、保有資源の有効利用の面から色々な問題があります。

プロバイダは、ネットと利用者をつなぐ位置にいます。利用者がネットにアク セスする通常の接続では、データの転送はプロバイダのサーバを通して行われます。
通常頻度が多いのは、ウエブサイトの閲覧・データ等のダウンロードと、電子 メールの受送信です。
電子メールについては、ウエブメールの増加で受信したサーバーのメールボッ クスに直接アクセスする事もあります。ただし、ローカルのメーラーに受信 するケースは依然大きいです。
上記でサーバの負担を大きくしているのが、巨大ファイルのダウンロードと、 スパムメールの大量受信と、ウイルス感染パソコンを含めて大量の電子メー ルの送信です。
ダウンロードの中には、ウィニー搭載パソコンがそのネットワークに組み込ま れたために外部から中継・倉庫サーバとしての利用が含まれます。従って、 本来行うべきサービス以外のデータ処理が大きな負担になっています。当然 ながら無償でのあまりの負担のために、対策を行いはじめています。

プロバイダと利用者を結ぶ方法は色々ありますが、有線・無線に関わらず公共 性の高いものを利用します。
電話線・電力線・有線放送線・電波等、企業所有であっても公共性が高く、法 的に全く自由に使用できる訳ではありません。
無料だったIP電話が、ユニバーサルサービス料が必要になったり、事業開始に 国の認可が必要だったり、色々と制約があります。
プロバイダも競争が激しくなっており、色々なコースがあり・通信方法があり ・オプションがあります。そして、利用料のコスト競争があります。
ただすでに利用している人は分かっていると思いますが、付随サービス・モデ ム等の扱い(売り切り・レンタル)・サポート体制等紙上の比較では分から ない事が多いです。プロバイダの選択は非常に難しいです。

プロバイダになりたい企業が多いのは、ネットの方式の変化・進歩に従って次 々と新しい方式やサービスが登場する事が背景にあります。
個々のサービスを異なるプロバイダと結ぶのは、それが永続するものではない ので好ましくない人が多いでしょう。
電話の自由化で経験していますが、複数のサービスに加入すれば割引というの がこの業界の戦略です。現実に、複数サービス加入+長期連続契約がコスト ダウンに繋がるのも常識です。
いわゆる初期費用の回収または、初期の赤字割引サービスの償却です。
今は、独自ドメインと独自電子メールアドレスを保有する場合が増えています が、多くの利用者はプロバイダ提供の電子メールアドレスを使用していると 思います。これが、通常の住所のように行き渡り知られるとプロバイダ変更 は、住所変更に近くなります。
まだ携帯電話の様に、利用メーカーが変わっても電話番号は変わらないとはなっていません。


自動応答

現在は、ユーザークレーム処理・サポート・注文・その他の対応時間をどれだ け広くとれるかが注目される時代です。
都市銀行や郵便局等は、窓口時間は短いですしその間しか振り込み等は制限が あります。急激に増えたネット銀行は、基本は24時間休日対応です。
前者も徐々にサービス時間は広がりつつあります。
ネット関係・通信関係・パソコン関係も、同様です。現在は24時間休日も体 制を作っている所が多いです。
これらは、システムの自動応答によって運営されています。ネット上で注文や 問い合わせをすると、稼働時間に返答が戻ってくることが多いです。
また、自動応答と人間とで対応することも多いです。
自動応答で、確認して人間と話したいことを伝えるとはじめて、人間と話す事が出来ます。
はじめはプッシュホンで始まりましたが、パソコンでは普通になっています。

自動応答は、ネットの基本ですが全てコンピュータ処理で24時間の全日稼働 で、通常の稼働時間のみ人間も対応が標準的です。
いわゆる買い物かごシステムや、Q&Aシステム、各種検索システムの組み合わせ で対応を行っています。
ネットは、夜に行う人も多いので必要な事となっています。
ネット銀行もこれに従います。対応金融機関は多様化しています。従って、振 り込み等の対応先はほとんどカバーしていますが、相手が通常の稼働時間の み対応の場合は、予約受付の形になります。 最近はトップページ・ログインページのリニューアルが多いです。偽装サイ ト対策もあるかと思います。 同時に、ソフトキーボード・ワンタイムパスワード(こちらは機器が必要で 基本的に有料)などが追加されています。

時刻表検索・宅配便状況確認・宿泊等の予約・チケット予約等は、自動応答で はあってもシンプルなシステムで特に取り上げる事もないでしょう。
パソコンのサポート体制は24時間体制を多くは作っており、自動応答のみと 人間の応答との組み合わせがあります。
ネットの場合は、問い合わせ先がどこにあるのかは必ずしも重要ではありませ ん。サポートセンターを個別に設けている所もありますし、海外に置いてい る所もあります。日本語で対応と言っても通じにくい会話になります。

現在はまだ自動応答は発展途上です。
なぜならば、定型質問・問い合わせ・用件しか対応できないからです。簡単に 言えば文章・言語解析能力が不十分だからです。
ただ、今後はもっと機能が充実して発展するかどうかは、必ずしも不明です。 なぜならば、質問・問い合わせの内容には法的にリスクが高いものが含まれ るからです。当然、マニュアルはあるとは思いますが人間があるいは、進歩 したコンピュータが応用で回答するのが危険な場合がかなりあります。
そのような場合では、とりあえず検討しますの曖昧な回答を返答して、順次内 容を吟味してから正式回答をする事になります。
マニュアルに基づく応対は、コンピュータ・人間に関わらず今後も広がるでしょう。


情報起業商材ビジネス

ネットビジネスは新しい概念(たとえば、ロングテール)を生み出し、ビジネ スモデルを生み出しました。
その内容は、多様ですが違法性が高いものが含まれるのは残念です。一般社会 でも同様とも言えますが、匿名性の高く法整備の遅れているネットではより 多いと思われます。
わずか近年に始まり、急激に増えたのが「情報起業商材」の販売等のビジネス です。やや紛らわしいですが「ASP」などと呼ばれます。
内容はともかく、「情報商材」を作る「プランナー」と広告宣伝する「アフィ リエイター」とを「ASP」が結びつけます。両者からマージンを取るのですか ら非常に望外な収入になります。
「プランナー」にとっては、たいしたシステムでもなければ、元々は素人ビジ ネスですから対外的な信用は薄い「ASP」ビジネスを自ら起こす事を誰もが 考えつきます。まるで雨後の筍のように。

情報がビジネスになるには、色々な条件とビジネスモデルが必要です。
情報起業商材は、主としてロングテールのノウハウ系の情報といえます。
従って、内容を読む・コピーする等で情報価値がなくなるものが多いです。そ のために情報の価値を具体的に示して販売が出来にくい性質があります。
結果として、玉石混在というか少数の有用なものと、多くの価値のほとんどな いものに別れます。この状況と、情報が有用な期間が非常に短いという性格 とが重なって、商品(商材)自体が短い期間でかつ少数の需要者のみに有用 という結果になります。
これを打破するのは、連続したバージョンアップとサポート体制です。ただし ノウハウのみの場合は、これの可能性自体が少ないです。
それに加えて、はじめに「情報起業」のための商材が中心に販売された事とノ ウハウや違法利用可能性の有無を考慮されなかったものが、あふれた事が重 なり、結果的に直ぐに規制・対策されて利用不可になりました。

情報がビジネスになるには、キーになるノウハウ等を隠してセールスする必要 があります。
しかし、それでは購入者は内容が分からないのでいわゆるゴミ情報を購入して しまう可能性が高いです。
ここから生まれたのが、「情報商材レビュー」というビジネスです。これは、 購入した人が、セールス文の内容と実際の情報商材の内容の一致性を調べて それに情報の有用性や継続性を評価するものです。
この場合も、キー情報は非公開が原則ですので、特定の第3者の評価が加わる という意味に限定されます。これが有効なのは、公平で知識のある第3者で かつ早期に評価が出されるかがポイントです。
個々の人で有用性や情報の価値は変わるので、否定的な人もいますし100% の結果を求めなければ意味があるとする意見もあります。

情報ビジネスにリセール(再販権)があります。
実際は、もっと細部に分かれますが省略します。
簡単に言えば、情報起業商材を購入すれば購入者がそれを販売する事が出来る事です。
リセールビジネスの情報起業商材があったり、リセール用の情報の販売もあります。
一見、購入者にはメリットがあるように見えます。しかし、考えてみれば最初 の制作販売者にメリットがなければリセール権をつける筈がありません。
そこにトラブルが発生する可能性があります。
リセール権をつけないと売れない商材、バージョンアップが必要な商材、サポ ート体制が重要な商材>再販者にはサポート力がない、より上位の機能の商 材への試用的な位置ずけの商材などいくつか理由は考えられます。

情報起業商材ビジネスに求められるものは何か?。
これに明確な回答を持つ場合にのみビジネスとして継続出来ると思います。
現在は、情報商材を作成して販売するインフォプレナーと、それらを集めて仲 介するビジネスが主体です。
どちらも急激に増えていますが、多くは短い時間で衰退する可能性が大です。 理由は、多くの所でアフターサービス・クレーム処理等の悪さが指摘されて いるからです。
インフォプレナーが併行して、独自の小規模の仲介・販売を行う様になりまし た。割高な事務費も原因ですが、一部のインフォプレナーではクレーム処理 の悪さへの危機感を理由に挙げています。
情報の性格として、最新への更新と継続的なアフターサービスは不可欠です。 既に上記を実施する事で継続性を持たせて生き残る方向を目指す物があらわ れています。最終的には淘汰されていくつかが生き残ってゆくでしょう。

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