項目別バックナンバー[3]:ビジネス情報:27
ネット広告
ネットビジネスも、非ネットビジネスと同様に不況の波が吹き荒れて来ました。
ネットビジネスは、情報を扱う比率が高いですので特に日本人には「無料」のイメージが昔から強いです。
それは非ネットでも同様ですが、特に情報は無料と思いがちです。
現実は、無料でのネットビジネスは実質は存在せず、そこには「広告」が必要です。
ネットの中心である、ウエブサイトと電子メールマガジン共に、広告が溢れて
います。正確には広告収入で運営されています。
不況で、広告費の見直しが始まりますとネットの主流媒体の上記双方でも、広
告が激減してネットビジネスの見直しが進んでいます。
ネットビジネスのメディアの一つが、メールマガジン(メルマガ)ですが無料
配信スタンド・有料配信スタンド共に大きく動いています。
無料配信スタンドは、広告収入で運営されています。
従って、広告の減少は直撃します。一時はかなりの数がありましたが、相次い
で廃止に動いています。もう一つは、部分的有料化の動きです。
無料配信スタンドは、本来は「コンテンツ・マガジン」の配信が目的でした。
しかし、次第に広告用のメルマガが増加しました。規約上は微妙なのですが
このタイプのメルマガは「広告効果が期待できない」という事が言われる様になりました。
結果的には、運営中止となります。
有料配信スタンドは、多くは「ビジネスメルマガ」用であり、有料広告の配信
で運営する人が利用していました。併行して配信する無料広告の掲載と代理登録が原則となっています。
無料メルアドやサーバー付属メルアド等で、スパム的な投稿が増えた事で、元
々低かった開封率がより下がったという説があります。
現実は不明ですが、有料広告配信依頼が急減している事は事実です。
ネットビジネスの広告で最近急激に増加しているのが、コンテンツマッチング
広告と、表示内容ジャンル指定広告です。
コンテンツマッチング広告は、グーグル・アドセンスが最初でかつ有名で普及しています。
その登録は審査があり、かつ条件を理解していないと通りません。
また、継続的な運営にはしばしば変更されたり最初から規約に規定されている
内容を遵守する必要があります。
最近に、登録者への警告や警告なしの配信停止が起きているとの情報がありま
す。実状は不明ですが人が内容の確認を行っているとの意見が多いです。
コンテンツマッチングはグーグル検索クローラー技術から成り立っていますが
まだ規模は小さいですが同様の広告を配信するシステムが稼働を始めていま
す。このシステムには多くのジャンルに渡る広告の依頼を集める必要があり
配信と、広告集めの双方で成り立ちます。
ネットビジネスの広告で、表示内容ジャンル指定広告も増えています。
こちらは、機能的には単純ですが、ジャンル分けというノウハウが強く関与します。
表示内容は、新情報(ショップは新商品)・アクセスランキング(ショップは
(売り上げランキング)・期間限定サービスなどがあります。
現在では、自動更新が主流となっています。
一度広告を貼ると、継続更新となり便利に思えますが、単純な仕組みだとどこ
も広告内容が同じ・類似となってしまいます。
これでは、広告効果は制限されます。
従って、表示内容ジャンル指定広告にコンテンツマッチ広告の考え方を加えた方法が増えています。
ネットビジネスの広告で、個人情報登録サイト等でログイン時にのみ個人にマ
ッチした情報が優先的に表示される方式があります。
これは汎用のマッチング広告よりも容易で、事前のクリック等の情報やマイペ
ージ登録内容からのマッチング広告です。
ショップでは、何かを買うと次の機会に前の購入内容または探した商品内容と
それと類似ジャンルの商品の情報が広告表示されます。
ランダム表示よりも効果的で、個人対応で、技術的にはデータベース的な使用
で対応出来るので広まっています。
広告は掲載サイトがあっても、掲載依頼が無いと成り立ちません。
広告掲載は効果を期待して始めて依頼があります。
その為に、その効果を判断する幾つかの基準の考え方があります。
掲載広告のビュー数(見られた回数)とか、リンクのクリック数とか、広告商
品やサービスの購入価格等が基準となるのが最近の主流です。
かっては、サイトやページのアクセス数も基準でしたが、スクロールしないと
見えない場合が多いので費用対効果に疑問が生じ易い欠点があります。
ビュー数のカウントは、通常は極めて小さな画像の表示行為(実質は見えない
)でバナーの格納サーバーへアクセスする回数をカウントします。
クリック数は、リンク先の訪問先の解析で判ります。
販売成果は、購入者がどこの広告から来たのかが判れば判定できます。
ネット広告の特徴のアフィリエイトは、費用対効果を明確に反映させる方法で
少なくても姿を消す事はないでしょう。
アフィリエイト万能時代は過ぎていますが、大きな選択肢として存在します。
基本は個別の登録者に決められたリンクコードを、リンクURLに含む事で判別します。
ブラウザのクッキーの利用もありますが、クッキー排除や履歴削除が可能にな
るとサブ的な方法に限定されます。
アフィリエイトは効果的・便利な面も多いですが、悪用やスパム行為がいつも
生じています。迷惑メールもその一面です。
悪用排除はこれも判定が難しく、トラブルの原因になりやすいです。
汎用情報商材
ネットビジネスとして、情報商材ビジネスが広がりました。
その多くは、ネットビジネスを行う為の情報・ツール・ノウハウ等の販売や情報の提供でした。
この関連は現在も継続していますが、広がりを見せる程に淘汰されるものも多
いでした。アイデアと早い者勝ちの世界の物が多く、継続性が短い事や使用
方法次第ではスパム行為・違法行為になる事がある事や内容が分かると多数
の人に作れる内容が多い事などが原因です。
情報商材ビジネスは、ネットビジネス企業関連以外の分野に急激に広がりが変わって来ています。
いわゆるロングテール商品・情報の物品・情報販売または、ダウンロード販売として広がっています。
あらゆる分野の情報やノウハウの販売は、部数の限定・顧客の絞りこみ・逆に
顧客が限定される事等で、通常の出版・媒体ではコストがあいません。
ネットでは可能性がある程度出ている、ロングテール商品扱いで、しかも多く
は電子媒体のダウンロードと電子メール等でのサポートとの組合わせで販売する事が広がっています。
分野は限定されません。一応は違法性は除外です。
販売される情報・ノウハウの費用対効果は、商品の性格上不明です。
ロングセラーもあれば、短期で消えるものもあれば、本当に違法性がないのか
首をかしげるものもありますし、購入者の使い方で違法性で出る可能性の商品もあります。
通常の商品よりも、自然淘汰に時間がかかる事は販売数の関係で避けられません。
「ロングテール」がベストセラーといわれたのも少し前ですが、現在は「フリー」という本が出ています。
新しいネットのビジネスは、「フリー」がキーワードとの主張です。
その影響かどうかは判りませんが、ジャンルに拘わらずに情報商材の部分無料
版公開ビジネスモデルや、数限定の内容オープン化などの試行が目立ちます。
売りきりの商材ではなく、サポートや継続的な情報サービスがセットになる形が一つ見えます。
しかし、ロングテールなのか、新しいサービス形態なのか判らない状態で色々な動きが見えます。
そう言えば、講演会やセミナー受講というビジネスもあります。
汎用情報商材は、販売ルートは情報ビジネス商材と同じものを使用する事が多いです。
ただし、情報ビジネス商材は商材の執筆者・アイデアや情報の提供者・ソフト
等の製作者が販売者を兼ねる事が多いです。
汎用情報商材は、色々なジャンルの専門家あるいは情報・ノウハウの提供者が
製作した商材、または上記から提供された情報をまとめた商材を、ネットビ
ジネス従事者が販売する傾向になります。
これは必然性があり、情報の専門性とネット販売に詳しい人とが、通常は一致しないからです。
サポートの有無が重要となりますが、実際にジャンルの専門家が対応するのか
どうかが判らないというのが現実です。
情報商材の製作・販売者が中心になって作った、情報商材販売システムは、短
い期間に、非常に多くなりました。
既に撤退した所もありますが、数的には増加と言えます。
理由としては、製作・販売という性格上参加販売者が自らのシステムを持ちた
い>持てる環境にあったと思います。
そして短い期間に、メールマガジンの衰退・リードメールの淘汰・グーグルア
ドワーズの審査の見直し(噂?)・検索サイトのブログの扱いの変化・ミニ
ブログの登場など、直ぐに商材が古くなっています。
使い捨ての情報商材が増える一方で、長期間販売可能な商材を求めると、汎用
情報商材に目が移ると、思えます。
主としてデジタルデータを扱う情報商材も、ネットショップ・モールの取り扱
い対象に加わってきています。
モールでは、情報商材でも他の製品と同様の商品扱いが基本です。
勿論、返却・クーリングオフに商取引法に従った範囲内で制限が設定されます。
商品・サービスの種類によらずに、アフィリエイトの対象になっていますから特別に不思議ではありません。
ただ、激しい値段変更・限定販売(実は疑わしい)・返金保証(条件が非現実
?)・商品の効果が限定的などを含む場合は、ネットショップ・モールによ
っては受け入れ難い場合があることは事実です。
汎用情報商材への移行は、この受け入れ難い場合が少ない事も、理由になります。
ポータルサイト
老舗のポータルサイトは多くありますが、細部のリニューアルが目立ちます。
同時に、ブログ等の特定の機能のみだった所が大幅なシステム変更で、ポータ
ルサイトに生まれ変わる動きがあります。
ただ、いずれの場合もシステム停止時間の大幅オーバーや、システム変更後の機能トラブルが目立ちます。
ブログ系から、SNS機能追加、ミニブログ(twitter)機能追加が多い流れの様です。
現実は、ミニブログは開発が遅れているように思えます。
有料サービスからスタートしたネット事業者と、無料サービスからスタートし
たネット事業者とは異なる展開をしてきました。
前者は、無料サービスを追加してゆき、それとは差別化した有料サービスも維持してきました。
そして、いくつかの個別サービスを展開している事業者の合併や提携へと動いてゆきます。
後者は、当然ながら無料サービスの機能を強化した有料サービスの追加へと動きます。
細部の機能設計は当然異なりますし、広告収入のシステムを持っているかで大
きく異なりますが、似た所へ歩みよる傾向に見えます。
有料サービスが料金に見合ったサービスかは、絶えず問題になります。
なぜならば、ネットの世界は生き物で、新規参入者は何かを破壊しようとします。
サービスで分かり易いのは、価格破壊です。
無料サービスと有料サービスとの差が何かは、使用方法で微妙に変わります。
ポータルサイト自体が、しばしば内容を変更しますので有料で何かの権利を得
た場合に直後に意味が薄れることはしばしばあります。
ポータルサイトが、かってに統合して登録者を移行させる行為には多くの問題
がありますが、迷惑メールが蔓延している状況では通知で確認したとしても未読者は多数います。
拒否しなければ了解扱いは困るのですが、かと言って無料サービスのブログやサーバーが突然止まる事も困ります。
問題は多いが、対策も難しいのが現状です。
単一機能サイトが統合したり、複合機能のポータルサイトに生まれ変わったりが盛んに行われています。
ただ、短い期間で切り替える計画ですが、トラブルが多発しています。
元の機能さへ使えないという対応緊急度の高いものもありますし、修正報告が
あっても実際は機能が完全に回復していない場合もあります。
統合が行われる時には、有料化や手数料の値上げが行われる事も多いです。
そして、統合先への登録=トータルのポータルサイト全体への登録の条件で、
費用の割引を行うという戦略もしばしば有ります。
個々の元のサイトを見ると、かなり短い稼働期間の事が多いです。
まさしくネットの世界の変化の速さを感じますし、現在の統合・ポータルサイ
ト化も短命で次のステップになる事が容易に予想出来ます。
ポータルサイト運営を目指す所は、ネットビジネスのプロと思いがちですが、
そのシステム変更トラブルの多発を見ると、実はたいした実力はないかもしれません。
少なくてもユーザーはその様な感想を持つ事は避けられません。
データの紛失はまだはっきりしませんが、ウエブメールが移行が滞ってふたつ
に別れたり、使用停止状態だったりします。
入り口の認証ページから、目標のページまでの道が異様に遠くなりました。
慣れないと辿りつかないユーザーも存在するでしょう。
基本は、トップの横並びの「グローバル・メニュー」で個々の元のサイトにリ
ンクする様ですが、リンクはあっても準備中もあります。
リンク先がまた広告ページになり、そこに元々のブログやメール等のページへのリンクがあります。
そこが変わっていなければ、動作するようですが、機能的に止まっている場合もあります。