項目別バックナンバー[3]:ビジネス情報:24

暗号

コンピュータ・ネットの世界では、XXXX年問題が次々と登場します。
2000年問題は結局どうだったのかよく分かりません。
コンピュータ暗号には、2010年問題が指摘されています。
「暗号の2010年問題」は、暗号技術の寿命が尽きることで起こる問題のことです。
アメリカ政府の使用する暗号技術を定めている米国国立標準技術研究所が弱い 暗号技術の使用を2010年に停止する方針を発表したことが原因で注目されています。
アメリカ政府が現在の暗号技術の使用をやめたからといって個人ユーザーや企 業ユーザーも同じことが強制されはしません。
しかし、暗号技術を弱いまま放っておくと色々なトラブルが発生する可能性があります。
SSLで暗号化したウエブアクセスや通信の中身が解読されたりサーバーに不正 アクセスされるといった事件が将来発生する危険性がセキュリティ上で指摘されています。
そして、セキュリティは大きなビジネスです。

現在使われている暗号は
1)暗号鍵が十分長い・2)解読の近道がない 等で現実的な時間で解読出来ないことで安全性を確保しています。
しかしながら、コンピュータの暗号はコンピュータによるしらみつぶしの解読 で解けます。その時間がどの程度かかるかで安全かどうかの判断になります。
暗号に欠陥があると2)解読の近道が見つかる事もあります。
それがなくても解読の時間は、コンピュータの性能向上によって短くなって来ています。
現在の暗号の使用停止は、現実的な時間で解読出来てしまうものを指します。
そしてその中にウエブアクセスや通信・認証などで一般に広く使われている暗 号が含まれています。
これらの暗号を安全な暗号技術に切り替えると言うことがアメリカが発表しています。
ただし、簡単に切り替える事は出来ません。暗号が弱くなる事は無視出来ない が現実の切り替えも容易でないというのが現状でしょう。

米国政府が現行の暗号技術の使用をやめても、個人や企業ユーザーも同じこと は強制はないです。あくまでも暗号技術を弱いままだとトラブルが発生する 危険が高いというだけです。
SSLで暗号化したウエブサイトアクセス内容が解読されたりサーバーに不正アク セスされたりの危険性が指摘されています。
しかし現実は、暗号技術を新しいものに替えるのは簡単ではないです。
過去の通信プロトコルには、暗号技術が仕様として決められているものがあり ます。このような場合、一部のソフトで新しい暗号技術を追加・切り替えし ても従来の製品と通信できるとは限りません。
殆ど利用者に新技術が行き渡るまでは、新・旧の双方を使用しなければならな いのが、過去の事例です。

暗号技術のアップデートは、システムの切り替えも難しいですが同時に、ビジ ネスとして見た場合に複数のシステムが混在して、統一までに時間を要する 可能性が絶えずあります。
いわゆるビジネスチャンスですが、公的な機関で開発するのは統一性では望ま しいですが、機能的に一番優れる保証はないです。その時の選択は難しいです。
もうひとつの問題は、古い暗号処理で保管されている機密情報の扱いです。
その時点での機密性の判断・更新コストと作業の安全性・廃棄するかの判断等 の多くの問題をかかえます。
コスト的に、扱いが甘くなりがちでリスク管理上難しい判断になります。


ウエブ部品レンタル

ウエブサイト製作・運営には色々のツールやノウハウが必要です。
ウエブサイト記述の規格に基づくツール類・デザイン関係・部品に相当するも のが有ります。
また、これらとは異なる運営に関するツールやノウハウも存在します。こちら は訪問者集め・サイト宣伝・SEO(検索エンジン上位表示)・訪問者滞在時間関係・解析関係です。
双方を完全に分離できませんが、規格に基づくものと現状の閲覧者・顧客の環 境を考慮して行われるものがあります。
どれもがビジネスになりうるものですが、具体的な展開は種々のビジネスモデルが考えられます。
ウエブ部品とは、ウエブサイト製作時に使用するツール類で特に特定の機能を 提供する部品的なソフト類を指します。
これらはフリーソフトとして流通しているもの・ビジネス的に使用方法限定で 無償提供しているもの・有償提供しているものがあります。

ウエブ部品でフリーソフトとして流通しているものを利用したい人も多いでしょう。
何故無料で使用できるのかには、色々と理由があります。
昔は趣味で作ったものの提供という純粋のフリーソフトから、公開サイトの集 客という目的、ウエブ部品にバックリンクを付属させる目的の配布等いくつ かの理由があります。
現在のネットでは、アフィリエイトや種々の広告システムがありますし、バッ クリンクを集めてのSEO(検索エンジン上位表示)が有ります。
無料ウエブ部品を半商用利用する事は珍しくありません。

ウエブ部品の商用販売はビジネスとして成り立ちます。
ただ問題点もあります。
部品用途的には複数のサイトで使用しても効果が変わらないものと、利用が増 える程に効果が少なくなるものがある事です。
前者は、アクセス解析・送信フォーム・掲示板等があり、後者はデザインパー ツ・テンプレートデザイン等があります。
機能は複数使用でも可ですが、デザインのみはどこでも見かけるとインパクト が減少するといえます。ただし、デザインでも変更・改造使用を前提にすると事情は異なります。
フリーソフトは一部を除いては改造不可が主流です。
従って、逆に商用・有償販売は改造可が顧客要求から必要条件になります。
ただし、転売は禁止が主流です。

ウエブ部品の中には、利用方法によってはモラル違反・ネット犯罪といえる物があります。
これは色々な視野で問題になっています。
ネット上の仕組み、例えばポータルサイトの検索システムの評価を変える試み は相手が企業サービスだけに微妙です。
ただしネット犯罪に拘わるものが多くあります。例えば著作権・人格肖像権・ 特許権・個人情報保護等の規制違反です。
前者の検索システムに関するものも、その過程でネット犯罪に抵触する場合が多くあります。
この利用方法で、犯罪行為が絡む場合はまだ法整備が遅れています。
レンタル側・提供側が犯罪行為になるかどうかは、今後の進展を見て行く状況です。

ウエブ部品では無いはずのものを、ウエブサイト作製に利用する事も行われます。
いわゆる情報集・リンク集・ニュース情報・ウエブ更新情報等です。
ポータルサイトが行っている事の個別サイト化です。
そもそも検索エンジンやRSSやピンゴ等の情報は、ネット内情報の更新連絡や、 梗概的な収集でした。しかし元になる情報のコピーであり、通常言われる「 引用」の範囲を超えると著作権等の侵害問題になります。
実際はかなりグレーといえます。
そして、個々のサイトでも利用する時に、出所を明確にしない使用方法が行わ れている現状があります。
この点でもネットの法整備は遅れています。他のサイトの著作権の侵害行為と 思われる事が度々見られます。
そして、それが容易に行える仕組みがインターネットには存在します。
困った事に、侵害されたサイトと侵害したサイトの区別が簡単には分かりにくい事もネットの世界です。


出会い系サイト規制法

2008/12/01から「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為 の規制等に関する法律(いわゆる出会い系サイト規制法)」が改正されて施行されています。
一般には、出会い系サイト規制法で知られています。
改正内容は
1 インターネット異性紹介事業者に対する規制
2 児童による利用防止措置の強化
です。
遅れていると言われているネット法制の改正のひとつです。

1:インターネット異性紹介事業者に対する規制
・届出制の導入 >事務所の所在地を管轄する公安委員会に届出>無届けは処罰
・事業停止命令の創設>違反時の事業停止命令と処罰
・欠格事由・事業廃止命令の創設>一定の欠格事由に該当する場合に事業廃止命令を行う。
・児童に係る誘引情報の削除措置>禁止誘引行為を知ったときは公衆の閲覧除 外措置をとる義務。とらない場合は行政処分。
これ以前は無かったの?という内容と思います。
ネットでの法整備は遅れています。

2.児童による利用防止措置の強化
・民間団体が行う児童利用防止活動の推進>登録誘引情報提供機関(禁止誘引 行為の情報を収集し事業者へ提供する機関)制度が導入。
・フィルタリングの普及>携帯電話会社などの事業者と保護者が、児童の出会 い系サイト利用防止方法としてフィルタリングの促進
通称は児童ポルノ禁止法等の名前で呼ばれます。
携帯電話のフィルタリングという、アクセス禁止設定という直接の形で現れま すので、こちらの方が広く知られています。
ただ、フィルタリングは簡単ではない事も事実です。

法の改正が行われると、一時は減少してその後に見かけの規制外をよそおるサ イト等が現れるのが現状です。
最近、SNSを始めことなる名称で運営されているが、内容に規制内容が含まれる サイトが削除・閉鎖が行われています。
どちらかと言えば、自主規制の形ですが、監視体制からの指導や警告があった事は予想されます。
複数の運営アイテムのひとつだったり、レンタルサーバ利用だったりすれば、 指導や警告を無視する事は、全体の指導や警告に繋がる為に自主規制の形で対応する事になります。

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