項目別バックナンバー[3]:ビジネス情報:6

EPR(全社統合情報システム)

ビジネスはどのような種類でも、色々な仕事(業務)が集まってはじめて成り 立ちます。これを情報化しようとする時に初期は個別に行ってきました。

しかし、全部の仕事をまとめてシステム化したいと誰しも思う筈です。これも はじめはバッチ処理で行っていましたが、現在はリアルタイムで行いたいと 考えられています。

中小企業は情報化が遅れがちで、いきなりこのような環境の中に入る事になり ます。また、情報化が進んでいる所でも大抵は個別に行われていますので、 新しいEPRシステムを導入する事は、2重になり躊躇があります。

この状況で、登場したのがEPRのパッケージソフトです。すぐにそのまま使用出 来なくても、個別開発するより安価ですので、これを元に変更を加えて実用 システムを作る事がおこなわれるようになって来ました。


コード体系

ビジネスに限らないが、主にビジネスでは入力内容が「コード」になっている 場合が非常に多い。これは検索などでコード化しないと、わずかな入力記述 の違いで検索もれがあるからです。日本語は全角・半角や漢字・ひらかな・ かたかな等組合わせが多いので完全一致は難しいです。また検索は、文字の 16進または32進数値化するので、漢字などは予想外の検索結果になる事 もあります。

ある種のコードは、業界で標準化されているものもあります。しかし、大多数 は初期開発者が決めて運用する傾向があります。この時に、将来の見通しや 実際に使用する人の意見を聞かないと、長期に渡って厳密な運用は出来なく なります。これは多くの場合におこります。プログラムの制作者はその当時 の狭い知識と、記憶容量の制約などから使用者よりコンピュータに合わせて 決めがちです。

コンピュータの2000年問題は有名ですが、コードを記憶容量の制約に合わ せた結果生じている問題が他にも多数あります。

専門家でこれですので、企業の担当者レベルでは将来を見越したコード体系を 決めるのは困難です。同時にそのコードが、実作業者にとって有用な利用の 方法を見つけて決定する事まで期待ができません。しかし、この状態で決め られたコードが厳密に守られて長期使用出来るとは言えません。

この問題が表面化して、多数の関係者で討議して決められる様になるにはかな りの時間がかかったのです。そして、現在全て解決している訳では当然あり ません。


規格統一

ビジネスの世界でしばしば発生するのが、主に電子機器の規格の不統一です。 現在、しばしば報道されているのは「高密度記録DVD」です。過去にビデオの VHSとベータの規格争いの被害にあった消費者は、関係企業の予想以上にさめ た眼で見ているようにも感じます。

技術発達の速度の激しい分野では、規格の問題はいつも発生します。特許やノ ウハウから始まり市場のシエアの確保まで、非常に大きな利害が絡むからで す。

古くは、電源周波数の50HZと60HZの不統一、メインフレーム大型コンピュ ータのIBM互換機と非互換機の問題、ウィンドウズコンピュータのDOS/Vと NEC98シリーズの問題等多数あります。

何が決めてになるのかが、予想出来ないのがこれらの分野です。しかも、せっ かく統一しても、どれほどの期間その規格が中心になるかも予測がむつかし いです。

予測が出来ないものの情報に意味があるかも疑問ですが、若干の例を述べてゆ きたいと思います。次回より。

昔パソコンは統一規格がなく、機種ごとにバラバラでした。

ROMが一部で、RAMばかりのコンピュータが主流になり、そこにOSを読み込んで 動くまでにはかなりの時間がかかりました。

現在でもOSは沢山ありますが、ウインドウズが主流になってかなりの時間がた ちます。色々と問題点の指摘はありますが、別のものには変わりにくいです。 コンピュータはソフトが必要だからです。

ウインドウズは、最初2種類ありました。DOS/V版と、NEC98シリーズ版です。 後者の存在は、あまり詳しくない人から色々とたたかれ、現在は姿を消しつ つあります。ただ実際に使用している人からは支持されていました。理由は DOS/V版は緩い規格の為に、一部の専門家が作成したソフトは動作しても、 個人・企業レベルで開発したものは、パソコンの機種やメーカーによっては 動作しない事がかなりあります。つまり規格以外は、バラバラということで す。

規格統一とは、完全な統一と必要最小限の統一とが有ることがわかります。

CD、CD-ROM等は、音楽用途のCDのコンピュータ利用ですので、規格統一が有り ました。元の音楽用途は当然に複数の規格案がありましたが、主力メーカー 間の調整が有ったために統一されました。音楽用途の為に容量よりも信頼性 が重視されています。コンピュータのデータは再読み込みができますが、音 楽は音飛びになり許されません。

コンピュータでも使用されるようになって、倍速から速度競争になり平均倍速 の方法もあらわれました。CD-RやCD-WORMも基本は同じです。面を破壊して 記録するので、再書き込みはできませんが規格を変えるまでの必要はありま せん。

しかし、CD-RW、CD-RAM等の読み書きの繰り返し使用が可能な機種は規格が統一 されていません。書き込んだ装置以外では読めない事も珍しくありません。

現在は、CD-R媒体の急激な価格低下の為にCD-Rが中心になっています。そのた めに規格の問題はあまり表面化していません。

CDが割と、スムーズに規格統一がなされた事は、これに遅れた企業は次の世代 の商品の規格に力を注ぐ事になります。結果的にCD-R/Wは規格が統一された とは言えません。しかし、コスト面と互換性などからCD-R(一度のみ書き込 める)の使用が淘汰してしまった感があります。

動画・高品質を考えるとDVDの登場は必然的な事でしょう。そして一部で、非互 換はあるものの、読み取り専用DVDとCD-RWとの共用機器が現在の標準的搭載 となっています。

従って、DVD-RWと高密度DVDが次の規格争いの舞台になっていると言えます。 DVD-RWは、HDDとの組み合わせでDVD-Rで、コストを考えると機能的に答え られる状況です。

現在、新聞や各種マスコミメデイアをにぎわしているのは、高密度DVDであると 言えます。ビデオの様に分裂するのか、CDの様に統一されるのか、注目され ます。

このページの先頭へ