項目別バックナンバー[3]:ビジネス情報:40

ネット受発注

ネット上のサイトやシステムの構築は、必ずしも通常の非ネットでの受発注の必要はありません。
ネット上で取引して、通信で納品して決済や運用や管理の依頼をする事は可能です。
実際にそのようなビジネスがかなり前から存在しています。
ただネットの世界は法規制が遅れていたり、直接会わないビジネスだったり、個人事業で知識不足だったりでトラブルが噂されています。
それを承知の上で、問題も指摘されながらも広がりつつあります。

ネットで使用するソフト的なコンテンツやツールを制作するビジネスがありますが、その取引をネット上で行うと、ロングテール的に用途的に狭いものでも需要が発生する期待があります。
同様に、発注側もより安価で機能が高いものを期待出来ます。
完全に最初は、力量は判らずリスクはありますが、それ以外はネット上に存在する制作・稼働付きのサイトやツールを見本にして取引判断に出来ます。
かくて、実績によるネット受発注が可能になります。

コンテンツやサービスが電子化されたものならば、受発注は全てネットで可能ですが、何をもって実世界の正式取引と同様と見なすかは、まだ確定していない状態です。
ネット銀行や証券やプロバーダー契約は最初に、紙媒体の書類契約を行っています。
カード決済用のクレジットカードもそれ自体は書類取引ですし、ネット銀行の開設も銀行カードの送付という住所確認は最低は行っています。
それらの、紙媒体契約さえ一切使用しない、完全ネット取引の存在は個人的にはまだ未経験です。

架空通貨というかポイントというか、その様なイメージのシステムとその問題が取りざたされています。
ネットの初期から、プリペイド方式は存在しましたし、ポイントサービスという形は多数あります。
一部は現金化も可能ですが、基本はネット内での使用です。
ネットには少額決済は多数ありますし、その延長にバーチャル通貨が生まれる余地はありました。
一般の通貨は、国が存在すれば保証対象ですが、価値の保証は絶対的とはいえません。
ましてや、バーチャル通貨やポイントサービスの基盤がそれより弱いのは明らかです。
利用の利便性とリスクとのバランスの範囲内での使用が常識になります。

ネット銀行とネット決済の関係は太いです。
一般銀行でも、振り込みの電子メール連絡サービスが存在する事もあります。
ネット銀行では、通常は紙媒体の通帳がなく、電子メールでの振り込み通知があります。
金融機関のサイトにアクセスして見れば判る内容ですが、早急な取引がネット受発注の特徴ならば、決済情報が電子メールで通知される事は有用です。
注文の発生も、その返答も、決済も(カード決済を除く)直ぐの通知は取引の敏速化になり、ネットならではの機能を活用したシステムになります。

ネット受発注と宅配便や郵送の関係も深いです。
利用サービスで、商品追跡が可能な物が増えていますし、事故補償のあるものも増えています。
通販では倉庫発送が多いので、発送場所が意外な場合も多く、似たカテゴリの商品が同時注文でも分かれて発送される事もあります。
移動距離で送料が代わるので、送料無料以外は発送場所の事前確認が必要です。
逆に、送料無料が増えています。
倉庫や管理形態や全体システム構築の自由度を広げる事が出来ます。
送料無料と制限付き翌日配達の増加は、全てではないですが、中程度の相関はあります。


音楽等配信

コンテンツのダウンロード販売が増えています。
音楽・ソフト・電子書籍・動画等です。
方式としては、全てダウンロードしてから利用する方法と、ネット配信で利用する方法があります。
ダウンロードは時間が掛かりますし、実用的に容量が制限されます。
ただ、モバイルで使用する場合は、ネットに常時接続は通信費用に制約がありダウンロードも大きな選択肢です。
その意味では、ソフト・音楽・電子書籍の順に、ダウンロードが有効と言う事になります。
ただし、通信費用とクラウドでの使用が進歩すると、直ぐに変動するでしょう。

ダウンロードと配信のどちらを選ぶかは、利用者の利用スタイルによるでしょう。
音楽・ソフト・電子書籍・動画等に対応する、CD・パッケージソフト・紙書籍・ビデオやDVDを購入しその後の利用・保存形態を考える事になります。
聞き捨て・使い捨て・読み捨て・鑑賞捨てならば、基本は一度のみ使用として配信方式で充分になります。
コンテンツを媒体ともに保管する物は、配信ではなくダウンロードを選ぶでしょう。
音楽は、個人の保有か有線放送的な聴き方かの選択でしょう。
繰り返し聴く事が多いコンテンツですが、それだけではありません。
それ以外になると、果たしてダウンロードがどれほど必要かは疑問です。

配信は情報量と、ローカル側の利用環境が問題です。
品質の追求にも制約があります。
そもそもの配信データに制約がある場合と、配信時間に制約がある時があります。
利用側からは、単純にコストパフォーマンスと見る事が出来ます。
これが、通信で要望に満足出来るかが分岐点の1つです。
たとえば、ブルーレイディスクのデータを配信するのか、媒体の購入かレンタルかはその例です。
通販で要する時間を待てない理由は少なくなりますし、通信費用が問題になる事もあります。
大画面と通常画面と、小型画面で同じニーズでは有り得ません。

ダウンロード等に、セキュリティソフトが邪魔をするので、止めて下さいという事がありました。
常時接続でかつ、ダウンロードの信頼性が絡むと矛盾があります。
ダウンロードの安全性を、利用者に確認・責任を負わせるのは無理があります。
セキュリティソフト自体が、リアルタイムでダウンロードデータのチェックが望ましいです。
ストリーム配信では、負荷がかかり再生に問題がある可能性はありますがリスク対応ですので、そこは利用者の選択になります。

ダウンロードかストリーム配信等かを選ばせて欲しいユーザーは予想されます。
そもそも、CD等のパッケージケースが不要とか購入がダウンロードより面倒という人以外に気に入った曲以外は入れ替えてしまいたい人もいるでしょう。
その人には、ストリーム配信等で充分と言えます。
費用の問題もありますが、蒐集ではなく、実際に聞くものだけが必要という利用者も無視できません。
いずれにしても、利用者に選ばせてという考え方は拡がるでしょう。

意外というか当然というか、音楽でも動画でも電子書籍リーダーでも再生するソフトが必要です。
デフォルトスタンダードは自然に出来て来ますが、情報技術の進歩は直ぐに更新や新ソフトの登場になります。
そしてそれが、OSやハードと繋がると利用できない環境が増えてきます。
ネット配信サービスは増えても、利用出来る環境はそれほどでなく、従来から利用していた人が機器やソフトの更新で対応するのがメインになります。
利用したい人は増えても、ハードまで新たに購入するかは微妙です。


格安スマホ

日本の携帯電話は無線回線の認可から限られた数の会社でした。
ハード自体は多数のメーカーが製造出来ますが、伝統的に無線回線を保有する会社が中心に販売して来ました。
これがパソコンになると、プロバイダーと呼ばれる有線回線及び無線回線のサービス会社は増加します。
スマホは、ネット接続が無線回線とプロバイダー経由のWiFiとの2方式になり対象が微妙になりました。
現実は、WiFiスポットだけでは不足で、無線回線との契約がないと実用的でないのが現状です。
無線回線サービス間の競争も拡がっていますし、そこにそれを借りたサービスも登場しています。

携帯電話とスマホでは、無線回線サービス社からSIMカードという個人認証ICカードが支給されそれを機器に加える事で実使用が可能になります。
かっては、これが無線回線サービスごとに異なり互換性がありませんでした。
個人情報の固まりですから、無線回線サービスを変えるにはデータを捨てる事になります。
一度使用を始めると、変更しにくい1理由でもありました。
新規顧客と、無線回線サービスの移動とを別にカウントした意味は変更しにくいからです。
それでも変更するには、動機付けになるサービス・費用・機器の魅力等が必要です。
また、携帯電話とスマホの複数台持ちの人がいる理由の1つとも考えられます。
格安スマホが登場するには、最低どちらか1つ、たぶん双方の条件が必要と、考えられます。

格安スマホには、機器が安いという意味と、ランニングコストが安いという意味があります。
ただ通常の日本の無線回線サービス会社の戦略と同様に、区別は難しいです。
少なくとも分離しない方が得に見える、設定になっています。
現実は、使用方法や頻度でサービスプラン選択と重なり、ランニングコストが変わります。
購入時の選択は難しいです。
格安スマホも同じ様な性格があり、機器とランニングコストがセットでサービスになっている事が多いです。
そして、既存の無線回線サービス会社以上に使用方法や頻度を考えてサービスプランを選択して、その時に安くなるのかの判断が必要です。
そして、品質も考慮内容です。

格安スマホも機器とランニングコストがセットのサービスが基本です。
それは、日本の携帯電話の普及が無線回線サービス会社経由で行われていたので、電波法の規制を意識する必要がなかったです。
電波法では、無線回線・・周波数使用は国の許可が必要です。
無線回線サービス会社は許可を得たものしか販売しませんし、格安スマホで販売メーカーが増えてもたぶん同じです。
自分で申請して許可を取ってから使用するというビジネスは日本ではまだ無理でしょう。
ただ、SIMフリーを勘違いして、許可のない機器と組み合わせて使用する可能性は残りますが、勿論違法です。

スマホは普及し続けていますし、続々と新しい機種が登場しています。
統計的には携帯電話が、全てスマホに置き換わるような気がしても不思議ではないが、実状は異なります。
携帯電話自体の使用さえ行わないか、頻度が少ない人の人口はまだまだ多いですし、使用頻度が増えても従来型携帯電話の機能で充分とする利用者もまた多いです。
スマホは機能が高く、その競争は激しいですが、実際にどの程度使用されているかと考えれば、パソコンの普及と同様に利用者による差が激しいです。
そして、利用頻度・時間が長い人が機能を使いこなしているかどうかも疑問です。
何事にも、利用者にあった機器がありますし、中間的なスマホとして格安スマホに注目がいく事もあります、それが新規利用か従来型携帯電話からの移行かあるいは、高機能からの移行か、複数台持ちかはこれから判るでしょう。


スマホは本当に必要かは、無線通信とインターネット+Wifiとの比較になる可能性もあります。
インターネット+Wifiの常時接続になれると、無線通信にはレベルにもよるが不満もあります。
通信サービス範囲の比較やコストの比較は、つぎつぎ登場するプランで変わりますし、現実の繋がり易さやベストエフォートという方式の影響も受けやすいです。
結局は、ある程度の品揃え競争に変化して行きます。
使って見ないと判らない、使い方で便利さが変わる、・・ハード+ソフト+プランの比較になかなか結論が出ません。
どこか動き続けないと滅びる競争になっています。

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