項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:72

スマートホンのOS

スマートホンは登場時から統一された明確な基準が無い状態だった、その中で色々な定義がされて、分類されて来ている。
内閣サイバーセキュリティセンターでは、「iOSとAndroidその他スマートホンOSがインストールされた端末をスマートホンとする(スマートホンOSがインストールされた物)」と定義した。
NTTドコモでは、「「Google Pixel」を除くAndroidがインストールされた端末を「ドコモスマートホン」」と定義した。
 それ以外は「ドコモケータイ」や「iPhone」「Google Pixel」と分類していた。
au(KDDI)では「Androidがインストールされた端末をスマートホン」と定義した。
 それ以外は「ケータイ」や「iPhone」と分類している。
ソフトバンクでは、「「Google Pixel」を除くAndroidがインストールされた端末をスマートホン」と定義している。
 それ以外は「ケータイ」「iPhone」「Google Pixel」と分類している。
楽天モバイルでは「「iPhone」「Rakutenオリジナル」「Android」の全てをまとめて「スマートホン」」と分類している。

厚生労働省は、厚生労働省ホームページでの案内で、スマートホンの言葉への対応として具体的に「iOS4/5、iPhone 3GS 以降」「Android2.1以降」を対応・推奨としている。
総務省は、スマホを「従来の携帯電話に比べてパソコンに近い性質を持った情報機器」としている、そして「パソコン向けのウエブbサイトや動画の閲覧やアプリケーションの追加やタッチパネルによる直感的操作ができる物」と紹介している。
KDDIは、「明確な定義はないが、電話やメール以外のさまざまな機能が利用できる携帯電話端末」と説明している、それにはauがスマホと分類していないiPhoneをスマホと分類している。
NTTコミュニケーションズは、「パソコンの機能を併せ持ち、インターネットとの親和性が高い多機能携帯電話」として、さらにスマートは賢いの意味と説明している。
 そして、それはNTTドコモがスマホとしていないiOSを搭載した端末やGoogle Pixelもスマホと定義している。

iOS ・アップル社のiPhone 用のOSで、2007年にアップルが米国で発表したiPhoneに搭載された。
・Mac OS Xから派生したiPhone OS(現iOS)は、アプリケーションのインストールが公式サイトのApp Store経由のみに制限が課され、他のスマートホンや類似端末とは一線を画した。
 日本の高機能携帯電話にも近い仕様とも言われ、それも特徴だ。
 カーネル等は、macOSと共通するコンポーネントから構成される、しかしユーザー・インターフェイスは大きく異なり、バイナリ互換性もない。
・2008年7月に第三世代携帯電話に対応した「iPhone 3G」が日本でもソフトバンクモバイルから発売された、その発売当初から注目を集めて日本のスマホ市場を拡大させた。
2011年10月発売のiPhone 4sからはKDDI(au)が、2013年9月発売開始のiPhone 5s/iPhone 5cからはNTTドコモも参入した。

Android
・Android 搭載スマートフォン、例えば Galaxy等の多数の機種で使用されて いるスマートホン用のOSだ。
・Android社が最初に開発して、それを買収したGoogle社がAndroidオープンソースプロジェクト(AOSP)を中心にして開発したOSだ。
・LinuxカーネルやWebKit、ARTと呼ぶ独自の実行環境などで構成されている。
・サードパーティでは、Open Handset Alliance(オープン・ハンドセット・アライアンス)を中心として開発が進められた、そのOHA(略称)にはKDDIや NTTドコモ、クアルコム、インテル、モトローラ等の携帯電話関連企業が参加している。
・Google社が中心であり、Googleのアプリケーションが中心のスマートホンOSであり、Googleのサービスである「Gmail、Googleカレンダー、YouTube等」が利用可能だ。
・Android Studioを使ってWindowsでもMacでも簡単にアプリケーションの開発ができて、APK(アプリケーションファイル)を読み込み、Androidスマホへのアプリのインストールが可能だ。
・Google Playと呼ぶ、アプリのポータルサイトがある。

Androidを搭載した端末は、GalaxyやHuaweiやPixelなどや多数のメーカーから発売されている。
2008年には米国でAndroid OSを搭載した端末が発売され、続いて2009年に日本でもNTTドコモからAndroid搭載スマートホンが発売された。
翌年の2010年以降には、ドコモとソフトバンクモバイルとauからAndroid OSを搭載したスマホの発売が続いた。
Android OSは2010年代前半にシェアを広げて、スマホ市場の過半数を占めた、特にヨーロッパとアジアの諸国で非常にシェアが高い、その結果でスマホの市場はAndroidとiOSの2強による寡占状態となっている。

AndroidベースのOSも多い。
 ・Android 搭載 ファーウェイのP30
 ・Fire OSを搭載した AmazonのFire Phone
AndroidをベースとしたカスタムROMは多数のサードパーティからでていて、それを標準OSとして搭載する端末もある。
 例として、HarmonyOS(ハーモニーOS)はファーウェイが開発し一部をオープン ソースとしたプラットフォームだ。
 スマホ向けOSとしては2021年より中国やヨーロッパで展開されて、主にファーウェイの端末に搭載される。
 HarmonyOSを搭載した端末は2021年末に全世界で2億2000万台を突破していて、Androidアプリとの互換性がある。

その他のスマートホンのOS
・Windows Mobile
 2002年から、UIはデスクトップ版のWindowsと似ているが、バイナリ互換性はない。
 2009年、Windows Mobile 6.5が発表され、端末がリリースされた。

・Windows Phone
 Windows Mobileは市場では先行したが、AndroidとiOSには負けた。
 2010年に米マイクロソフトからWindows Phone 7が発表された。
  Windows Mobileとは異なり、アプリケーションのインストールはMarketplaceからに限られる。
 7ではUIなどが刷新され、8ではNTカーネル化、マルチコアCPU等多数のサポートが強化された。
 Windows Phone 7は、マイクロソフトの3スクリーン(PC、TV、モバイル)戦略の一環で重要な位置を占めた、PC、Xbox、Windows Phoneで共通のプログラムが動いた。
 2012年に発表されたWindows Phone 8は、北米などで(日本を除く)本格的に売り出され一定の成功を収めた、だがプラットフォームのシェアではAndroidやiOSに差をつけられていた。


スマートホンの機能

スマートホンの機能の考え方は、パソコンと似ている。
・それはハードウェアとソフトウェアの双方の要件を満たす範囲であるならば、あらゆる機能が使用できる。
・ソフトウエア(アプリケーション)を追加インストールすることで、機能を拡張することが可能になる。

従って、機能一覧は単なる一例になる、それ以外の機能も多数存在することになる。
あえて言えば、それ以前の個別機器の機能を特にはデジタル機器の機能を集めたイメージが近い。
例えば、携帯電話・PDF・パソコン・個別情報機器(ICレコーダー・デジタルカメラ・ムービー・・・・・・)等であり、さらに独自機能もある。

@スマートホンの通信機能
・緊急速報の受信機能
  >緊急地震速報などの各種アラートの受信機能がある。
・コミュニケーション(電話、メール等)
 電話機能>携帯電話(従来型・高性能型等)の音声通話機能を持っている、ただし通信方式(例えばアナログ・デジタル等は一致しないこともある)追加機能、例えば留守番電話機能、通話内容録音機能、発信・受信履歴、電話帳等も受け継ぐか機能が増えている。
  追加の新機能、例えば迷惑電話拒否機能、留守番電話の書き起こし機能等がある事も多い。
 電子メールの送受信機能>パソコンでの電子メール機能(高性能携帯電話でも一部ではサポートされていたメール機能)を持っている、ただし携帯電話でのキャリアメールと呼ばれていた機能は一般的にはサポートされていない。
 インターネット電話、テレビ電話/ビデオチャット、インスタントメッセンジャー(全て日本ではLINEなど)の機能。
 ソーシャル・ネットワーキング・サービスの利用(Twitter、Facebook、Instagram、など)
 Bluetooth機器を使ったハンズフリー通話。

@スマートホンのコンテンツ閲覧機能
・フルブラウザによるウェブサイトの閲覧。
 ブラウザの、「グーグルクロム」「サファリ」等をサポートする。
 ただしスマホ機器の画面サイズの制限で一度に見れるウエブサイトの大きさには制限がある(部分的に表示して、移動して閲覧できる)、その事からスマホに適したモバイル用ウエブサイトが登場して普及して行くことになった。
 パソコン用の大画面用ウエブサイトと、スマホ用の画面サイズのモバイル用ウエブサイトの双方を準備して、訪問者の機器に応じて表示する方法が導入された。
 さらには、グーグル検索においては、モバイル用サイト限定のモバイル検索が導入された。
・広告ブロック(標準またはサードパーティアプリなど)機能。
・ニュースの閲覧機能。
・ドキュメントファイル(PDFやワープロソフト用、表計算用ファイルlなど)の閲覧および編集機能。
・スライドショーの閲覧および編集機能。
・電子書籍閲覧機能。

@スマートホンの音楽コンテンツ閲覧機能
・音楽再生>さらには機種によっては、追加の機能もあった、
  イコライザー
  ハイレゾ音源の再生
  外部スピーカー接続
  オーディオアンプの接続
  音楽配信サービスの利用
@静止画や動画の閲覧機能>さらには機種によっては、追加の機能もあった。
  外部モニターの接続
  AVアンプの接続
  動画配信サービス
  動画共有サービス(YouTubeなど)
@ゲーム実況の閲覧
@テレビ(ワンセグおよびフルセグ)の視聴
@FMラジオの聴取

@スマートホンの写真機能
・写真撮影機能
・写真加工機能
 美顔カメラ
 顔認識・物体認識による写真のグループ化機能
・シャッター音機能>多くのスマートホンのカメラは、シャッター音が電子音で鳴る。マナーモードで音を消す機能もある(一部は無い)
・QRコードのスキャン機能

@スマートホンの動画(ムービー)機能
・動画カメラ
・動画編集
・サウンドレコーダー
 360度録音

@スマートホンの音楽機能
・音楽演奏/作成
・MIDIデバイスの接続
・Bluetooth LE経由でのMIDIデバイスの接続
・ミュージカルキーボード、仮想ドラムセット、仮想ギター等
・ミュージックシーケンサー

@スマートホンの個人情報管理機能
・スケジュール(予定)管理機能
・カレンダー機能
・予約(ToDo)の管理機能
・住所録
・名刺管理機能
・医療機関に関する情報、処方内容および服薬状況の管理機能
@スマートホンを小物ツールとして使用する機能
・懐中電灯
・時計>デジタル、疑似アナログ、24時間時計、月日曜日
・世界時計
・アラーム
・ストップウォッチ
・電卓、関数電卓

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