項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:21
プレゼンテーション
プレゼンテーションソフト・具体的には、パワーポイントが登場したときは、
大きく二つの見方があったと言えるでしょう。
「雛形はあるものの、ワープロ・表計算ソフトに変わる用途はない」「シンプ
ルな項目から書いて行けば容易にプレゼン資料が作れる」等。
現実に、使用されましたし、他の類似用途のソフトもあらわれました。資料と
して添付ファイルとして電子メールで配布もされました。
印刷後に使用、プロジェクターでの使用などで広がったと思います。
プレゼンテーションソフトも他のオフィスソフトと同じ様に機能の追加で発展
してきました。
そして、元もと差が分かり難いワープロ等と類似点も多くなりました。
一番違うのが、プレゼンテーションソフトが重いという事です。
模造紙に手書きするより、電子化したプレゼンテーションソフトが便利という
事は分かるのですが、それを利用する必然性は不明で利用者の好みになった
のではないかと思います。
ワープロ・表計算ソフトは使い難いが、プレゼンテーションソフトならが使用
できるという人が多いとは思えません。
もう一つは、オーバーヘッド・プロジェクターや汎用ビデオ端子のプロジェク
ターの利用が多い時代から、パソコンからの直接出力プロジェクターが増え
た事も理由のひとつと思います。
パソコンからの直接出力プロジェクターが増えた事というよりも、普及が遅れ
た理由は、またまたパソコン特有の互換性の問題です。
簡単に言えば、外部機器インターフェイスの統一性です。
新しい機器が使用し始めた時は、その機能もコストを含めたインターフェイス
も非常に速く進歩します。
このような状況では、パソコンからの直接出力プロジェクターといっても固有
の種類のパソコン専用に近い状況であり、しかも短い期間のサイクルで買い
換えを行う必要があります。
このような状況でも使用する程に頻度が高い場合のみ普及して、それ以外では
機能は劣っても汎用性が高く、パソコン以外も含めて多くの使用機会がある
機器が使用され続けます。
パソコンの画面をデジタル信号で出力する方式は、汎用性が広がってようやく
主流になりました。
パソコンからの直接出力プロジェクターでデジタル信号を送り出し、拡大表示
させる技術は最終的にスクリーンに表示させる必然性はありません。
例えば、複数のパソコンの保有者が参加してネットワーク上で会議を行うとき
にも同様の事が出来る技術です。デジタル出力であれば、他のパソコンに転
送して表示させる信号になります。
ネットワークに繋がっているパソコンであれば、距離は問いません。勿論複数
の場所でスクリーンに同時に拡大表示する事も自由です。
これの用途は多様で、eラーニングなどにも広がります。
IPテレビ
テレビは地上波デジタルへ向け1直線とはいえない状況です。
ハードの普及、利用者への通知が不十分、変換チューナーの発売+普及がよう
やく始まりそうです。
しかし一番は、現在のアナログ放送エリアを全てカバーできるかどうかが疑問
があることです。
そこで注目されているのが、インターネットテレビ(IPテレビ)です。
イメージはケーブルテレビです。速度的には、FTTH(光通信)なみの速度が必要です。
してみれば、パソコンのインターネット網での使用が考えられます。
同時に、光通信の普及度・安定度も問題になります。
テレビの地上波デジタルの非対応地域が生じた場合は、IPテレビでカバーとい
う意見も一部ありますが、光通信利用可能領域でないと無理ですので、現実
にはあまり期待しない方が良いでしょう。
デジタル放送とデジタル録画と、著作権とコピー回数の問題はパソコンレベル
まで波及する事になります。
そして、これらよりももっと大きい問題である不正コピー+ネット配信・ファ
イル交換ソフト使用による、2次災害の重要情報漏洩の増加がより重要化す
るでしょう。
問題が解決しない内に、技術のみが検証が充分かどうか不明のままで進み、そ
して現実問題は遅れたままで離陸してゆきます。
IPテレビ>高速通信>光通信を例にして来ましたが、現状での例で通信速度的
に要求を満たす物であれば当然、限定されません。
光通信自体が全体の普及度も問題ですが、複数の方式やサービスが争っていま
す。技術進歩にはつきものですがどこかの時点で、方式の統一が必要になるでしょう。
ある時点からの急激な普及には、技術とコストの問題が一段と注目されます。
その時に、効率が良い状況にあるためには方式の統一が必要になるでしょう。
インターネット自体が有線を絶対的に仮定していません。
テレビ放送ではむしろ無線方式が主流です。
従って、インターネットテレビも有線・無線の双方と、テレビチューナーとか
色々な方式との比較になります。
もしテレビ放送の面で普及しなくても、別の用途の需要が出てくる可能性はあ
ります。高速通信への移行には影響はあるでしょうが・・。
圧縮・解凍ソフト
データ圧縮・解凍ソフトは、必需品とも言えます。
多くのフリーソフトが存在する事・圧縮方式がある程度統合されていること・
メジャーソフトのバージョンアップや、ソフトやテキスト・画像のダウンロ
ード販売に利用されている事が理由でしょう。
自己解凍式も多く仕様されていますが、実行ファイルのセキュリティの確認が
増えてくると利用を躊躇する人もいます。
現実に、この圧縮ソフト(解凍ソフトも含む)にウイルス等が仕込まれている
とその被害は甚大になる可能性が高いです。
従って、特に解凍時にアラームを出すシステムやソフトも増えています。身元
の不明確な圧縮・解凍ソフトか、ダウンロードファイルを扱う事は非常にリ
スクが高くなっているのです。
データ圧縮・解凍ソフトは、フリーソフトが多く作られています。
ベクター・窓の社等のフリーソフトを含む、ソフト紹介サイトでも多く見つけ
る事が出来ます。
最近のフリーソフトでは、ランタイムルーチンを使用しない。複数の圧縮形式
を自動判別する。圧縮方法の普及にあわせてバージョンアップする。等に対
応するソフトに人気があるようです。
解凍専用ソフトも人気があります。
一方、有料ソフトはより高い圧縮率を求めています。従って、解凍よりは圧縮
が売りの機能です。
解凍ソフトの多くは、複数の圧縮方式に対応しています。
現在では、拡張子や圧縮構造から自動的に解析して解凍する機能があります。
また、ファイルをダウンロードするときにもOSが自動で内容を判断して拡張子
をつけます。
自動的という事は、通常は便利なのですが、希に間違った解釈をする事があります。
例えば、あるソフト専用のファイルがあって、その内容がソフトが読むときに
ソフトの機能で解凍する場合などです。これをダウンロードすると、内部に
圧縮部が存在するので、適当に拡張子をつけてしまう事があります。同様に
このファイルを解凍ソフトにかけると意味も不整合もあっても、適当に解凍
作業をする場合がかなりあります。
ダウンロード前のファイル形式や種類を知って置くことで間違った変換を避け
る事ができます。
圧縮・解凍機能は、色々なソフトで使用されています。
特にバックアップ系、データ保存系では必需機能です。
データ保存のための記憶容量は、非常に重要です。少しでも減少するには、デ
ータを圧縮して保存・取り出す時に解凍という手順になります。
通常は、圧縮・解凍はアクセス速度の速い半導体メインメモリー上で行われます。
圧縮データの保存は、速度の遅い媒体で行われる事が多いです。この場合は、
データが圧縮されて容量が小さくなっていると転送量が少なく、転送時間が
短くなります。
早いメインメモリーでの圧縮・解凍と、遅い媒体への転送と読み出しを合計す
ると時間的に短縮される事が多いです。
パソコン価格
物価に関わらずに、コストダウンが進む製品群として電子機器(含むパソコン
)が広がって来ました。
これは、半導体を中心にした製造技術とシェア競争の結果と言えるでしょう。
ここに来て、この長く続いて、人によってはまだまだ続くと思っていたかも知
れない傾向が変わりつつあります。
一つは、機能の低下・簡略化パソコンの登場です。
もう一つは、純粋に原油価格等を中心にする材料・エネルギー価格の上昇によ
るパソコン等の価格上昇です。
必要最小限機能のパソコンといっても、具体的に何が必要最小限機能かは人そ
れぞれ異なります。
過去のパソコンの歴史から見て、日本はこれが苦手なように感じます。
「目的のない機器」とパソコンが言われて来ましたが、日本ではメーカーがあ
らかじめ多くのソフトをプリインストールして販売していました。
それ以上のソフトを必要とするユーザーが昔は少なかったといえます。
時代がかわり、OS程度のプリインストールで販売して個人で必要なソフトを追
加する方法が多くなりました。
この場合は、機器メーカーは基本ハードで販売して、その拡張性に注意を払い
拡張可能にする事で不要の機能を除く事ができます。
ただし拡張性もコストアップ要因ですから、機器設計のコンセプトは重要です。
パソコン価格はもっと複雑です。
通常は、機能と価格とのトータルで知る事は簡単ではありません。
ただ、昔からこの2点に関しての新発売パソコンの比較は、パソコン雑誌の恒
例となっており、奥深いサービス等は不明ですが結構ひとり歩きする傾向があります。
メーカーがパソコンの値上げを表明する理由は戦略的な所が多く、推察しか出来ません。
・常識的に理解出来る時期に表明する方に利点がある。
・販売中の製品の売り上げアップが期待できる。
・先行表明は、競合他社との差別化になる可能性がある(微妙)
・機能優先のイメージを確保できる。
実際は、どうなのでしょうか。
パソコンのコストで一番多く占めるものは、寿命・保全・設計余裕と言われた
頃があります。単体使用から離れた最近でもある程度は妥当でしょう。
パソコンは機能向上が早かったので、寿命以前の買い換えが主体の時期がありました。
最近はこれが崩れて長期使用が増加しています。そこでは種々の故障が発生し
ます。保証期間1年に対して、サービス・有償で保証期間を延ばすオプションが登場しています。
寿命・保全もコストに含まれる訳です。
寿命の短い部品は、高温になる部分と動く部分です。これらは、故障前の定期
保全が好ましいですが現実はほとんどされません。
保全コストと、壊れた時のデータ等の破損とアクセス不能期間対策コストの比較になります。