項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:34
手書き認識
日本語入力では、現在の仮名・ローマ字入力後の漢字変換方式にまとまるまでは多種の方法が提示されていました。
その一つに、手書き入力があります。
現在も、日本語変換フロントエンドプロセッサーにはその機能が付属しています。
これは日本語に限りませんが、手書き文字の認識は絶えず研究開発の対象です。
そして、タッチパネルが急増してソフトキーボードの使用が増えると、手書きメモやその手書き文字の認識が再度、注目されています。
アルファベット圏では、文字種の少なさが文字認識の高さに繋がる可能性があります。
一方、漢字等の文化圏では、日本でいえば常用漢字以外も実際に使用されるケースが多くあります。
その結果、音でも訓でも読みが判らない字に出会う事になります。
発達した大きな日本語辞書には、入っていますから、手書きで入力して候補を表示させて、合っているものを選び出す作業が必要になります。
昔ならば、漢字辞典で部首で調べるような内容です。
この方法では、パソコンレベルの辞書では相当に高い認識力に達しています。
新たに必要となった、タッチパネル端末ではまだ認識率は課題中でしょう。
手書き認識は、なかなか難しいです。
そのシステムを取り入れたソフトでも、手書きメモ機能を持たせるのが標準的です。
まさしくメモであり、本人でも後で読めないレベルも含みます。
そんな内容は、手書き認識で漢字変換は正しく出来ません。
ただ、あくまでもメモはそのままラフで残してよいという思想です。
メモを元に、丁寧に文章を書くときは漢字変換モードか、あるいは手書き変換モードを使用する使い方です。
あくまでも、丁寧な文字のみ変換できるのが今のレベルで、用途もそれに合わせます。
手書きは、筆跡鑑定技術があるように個人差が大きいです。
逆に言えば、個人の癖を記憶すれば認識率が向上する事が期待出来ます。
少なくても、仮名・数字・アルファベット等は量が限られていますから、認識の向上が期待できるでしょう。
仮名漢字変換で、多数の人がつかうよりも個人使用の方が正しい変換ができるまたは早く正しい変換が見つかる事と、全く同じ現象が予想できます。
また、くせを減らすために記入空間にドットやマス目を入れておく方法も有力と研究されています。
手書き入力の現在の中心は、拡大文字入力です。
文字を書くスペースを拡大表示して、大きな文字を書きます。
そのほうが、精度も線のつなぎも微妙な部分が分かり易くなります。
似ているが異なる文字は多くありますが、拡大で書く方が正しく区別して認識ができやすいです。
同時に、入力する方も書きやすいでしょう。
そして、順番に候補が表示されますが、殆どは上位に該当する文字があります。
手書き文をスキャナーで取り込んで、デジタル文章化する事はひとつの夢の技術です。
図書館等で、文献のマイクロフィルム保管が進んでいます。
同時に書籍や原稿のデジタル化・電子化が進むと、デジタルデータとして残す事が普通でかつ、効率も精度も良くなります。
手書き認識を通常の入力方法とする事と、多様な文献や手書き文章を時間をかけても電子化する事は、時間要素では異なりますが、どちらも可能になれば大きな技術改革となります。
バックグラウンド
シングルタスクのパソコンはほとんど無くなりました。
情報端末には存在しますが、状況は流動的です。
複数のプログラムを同時に(そのように見えるように)、動作させる事は今や普通です。
タイムスライスではあっても、マルチタスク対応である以上、操作中以外のソフトをバックグラウンドで動作させる事は一般的です。
バージョンアップ・ウィルス対策・自動バックアップ・・・多数のソフトが、既に稼働しています。
基本は、システム起動後に、順番にバックグラウンドのソフトを動作させてゆき、シャットダウン時にはその逆を行うべきです。
しかし、その様な手間と使用者に負担がかかるシステムでは、殆ど普及しないです。
自然な成り行きで、自動起動と自動シャットダウンが導入されます。
ただし、あくまでもシステム依存ですから、失敗は付きものです。
シャットダウンでは、動作ソフトの強制終了を行います。
しかし、自動起動の失敗では、アラームメッセージだけで、強制起動は行わないのが多くの場合です。
バックグラウンドのソフトの問題は、やはりそれ自体のバグの存在です。
知らないうちに、変更ソフトが追加が行われているかも知れません。
次に、メモリー的なソフトの肥大化の可能性が有ることです。
同様に、バックアップシステムでは、バックアップ方法によっては、容量不足になります・・いつかは。
この時に、自動的に対処される筈ですが、それもソフトやシステムの出来具合です。
また、ソフトがバージョンアップして、新しい機能を追加する事もあります。
便利にした筈ですが、利用者の全員がその機能を使わないことも多く、ただ邪魔になる事もあります。
自動更新ソフトの定期更新に、エラーがあった場合はそれがシステム稼働に致命的でなければ、直ぐに次の更新=バク対策が行われますので、通常は利用者は知らないです。
たまに、バグの連絡があるのは、一部の顧客でシステム稼働のエラーが生じてそのために、次の更新=バグ対策が行えない時です。
仕方がないので、手動対策の部分を全員に連絡します。
バックグラウンド更新ソフトのバグは、知らされる事は少ないです。
バックグラウンド更新ソフトのバグが次の更新でも修正されない時は、電子メールで緊急連絡になります。
最近は、迷惑メール対策が進歩しているので、それも迷惑メール扱いされるリスクは存在します。
ただし、バックグラウンド更新ソフトがウイルス対策ソフトの時は、迷惑メールになる確率は少なくなります。
自動更新とは言え、インストールエラーは同様に出る筈です。
ただし、自動更新部分自体がバグ・ソフトに書き換えられた時は、自動更新自体が行われません。
バックグラウンドは、動作の有無を見落としやすい方法です。
全く、確認も終了も情報が出ない設定は避けた方が無難です。
ウインドウズの定期更新は、シャットダウン時に行われるのでバックグラウンドとは言わないのでしょう。
そして、再構築は次の立ち上げ時に行います。
これは、OS提供ソフト・メーカーの特権でしょう。
どこもが、出来る事でないので便利かどうかは、議論しても意味は無さそうです。
いくつかのソフトは割り込みで更新を促します。
バックグラウンド作業は原則不可もたまにあります。
たまに試用するソフトを立ち上げるとバージョンアップの通知がある事があります、登録している場合です。
登録すると、使用を止めても通知が止まらない事が多いが、どうしても登録せざるを得ないのが現状です。
バックグラウンド定期更新仕様以外は、同時作業が可能でも、スループットが著しく下がる事は避けられません。
半導体不揮発メモリー
高容量外部記憶は、ハードディスクの位置は変わりません。
しかし、小型機器を中心に半導体不揮発メモリーの用途が増えています。
本体組み込み、USB差し込み・・・色々なタイプあります、ただし接続用の端子があればですが・・・。
USB端子の形状は2種類から、平形が主流になっています。
小型記憶装置は薄型に繋がるからです。
不揮発でも、かなりの繰り返しの書き換えが可能になった事も理由ですし、価格も要因です。
古くは、電気式書換え可能ROMと呼ばれた素子の発展形です。
不揮発メモリーはボイスレコーダーや携帯電話への使用あたりから増えました。
歴史は古いが、記憶密度・寿命・コスト・用途などから制約がありますが、次第に技術向上とコストダウンが、用途の拡大をもたらし普及が加速しています。
ハードディスクの有用性は変わりませんが、サイズと対衝撃性と薄型性などのサイズの問題は完全に棲み分けています。
バッテリーバックアップ・メモリーの使用も似ていますが、USBメモリー・SDメモリー等の普及は異なる製品となり、別れました。
特に普及を加速させたのが、スマートフォンやタブレット端末の普及です。
16GBから64GBを標準実装しています。
まだまだ、バイト単価は高いといっても、用途的に使用範囲になりました。
増設用には、サードパーティの製品も多数出ています。
基本仕様は、規格がありますから内蔵以外は、特に脱着可能な商品は互換性のリストが専門販売店では表示があります。
ただ、当然ながら普及するとコストダウンの競争になっています。
半導体不揮発メモリーは構造上で、ダイナミックラムよりは容量も製造コストも高くなります。
用途で棲み分けるのが通常の予測です。
半導体不揮発メモリーは、元々の原理は書き換え可能ロムですから、待機電源不要です。
使用しないときは電力消費なしは魅力です。
ただ、待機という意味は理解が必要です。
スリープか呼び出し受信以外スリープか定期的に電子メールボックス等を調べる動作があるのかも含み結果は大きく異なります。
それぞれに消費電力は異なり、不揮発メモリーの効果が薄い使い方もあります。
半導体不揮発メモリーが普及した理由のひとつに、規格が出来た事があります。
かならずしも完全統一ではないですが、USBメモリー・SDメモリー・マイクロSDメモリー等が主流となっています。
これらは、デジタル機器全てに使用可能で、インターフェイスレベルで互換です。
パソコンが主に編集用ですが、多くのデジタル機器で集めた情報の蓄積や編集などとして働きます。
情報の中に画像や音声が入ると、容量も多く必要になります。
まず音声利用が広がり、次第に画像へと移っています。
歴史的に記憶装置は発達してきました。
ただ、生き残っている方式は少ないです。
記憶容量とコストが最低の要求です。
それについて来れたのが、ハードディスクと半導体メモリーです。
まだコストで差があります。
そこに、駆動部の無い携帯性と軽量性と低消費電力と薄型の要求が加わって来ました。
そこでは棲み分け・併用の時代と言えるでしょう。