項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:5
グループウエア
社内LAN等や、色々なLANが構成されると、これを利用して多用途に利用する考 えが生まれるのは当然でしょう。ローカルのオフィスソフト(ワープロ・表 計算・プレゼンテーション等)や、インターネットのプラウザやメールソフ トでOSのシェアで優位にたつマイクロソフトが、なぜこの分野で遅れたのか も興味があります。
現在は、優秀なソフトがいくつか登場していますが、規模がある程度大きいと いう性格上、先行したロータス・ノーツが主流と言えるでしょう。
基本的な機能は、メール機能・スケジュール機能・報告書や議事録等の閲覧機 能・週報や月報や出張の回覧と承認と閲覧機能・各種データベースの利用機 能・イントラネットやインターネットへのアクセス機能・承認書類の回覧機 能・アドレス帳・その他色々です。
当然ながら、アクセス権の制御という最大の重要事項もカバーしています。機 能が増えると誰もが全てを見られる事は機密保持の面で問題があります。 どのデータをどのグループで使用するのかは極めて重要なポイントになります。
結果として、情報管理者が必要になります。しかしここにいくつかの矛盾が発 生する可能性があります。この点は次回で。
パソコン・メール等の情報化としてグループウエアを使用すると、仕事のやり 方が大きく変わります。如何にこれを使いこなすかによって、効率が大きく 変わります。
問題点 (1)使用者のパソコン等の知識のレベルが非常に幅広く、結果的に 弱い所にある程度配慮するか、ある程度は切り捨てるか微妙な判断をせざる を得なくなる。(2)アクセス制限・メンテナンス・教育等で情報管理責任 者が必ず必要になります。部門によって適任者がいないか、いても仕事上で 担当出来ない事がある。(3)アクセス制限等の機密絡みで、ある程度管理 能力と権限を持つものが全体のまとめ役として必要ですが、年代的に知識で 担当に適さない場合が多くある。(4)パソコンやネットワークは、あくま でも道具であるが、使う事を目的として考えてしまう人が存在する。(5) データベースへの情報の提供者が限られてしまう傾向が生じ、全体の情報の 共有化の目的の趣旨が達成しにくい。
グループウエアは、情報の共有化という目的がありますが(これに限りません が)、有効に利用する人が多くなるには地道な努力と自己啓発・教育そして 利用することが優位である事が明確な仕組みを作ることが必要です。
これが進むと書類・決済の電子化になります。これについては次回で。
書類・決済の電子化
現在は、公式書類の決裁の電子化は認められていません。暗号化や電子すかし 等の研究も進んでいますが、ここでも法律の整備が間にあいません。
しかし、社内・部内・グループ内等に限れば、紙書類に捺印の必要性は全てに 必要ではありません。LAN等を利用して、電子メール等を利用しての回覧と 承認を採用する事で大幅に時間と手間を削減できます。当然ながら既に多く 利用されています。
回覧・承認ルートの明確化や不在時の代行者を決めれば、より効果的です。当 然ながら、電子決済を利用できない事や制約も存在しますので、充分な準備 は必要です。
電子化する時に利用する回線については注意が必要です。専用回線かインター ネット回線の利用かは大きな違いがあります。インターネット回線等の汎用 を利用する時は、内容の保護や機密にはより多くの注意が必要です。
また、決裁者が個別でパソコンを保有していない時は、決済者の特定方法を決 めるか、ハードインフラの整備を行う等が必要になります。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験はパソコンに限りません。1995年以前は、プログラム 技術の第1種と第2種と特種監査でした。 これを将来的に必要性が増えるとして、一度に監査を含む特種を細分化し、同 時に使用者としての資格のアドミニストレーターを加えました。
特種は、情報処理システムを開発する時の役割別になり、試験内容も第1種的 な一般知識・事例解析・小論文が実施内容でした。 結果は2000年になっても、5年前とは違う方向に進んでおり現在も度々、 改訂が続いています。
個人的な感想では、一般知識は進歩の速さと重なって学生や若年層が詳しく有 利です。一方、事例解析や小論文は実務経験者が得意とします。結果的に、 情報技術者の育成にも、実務経験者の評価にも中途半端で試験の合格が何を 意味するのかが分かりにくい内容です。 また、細分化の結果は内容に類似点が多く、合格する人はどの科目も可で、 合格できない人はどれも不可の現象がみられます。 情報技術の速い変化と、試験内容の改訂の内容がなかなかあわず、資格が有効 利用されるかどうかはかなり疑問です。
上級科目の午前の選択式の筆記試験は、第1種を基本に作られています。第1 種はプログラマーの試験ですので、これが基本とされていることがポイント となります。全ての基本はソフトウエアからと言うことでしょう。
これに対して、個別科目の小論文・事例解析は実務を対象にしていますが、選 択式ですので必ずしもプログラムの能力を前提にしていません。問題の選び 方で自分の得意な方向に持ってゆけます。 これらは、文字数の制限・時間の制限などの要素が大きな比重を占めます。 20字以内などの制限は、事前の練習で対応できます。小論文の文字数と時 間配分は、慣れと書き始める前の短時間での判断が重要です。一番避けなけ ればならないのが、時間切れで結論が書けない事と文字数オーバーで結論が 不十分になってしまう事です。字数不足は、能力的に再訓練が必要です。 修正が利かないですので、結論を2回に分け、最初に簡単に結論を書いてし まうのがポイントです。それから、詳細を書いてゆき時間と文字数を見て、 最後に再度詳しく結論を書きます。この方法ですと、最後の調整に失敗して も最初に一度結論を述べているので、一応の形に納める事が出来ます。