項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:20
薄型パソコン
形状的には、大型化と小型化が変化・技術進歩の結果としてリリースされます。
個人使用、特にモバイル使用のノートパソコンでは小型化は重視される傾向で
す。小型化には、フラット面積・軽量化・薄型化があります。
利用スペースからは、フラット面積が大きいです。
移動使用的には、同時に軽量化が大きいです。薄型化は立体形状と薄型化をも
たらすので結果的に効果的です。
なかなか厄介なのが、対人間インターフェイスです。表示と入力方法がいつも
ネックになります。
表示に関しては、薄型化は進んでいるので強度的な問題でしょう。持ち運び等
を考慮するとかなり制限になります。
同時に文字サイズが問題になります。画面が小さくなると、文字を始め表示サ
イズを小さくするか、スクロールさせるか、拡大鏡等を使うかになりますが
使用者の評判は良くないと思います。
キーボードは通常方式は、ある程度の押し込みと弾力性が要求されます。これ
がないと長時間使用は無理です。そしてこれは、薄型化の制限になります。
薄型パソコンは、標準キーボードを使用しない設計で来ていました。
はたして、今後はどのような対策を行うのでしょうか。慣れたキーボード文化
を変える方法が現れるのでしょうか。
方法は多数ありますが、入力速度で劣ります。
キーボードがオプションで、別の入力方法が標準装備が考えられますが、しば
らくは様子まちでしょう。
小型・軽量を考える場合に、体積が重要ですが歴史的に見て薄型化という方法
が採用されています。
用途的に体積が小さい用途で、矩形小型用途よりも薄型が用途が多いからでし
ょう。人間が絡まない部分では、必ずしも薄型に拘る必要はないかもしれま
せんが、人間とのインターフェイスを考えると表面積は必要になります。
もうひとつは、密度が高くなる時の放熱効率の問題があります。デスクトップ
では、冷却方法は色々ととられています。
しかし、モバイル機器では使用できるものは限られますし、最善は不要でし
ょう。薄型は、形状的に放熱効果が良いです。
消費電力の低下は必須の要求項目ですが、それでも部分的に発熱はします。
中古パソコン
パソコンは壊れる・寿命がある事は現在では常識です。困った事に、昔のパソ
コンより寿命は短いと言えます。
理由は、低コストと高機能を両立させる所にあります。
故障物理からみて、部品点数の増加が故障率を高めるのは明白です。
ただし、全てが寿命が短い訳でなく、特定の部品に集中する傾向はあります。
また、OSやソフトの機能の向上速度が遅くなってきています。特殊な最先端の
用途でなければ絶えずヴァージョンアップは不要の人も多い筈です。
また、パソコンの構造上でモジュールや大型部品(HDD、メモリー等)を交換
するだけで能力がかなり向上します。
現在中古パソコン市場が拡がっています。それは、充分に使用可能なレベルであるからです。
パソコンは毎シーズンに新機種が発売されますが、それに追加された新機能を
必要としている人は少ないです。
例えば、windows3 が発表されてからDOS-Vと重なって普及が加速されはじめ
ました。OSが95、98、me、2000と進むとハードの資源を要求するのでパソコ
ン自体の機能アップが必要で買い換えが有りました。
OSがxp,vista になっても要求ハードの向上は変わりませんが、新OS自体の発
表サイクルが長くなった事やOSの機能向上が必ずしも必要としない部分が多
い事やパソコンのハードの向上がOSの要求を上回り、OSを更新する必要性が
低くなったようです。
同時に、大型の汎用のアプリケーションの発売が少なくなった事もあります。
高性能のハードと新OSが不要ならば、消耗部品を交換してメンテナンスを行っ
た中古パソコンでも不都合はありません。
新古品を知っていますか。
売れ残ったパソコンの交換可能部分をハード・ソフト共に能力アップした製品
です。モデル的には古いタイプですが、機能的にはかなり能力が向上しています。
昔は、詳しい人のみがパソコンを使用していたので類似の能力アップを行って
来ました。これは未使用機器を改造する事です。結果的に見ると、機能にア
ンバランスな所が生じますが、パワーユーザー以外は使用上問題は少ないで
す。企業向けのディスカウント納入や、大学等の学校のアカデミック・バー
ジョンとなる事が多くあります。
中古パソコンにもこれに似た所があります。本当に使い切ったものは、再生し
にくいです。あまり使用されていないもの、状態が良いものを部分再生して
販売する事が多いです。中古の言葉にとらわれる必要は少ないですが仕様の確認は重要です。
現在は、中古パソコンに注目がかなりあります。
理由は、OSがXPがまだまだ使われるとの認識が広がっているからです。
新OSのVISTAは、ハードの機能を高い事を要求します。従って、中古パソコン
では使いずらいです。
XPは、既に使用期間が長く、その期間中に発売されたパソコンはハード的に、
充分の能力があります。現実に、XPでは困るという場合は非常に少ない、特
に個人利用ではほとんどないといってもよいでしょう。
最近のパソコンでは、OS以外ではマルチメデイア・テレビ受信・IP電話等の付
加機能を売りにしている場合が多いです。
純粋にパソコンのみの機能を使用する場合は、必要性は限られます。それなら
ば中古パソコンでしばらく様子をみるという考えは当然に生じます。
USB
パソコンと外部機器のインターフェイスは、長く不統一でした。
一つはデータ通信量の差が原因でした。その面では、永久に統一できない用途
は存在します。しかし、シリアルとパラレルを意識しなくても、通信速度が
実用的に確保できる事が出来ることから、USBが標準として定着してきました。
表示機・キーボード・マウス等の必須インターフェイスを除き、汎用のインタ
ーフェイス端子としては、複数のUSB端子装備が標準になっています。
厳密には、端子形状が複数存在するので「USB対応」のみで安心は出来ませんが
はるか昔より、統一されて来ています。
従って、後付の外部機器もほとんどがUSB仕様になっています。
ユニバーサル・シリアル・バスの略ですが、ハード機能等の進歩でほとんどの
インターフェイスがシリアルで対応出来るようになり統一化されています。
パラレルでは、そもそもバスの本数で変わりますので標準化は難しいです。
端子もミニ矩形に統一方向です。ただ、モバイルパソコン等でより省スペース
目的で変形(小型)が用いられています。
インターフェイスの統一は、外部接続機器メーカーには福音です。特にデスク
トップでは余った端子が準備されていますので、開発が容易になりました。
単に電気源として用いるマイナー用途もありますが、ipod・USBメモリー・ワ
ンセグチューナー等の機能はその有用性を表しています。
周辺機器の接続は、論理的に127までが仕様ですので余裕の設計です。
転送方式は複数に対応しています。
・interrupt転送 キーボード等で低速だが誤りは不可。
・bulk転送 プリンタ等でやや高速でしかも誤りは不可。
・isochronous転送 音声・動画等の転送路。
・control転送 情報取得。
広まった理由のひとつは、音声・動画にも対応している事があげられています。
現在のバージョンは、2.0で高速化が図られています。
端子形状が複数ある事が問題化どうかは微妙です。
デスクトップ・ノート・モバイルパソコン、家電機器・携帯電話で全て統一す
る事は必ずしも優位ではないからです。
使用環境・製造コスト・使用機器での端子面積とその強度とコストなど統一す
ればかえって不利になる項目があります。
携帯電話の接続端子は、小型・軽量ですが同時に破壊されやすいですし、コス
ト的にも不利です。しかし、用途的には適応しています。
汎用部品になるには、低コスト化が必要ですがそれは極小化でも無ければ、強
度や取り扱いが容易である事も含みます。
結果的には、メイン仕様と個別製品仕様とその二つをつなぐアダプター(必要
ならば)の存在にならざるを得ないでしょう。
マルチメデイア機器
着脱可能記憶装置が、CD>DVDと変わってくるとそれ自体が映像・音声源とし
てのマルチメデイア機器となります。
パソコン用のデータ記憶装置としては、再生機能・書き込み機能・繰り返し書
き込み機能・アクセス速度・データ精度等が機能として達しているかがあります。
繰り返し書き込み機能=ランダムアクセス読み書き機能は、どの程度必要かは
色々な意見があります。重要視された時期もありましたが、互換性やコスト
の問題で、1回のみ書き込み可能機能が優位な状況です。
マルチメデイア機器として開発された経緯から、パソコン用に使用する場合は
アクセス速度以外はほとんど機能・精度は問題になりませんでした。
円盤上の媒体へのランダムアクセスが中心になっています。
データを正確に読む事書くことが最優先です。
パソコンでは、速度重視で「等角速度」運動をする円盤に記憶します。この方
法は円盤の回転速度が一定で容易に実現できます。反面、等緯度線のように
記憶領域を刻みますので、内側ほど記憶面積が狭くなりエラーが起こりやす
くなります。対応方法として、ベリファイ機能(一度書いたものを読み出し
て同一を確認・一度読み出したものを再度読み出し同一を確認する)の利用
があります。正しく読む・書くまでの時間の保障がありませんが、広い領域
で速度があがります。
マルチメデイア機器では、正しく読む・書くまでの時間が保障されなければ音
飛び・画像飛びなどで使用できません。従って、記憶領域の一定化と余裕が
設計基準です。具体的には「等線速度」運動で円盤が回転します。外側では
早く、内側ではゆっくり回転します。
CDをパソコンに導入した時は、基本速度でかつ等線速度運動でした。簡単に言
えばマルチメディア機器と同じです。
速度アップが必要なパソコンでは、直ぐに倍速・4倍速・・・以下早くなるが
導入されました。しかし等線速度運動という回転速度のコントロールが必要
な方式では実現が困難です。
その結果、等角速度運動への移行が行われました。早い速度で読んで遅い速度
のマルチメディアとしての利用では、ソフトウエア・バッフア等でも対応が出来ます。
しかし、等角速度運動では記憶領域の広い円盤媒体の外側から読み書きを始め
ます。一方、CD等の等線速度運動では、記憶領域面積はどこも同じですから
ハンドリング的に安全な媒体の内側から読み書きを始めます。(12cmCDから
8cmCDが加わった時に何も問題がなかったのは、内側書き込み読み出しだったからです。
等角速度運動に変更すると、内側の記憶面積の小さい所から使用する事になり
ます。倍速が増えると困るので、部分等角速度運動方式が登場しました。
部分等角速度運動方式とは、簡単に言えば円盤の外側は早く回転して、内側は
ゆっくりと回転する方法です。
等線速度との違いは、媒体円盤をいくつかの部分に分けてそれぞれで回転速度
を変えることで、それぞれの部分(ゾーン)では等角速度運動です。
この方式はソフトとハードの組み合わせでデータ転送速度を向上できますので
標準的になっています。
そして、回転速度がゾーンによってかわるので、ゾーン等角速度方式といい、
速度を表す時は、平均XX倍と表現します。
媒体に書きこむ場所は、円盤の内側からです。CD・DVDのメディアに書きこん
だものを見れば、うっすらと色が異なるので分かります。これは初期の仕様
を引き継いでいますし、基本速度のマルチメディア媒体を扱う時の互換性からの要請でしょう。
マルチメデイア機器の機能をパソコンにつけるのは、付加価値とバックアップ
等の外部着脱記録装置としての使用の両面があります。
従って、CDとDVDが規格統一されてかつ互換性に問題のあるランダムアクセス
が普及せず、1回のみ書き込み可能機能が普及したのは、双方の機能向上か
ら必然的でした。
機器メーカーの戦略的には、より高い機能=複数の読み書きを目指す傾向があ
りました。しかし、書きこんだ機器以外では読めない場合が多く、嫌われま
した。同時に、1回書き込み用のCDとDVDの媒体の低価格化が進み、それが
パソコンの標準搭載になった事が大きいです。
互換性が守られた事で、最終的には供給側も消費側も利益が得れました。
勿論、供給メーカーのコストダウン競争は非常に激しいです。
マルチメデイア機器の進歩は非常に早いです。
現在は、高容量HDD内蔵DVDが主体となっています。
新たに規格統一に向かうであろうブルーレイは、まだパソコン用としては未知
です。ただしゲーム機には搭載されています。
大型システムソフトの供給がDVDで行われている事は事実ですが、現在はそれ以
上は必要ではありません。
ただし、システムを含むバックアップにはDVDは容量不足になってきています。
デジタルテレビ用のチューナーの開発が進んでいます。これがパソコンの必要
とするマルチメデイア機器に影響する可能性は充分にあります。