項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:22

プリインストール

OSやオフィスソフト等で、何故それを使用しているかの質問をすると、パソコ ンのハードを購入した時にプリインストールされていたからとの回答が多いと思います。
確かに、OSのインストールは面倒です。特に新しいバージョンが出たばかりの 時はインストール時のメッセージがおかしな時が結構ありました。
OSがインストールされている状態で、パソコンを購入するのはひとつの有利な 方法でしょう。ただ、欠点はOSの種類が選べない事が多い事です。
昔は、ソフトが少なく、目的なしの購入も多かったので、殆ど使用しないソフ トを含めて、プリインストール・ソフトがやたらと多いのが普通でした。
この点は現在は改善されているでしょう。

プリインストールソフトが、パソコン全体のソフトのシェアに与える影響は無視出来ません。
現在は、同時購入のみで購入者がインストールするケースも増えています。こ の場合でも割引購入になりますので機器メーカーの販売時のオプションにな っているかどうかは非常に大きいです。
オプションはソフトだけでなく、映像機器等も対象です。ただしどのハードも ソフトがないと動作が不十分ですので、やはりソフトも競争になります。 機器メーカーが推奨のものを選べば、価格が低く設定されていますので特に 理由がなければ選ばれやすいです。
法人は管理上で統一する方向です。個人で購入するときは、選択肢にあれば同 一ソフトを使う事が多いのが、最近までの傾向です。
現在は多様化で、プリインストールソフトは少なくなりました。

プリインストールソフトの初期設定・アドイン設定等は実は非常に重要です。
購入者には、購入時の設定のまま使用する人もかなりおりますので、ネットで 盛んに広告するアドイン・ツールバー・無料ソフト類が初期で設定されてい るのかが、シェアに影響します。
現在のOSでは、あまりにも設定が多くよぼどの不具合がなければ変更しない場 合は多いです。また、初期設定に慣れれば機器の買い換え時に、異なるメー カーの初期設定に変えることを嫌い、同一メーカーの機器を選ぶ可能性も増えます。
ソフトの有料・無料に関わらず、プリインストールがそのソフトの普及・シェ ア獲得の大きな近道である事はしばらくは変わらないでしょう。

プリインストールソフトは通常は外部メディアとしても添付されています。
しかしプリインストールする程の重要ソフトは、バージョンアップ・バグ修正 ・対ウイルス等の脆弱性の改善・機能改善が絶えず行われています。
それらは通常、インターネット環境でダウンロード・インストールされます。
一番更新頻度が多いのは、いうまでもなくウイルス等対策ソフトです。
従って、パソコン内と外部メディアの内容は、次第に差が大きくなります。
それでも、メンテナンス対象期間中は時間を掛ければほぼ復元できます。
その期間が過ぎれば、もう個人でバックアップして復元可能にするか、新しい ソフトを購入して入れ替えるかしかありません。

あまり触れない方が良いのかもしれないのが、中古パソコンのプリインストールソフトです。
通常は添付は何もなしです。たまに、バックアップメディアがついていますが保証書とは無縁です。
常識的に考えて著作権上は妖しいです。ただ、昔は元の古いパソコンにソフト がついていた物があるのでその継続使用の可能性もあります。
最近は、ハードよりもソフトのほうがバージョンが進んでいるのでどうも??です。
ソフトなしの中古パソコンを購入しても、セットアップに困るので最低限のプ リインストールは必要ですが、著作権の問題はグレーの場合が多いです。


モバイルノート

製品イメージは名称からという事で、色々な言葉が登場しています。ノートパ ソコンもモバイルパソコンも古くから使用されています。
モバイルノートという言葉も特に新しくは有りません。
ノートパソコンは、サイズで区別される事が多いです。
また入力方法で分類する事も多いです。小型でもフルキーボードかそれ以外か は異なります。手で直接入力するか、ペン等を使用するかも区別方法です。
機能の分類としては、OSや使用可能ソフトウエアでの分類があります。
モバイルノートのイメージは、OS・記憶装置・インターネット接続機能等での 分類から生まれたものと思います。
特に新しい組み合わせでは有りませんが、用途が事前に考慮されているイメージがあります。

モバイルノートという言葉からは、移動中利用や無線インターネットが連想されます。
実際に、この言葉で販売されているパソコンは、小型軽量・バッテリー時間が ある程度長い・無線インターネットに対応している等が標準仕様になっていると感じます。
そして、そこに複数台目の使用パソコンのイメージを重ねます。
すると、ソフトウエアの選別>インターネット中心の機能を優先させて外部機 器も含めて機能の限定とオプション化が顕著になります。
同時に、他のパソコンとの接続も前提になります。
そして、2台目・機能限定から、低価格ノートパソコンに繋がります。

モバイルノートの性能の限定・価格の低下を考えると、従来のOSをはじめとし たソフトや、マルチメディア対応のCPUやチップセットの見直しも行われています。
高価で多様なソフトに対応するスタンダード構成では、価格の低下に限界があ ります。要求性能の限定を考えあわすと、OSやCPU他のハード・ソフト共に、 新たに見直す事は必要な作業でしょう。
その時は、LINAX系のOSが中心になるでしょうし、例えばジャバで書かれたオ ープンソースのソフトの利用等が検討の中心になるでしょう。
それが直ぐに、パソコン環境のオープンソフト化になるかどうかは不明ですが、 可能性のひとつとしては見守るべき内容でしょう。

インターネットに特化したパソコンは続々と発表されています。
その名称は「ミニノート」になりそうです。
スペック・概念も次第にはっきりしてきています。
パソコンよりは、高性能な携帯電話やモバイル機器のインターネット機能に近 い機器の様です。
ハードもOSやソフトも、パソコンとは異なるものが主流です。
まだバッテリー時間等で改善余地がありますが、ひとつの製品群になる可能性が高いです。
パソコンでもなく、携帯電話でもない中間的な用途の製品になると、現行のメ ーカーは如何に対応するのか微妙です。
ただ、しばらくは新製品が登場し続けると予想します。

インターネットに特化したパソコン「ミニノート」が急激に広がっています。
まだ、参入が一部ですがサブパソコンとしての姿が見えて来ました。
そのキーワードは、安価タイプのようです。
これは若干の矛盾が発生する余地があります。それゆえに、製品群がより出そ ろうのを待たないと予想精度が悪いです。
安価タイプは、軽量化と矛盾します。軽い製品を作るにはコストが高くなります。
モバイル用途ではバッテリー時間が重要ですが、今は意外と短いです。その為 予備バッテリーや複数のバッテリーの装着を必要とします。これも、軽量化とは矛盾します。
モバイルノートが、「ミニノート」になったとした場合に軽量・長バッテリー 時間になるかは実は微妙です。


パーテション

パーテションという言葉は色々の意味で使用されますが、ここではパソコンの 外部記憶装置の代表であるハードディスク(HDD)の記憶エリアを分割して 使用する事の意味です。
元々のハードディスクの媒体は何も信号はありません。そこに番地に相当する 位置検知信号を書きこむ事で使用可能になります。
その時に媒体1面あるいは複数面は、1ドライブとして設定されます。
ウインドウズでは、Cドライブに当たります。
その中に色々なエリアを設定しても、それを管理するエリアとテーブル(ファ イル・アロケーション・テーブル(FAT))は同一です。(たとえバックアッ プテーブルを持っても)
従って、そこが物理的・ソフト的なエラーで破壊された場合は媒体全体が使用 出来なくなります。

外部記憶装置の媒体は通常は、フォーマットという番地付け作業から開始しま す。その作業は媒体の内容を原則的に読めなくします。
ハードディスクにパーテションを切っておけば、ディスク番号単位で扱う事で 破壊等から保護できる可能性が高いです。
OSは、パーテションを色々な方法で利用しています。
パスワード等で使用者制限する方法、システムのバックアップ領域をパーテションで作る等です。
また物理的には、媒体の利用場所が一部に偏る傾向は現実的に避けにくいです。
パーテションを切ると、この偏りをいくらかは緩和できます。これも媒体の寿 命にはプラスになると思えます。
ハードディスクの媒体の一部が破壊しても、場所によれば動作できなくなる可 能性はありますが、あたかも媒体が複数あるかのようにパーテションする事で緩和はできます。

パーテションを例えば複数のOSを1台のパソコンで使う場合に行うと思ってい た時代もあったようです。
まだメモリー容量が少なく、分割するメリットが他には無かった頃です。
今もそれは変わっておりませんし、システムのバックアップをパーテションを 切った別の仮想外部記憶に行う事もあります。
OSが破壊されれば、パソコンが動作しないですが、ハードディスクの媒体の部 分レベルの破壊ならば、他のパーテションにあるシステムで動作が出来るという考え方です。

パーテションを切る作業は、かなり危険な作業です。
フリーソフトがありますが、失敗したときの対応に自信がない場合は避けた方が良いでしょう。
最近は、新規でパソコンを購入する時に、通常は有料でパーテションを切って ハードディスクの初期設定を行ってから出荷するサービスも行われています。
逆に言えば、現在の容量の大きいハードディスクをパーテションを複数切らず に使用する事が希になったとも言えます。
ソフトウエアの一部は、勝手にCドライブにインストールする設定のままですが 次第にインストール先を指定してインストールするように変わってきていま す。利用者の使用環境が、パーテションを切っている事が分かります。

パーテションを使用途中で切る場合は、使用領域を1ヶ所に集めておいて、未 使用領域で切る作業が必要です。勿論、これのみではないですが。
ハードディスク等の使用領域を整理して1ヶ所に集めるには「デフラグ」とい うソフト・作業が必要です。
ハードディスクは、書いて消す作業を繰り返しますので、移動を最小限にする ために消去時は、使用・未使用テーブル(FAT)を書き換えるだけです。使用 する内に未使用領域が小さな断片になると1区切りのデータがバラバラに記憶されます。
データを未使用領域に書きこむ時は、アクセス速度の最適化状態ですが、断片 の未使用領域になると速度は低下します。
デフラグは、時間も掛かるしパソコンもその間使用できないですが、記憶領域 が少なくなって速度が低下したと思うときは使用を考える事です。

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