項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:36

高性能タブレット

タブレット端末の普及は激しく、低能力のノートパソコンを凌駕しています。
その流れの中で、多数のメーカーが多数のアプローチを見せています。
ふたつに分ける事は出来ませんが、流れは安価化と高級化です。
安価化は、スマートフォーンに近いイメージで、アメリカ製が目立ちます。
低能力のノートパソコンの純粋な対抗になるかどうかは、現実の用途で変わります。
ノートパソコンの機能を意識するとか、高い機能を追加して行く動きもあります。
これは、おおまかには日本国内メーカー品にその傾向が見られます。
ただし、価格も比例して高価になり、外国製のノートパソコンの価格より同じか高くなりがちで難しい選択になります。

高性能タブレットとノートパソコンの薄型の区別は、次第に不明確になりそうです。
ハードメーカーの考え方が、思想的でなく顧客の要望を掴みきれていなくて、思考錯誤かあるいは、強引な差別化指向になりがちだからです。
安く軽く、入力の少ない使用のタブレット端末にキーボードをつけたり、ソフトキーボードになり得る2画面化になったり、オフィスソフトを付属させたりとどんどんとノートパソコンに近い機種が登場しています。
当然ながら、機能が高くなると価格も高価になり、操作も複雑になりますので機能の多くが使用できない可能性も産まれます。

性能と機能は事なりますが、まだ発展途上のタブレット端末では分離は難しいです。
ノートパソコンでは用途的に最低必要な機能のイメージあるいは要求がありました、それはデスクトップから引き継いだものです。
タブレット端末には当初に登場した時のイメージは、むしろ携帯電話・スマートフォンからくる機能のイメージでした。
移動使用にはやや大きいが、画面等でフルブラウザ対応等が出来る面もあります。
従って、最適な画面サイズにも複数の提案があります。
同時に、低価格というイメージの存在の有無があったかどうかが問題です。

携帯電話が多機能になると使いこなせない人が多い。
何故に固定電話以上の機能を殆どのメーカーが求めたかは疑問であるし、それがいわゆるガラパゴス携帯電話化を起こした理由の大きな一つのだろう。
スマートフォンの第1号のiPhoneや、タブレット端末の第1号のiPadはメーカーの理念でスイッチ類の説明だけで、いわゆる説明書がありません。
オープンソースから派生したAndroidは、多数のメーカーがハードで参入しています。
タブレット端末も同様の状況ですが、日本製はどうしても独自機能・多機能へ動く傾向があります。
その結果は、独自機能は互換性を失い、かつ機能説明が必要になり、使用しない機能が増えます。
現在でも、ガラパゴス携帯電話化の再現が危惧され始めています。

高性能タブレットをノートパソコンの形状の進化形と見る事も可能です。
現実の市場も、超薄型ノートパソコンとタブレット端末が揃って出ています。
また、双方に使用可能なOSもリリースされています。
インターネット接続方法が、携帯電話回線以外のインターネット接続ならば、その違いは実質は殆ど無くなります。
従って、高性能タブレットは携帯電話回線使用を前提にした場合のカテゴリといずれはなるでしょう。
機器の進歩よりも、通信環境に影響されると予測出来ます。

タブレット端末やスマートフォンがノートパソコンと似た扱いがされるのは、OSシステムが使用されている事でしょう。
特にグーグルのAndroidは、フリーOSを元にしている事もあり改造して使用する事が可能な場合もあります。
これは限定機能を優先に設定し、切り替えで通常のOSとしての機能を使用も可能な機器が可能な事です。
その一つとして、Facebookが特化した機器(あえて、スマートフォンと呼んでいない)を発売します。
電子辞書や電子書籍リーダーを中心とした特化機能機器の行方も注目です。


家電化への課題

パソコンは最初は用途不明の機器として日本ではデビューしました。
あえて言えば、学習用でした。
電気製品特に家電と呼ばれる物は、用途が明確で、利用者の多くはある程度慣れればほぼ操作可能な機器でした。
パソコンもある程度の歴史を経て来ましたが、まだ特に日本では家電とは離れた存在です。
通称・法人向け用途では、オフィスソフトやグループソフトの導入で用途が明確な機器との認識も産まれました。
ではパソコンは、産業機器でしょうか。
販売形態・場所等は家電店なのですが・・・・?。

家電製品は利用のみで、開発のイメージはありません。
その意味では、パソコンではなく、スマートフォンやタブレット端末がより近いとも思えます。
データのみの入力は、一部の家電ではありますので、アプリの簡単な利用は問題ないでしょう。
パソコンのオフィスソフトの全機能を使っているユーザーは少ないでしょうが頻度の高い機能を集めたアプリが入力限界のソフトかとも思えます。
とにかく、取扱説明書が最低限のみというのが条件と思います。

製品使用安全(PL法)の施行以降は、マニュアルにやたらと危険・アラーム表示が増えました、殆どが常識的な事ですが法律的に書いていないとまずいという事で有効なのか無駄なのか悩ましいです。
簡単に触れると「猫を電子レンジで乾かせないで下さい」は必要で、「包丁は切れるので怪我をします」は不要です。
本来の目的(包丁は切るために使用する)は不要で、目的外使用の危険を注意します。
家電がこのような状態では、パソコンはもっと必要と思うかもしれませんが、意外とそれは変わりません。
「分解して中身を触らないで下さい」は共通で、「破壊はしないで下さい」は通常は不要です。
パソコンは使用電圧が低く、ブラウン菅からフラット表示機になり安全は一般家電レベルになりました。
そもそも増設や分解という用途がタブレット端末では無くなっています。
タブレット等の非増設機器ではマニュアルは使用方法限定になりつつあります。

家電製品の平均イメージは、購入して電気工事すれば直ぐに使用出来る、多数の種類があっても基本操作は似ておりスイッチ類は判り易い表示がある、マニュアルはあるし読むべきだが見ないと使用出来ない事はない、複数人が共同で使用可能、故障の時は簡単な場合は近くの電気店で対応可能、普及度が高い等でしょう。
ただ、最近は家電と呼ばれる物でも上記から外れる事も増えつつあります。
例えば誰でもは使用出来ない(方法が複雑)、修理はモジュール単位の交換で近場の修理対応でない等です。
パソコンは、特定の種類でのみ操作方法に共通性がありますが、他は殆ど外れています。
初期設定が厄介で、使用時の起動時間が長く、通常はマニュアル相手に使う事が多く、出来るならば個人使用にしたい設計になっており、普及度はいまだバラツキがあります。

パソコン等で普及したが、その利用度は低いのがオンライン・マニュアルです。
内容は書きたい放題の大容量で、検索機能付きです。
ただそれだけの量になるくらい、複雑なものは初心者を考えていません。
利用者のターゲット間違いというか、少数の専門家向けでしょう。
家電化は、機器をみればある程度の操作はできるか、初期設定は販売者が行うか、簡単な電話サポートがあるかでしょう。
サポートは言葉も詳しくない初心者対応ですから、現実は非常に高度な担当者が要求されます。

家電メーカーを中心に、出張初期設定や期限付き無料サポート付き販売が増えています。
サービスと言っても、現実は価格に入っていますが初心者が動作状態で購入するに近いと言えます。
サポート体勢は非常に難しいです、専門知識も必要ですが対初心者向けの対応経験はまた異なる事です。
専門用語の溢れる分野で、それを知らない人を対象に説明する事は別の難しさがあります。
また、電話サポートでは動作以上の説明が分かり難い事は普通ですが、その内容から原因と対策を答える事はより難しいですが、それが出来ないと家電化のサポートにならないと言えます。
サポート要員の確保自体が難しく、家電化への課題になっています。


デジタル表示機

表示機とは曖昧な表現ですが、アナログ信号で表示していたディスプレイからデジタル信号によって表示する機器への切り替えに関する事です。
従来はアナログ信号でしたが、テレビの地上波デジタル化にあわすように、デジタル信号を使用する様に変わって来ました。
ノートパソコン等の一体型では問題はありませんが、分離型のディスクトップパソコンでは、本体・ディスプレイ・キーボード・マウス・スピーカー・プリンタ等が分離されていてケーブル接続(一部無線)して使用します。
従って、全て買い換える必要はない訳ですが、本体を購入するときに周辺機器が使用可否は調べる・知っておく必要があります。

色々なレベルの情報機器やパソコンで、テレビやデジタル機器との親和性を求める動きやアイデアがあります。
その流れでデジタル対応表示機への流れが進んでいます。
分離型パソコンでは、ディスプレイ用の端子は必ずありますが、形状と色で種類を間違わないようにしています。
ただし、それは間違えて使用できない事で、気づいても対応には時間も費用も必要です。
過渡的に双方の端子を備えている本体も一部存在します、しかしいずれデジタル対応にのみになるでしょう。

デジタルがアナログよりも寿命が長い考え方は、当初の予想ほどは長くなさそうです。
情報技術の進歩は、記録方式と読み取り機の改良の早さで有限の期間しか保証されず、これにメディアの機械的劣化を加えると短くなります。
一定の区切りで、バックアップや変換を行う事でのみデジタル記録の寿命が長くなります。
デジタル記録を、デジタル表示するかどうかは本質的な事ではないですが、パソコン以外との互換があれば、有利な事もあるだろうと予測されます。
シンプルに、大量生産コストメリットでも良いでしょう。

パソコンは、表示機一体タイプと、分離タイプに大きく分かれています。
スマホ・タブレット・ノートパソコン・表示機中心タイプが増えています。
しかし、色々なタイプのデスクトップは拡張性や産業用には無視できない用途があります。
あえて言えば、後者の問題はOSやそのサポートとメンテナンス体制です。
産業用は長期を考えるので、短期使い捨て用途ではなく故障に対するサポートや修理・部品の交換が使用者からは望まれます。
逆に、期間限定のモジュールや機器単位での対応は供給側の希望であり、その先は買い換えです。
デジタル表示機かどうかが問題になるのは、基本はデスクトップの分離型で、メンテナンス部品としての見方です。

機器単位では、表示機の交換になりますが、ノートパソコンやら一体型でも表示機の初期不良は起こりえます。
その時には、無償期間は当然に、販売も製造も大手になると部品保管期間は、最低でも修理対象になります。
表示機はモジュールが通常ですから、分解して表示機を交換してが通常作業になります。
主にサイズと解像度とを標準化して、メンテナンス部品の保有を少なくします。
ただ、この場合も表示機のアナログからデジタルへの切り替えはある程度の問題になりやすいです。
特に産業用は、長期使用で同一画面表示も多いので表示機交換依頼も多いです。
利用者は全く気にしなくても、メーカーは対応が負担にもなります。

デジタル表示機の問題では無く、デジタルデータの問題としてアナログ-デジタル変換と、サンプリングがあります。
連続データのアナログ(厳密には異なります)を、デジタルデータに変換するには離散化が必要です。
一定の間隔で間引くのです。
それが、人間には判らないレベルであれば同じように見える事になります。
同様に人間の感覚を越えた部分を除いたり、間引き方に通常は判らないレベルで行う理論=サンプリングがあります。
ぎりぎりまで追求すると、通常以上の能力のある人には差がわかるとも言われています。
アナログデータを電子機器で保持すると連続した記録の大きさになるので劣化という問題がつきまわります。
デジタルデータでは、例えば5ボルト回路では、例えば「4.5-5=正」「2.5以下=負」「それ以外は不定」等にします。
正負の範囲内であれば、劣化変動しても正負は変わりません、これがデジタルが劣化しにくいと言われる理由です。

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