項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:12

キーボード

色々過程はありましたが、キーボードは標準タイプが普及し、併行して新タイ プが提案し続けられています。

日本では、英字のみのアスキー仕様はほとんど使われません。かなに対応した JIS規格のキーボードです。これは、基本的なキーの配列を規定したもので、 それ以外の追加キーは個々に異なります。この差がかなり慣れ不慣れとして 影響します。

標準と言っても複数あり、デスクトップタイプと、より小型のノートパソコン 等に多く使用されるタイプがあります。

パソコンの検定等で、異なるタイプを使用する必要が生じる可能性は絶えずあ りますので、一応はどれでも使えるように慣れておいた方が無難です。

日本語キーボードと言っても、英字用と互換性を持たせていますので、日本語 用には最適ではありません。そのため、キーを打つ頻度が高い用途では、日 本語用に適したとして開発されたタイプが絶えず使用・提案されています。

日本語最適化キーボードは度々提案されています。

一番有名なのが、親指シフトキーボードです。日本語ワードプロセッサー用に 開発されました。日本語ワードプロセッサーの競技でいつも上位に来て、早 く・正確に操作できる事は実証されています。

現在でも愛好家は、テキストを多く早く書く用途の人を中心に沢山います。た だ、マウス操作が増え多くのソフトが英語圏から出てくる状況にある為に、 標準キーボードとしては、JIS配列が依然として多数を占めています。

昔は、パソコンのワープロソフトは変換キーが統一されておらず、「エンター 」キー等が多かったです。たぶん、一太郎あたりから中央の「スペース」キ ーが変換キーとして使用される様になりました。現在は、この方式が事実上 の標準です。実際に使うと分かりますが中央の「スペース」キーは親指で操 作する人が多く、部分的には親指シフトが使用されているといえます。

キーボードは、ドライバとインターフェイスさえあれば自由に作れるので、使 用上の慣れ、機能の統一を無視すればアイデアの実現は可能です。

使用者・用途ごとに、代えて使ってもよいでしょう。普通に使用するアマチュ アは通常はそこまでする必要はないでしょう。

純日本製のOSの「トロン」が提案・開発された時は、そのキーボードは日本語 の使用に配慮した「人間工学」から導きだされた最上と考えるものとされて いました。その形状は指の形にキーが配置されて(円弧状?)初めて見た時 は驚きました。私の様にタッチタイピングが出来ない者には宝の持ち腐れに なるかもしれない内容でした。実際に使えば異なる感想も出てきたとも思い ます。

「トロン」は政治的に??、パソコンレベルでは後退しましたが、存在はして おり、チップ型からメインフレームまでを視野に入れていましたので、産業 等のチップレベルや小型機器では静かに使用されていると言われています。 表面にでて来ないので気づく事はありませんし、キーボードは無関係です。

パソコンレベルのOSとしても販売されていますが、ウインドウズ・パソコンに インストールできる形で、これもキーボードは姿を現しません。

数字キーは、3種類あります。

1:標準キーの最上段>タッチタイピングで使用します。
2:テンキー>5を中心に算術演算キーと一体になったキーボードです。標 準キーボードの中に含まれる物もあります。むしろ最近ではデスクトップ では標準です。
3:ノートパソコンやテンキーを持たないキーボードで、数字を集中的に入 力するときに、標準キーの一部を数字キーとして使用します。「M」をゼロ としてその上のキーを使います。個人的には使用している人は知らないの ですが、標準になっています。

フルキーボードでは、数字キーが2ヶ所にあります。日本語入力の時に、ロー マ字変換を行う人には慣れだけの問題ですが、かな入力を使用する人にはか な入力モードでは標準キーの最上段数字キーはかなになりますので、テンキ ーを使用します。

逆に言えば、テンキーのないノートパソコンの普及で、かな入力を行うとモー ド切り替えが多くなります。日本語入力でローマ字変換を行う人が多いのは テンキーのないノートパソコンの普及がひとつの要因ではないかと思ってい ます。

ソフトウエア・キーボードというものが有ります。画面にキーボードが表示さ れて、マウス等のポイントツールで入力する事ができます。

マウス等のポイントツールの普及と対応ソフトの増加で、キーボード入力の熟 練者以外はキーの操作よりマウス操作が増えています。この場合には、キー とマウス等の持ち替えが多くなり作業性が落ちます。いっそ、キー入力もマ ウスで行うという発想がソフトウエア・キーボードと言えます。

別の利点としては、入力キーの限定があります。通常のキーボードでは、間違 ったキー入力の結果、システム上問題があるキーが押される事があります。 入力待ち側でチェックする事も可能ですが、割り込み処理やマルチタスク等 の複雑化で完全には困難です。ソフトウエア・キーボードでは、必要なキー のみ表示すれば良いので、使用キーを限定出来ます。

あまりキーボードの話しが長くなっても飽きますが、最後にタッチパネルも重 要なキーボードの1種です。

パソコン自体でもタッチパネル方式のキーボードを使用している物があります し、小型パソコン・PDAや生活家電ではより多くなります。

タッチパネルはデイスプレーの表面に透明電極のキーボードを配置した形を取 ります。デイスプレーの電極に対応する部分に入力画面を表示して、大きさ に応じて手・ペン等で押すことで入力機器となります。

解像度は原理的には、表示解像度ですが精度が優先されるならば精度余裕が必 要です。解像度は表示解像度に近いので、キー入力だけでなく、文字の手書 き入力や精度を求めない画像等の入力を行う事ができます。従って、キー入 力に限らない多機能入力装置といえます。


データベース

データベースはコンピュータ全体では最も重要な概念とも言えるでしょう。し かし、パソコンに限れば必ずしもそうとは言えません。

各社多数のデータベース・ソフトが販売されています。しかし普及度は、ワー プロ・表計算とは比較にならないほど低いですし、プレゼントソフトや図形 ソフトと比べても私個人の感想では普及度は低いと感じます。

原因はひとえに必要性と思います。個人で扱うデータ量は表計算で管理しても 充分な量が普通ですし、特殊な使用方法で無ければ表計算ソフトがヴァージ ョンアップしても継続使用が可能です。同様にメジャーなソフトならば、他 のソフトへの変換も容易です。

もうひとつは、データベースソフトが個々に仕様が異なり、しかも操作が異な り複雑な事にあると思います。

また、データベースソフトはデータのバックアップを行います。これは復旧の ためですが、逆に言えばデータが破壊されやすいからとも言えます。

データベースは、構造からカード型と表計算型とにしばしば分類されます。 カード型は小型のデータベースでパソコン用のソフトにしばしば使われていま す。設計も表現も使用方法もデータ構造もシンプルな事が特徴です。1デー タを1枚のカードに対応させて、これを必要な枚数保持する事でデータベー スを作ります。 欠点としては、項目の追加や複数のデータベースの結合やデータ量の増加に 対して、元々のシンプルで分かりやすいという事が無くなり、最終的にはデ ータ構造とインターフェイス画面との1対1の対応という分かりやすさを放 棄する必要があります。 初期の開発イメージとしては、シンプルであっても最終的には表計算型イン ターフェイスのリレーショナルデータベースに近づいてゆくと思います。

現在のデータベースは、リレーショナルタイプの表計算型が標準になっていま す。これは巨大なデータ量に対応し、対人間インターフェイスが親しみ易く 変更・修正が容易との考えからです。

ただし、全ては初めも基本設計から考慮されている必要があり、かなりのソフ トは充分な対応ができている訳ではありません。

巨大なデータ量という事が重要で、データ量が少ない時は対人間インターフェ イスに優れ・あるいは類似表示の「表計算ソフト」を使用した方が利便性が 高く有利です。

巨大データ量になると、データを基本的にはメインメモリー上に展開して編集 や入力する「表計算ソフト」は使いずらくなります。ハードデイスク上のメ モリーと切り替えで使うと、データベースソフトと同じになり、基本設計の 差から逆に不利になります。

データベースは巨大な補助メモリー上にあるデータから、必要な情報をメイン メモリーに読み込み、表計算ソフトと類似した慣れた方式で編集等を行うと 考えるのがシンプルですが理解しやすいです。

巨大データベースとパーソナルデータベースとの差は、同時に使用する人の数 の差と言えると思います。

パーソナルデータベースは文字通り個人で使用しますので、通常はデータベー スにアクセスする人数は一人です。従って、構造も制御方法もかなりシンプ ルでも問題になりません。

一般の巨大データベースは同時に、多数のアクセスがあり読み書き・参照を行 います。これを制御するには統一した基本の考え方が必要です。例えば、ア クセス権限・バックアップ・修復(ログ)・メンテナンスなどがあります。

アクセス権限は、細部に分けられます。アクセスには、読む・書く・参照があ ります。データベース利用者全員が全ての権限を持つ必要はありません。特 に書き換えが出来るアクセス者は必要限度に抑える必要があります。データ ベースの重要性からは、読む事も同様です。

データベースは単独よりも複数を繋げて利用する事で、より効果的になります。 この時点で参照が発生します。

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