項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:41

カスタマイズ

パソコン自体が使用者が自分用にカスタマイズする性格の機器です。
それでも、使用者レベルでは変更が難しいかまたは費用が掛かるカスタマイズも多いのが実態です。
その内のいくつかを、購入時に選択出来るメーカー・機種が存在します。
いわゆるBTOというシステムは、一定の範囲でメーカーがメニューを作りその範囲内で機種を購入者が選択性でカスタマイズします。
メーカーと購入者にとって便利か有益かは、メーカーの本気度と購入者の知識で殆どが決まります。
特に通販では購入者はカスタマイズ後の製品をイメージしなければ判断が出来ません。

カスタマイズするBTO・システムは可能性は高いですが、現実に使いこなす事は難しいです。
失敗しても、簡単に変更できる部分ならまだよいのですが、変更が困難な事も多数あり、むしろそれがカスタマイズ・パソコンの魅力です。
基本仕様では問題がないが、カスタマイズで性能を上げて増設をすると、実は故障の問題もありえます。
現在は、専門メーカーが対応していますが、電力容量や放熱やバスの接触問題などが生じた例は予想以上に聞きます。
寿命の長いパソコンは、設計余裕の多い基本設計状態なのは、技術というよりも機械・電気機器の常識です。

カスタマイズ対応メーカーでも、対応仕様はそれほど多くはありません。
在庫や調達やプリインストールや、共通部品化などの問題を抱えます。
接続機器で、電源を独自に供給する外部機器は無理に初期にカスタマイズする必要はあまりありません、一応は価格を見ての対応でしょう。
自分はデスクトップパソコンくらいは、シャッシーを外してスロットの差し込み位は出来るという人は微妙なのですが、それで改造出来る事は意外にも少ないです。
ハードディスクの初期設定やパーテションを切る場合や内部ハードディスク等は後での変更を前提にしない方が相当に無難です。
自分で出来る上級者はそもそも、カスタマイズ対応メーカーである必要性もないでしょう。

現在のパソコンの販売傾向は、デスクトップは減少気味で、ノートパソコンが微妙で、タブレット端末が増加傾向です。
これは、カスタマイズ性と逆の並びです。
カスタマイズ好き?のパワーユーザーよりも、スイッチオンで使える初心者向きへの移動が現れています。
パソコンの家電化とも言われる事もあるし、携帯電話とのボーダーレスとも言われます。
パソコンメーカーは、一般個人ユーザー向けと、企業・法人向けで戦略や対応機種を変える戦略が見えています。
使用形態は、要求仕様で変わるのは自然です。

自由に設定出来るという事は便利にも思えるが、現実は設定を触りたい人は少数で、家電並みにスイッチオンで直ぐに使いたい。
アップルの影響か、マニュアルが減少しているが、そもそも設定の多い機器ではマニュアルは必要だ。
設定画面を飛ばす事は不安が多い。
元々の設計で、マニュアルの必要性はきまるだろう。
オンラインマニュアル時代だが、そもそものイニシエーションで失敗すればオンラインまでも行かない。
ハードの設定では、トラブルがあるとハングアップの可能性もある。
完全に初期リセットは、多くの機器に準備はされているが、初期=作ったデータは消える事になる。
やはり、リスクの高い設定やカスタマイズは最初に集中するのが無難だ。

無線通信が多く使用される時代だ。
無線には、混線・盗聴等のリスクがあり暗号化が必要とされる。
それは、基本は利用者が個々に設定するべきものだ。
利用者が行うカスタマイズと言える、だがプロバイダーとの間に認証が必要でそれは個々に異なる。
例えば、有線接続と無線接続の併用では、有線接続でのみ無線接続の認証化が可能で、それ以降に無線接続が可能になる。
無線接続単独では、SIMという専用認証情報チップが使用される。
これがないと、使用者の認証が出来ないので接続は出来ない。
ソフトの利用者登録も同じで、自動更新は利用登録が前提となる。
個々に違う設定まで、カスタマイズに広げるならパソコンは個人で全て異なる。


プリインストール

パソコンのメイン記憶装置=ハードディスクの容量が増えると、プリインストールソフトの増加が可能になる。
反対の思想のネットパソコン(クラウドパソコン)では、ネット上のソフトを使用するので、状況はプリインストール的には似ている。
プリインストールが無料ソフトの時代も終わり、有料ソフトがプリインストールされている事が増えている。
ただし、そのままでは使用出来るのは一部か試し使用版のみだ。
有料使用登録して、アクティブ・キーを得て始めて通常通りに使用出来る。
ハードディスクの容量が大きい時に使用出来る方法だ。
販売時に、ソフト付きとなしがあっても、ハードディスク内容はほぼ同じで、アクティブ・キーの入力で使用可能になっているかが差になる。
利用者は、ハードディスクの容量一杯を使うヘビーユーザー以外はマイナスは少ない。

プリインストールのソフトは通常は初回生産時の状態でそれ以降も継続的に生産される事が多い。
ソフトにはバージョンアップが付きもので、登録によりインターネットでのオンライン更新が度々に行われる。
逆に言えば、ソフトは更新で最新に保つ必要がある、そして購入時は既に幾つかのソフトはバージョンアップされている。
従って、プリインストールのソフトを登録して使用を始めると、直ぐに更新通知がかなりの量が舞い込む。
最大は、OSであり、セキュリティソフトでこれらを最新にしてからが本当の作業になる。

現在では新規購入よりも買い換えも多い。
その時は自然にOSが最新になる可能性が高く、アプリケーションソフトの稼働が問題となる。
プリインストールソフトを使っていると、買い換え以降が難しい事も多い。
ネット系のサービスはローカル機器に依存しない、ネット認証稼働が主流でそれらは移行が易しい。
多くのブラウザソフトは無料で、ネットサービスも無料が多い。
そこへのアクセスは、ローカル機器に依存が少ない。
クラウドの普及も似た現象を持ち易い。

プリインストール時でも、ネット接続が出来ると、情報提供サービスや最近ではクラウドサービスが、ハードメーカーとOSソフトメーカーから提供される事が増えている。
OSは必ずしもプリインストールで購入する必然性はないが、ハード機器は完成品の購入が多く付随ソフトも添付が多い。
BIOS以外はOSの稼働後に動作する事が普通であり、OSがサポートしない機能をサポートする事がハード機器メーカーの独自性ともなっている、ただし地味なのか、メーカーで異なる為か注目度は低い。
一般に、OSとアプリケーションソフト以外は、プリインストール仕様として表に出にくい性格があり、購入後に気づく事が多いし、同じハード機器メーカーでも提供内容は度々に変わり事前確認は難しい。

OSは寡占のウインドウズは有料だったが、次のバージョンから無料になるとアナウンスされている。
他にも有料のOSは存在するが、パーソナル用で普及品は少ない。
モバイル系は、アンドロイドとiOSが無料という事でモバイル用にも参入を目指すウインドウズが無料になると思われる。
無料版でもフリーソフト公開になるか、プリインストール+サポート提供になるかは個々で異なる、ただしハードディスク搭載か、ダウンロード提供になる方向は進むと思われる。
ハードディスクの容量の増加と、インターネットでのダウンロードの普及は、パッケージソフト販売を減少させているし、無料版は原則はパッケージソフトとはなりにくい。
もう、プリインストール以外のソフトが機器に付属するハードの販売は無くなって行くだろう。

パッケージソフトが減少して、ダウンロードソフトが増えているが、それ以外の傾向としては、安価な互換ソフトの登場と、クラウド対応ソフトの登場がある。
前者はプリインストールされている事もあるし仕様として明示されている事もある、しかし高価なオフィスソフトがプリインストールならば安価で入手可能と言う状況とはやや異なる。
後者のクラウド対応ソフトは、そもそものパソコンOSとハードを変える。
ネット上に、プログラムもデータも置くとなると、プリインストールソフトの概念自体が異なる。
緩やかだが曲がり角に来ている様だ。


タブレット+ノート

ノートパソコンは機能一体化ハードという分類が妥当だが、詳細は多岐に渡る。
形状・重量を中心に特徴を出す事に苦心する。
小型高級機能路線もあれば、機能限定での安価路線もある。
後者は、一時話題になったネットブックで今も使用されているが主流とはならなかった。
模索の中で、タブレット端末が急激に普及した。
急成長の伸びは落ち着いたとされるが、期待の商品だ。
(1)で述べているように、ウインドウズOSがパソコンのウエブサイトとアプリケーションソフトと、タブレット端末のアプリの双方に対応した。
その結果というか、OSの設計方針のハード化というか双方の機能を併せ持つ機器が登場した。

タブレットの現行の主流OSは、アップルのiOSとグーグルのAndoroid系だ。
自社ハード独占と、広くハードメーカーに提供との差はあるが競っている。
だがそれ以外にもモバイルOSは多数存在し、パソコンで寡占のMicro Softでは当初はWindowsPhoneOSを提供したが、伸びていない。
Micro Softではパソコン用OS・Windows7の後継の、Windows8ではタッチ動作を主流に置いたタブレット対応モードがメインで、かつ従来のパソコンOSの操作性もサポートした。
ただ、その変更が急激過ぎて元のWindows7に近づけたWindows8.1を直ぐに発表して、現行の最新OSとなっている。
Windows8とWindows8.1は、タブレット端末のタッチパネルでも、パソコンでも動作するOSと言えるので、双方のハードが作られる。
ただし個別ではなくて、双方に対応したハードが作られる事は自然な成り行きだった。

デスクトップ・パソコンにはディスプレイに小型の本体が付属し、繋がったキーボードとマウスから操作するタイプが存在する。
離れて見るとディスプレイだけに見えなくもない。
タブレット端末は、本体のみではそれと同じで、外観はディスプレイだけに見える、台座や専用キーボードや接続ケーブルは必ずしも必要としない。
一方で、ノートパソコンで本体+キーボード側と、ディスプレイ側双方の小型と薄型と軽量化を目指すと、タブレット端末に専用キーボードを繋いだ外観になる。
このノートパソコンを本体+キーボード側を360度折り曲げて、ディスプレイ側の裏にすると外観はタブレット端末風になる。
Windows8とWindows8.1のように、タッチパネル動作でも、キーボード+ポイントデバイスでも動作するOSならば、どちらの形状も動作する。

ノートパソコンは、モバイル用途もあるが意外とデスクトップの省スペースとして使用する事も多い。
何よりも使用しない時のスペースが邪魔になり難く、それにAC電源使用時でも停電があっても切り替え動作するので、停電対策にもなる。
それでは、タブレット端末はデスクトップの省スペースに使用可能かと考えると、スタンドがあれば可能かと思う。
キーボード側を折り曲げて使用出来るタイプでは、角度を変えるとスタンドの役割を出来る設計も普通になっている。

タブレット端末は、携帯電話>スマートフォン>との延長で普及した歴史から指でのタッチ操作対応がスタートだった。
モバイル用途で片手操作という開発概念のスマートフォンの流れを受けた。
ただ、形状が大きくなり、モバイル用途に限定されないと、専用キーボードやタッチペン等での使用も提案されてくる。
実は、使用方法とソフトウエアの設計と画面デザインと人間とのインターフェースには密接な関係があり、どちらでも使用可能というのは必ずしも望ましくはない。
パソコンとモバイルとの共用OSの登場も含めて、モバイル性の強い機器の姿はまだまだ変わる事が予想される。
タブレット端末はノートパソコンの省スペースタイプなのかの問いもその変化の中に含まれる。

タブレット端末もノートパソコンもモバイル用途で作られているが、タブレット端末は内部のセンサーやカメラ等で、よりモバイル用あるいは機器全体が動く用途向けに設計されている。
ノートパソコンには記憶容量の大きいハードディスクが搭載されているが、必ずしも動的には向かない。
従って、タブレット+ノートは個々の設計機器の機能の足し算ではなく、片方が付属機能の場合か、あるいは中間的な機能となる。
全般にはタブレット+ノートという独自の機器と考えた方が理解しやすい。

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