項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:38

テレビチューナー等

パソコンとテレビの関係は、初期から近づいたり離れたりです。
最初は、表示装置をテレビ画面で代用する機種が多かったです。
テレビの規格と、パソコンの表示規格が近い要求レベルだった事とパソコンの本体価格を抑える目的でした。
次にテレビもパソコンも使える機種が登場しました。
どちらかと言えば、テレビにパソコン本体を追加したイメージです。
なぜならば、テレビ事業部が新製品として開発したからです。
初期の日本のパソコンはまだパソコン事業部がなくて、テレビ事業部や産業機器事業部等が開発製造していました。
パソコン事業部が出来ると、テレビとは離れる事になりました。

パソコンにおいて、本体と表示装置は一体化と分離との繰り返しの歴史です。
最初は、表示装置が高価ですので当然ながら分離型でした。
表示装置=テレビの期間が長かった事も述べました。
その後一体型デスクトップが流行った時があります、わざわざテレビとして使用しない発想です。
その後に本体の形状が変更し、縦型・タワー型・スリム型等が登場して分離型がデスクトップの標準になりました。
産業用には不良交換に無駄が少ないメリットは大きいです。
しかし、併行してノートタイプの登場は完全に一体型が圧倒的に増える事になりました。
その頃から光ドライブとかマルチメディアとかが台頭して、再度テレビとの関係が復活する事になりました。

パソコンで発展した技術がダイレクトにテレビに繋がる前に、映像録画機器に影響を与えました。
すでにDVD、ブルーレイに媒体が変わっていましたが、同じに書き込み1回が主流にもなっていました。
それならば、録画失敗も考慮して上書き可能なハードディスク併用に注目が行きました。
パソコン用で高容量化に成功して、記憶容量単価が下がっていたので直ぐに、搭載され普及しました。
同じに高容量の外部接続用の機器も増えました。
それらは、録画機用としても、パソコン外部記憶としても設定可能が多いです。
そして、その中でデジタルテレビ化が行われました。

デジタルテレビ化は、個人的には地上波電波帯を携帯電話回線に開けるためと思っています。
デジタルテレビ化のメリットはいくつか上げられ、その中にパソコン的な事も含まれます。
そして、アナログテレビにデジタル変換用のチューナーが発売され、過去から出ていたパソコン用のテレビチューナーもデジタル化されました。
テレビチューナー付きパソコンも見かけました。
パソコンへの動画配信が普及している現在は、テレビが見られるパソコンにはインパクトは無かった様です。

デジタルテレビ化は、ワンセグ方式が副次的に出来ました。
情報帯の一部を使用するワンセグ方式は、少ない情報量で可能な小型映像機で使用されます。
対応テレビチューナーとソフトを持てば、電波を受信できる地域で使用可能です。
携帯電話やそのた、多数の情報受信機器で使用が可能です。
解像度を気にしないならば、パソコンも可能で、それ以下の小型機は可能性があります。
機能を搭載するかどうかは、設計上の問題です。
ただ、有料対象になる可能性があるので、標準装備されるのは、使用しないユーザーには迷惑としか言えません。
テレビチューナー付きのパソコンや情報機器は、オプション化に進む可能性が大きいです。
テレビ離れ状況で勝手に有料機器の搭載は迷惑です。

テレビでインターネットはケーブルテレビ・インターネットから始まり、デジタルテレビ化で普及予定だったかも知れないですが、テレビ離れが重なり結果は微妙です。
その一方でテレビ向け画像のインターネット配信が増えています。
パソコンのテレビ化が有効か、画像のインターネット配信が有効かはコンテンツや費用も絡み、しばらくは考え方は固定しないでしょう。
ただテレビチューナー付きパソコンに行くかどうかは、オプション止まりと予想出来ます。
パソコンの用途と詳細は、オプションのハードとソフトの集まりです。
利用率が高い物が、標準モデルでソフトはプリインストールになります。
テレビはそれには入りにくいオプションとなるでしょう。


個人の親子機

ビジネス用途のLANは普及していますし、クライアント・サーバシステムも普及しています。
広義には親子機の関係とも言えるでしょう。
個人の用途では、複数の機器・端末を接続して使用する事はかっては、珍しい使い方でした。
家庭用の屋内ネットワークは提案されているが、需要は限定的です。
一般向けでインターネット環境の通常利用が、まだまだ少ないのです。
携帯電話・スマホ・タブレット端末・デジタルテレビやデジタル家電等の、端末になりうる機器が増えています。
その中で、個人の親子機として使用したい用途がどれだけあるかは、これからの課題です。

情報機器とデータの保管は密接です。
高容量の記憶装置は増えましたが、重量・電源・移動用途など適さない事は多いです。
例えば、スマホ・タブレット端末などの軽量で半導体メモリー内蔵機器では、外部にデータ記憶場所が必要です。
一つは、ネット上でクラウドと呼ばれる状態です。
ネットディスクや色々な名称で呼ばれます。
実際は、ネットに繋がったサーバ等の記憶装置に記憶されます。
ならば、個人所有のパソコンの記憶装置でも同じと考えます。
そこで、移動用途(モバイル)から記憶容量の大きい個人所有のパソコンにデータを送って保存する事も行う事になります。

初期のスマホ・タブレット端末では、パソコン経由のソフト更新や、親子通信が主流でした。
利用者が増えて、スマホ・タブレット端末のみ保有が増えるとそれ自体でダイレクトとに上記機能も可能になりました。
初期の無線通信ではデータ量や速度的に難しい状態でしたが、WiFiや高速無線通信機能の普及で可能になりました。
ただし、通信料金については考慮は必要です。
ダイレクトが可能でも、パソコンを保有している時は、親子機としての使用はやはり有利です。
通信方法は、USB利用・WiFi利用・無線通信利用など基本的な事は全て可能です。
繰り返しですが、費用が異なる事はあります。
そして、スマホ・タブレット端末が親になる可能性も産まれます。

スマホのテザリング対応とクラウド記憶対応は、スマホが親機となる可能性を増やしました。
スマホ以降も、よりコンパクトな情報機器や専用用途特化機器が提案されています。
一部が販売へと動いています。
現在の多くの動作はスマホとの親子機通信を利用しています。
例えば、より小型化機器では不足能力をスマホでカバーさせる設計です。
このモバイル小型機器=腕時計・眼鏡等は、今はスマホの子機が前提です。
情報分野では、先は不透明ですが、スマホ自体の変化なしで状況はかわらないでしょう。

スマホの普及率は、通信数と通信機器の保有者数で異なっています。
前者は、いわゆるヘビーユーザーがスマホ利用が多いので、スマホの通信数は増加しています。
ただし、通信機器の保有者数では旧(非スマホ)携帯電話はまだまだ多数です。
日本における、通称ガラパゴス携帯電話の様に地域限定で、特殊な発展をしたモノを前例として、日本でのスマホの機能がどうなるかは予測が困難です。
ただし、スマホを親機とするコンパクトな情報機器や専用用途特化機器が、登場して普及する為には、バラバラの機能開発は疑問があります。
スマホのアプリの導入との組み合わせで対応可能な範囲なら、障壁は低くはなるでしょう。
パソコンに関しても、タブレット端末の機能がこれからどの様に変わって行くかで親機になり得るかが変わるでしょう。

スマホのテザリング機能は、それがルーター的な働きをします。
パソコンをサーバ的に使うのと似たイメージもあります。
モバイル・ルータとして使用するなら、親機として考えたくなります。
実際に、現在提案・発表されているウエアラブル機器は、スマホを親機として使用する設計が多いです。
より小型で軽量で、機能を持たすにはまだ今の技術では親機が必要です。
それは、クラウドへのデータ保存でも同じです。
身につける機器ならば、個人使用のイメージですので、個人の親子機となるでしょう。


表示機一体タイプ

ノートパソコンのキーボードと表示機のみを大きくしたパソコンのイメージが表示機一体タイプのパソコンです。
現在も販売されていますが、その需要は微妙です。
タブレット機器の普及で、薄型表示機とタブレット端末が似た形になっています。
タッチパネル方式では、キーボードレスですから、見た目は表示機サイズの差だけと見えない事もあります。
実際の使用方法も、記憶装置等の能力も異なるデスクトップです。

タワー等の本体が無さそうに見えるのが、省スペース対応との売り文句です。
無線キーボードと無線マウスの組み合わせは、コードレスにかなり近づきます。
そこまでは行かなくてもコンパクトには違いありません。
ノートパソコンで、一部の人が表示機を外つけで使ったり、キーボードやマウスを外付けで使う事が発想の一つでしょう。
薄型表示機の登場や、色々な誕生要素が考えられます。
非一体化パソコンで一番太い接続ケーブルは、本体と表示機ですから、それをなくす事は一理あります。

表示機一体タイプはコスト的には、本体はタワー等のデスクトップとノートパソコンのコスト差程度に見えます。
それと省スペースの利点とのトータル比較になると言うのが、大雑把な見方です。
分離型デスクトップは、例えば表示機の転用が可能ですが、逆に言えば現在のように、アナログからデジタル方式へ移行が増えたり、スマホやタブレット端末でのタッチパネル入力に対応機器とソフトが主流になると、パソコンではどうかの選択になります。
機能があっても、使用しない選択もありますが、追加機能は無償ではないので重いソフトで高いコストになってしまいます。

個人利用で、大型画面でタッチパネルは必要かは疑問です。
一度の表示の情報量が多いので、早いスクロールや部分の拡大が必要にならないです。
画面と距離をとる利用が多いので、画面は清掃以外には触らないです。
それ故に、ノートタイプやタブレットやスマホとは、目指す操作性が異なりますし、デスクトップとモバイルで同じ機能を持たすのは、効率は悪いです。
従って、表示機一体タイプはタワー等の本体分離タイプとの用途が重なり、その競合になります。
メーカーでも、カテゴリ的には、表示機一体タイプは、タワー等とのデスクトップ扱いが多いです。

表示機一体タイプとタワー等の本体分離タイプとの比較では、しばしば後者の拡張性の必要かどうかが議論になります。
それは、個々の用途で判断するべき内容です。
外つけ拡張端子利用の場合は、どちらの形態でも可能なので除外でしょう。
例えば、タワー内の空きスペースに拡張する事がどの程度生じるのかがポイントです。
もう一つは、一体タイプの部分故障の影響です。
分解使用可能な設計なら問題は少ないです。
完全に一体で修理不可能で、全部を破棄する可能性あります。
長期使用で、何故か一体型に拘った時のみに問題が起きるでしょう。

コスト抜きに語れないのが、デスクトップパソコンとノートパソコンです。
モバイル性は、既にノートパソコンのみの専有分野ではありません。
省スペースと軽量等のノートパソコンの優位性は、機能対コストを考えないと大抵は判断出来ません、コスト無視用途は少ないです。
ビジネス用途では、ローカルネットワークを組んで使用する場合が多く、機能は印刷機や接続機器環境で大きく変わり、パソコン1台単独では判断出来ません。
デスクトップパソコンもネットワークに繋がりますが、個人の机で使用する形では無くなっています。
表示機一体タイプを省スペースパソコンとして見る優位性もあります。
しばらくは、コストを含めた混用時期があると思えます。

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