項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:15

PDF

現在のパソコンでは、複数のフォント等を利用できるのは当然になっています。 逆に言えば、テキストはどのようなフォント・解像度で観るかは読み手のパ ソコン環境で異なることになります。 OSの寡占によりデフォルトフォントが同じになる傾向はありますが・・・。

テキストのフォントまで指定して文書に持たすにはPDFファイルを使用します。 このファイルを読むと立ち上がりまでに時間がかかります、同時にファイル サイズが異常に(テキストと比べて)大きくなります。これは、フォント自 体をファイルに持つ為です。

従って、どのようなパソコン環境でも同じフォントで読む事になります。 これを作るソフトと読むソフトが存在し、かなり需要があります。 同時にいつもの様にバージョンアップを繰り返し機能が増えています。

PDFでは、表示フォントをも持つのが最初ですが、正確には表示情報を全て持 たす事ができます。音源等も含まれます。 基本的に、作られたものを再加工は出来ません。テキスト形式との最大の違い です。

一番有名なのは、アドビ社のPDFです。そのリーダーは無償配布されており、し かも度々ヴァージョンアップされています。業界標準形式と言える普及状態 です。コンテンツをPDF化するソフトウエアは、同様にアドビ社が先行しています。 リーダーの普及が大きな理由です。 最近はアドビ形式をサポートする、他のPDFソフトが出てきています。

PDFデータは再使用を防ぐ目的もありますが、最近ではOCR・スキャナーと組合 わせてテキストに読み込むシステムがあります。 元々は機密が目的ではないので、それを防ぐ事はしませんが、テキストデータ 自身を守る方法は全て使用できますので、テキスト以上の機密保持は可能で す。

テキストホームページでは、表示の機種依存性がありますので、データ・法令 等の閲覧サイトでは、機種やプラウザの依存性がすくないPDFデータをコン テンツとしているケースが多くあります。 訪問者のパソコン環境に依存しにくいホームページとコンテンツの提供という 意味では、今後も増加する事が予想できます。


テンプレート

プログラムでもデータでもない、半製品ともいえる「テンプレート」が色々の 用途で作られ使用されています。 コンピュータで扱うものには、多くが一定の形式を持つ場合があります。また 一般にも、手紙・文章に定形が存在します。

定形や形式があるものを作る時に、全てゼロから始めずに定形部が完成してい る所から始めた方が効率がよく、内容も優れたものになる場合が多いです。 これを「テンプレート」といいます。 一番よく見かけれるのが、オフィスソフトに添付されているテンプレートで す。ワープロ・表計算・プレゼンテーション・図形・データベース等には、 用途別に定形が存在します。それをそのまま使用するもよし、それを基に大 きな改造するもよしです。

これらは、プロの作成したものですので非常に参考になります。ゼロから作り たいが何かで勉強したい人は、添付テンプレートを参考にすると良いでしょ う。特に最近のヴァージョンでは添付テンプレートの優秀さと使用の推奨が 売りの場合がかなりある様です。

ソフトが多機能になると、初心者のみならず簡単には機能を使いこなせません。 いまはマニュアルを最初に読む時代ではありません。 ソフト使用者の用途にあったテンプレートがあれば、そこから出発して最近は 多くみられるナビゲート機能とともに、使用者のレベルにもよりますがある レベルの内容のものが出来ます。

もし、これが出来なければ、使用者は自身の技能を言わずソフトの使い難さを 風潮するでしょう。あるいは、最近はあたりまえになったユーザーサポート センターが質問で直ぐに、パンクするでしょう。 今の時代では、「どのように使うかはユーザーで考えて下さい」は通用しませ ん。テンプレートは、ユーザーの用途を予想して使用例を与えています。 ユーザーはテンプレートを見て用途を考えるか、用途にあったテンプレート を探します。 ユーザー・インターフェイスのひとつとしてテンプレートは重要になっていま す。

プログラムソフトでは、例題・サブルーチン・モジュール等の形でテンプレー ト相当の物が添付されているのが普通になりました。 特に、入出力関係は技術的に難しい事とルーチン化しやすい事が重なって、今 では必須とも言えます。

完成した例題は、プログラムの勉強になりますし、コンパイル等の変換操作の 練習にもなります。詳しいマニュアルよりも、コメント付きの例題はある程 度コンピュータ慣れした人には有意義です。 サブルーチン・モジュールはテンプレートではありませんが、改良・改造の出 発点として使用する事で、テンプレートと同じ働きをします。

年賀状作成ソフト・名刺作成ソフトをはじめ漠然としたオフィスソフトとは異 なり具体的な使用方法に限定ソフトが増えています。 普通の人はあまり使用しませんが、会計・税務関連の業務ソフトはかなりの市 場があります。

用途は自分で決めるのがパソコンの出発思想ですが、ゼロから全て使用者が作 る事は流石に現在では望まれていません。使用したいソフトを購入して環境 を整えます。 そして使用する時には、マニュアルとにらめっこか試行錯誤かという時代は過 ぎていくつかのデフォルトのひな形=テンプレートが登場します。

あまり詳しくない人でも標準テンプレートの範囲内で、最低限の目的は可能に なる・・・これが現在のソフトウエアの設計基準といえます。 そして、使用者の多いソフトではテンプレートのみの販売も行われています。 テンプレートとは異なりますが、部品もソフトに付きものの時代です。これは次回で・・・。


部品・素材

テンプレートと同じ分類が出来ますが、画像・キャド・ホームページ作成で使 用するアイテムを部品や素材と呼びます。一部は個別販売も行われています。

通常は、販売ソフトに付属している場合が最近では普通です。これはテンプレ ートと同じ考えで、ゼロから作る(ソフト等を使用する)のではなく場合に よっては付属する部品・素材を組み合わせるだけで目的のものが出来る状態 まで準備されています。

これらを添付する目的は、テンプレートの時と同じです。誰でもが最低レベル の使用が可能にする事や、これを通じてソフト等の使用方法を憶えてもらう 事を期待しています。

テンプレート・部品・素材等に共通ですが、著作権・使用条件は十分に把握し ている必要はあります。使用ソフト依存性の強いテンプレートよりも、独立 性の高い部品・素材は著作権違反になる場合が多いのでより注意が必要です 。使用条件には、ファイル属性・作成ソフト・無償配布・有償配布・非商用 利用・商用利用・改造の可否など項目は多数あります。

著作権以外に画像では肖像権もありますし、個人情報保護法もあります。いわ ゆるプライバシー問題です。 特許問題も存在する事があります。ファイル形式・圧縮形式に存在する事があ ります。特許料を払って製造販売している有償ソフトと、フリーソフトで扱 いが変わりますので注意が必要です。画像を作るソフトはフリーでも、作成 するファイル形式はフリーではないという複雑な事もありえます。

部品・素材は通常は自身の使用環境またはサイトに置く事が常識です。 いわゆる直リンクは他のネットサイトに情報を読みにゆく事で使用します。目 的によっては使用する場合もありますが、一般には禁止されています。

理由は、オーバーアクセスを防ぐため、そして提供サイトが素材置き場になっ てしまう事を防止するためです。 ソフトウエアを購入した時に添付されている部品・素材もパソコン上に読み込 むか、例えばCD-ROM上から使用するか選択できます。

読み込み速度が例えばホームページの表示速度を決める場合もあります。これ への影響を少なくするには必要なもののみを同時にアップする事が常識とな ります。

あくまでも実用性の問題ですので、常識という事は環境と時代変化で変わるこ とは意識しておく必要はあります。

部品・素材というと小さいもの・一部とのイメージがあります。著作権的にい えば大きさは関係ありません。オリジナル性の問題です。

著作権的に考えて、部品になりえるものは、
1)著作権がないもの
2)著作権は存在し、放棄はされていないが自由な使用または限定的な用途の 使用を認めているもの

があります。コンピュータ関係でのフリーXXといえば通常は2)です。

ただ、1)も存在します。著作権保護期間を過ぎたものです。現在の日本は著 作者の没後50年です(70年改正案もありますが)。日々無数の著作物が 作られますがこの期間をすぎても有用なものは非常に量的に少なくなります。 逆にいえば、生き残ったものは価値の高いものが多く、自由に使用できる事 は文化的に有用なケースが多いです。

ネットの世界では、デジタル・テキストの形で自由使用可能で提供されれば、 色々な形に加工・変換する事が可能です。できあがったものから見れば、元 のテキストは部品・素材と言えるものです(一部か中心かは別問題です。

フリーの部品・素材には、「商用可」と「商用不可」があります。何が商用か については意見も、提供元の規約も色々あります。

著作権の問題は前回のべましたが、アフィリエイト登録した場合の使用可能な 画像等にはホームページを作ったりする時に魅力的なものも多くあります。 当然提供側は、フリーではなく広告宣伝材料として提供しているので、未登 録サイトや目的外の使用は禁止です。

それでは、「商用不可」のフリー部品や素材を同じサイトに使用した場合はど うでしょう。商用不可の無料ホームページの規約にしばしば出てきますが、 商用と見なす事が多いです。

無料ホームページやブログや非商用ホームページサイトを、商用に使用してい る事は多く見かけます。明確な違反はみつかり次第削除されます。また微妙 なものは方針が変わればやはり削除になります。

部品・素材の違反使用が原因で、サイトが削除は現実にはほとんどないと思い ますが、可能性は認識しておくべきです。すなわち違反使用は行わない事が 必要です。

ネットのホームページ・ブログ等がリンク・非リンク・トラックバック・コメ ント等が特徴である事は、ほぼ周知の事実です。 しかし、このリンク等で自身のサイトに他のサイトの内容を表示させる事が、 複雑な問題を持っている事を認識している人は多くはありません。

他のサイトや、その一部を自身のサイトで表示(正確にはプラウザの『表示ア ドレス窓』の表示が自身のサイトのアドレスになっている状態)では、他の サイトの内容が自身のサイトの一部になっているのです。これは、サイトス ペースを貸している所の使用規定を詳しく読めば、かならず書かれています。 すなわち、他のサイトを自身のサイトの一部(部品)として使用している事 になります。これは、違反行為に通常当たります。

リンクは、基本はサイトの移動か別窓オープンでしなければなりません。この 場合は表示窓は該当サイトのアドレスになっています。 一番失敗しやすいのは、フレームを使用しているサイトです。この場合にフレ ームのどれかで他のサイトへリンクすれば、設計ミスがあれば上記の違反が 起こります。

なおリンク禁止のサイトへの勝手なリンク・トラックバックは、可否双方の意 見があるようです。ただスパムでない必然性がどのような場合にあるのかは 検討する必要があります。

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