項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:8
スケジュール
パソコンでスケジュールというと、いくつかの事があります。
ひとつは、いわゆるパーソナルスケジュール管理ソフトです。これをグループ で繋いでネット化したものも発展形です。
ひとつは、プロジェクト等のスケジュール管理ソフトです。規模が大きく、多 岐に渡っているプロジェクトは進行の管理はコンピュータで行う事が常識的 になってきました。
ひとつは、例えば生産・調達等のルーチンワークのスケジュール作成と管理で す。現在は多品種少量生産の時代で工程も多くなっています。まだ、職人芸 の人のスケジュールには、なかなか制約等で追いつかない状況もありますが コンピュータによるスケジュール作成は要求が強く、時間の問題と感じます。
最初のものは既に取り上げました。2番目も間接的に取り上げて来ています。 次回から、2・3番目について述べてゆきたいと思います。
スケジュール:クリテイカルパス
プロジェクト等のスケジュール管理ソフトでは、工程の順序と必要時間を予想 してマトリックス上にして、最適のルートと平行作業のルートを決めます。
この時に、一番時間的にネックになりそこの進捗でスケジュールが決まる工程 を「クリテイカルパス」と言います。この部分の遅れが全体の遅れになりま す。
プロジェクトの場合はほとんどが、見込みや予想である事が特徴です。従って 絶えず変更や修正がはいります。クリテイカルパスが変わる事も有ります。 日程の遅れを修正するときはクリテイカルパスになっている工程の短縮の対 策が必要になります。
日々あるいはそれ以上の頻度で計画を見直してゆくには、コンピュータによる 管理が必然になります。当然ながら専用ソフトも作られています。
スケジュール:ルーチン作業
スケジューラーとして販売されているアプリケーションソフトの主流は、日々 のルーチン作業です。
これは、工程数が多くなると膨大な変数で決まるものです。以前は全て、職人 的な能力と経験を積んだ人間が行ってきました。
人間がスケジュールを作ると、ベストではなくても、ベターなものが出来ます。
コンピュータが行うと、ベストなものが理論上は可能でしょう。しかし、現実 は多くの実績工数、工程能力、納期などが数値化されている必要があります。
後はコンピュータとソフトの計算能力の問題になります。この時間によって実 用性の一歩が決まります。
次に、色々なパラメーターの変更に対する対応の柔軟さが要求されます。一つ は内部要因です。例えば、合理化での工程能力の変化・材料の入手納期・工 程変更等です。もうひとつは外的要因です。納期・数量の変更が主なもので す。
実際に製造に関係した人は理解し易いでしょうが、多品種少量生産の時代では 1日に変更は何回も発生します。結果として、スケジューラーはまだ完全に 要求をサポートしているとは言えません。