項目別バックナンバー[2]:パソコン情報:24

自動インストール

ネットが普及すると、ソフトウエアもダウンロード販売が増えます。
パッケージ販売でも、ユーザー登録もネットで行われる事が多いです。
アップデートやバグ修正・脆弱性修正プログラムが頻繁に更新されています。
これらはユーザー登録先に、更新通知が配信される事が多いです。
しかし危険なバグや修正プログラムを中心に、ダウンロードからインストール までを行う連絡が配信される事があります。
これらは、常時ネット接続の場合は強い要請の形で配信されます。そして、そ の時は、受け入れると自動インストールまで実行されます。
シャットダウン時に自動インストールのモードもあります。

自動インストール設定と言っても、勝手に裏で動作する訳でなく必ず使用者に 通知があり、ダウンロードを選択したときに動作する必要があります。
結構厄介なのが、ウイルス対策・ファイヤーウォール等の設定で、ダウンロー ド等にアラームが出る事がかなりある事です。
アプリケーションのアップデート等では、現象やその対策が書かれている場合 もあります。基本は、信用おけるサイトからダウンロードを行う事です。
ウイルス対策・ファイヤーウォール等ソフトを一時止める指示が出る時があり ますが、アラームまでの時は、アラーム無視か上記ソフトを一時止めるかの判断は難しいです。
自動インストールを推奨せずに、ダウンロードしてその容量等を確認後にイン ストール実行を推奨するソフトもかなりあります。

自動インストールの顕著なのが、ウイルス対策ソフトのアップデートでしょう。 これはその重要性から日々行う必要がありますし、長く怠るとアラームが届 きます。このアップデートは、開始は手動ですがダウンロードと未更新ファ イルの選択とインストールは全て、自動です。 そもそも、ウイルス対策ソフトは更新しないと意味がなく、データのダウン ロードのみでインストール忘れは危険だからです。
もう一つは、システムを終了させる時にでる、OSのアップデートファイルの存 在メッセージです。選択終了すると、自動インストールが始まり終了すると 自動に電源がオフになります。
この種類の更新は、アップデート後にシステムの再起動が多いので、システム 終了時が向いているのでしょう。

自動インストールは現在では、パソコンの使用者が選択しない場合は少数です。
ただ、受け入れないと繰り返し連絡してくる場合が多いです。
特にアップデートが多いソフトでは、そのソフトを使用する時には必ずと言っ てよいほどに通知があります。
ただ現在でも一部のソフトは、ソフトを動作させると最初にバージョンの確認 を行い、結果にとっては自動インストールを行う事があります。機能上は、 上位コンパチブルである事が条件です。
アップデート・バグ対策と言っても、その新しいインストールソフトにバグや 何かの不具合がない保証はありません。
従って、自動インストールを含めたバージョンアップは、リスクも存在します。
不具合は修正する事になりますが、ソフトの種類によっては単純な修正に終わ らない場合も存在します。

自動インストールに限りませんが、バックグラウンドアクセスでダウンロード やインストールが行われる場合があります。
フロントアクセスの内容によっては、バックグラウンドアクセスが実質止まる 状態に近い事もありますし、フロントアクセスが遅くなる事もあります。
ただ、バックグラウンドアクセスの区切りでメッセージが出ますので中断出来 ない作業は併行して行わない方が無難です。
特に使用中ソフトと関連つけがされているソフトのアップロード等の場合は、 不具合が発生するケースがあります。
自動での作業は、出来るだけシンプルな環境で行う事が無難と言えるでしょう。


フォント

テキストは、文字コードでパソコンに記憶され、それに対応するフォントで表示されます。
従って、同じ文字でもフォントが異なれば異なる形状で表示する事が可能です。
フォントは、OSやワープロソフトで提供されます。
従って、上記のソフトが同じならばフォント種類を指定すれば同じ表示になり ます。指定フォントがなければ、使用環境のデフォルトのフォントが代替え として表示されます。
フォントの種類によって、表示可能な文字種が異なりますので特殊なフォント でのみ表示可能な文字を使っていると、ウエブサイトの様に色々な環境の人 が見る場合は、文字抜け・化けが生じます。

コンピュータでのテキストのフォントは、ドットフォントとベクトルフォント が主に使用されてきました。
現在はパソコンレベルでも両方を使い分けています。
ドットフォントは、1文字を矩形のAxAのドットに分けて、各ドットのオン・ オフで文字を表します。
1文字を表すドットの数の増加で、パソコンの進化を辿る事も可能です。
現在では、小型サイズの文字フォントで使用されています。原理も速度もシン プルで早い特徴があります。
画面・印刷の精度や切れが悪くなったり、面積が大きくなると隙間が目立つ時 が生じます。従って文字の拡大にはむきません。

ベクトルフォントは、通常の線で文字を書く様に移動方向と線の幅で文字を記 憶させます。
このフォントを呼びだすと、文字の大きさに応じて線の長さと線の幅が決まり表示されます。
明らかに、ドットフォントよりは表示に時間がかかります。同時に、小さな文 字では最小の線幅が表示しにくくて不利です。
しかし、逆に文字サイズが大きくなるとドットフォントの持つ欠点は全てカバ ー出来ています。拡大しても解像度は変わりません。
ベクトルフォントの具体的な表示方法は、2つに別れます。

ベクトルフォントの表示方法の1つは、記憶通りに描く方法です。
人間が、文字を書くのと同じ方法です。線が交叉している所は重なって書かれてゆきます。
フォト・プロッターで使用されていた方法です。
速度的に・重なり表示に問題はありますが、特別な演算も変換も不要でシンプルに行う事が出来ます。
ただ、ディスプレイや最近のプリンタ(インクジェット・レーザープリンタ)の方式とは異なる方法です。
速度の問題は、非常に大きいですし、重なりの問題も発光部や紙の劣化に繋が りますので、パソコン用としては、好ましい要求仕様ではありません。

ベクトルフォントの表示方法のもう1つは、一度記憶領域にフォントを書いて (展開して)から、それをドットに変換します。
正確には、アナログ・デジタル変換・・・を行います。
その状態は、最近の主なディスプレイやプリンタの表示・描画前と同じです。
これを、高速にスキャンして表示します。
主記憶容量の増加や、ソフトの改良、ハードの高速化が進む事で、この方法が主流になっています。


オープンソース

フリーソフトは古くから流通していますが、それよりももっと進んだ思想に、 オープンソースがあります。
ソフトウエアは、元はプログラム言語で書かれています。
言語の種類にもよりますが、その元になるプログラム=ソース・プログラムが  存在します。
オープンソースは、そのソースをも合わせて公開する思想です。
条件付きですが、利用可になります(利用条件は詳しく読み、従う必要があり  ます)
ソフトウエアを使用する人は、ソースには興味がないかも知れませんが、プロ  グラム開発しようとする人や、そのままでは動作しないハードに移植したい  人には大きな可能性を広げます。

オープンソースは、プログラムそのものも思想と同時に表します。
発祥はやはりアメリカで、日本では風土的にそのままで受け入れにくい面もあ るようです。現実的にいえば意味が少し歪んで用語が使用される事もあります。
思想というのは、著作権の扱いです。プログラムの様に絶えず改良・改造・進 歩する必要があるものでの著作権の扱いは利用者の利益から見れば微妙です。
著作権は尊重されなければなりません。しかし、その改良・進化が行えるのが 著者権保有者のみの場合は、最初が優れていてもどうしても停滞してしまいます。
著作者の権利を守りながら、第三者が改良・進化させる仕組みという思想と言えるでしょう。
そこには、著作者・利用者その他全体の利益を求める、改良・進化の作業という考えが必要になります。

オープンソースは、ソフトウエアから出発しています。そして、そこにのみ限 定する考え方と、ソフトウエア以外にも広げる考え方が存在します。
ここでは前者のみを扱いますが、それでも法的な権利の問題は前回述べた事以 外にもあります。そして、同時にソフトウエアの開発・共同開発・改良の観 点からの問題もあります。
法的な権利の続きとしては、単純なフリーソフトにソースプログラムが付属し た無償ソフトではないという事も重要です。
オープンソースを利用した、新ソフトや改良ソフトは、オープンソースの利用 規定に従う必要がありますが、それは無償ソフトに限られ無い事があります。
ソフトウエアの種類にもよりますが、ソフトウエアはそれ単独の利用のみでは 向かない場合も多いですしソースプログラムが付属していても誰もが、カスタマイズ出来る訳ではありません。
ソフトウエアは本来、サポートが必要なものです。オープンソースは、サポー トは無保証ですが、サポートを含めて有償のビジネスとしても成立します。

オープンソースの考え方は、複数の人の力でソフトウエアの性能を向上・改良しようする事です。
それには、単にフリーソフトでありソースプログラムもオープンで支給されて いても、必ずしも利用と改良が進む訳ではありません。
元々のソフトウエアが、機能的に優れていること・性能の向上・改良を行える ように設計されていることが必要です。
改良によって、優れたソフトになるという目標だけでなく、最初から既に優れ たソフトである事が重要です。優秀なものほど、より良くしたいと思うのは人間です。
すなわち、優れたソフトをより優れたものにより広く利用できるように等の考 えを利用者が持つ事が必要です。
作るのならば、多くの人に使ってもらいたいとも思います。
有料パッケージソフトには、サポートやバージョンアップ等がはじめから備わ っています。それを上回るものである必要があります。

オープンソースの考え方は、GNUというプロジェクトでサポートされています。
具体的には、UNIXの環境をオープンソースで作る事を目標としています。
その成果は、ネット上で公開されており、日本語のサイトもアップされていま  す。
実際に、そこのソフトの機能は優秀で、有償のアプリケーションをしのぐもの  も少なくありません。
リナックスは、GNUの考え方を反映させた最も有名なものと言えます。
OSの稼働は、このプロジェクトにとって非常に大きい成果といえます。

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