項目別バックナンバー[5]:技術情報:22

分光分析

分光と言っても、可視光線に限定しません。可視光線の波長を含む電磁波全体を指します。
ド・ブロイの式を始め色々な量子論で、物質の持つエネルギーが電磁波となって観測できます。
逆に言えば、観測者である人間は、物質から出てくる電磁波を調べる事で、物 質の性質を知る事が可能になります。
これを分光分析と呼びます。
物質の内部の運動・エネルギーは多様です。これに伴って観測される電磁波は 多様ですが、いくつかの種類に分類されて研究されて来ました。

物質の内部構造・運動は、その種類によってエネルギー>波長の領域が変わり ます。勿論それは、何乗というレベルでの話です。そして、個々の物質の種 類による差は、運動の種類による波長領域の差の中にあります。
従って、何かの種類の運動・エネルギーについて調べたいならば、それに該当 するエネルギー>波長領域を調べれば良いことになります。
分光分析は、この考えからスタートしてそして物質の運動の種類と物質の種類 も分析が可能になります。
分析には、定性分析と定量分析があります。定量分析は難しいですが、比較す るものを基準にして調べるとほとんどの場合は容易に行う事が出来ます。

測定装置の精度は、測定領域に合った場合に一番良くなります。
広い波長領域を全てカバーするのは、精度・コスト的に好ましくないので、測 定目的にあった装置や特定原理が導入されます。
物質の性質として、エネルギーが高い(波長が短い)光を吸収して特定の物質 内の性質に対応した波長を出す場合が多いです。
どうように、幅のある波長帯から特定の波長だけを吸収する性質もあります。
これらの性質は、物質や機構で異なります。
吸収と発行の双方ともに、利用されています。

分光分析は、電磁波の吸収・輻射の理論と、発行装置の進歩と、受光センサー の進歩が重なって技術進歩しています。
分光分析の波長領域は、研究者の名前が付けられているものが多数あります。
基本的には、20世紀の量子論以降の研究ですので、すべて新しい技術です。
便利にはなりましたが、機器は高価ですし(工業用は販売数が少ない)使用方 法は知識が必要で、メンテナンスは必ず必要です。
大企業では、中央研究機関を設けている場合が多く、中小企業は地方自治体が 設けた工業センターを利用する場合が多いです。
加工・分析等を専門で行う、いわゆるワークショップも出来てはいますが、な かなか安定経営は難しいです。

分析装置の利用目的を調べたら、メーカーの場合は競合他社の商品の分析が圧 倒的に多かったという結果は、多いです。
分析の目的に成分分析があります。分光分析は特にこれを得意としています。 従って、比較する製品の成分を知りたくなります。
この目的からはかなりの分析技術が必要になります。高価な分析機器を購入し ても、それを使い切る技術がなければ生きてきません。
それには、分析機器のメンテナンスと誤差・不純物対策等と、結果の解釈の精 度があります。
全自動解析装置が発売される事情には、それ以前は機能を使い切れていないと いう背景が見えて来ます。

分光分析という言葉は、光=電磁波の吸収・放射を利用する意味です。
ただ、波の性質が類似しておれば電磁波のみに限りません。
具体的には、X線等の放射線・電子線などがあります。これらは、発生原理が 異なりますので、発生エネルギーが異なるエリアを利用できます。
併用によって広い範囲の特性を調べる事が出来ます。


印刷

コンピュータと印刷の関係は密接ですが、ここでは広い範囲の印刷を扱います。
元々は版画からはじまった印刷が、中世のグーテンベルグの活字の発明で急激に進歩しました。
技術的な進歩はありましたが、活字が単位の印刷時代は長く続きました。
アナログ時代からデジタル時代への変化と同様に考えても大きな間違いはないと思います。
デジタル印刷の始まりは、活字単位ではなく字をドットに分割する方法から始まりました。
初期は、文字はアルファベットと数字が対象で1文字が8x8ドットでした。
コンピュータの日本語対応の時代になると、漢字ではより多くのドット数が必 要です。現実はドット数の増加と、漢字の省略表現とが合わせて使用されました。

現在でも、活字単位とドット単位での印刷方法は共用されています。
コンピュータ時代では、ベクトルフォント、ドットフォントといわれる事があ ります。どちらも活字ではありませんが、極端に言えば活字を作る方法です。
ドット式は、映像機器等で見られる走査線で画面全体を描いて映像を作る方式 です。印刷でも同様で、一度印刷後のイメージを作ってそれを分解してから 紙の送る方向に1ドット単位でオンとオフを並べたものを印刷してゆきます。 カラーの場合は色の混合でノズルが3色以上存在します。
ベクトル式は、紙または筆に相当するものがXY共に可動で、丁度筆で字を書く ようにオンの部分を描いてゆきます。
印刷に関しては、ドット式が主流ですが印刷後イメージを作る時に、ベクトル 式を使用する事は多くあります。
字が小さい時はドット・フォントが向いており、字が大きくなるとベクトル・ フォントが向いています。従って双方のデータをコンピュータが保有する事が普通です。

印刷イメージを作成する行為は、基本はコピーと同じです。
最近は、複合機という「印刷」「コピー」「ファクシミリ」「スキャナー」等 が全て可能な機器が増えています。これらの機能の共通点は、印刷イメージの作成です。
「印刷」と「コピー」との違いは難しいです。
現在では、印刷機と呼ばれる機器のいくつかはコピー機でもあります。
その逆のコピーという作業は、基本的に印刷作業があります。
印刷とコンピュータとの関係は、密接になる一方です。

コンピュータ印刷の進歩の最大の見込み違いは、簡単故に発生する無駄な印刷 による印刷紙やインク等の大量使用だと言われます。
昔なら修正しない程度の部分でも、修正の繰り返しそのときの試し刷りと本番 刷りを試行錯誤で行います。
原稿自体が簡単に修正できるので、適当に作る習慣と安易な試し刷りの横行になります。
コンピュータ化で、文章やデザイン等の作業人口が増えた事は確かです。
しかし、元もとその能力のあった人にはより効果があり、デジタル化を有効に 利用して時間的に無駄な試し刷りはあまり行わない傾向はあります。
コンピュータ化で増えた作業人口は、作業効率も内容もあまり高くないので、 試行と試し刷りで時間と資源を使用します。
作業人口の増加をプラスと見るか、安易な作業+修正+試し印刷の必要性をマ イナスと見るか、個々で判断は異なるでしょう。

コンピュータ印刷の現在の主流は、インクジェットとレーザープリンターです。
そしてそれぞれ、インクカートリッジ・トナーという消耗品が(紙以外)あります。
機器メーカーはビジネスモデルとして、印刷機器を安価で販売して消耗品で採 算をとるという戦略が多いです。
そこに目をつけたのが、リサイクルメーカーです。インクやトナーの詰め替え 販売を安価な価格で提供をはじめました。
それに対して、カートリッジ等は特許要素が含まれるので、再利用は特許侵害 との訴訟が起きています。
筆者自身がカートリッジの一部の部品製造メーカーにいたので分かりますが、 カートリッジは本体と比較しても特許要素が高い製品で、メーカーごとに異 なる工夫を行っています。そして構造上、再利用は印字品質が落ちる事も分かっています。
その上で、品質保証とコストと特許を含めたリサイクルの可否は判断が難しいでしょう。


論理

論理とは、思考のつながりや法則性を指します。
有名なのは、三段論法で次々と思考をつなげて何かの結論を得ます。
論理的推理などがつかわれますが、バラバラの思いつきではなく、思考に連続 性がありまとまりがある事を示しています。
論理は元々は、哲学の分野でしたが次第に数理論理学から自然科学として扱わ れるようになりました。
また、情報・コンピュータの世界では、論理回路という言葉で登場します。

論理学という場合は、今は記号論理学・数理論理学をいいますが、それ以外の 論理学も分野として残っています。むしろ、2つに別れてとも言えます。
記号論理学は、文字通り論理を記号の操作として扱います。逆に言えば記号化 できないものは該当しないです。
記号論理学は、19世紀後半以降のものでそれ以前にも類似した考えはありま したが古代の論理学からはっきりとは、別れていないと思われます。
何故、記号化が重要かといえば、現在のコンピュータは記号化しないと扱えないからです。
言葉で表した論理の展開はコンピュータは理解できません。記号化する必要があります。
逆に言えば、記号化できない曖昧さはコンピュータは苦手だとも言えます。

普遍言語という考えがあります。
色々な種類の自然言語にたいして、記述方法を統一しようとするものです。直 ぐに思い浮かべるのは「エスペラント」ですが思想は有名でも普及はしていません。
人工言語といえば、コンピュータ用の各種言語もそれに当たります。その基本 には「記述方法を統一」が存在します。ただ、過去の歴史を見ると実用の過 程で方言が出来てしまっています。
コンピュータの発展過程から、欧米の言語を基に作られています。一時、日本 語プログラム言語を作る試みがされた事がありますが、せっかく普遍言語の 近くにおりながら、そこから離れる事で後で思えばどの様な思想があったのか分かりません。
コンピュータ・インターネットの世界的な普及は、使用するソフトウエアの言 語が方言はあるものの国際基準がある人工言語である事が大きいでしょう。

不完全性定理は、あまり深入りする必要はないと思いますが若干触れておきま す。論理学で数学を新しく構築する試みがされた事があります。
数学は、閉じた世界で矛盾がなければ全て成立します。論理学で構築しても何 も問題はありません。
これが20世紀前半に検討されましたが、ゲーデルの不完全性定理で、内容が 正しくても証明出来ない事が存在する事がしめされました。
正しくても証明できない部分があるとは、なんとも微妙な事です。
現実の世界では、証明がなくても良いと考えるか、無理に論理学を使用する必 要がないと考えるかの問題です。

コンピュータを含む電子回路の論理は、and or exor not で成り立っています。
2進法のデジタル回路設計も可能です。それぞれの論理に対応した素子の組み 合わせで実現できます。
2進法は、+と-の1セット入力の2組を上記の論理の組み合わせで演算する 事で4種類の結果を得ます。実際は、やはり+と-の2種類です。
トートロジーの発見は意外と思われた所もあったようです。
論理の組み合わせで、入力が何でも結果が+-のどちらか1種類になる演算が 存在する事。結果が決まっている論理計算の存在は不思議な感じもします。

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