項目別バックナンバー[5]:技術情報:21

品質

品質については、時代と共に色々と言われています。
安かろう・悪かろうからはじまって、品質が良いのは当然とまで変化しました。
最近は、品質はコストとの認識が普通です。
また品質は、消費者側からの見方と、製造者側からの見方があります。
その認定規格として、ISO9000・QS9000等が生まれた経緯があります。
ただ多様な、産業・業態に対して適応が難しいケースが多くあり、実態を反映 しない場合もあります。
製品寿命と品質との関連も重要です。理論上、寿命があるものにそれ以上の品 質が必要かどうかは疑問です。いわゆる過剰品質の問題です。品質はコスト の考え方が強く出てきた背景でもあります。

商品はサービスを含めて品質が存在します。
コストと品質の密接なつながりを強調しています。ここには、歴史的にみて循 環する流れがあります。
ひとつは、品質を向上させるコスト・技術競争です。そして、もう一つは、コ ストダウンのために品質を下げるまたは下げるリスクを負う方向の競争です。
戦後の日本は、品質が悪かったが技術レベルと製造部門を中心とした小集団活 動とこれらを推進する経営者層が一体となり急激に品質大国に変貌して来ま した。これには、元もと改善の余地が多く成果がでやすいのでモチベーショ ンが高く持てる事がありました。同時に、急激な技術革新は品質改善・安定 も含むものでした。
これが、変化してきたのは高度成長期が終わった頃です。先進国と肩を並べる ようになると、昔は発展途上国としていた所が戦後の日本のように急激に日 本を追いかけてきました。その結果、新たな競争が加わり、コスト=品質を も影響する追い詰められた状態にもなってきました。

品質は、技術と管理で維持するのが鉄則です。
ただ消費者・利用者が、品質をどれほど理解しているのかは微妙です。
コスト競争と、生産者のモラル低下が蓄積してついに多数の偽装が発覚しまし た。その時の生産者の発言に「品質上は問題ない」のようなものがありまし た。この人は品質の意味が分かっていないのでしょう。
品質とは、生産者が消費者・利用者にたいしてその機能を保証する事です。従 って設定した許容範囲の機能内に全て入っている事を指します。
食品の場合の賞味期限は食べられる事ではなく、生産者が設定した味等が設定 範囲にあることを保証するものです。売れ残り再利用や商材偽装その他で、 食品の味等が設定範囲内にある事をデータで示したメーカーはまだ見たこと がありません。
マンション等の建築物・再生紙の含有率も同様です。後者は、再生紙割合を下 げると品質が維持できないとか言っていますが、再生紙の含有率を表示して 保証している限りはそれも品質です。認識不足です。

品質は、商品やサービスの内容や機能の保証という解釈で進めて来ました。そ こには公開されている機能には不足しても使用上は問題ない・・という考え は排除しています。
商品やサービスを購入するときの仕様・機能は、保証されるべきであるという 考えは紙上のスペック競争の可能性があります。
消費者は、高スペック=高品質と思いがちですがそれはあくまでも期待値です。 品質保証期間がある場合は、それを過ぎてからの事は不明になります。
スペックの設定と、そのスペックの保証の安全度の設定は企業・製造国・・等 で異なります。
品質とは長年かかって作りあげる信頼という考えは、紙上のスペックや短期間 の性能以外の要素が多い事と密接に関係します。


動画

動画の情報量は大きいです。従って、周辺環境がそろってから利用されるのが 宿命です。ネットの世界でも同じです。過去から蓄積された膨大なコンテン ツやこれから作り出されるコンテンツは動画を媒体とする可能性が高いです。
動画の再生には、大容量対応のネット環境と動画再生ソフトが必要です。
ただ簡易方式ともいえる、ユーチューブやにこにこ動画の登場は、一度に障壁 を低くして普及を加速しました。
現在は、複数の方式が利用目的に応じて共存していると言えます。

動画を使用する場合は、配信速度の設定が重要になります。
最初はダウンロードのみの利用でした。
ダウンロード時間はバラバラでも、ローカルでの再生に影響しない事が特徴です。
同時再生になると、配信速度が再生速度を上回る事が前提です。ダウンロード は一般に早く設定されていてもいつも同じかそれ以上の保証はありません。
対策として、2種類以上の画像サイズ・解像度に対応する方法がしばらくは主 流でした。最近は、転送速度の平均が向上したので、高い解像度のみが増え ました。筆者は、ADSLで基地局から離れているので、転送速度が不足して困っています。

動画の配信速度の設定は何で決まるかと言うと、まともなサイトでは試験配信 テストを行う様になっています。
また、複数の転送レートを使用できる仕組みがある場合もあります。
また、ユーチューブなどのように転送レートを低く設定したシステムも存在します。
最近の傾向は、高配信レートへの移行です。それが、高速通信の普及に合わせ ての物か、配信元が高配信レートの方式への移行を進める戦略化は・・・たぶん両方でしょう。

ユーチューブ系の動画では、先読み(データ転送)で転送速度の変動に対応しています。
これは、ipodの音楽データの転送と同じ方法です。データ転送の平均速度が再 生速度の平均よりも早ければ、データの先読みを行えば部分的な転送速度の低下に対応できます。
また、このデータ読み込み済み量と再生量(時間)が表示されるようになって います。これは利用者にとって自身の環境が再生に充分かどうかが容易に分かる利点になります。
現在、再生スクリプトの利用者のサイトへの書き込みが出来るようになってい ますがそれが著作権上の問題をクリアしている事は保証されていません。ま だ法整備が遅れていますが、配信者が制作+配布を認めている事の確認を行う事が無難な対応と思います。


グリーン電力

グリーン電力と聞いて、クリーンの誤りと思う人もいるかも知れません。用語 の問題で、意味的には類似しています。
環境対策を考慮した自然エネルギーを用いた電力で、火力・原子力・水力等の 環境破壊に繋がるものを除きます。
風力・太陽・バイオ・潮汐・地熱等の、コスト的には現状は割高ですが今後の 事を考慮して一定額の補助金を付加して、広める動きが進んでいます。
ただし日本では、非常に遅れているとされています。

グリーン電力は自然エネルギーの利用を普及させる目的で、1990年代初めにア メリカで消費者運動として生まれたとされています。
自然エネルギーによる電力は、電力会社が供給する電力に比べて割高になる欠 点があります、これは広く知られています。そこで電力の需要家(購入者) がグリーン電力のエネルギーとしての価格に加えて環境関連保全を理解して 追加料金を払うことで、グリーン電力の市場競争力を高めるという仕組みが考えられました。
たとえば、自然エネルギー100%の電力を選択できるグリーン料金制度やグリー ン電力基金・グリーン電力証書取引などです。日本では遅れているというの はこれらがほとんどしられていない事からも言えます。
日本国内では漸くに、2001年にグリーン電力認証機構設立されましたが、第三者機関です。
聞き慣れない言葉は次回以降で。

グリーン電力基金は、電力会社のサービスエリア単位で全国一斉にスタートしました。
電力会社は賛同者から寄付を集めて、月の電気代と一緒に徴収します。
それをそれぞれの地域の自然エネルギーの発電設備の助成に使用します。
最初は、個人が環境貢献できるので増えましたがその後はしだいに減少していると言われています。
企業向けのグリーン電力証書取引は、環境対策への取り組みに積極的な企業を 中心にして民間の温暖化防止対策の一つとして進んでいます。
導入企業の多くは、環境対策への貢献を対外的にアピールする事に狙いがあります。
言葉上の「グリーン電力証書取引」とは、グリーン電力の環境対策としての価 値を「証書化」して、グリーン電力の購入者(企業や個人等)に出すことで 証書に記載された電力相当分を自然エネルギー発電による(二酸化炭素を発生しない)電力として証明します。
やはり対外的な環境対策の数値的なアピールが大きいでしょう。

グリーン電力・自然エネルギーは、従来の電力会社が供給するとは限りません。 むしろ、異なる事業として行われる事も多いでしょう。
従って、その普及には国等の積極的な推進が必要です。それは使用者への一定 割合のグリーン電力使用の義務付け・そしてグリーン電力証書によるコスト補助が必要になります。
それ故に、グリーン電力の推進はグリーン電力使用の義務付け割合の設定で、かわります。
現状の日本の状況は、遅れているという指摘もあります。

日本はグリーン電力・自然エネルギーへの認証対応が遅れているとの指摘があ りますが、これが技術面で見ると逆に進んでいるという指摘もあります。
たとえ技術的に進んでいても、従来のエネルギーよりトータルコストで高いと 例えば「グリーン電力証書」が遅れておれば、表面に出てきません。
二酸化炭素問題は急激に課題化していますが、自然エネルギーとイコールでは ありません。この点でどちらをどの様に進めてゆくのかは、似ている様でか なり異なる進み方になります。
少なくても、大型ダム式水力発電や原子力発電は、二酸化炭素問題は少ないで すがグリーン電力・自然エネルギーの面で見るとNGになります。

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