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公衆WiFi

近年ではスマートホンが普及してその無線回線での通信は広がっていて、その結果として生活スタイルは変化している。
だが、ノートパソコンを使用する事も依然として多く、例えば喫茶店等に腰を落ち着けてノートパソコンを使って仕事をするような、オフィス以外の様々な場所で仕事をするワークスタイルが生まれている。
それはノマドと呼ばれ、そのワークスタイルで働く人のことをノマドワーカーと呼ばれている。
ノマドの人らにとっては、ネット回線は必須になる、それ故に店内に公衆無線LANが用意されているところを好んで利用する傾向がある。
個人保有のモバイルのWi-Fiルーターやスマートホンのテザリング機能を利用しても接続可能だが、パケット通信量やバッテリーの関係上で制限もある、それ故に店内にネット回線がある事は望ましい。
公衆無線LANを利用できるスポットが増えるにつれて、利用をしたい事は増えているが、セキュリティ等に不安を持つ人も生じている。

日本人が海外に行った時には、日本国内で使用していた携帯電話やスマートホンでは同じようなサービスを受けにくい、同様に外国人が日本を訪れた時に困る事のがネット回線の問題だ。
そしてスマホ普及初期には、海外と比較して日本では無料で利用できるサービスが少ないとされていた。
その後は訪日外国人の増加に伴って空港や観光スポットなどでも無料で利用できるサービスが増えてきている、東京オリンピック開催決定以降はさらにその動きは拡大して来た。
公衆無線LANのサービスの拡充としての具体的な事としては、公衆無線LANスポットが増えた事がある、同時に飲食店の中にも公衆無線LANを集客の手段にしているところも増えた。
当然ながら、外国人向けのサービス向上策であっても、日本人も同様に利用できるので利便性は高くなった。
だが世界的な新型コロナ・ウィルス感染問題が発生して、日本でも外国客の入国制限が行われて海外からの旅行が激減した、さらには外出自粛や住居のある都道府県から外への移動制限が行われた、その結果で国内旅行も一気に低調になった。
さらには、東京オリンピックは無観客開催となった。
その影響で、拡大してきた公衆無線LANスポットは停滞したり、一部では廃止・減少の動きも起きている。

前回に公衆無線LANスポットは海外からの訪問客向けで広がった事が理由の一つだったが、それが新型コロナ・ウィルス感染問題で停滞したと述べた。
ウィルス感染問題は世界的な問題であり、タイミングや対策は個々の国で異なったが、国民の外出禁止または自粛要請は多数の国で行われた。
それは他国からの訪問客の受けいれ制限になりさらに海外渡航客の制限にも繋がった、制限の中には、自国民でも海外渡航者は入国後に一定期間隔離される事もあった。
これら制限はばらつきはあってもほぼ世界のどこかで行われていたので、世界中で海外旅行観光客が激減した、それは日本でも同様であり特に東京オリンピックの無観客開催の影響は大きかった。
その準備としての公衆無線LANスポットの設置と運営にも大きく影響した。
類似事項は国内でも起きて、旅行制限・イベント自粛が行われ、さらに店舗・飲食店等では営業時間の制限や団体客の人数制限や各種の対策が要請された。
その結果として、不必要な人の移動や集まりが大幅に制限された。
公衆無線LANスポットの設置と運営の拡大には、海外客だけで無くて国内観光客の増加を図る狙いもあったので、国内観光関係の落ち込みはマイナス方向への影響が生じた。
2022年には世界的にもコロナ株の変異で、感染力は高いが致死率は低い性質になっており、外出規制や観光規制は廃止の方向に転じている、インフルエンザの感染問題と比較される中で、観光・イベント等への新たな対応方法が模索されている。
公衆無線LANスポットの設置や数についても、その中で異なる展開があるかも知れない。

公衆無線LANのメリット
・モバイル通信回線がない端末でも利用できる。
 スマートホン等のLTE/4Gなど携帯電話用の通信回線を使う端末が増えている、だが携帯電話の通信回線を利用できないパソコンやタブレット端末なども多く、そこでは外出先ではインターネットを利用したいときは公衆無線LANが有用となる。
・パケット通信料の節約になる。
 動画やゲームなどのように、データ量が大きい使い方をする場合は、自宅や公衆無線LANなどのWi-Fiを使用することで携帯電話のパケット通信料を節約できる。
・安定した高速通信が可能。
 公衆無線LANで使用するWi-Fiという規格は、電波が届く範囲は、直線距離で50から100メートル程度と携帯電話の電波にくらべると短いが、その代わり比較的早く安定した通信が可能だ。
 さらにWi-Fiは電波が届く距離が短いために、同じアンテナの電波を利用する人数も少なくなり、そのために比較的速く安定した通信が可能だ。

公衆無線LANのアクセスポイントを保有しない電気通信事業者が、他の電気通信事業者のアクセスポイントを利用できるようにする事をローミングという。
そして、無線LAN専業の電気通信事業者の内で、自社ではアクセスポイントを全く保有していない場合の業者か、あるいは利用可能なアクセスポイントの中で自社のアクセスポイントの割合が非常に少ない業者の事をローミングプロバイダと呼ぶ。
例えば、WIRELESSGATEや、au Wi-Fi SPOTに参入する以前のWi2 300は、ローミングプロバイダになる。
これとは逆に、自社では利用者に対する営業活動を行わずに、専らローミング提供を行う事業者も存在する。
この例としては、NTT BP(NTT東日本のWeb認証方式のフレッツスポットをローミング提供)やイッツコミュニケーションズ(東急線の駅構内の公衆無線LAN設備をキャリア3社とNTT東日本に提供)がある。

公衆WiFi利用スポットとしては、携帯電話回線のキャリアが提供するスポットや、交通機関で提供されるスポットや、ホテル等で提供されるスポットや、各種飲食店で提供されるスポット等が中心で広がって来た。
それ以外にも、さまざまな事業者や団体などが公衆無線LANサービスを提供して来た、それらの多くは無料で利用可能だ。
例としては、
・FREESPOT
 FREESPOT協議会が提供しているサービスで、日本全国の各地に接続ポイントを拡大した。
・Osaka Free Wi-Fi
 地方・地域が設置した例で、主に観光客向けに、大阪府内で設置されている無料の公衆無線LANサービスで、観光スポットや鉄道、バスターミナルなどに設置されている。
・Shinjuku Free Wi-Fi
 観光客向けに設けられた新宿区内の公衆無線LANサービス.

地域サービスは日本全国に設置されており、それぞれのエリアで利用可能だ。


公衆WiFiの課題

公衆無線LANのデメリット ・不正アクセスやウイルスのリスクがある。
 不特定多数の利用者がアクセスする公衆無線LANでは、不正アクセスなどの問題が避けられない、無料の公衆無線LANの中には通信が暗号化されていないアクセスポイントもある。
 暗号化されていない公衆無線LANを介して個人情報を含む通信を行うと、第三者に情報が漏れる可能性がある。
 同様にウイルスへの対策も十分に行う必要がある。
・利用者・通信者数が多いと回線が混む。
 通常は公衆無線LANでは、比較的速く安定した通信が可能だ。
 だが1か所に多くの利用者が集中すると、回線が混み合い通信が遅くなる事も起こる、例えば利用者が多い店舗などで通信スピードが出ないこともある。
 例えば、公衆無線LANを整備した飲食店が増えていて、そこでは無料でインターネットが利用できるので、それが目的で来店する客も多い。
 座席数の多い店舗では公衆無線LANの利用者も多く、回線が混み合う事も起きやすい。

大手携帯電話キャリアは、契約者が利用できる無線LANを設置している、目的は建物の中などモバイル通信回線が届きにくい場所などでの対策や、回線の混雑緩和等、を含めて提供されているサービスで、多くは契約者は無料で利用できる。
・NTTドコモ (終了)
 「docomo Wi-Fi」というサービスとして、カフェや鉄道の駅などで利用できる。
 この公衆無線LANは、SIM認証によりNTTドコモの契約がある端末であれば、Wi-Fiをオンにすると自動的に認証されて接続可能になる。
・au
 「au Wi-Fi SPOT」というサービスを提供し、au契約者はカフェや駅などで利用できる。
 接続するには、au IDの取得やauが提供している専用の接続アプリのインストールが必要だ。
・ソフトバンク
 「ソフトバンクWi-Fiスポット」というサービスを提供して、カフェや交通機関などで利用可能だ。
 この公衆無線LANへの接続は、Androidは専用アプリのインストール、iPhoneは一括設定が必要だ。

公衆WiFi(公衆無線LAN)では、その運用形態からの自然発生的なセキュリティ問題が存在する。
公衆無線LANは無線通信であり、その電波が届く範囲にいる複数の人が利用するサービスだ、それ故にモバイル端末と無線LANのアクセスポイントとの間は電波によって通信される事になる、それ故に同じ電波の範囲内にいる人が他人の情報を盗み見するリスクがある。
さらにはその電波とアクセスポイントから、不正にアクセスを行うと言うリスクが考えられる。
さらには公衆無線LANを装った偽のアクセスポイントが設置される事が起きている、その偽のポイントに接続すると端末内の各種情報を抜き取られてしまうというような被害も発生している。
それ故に公衆無線LANをより安全に利用するためには、そのセキュリティを理解した上での対応が重要となる。

LANは本来、限られた範囲内のネットワークであり、そのためLANの内側は安全という意識がある、だが公衆無線LANの場合は意図しないユーザーが接続する可能性があるので、特にパソコンで利用する場合は「ネットワークの場所」を設定する必要がある。
パソコンOSのWindowsには「パブリックネットワーク」という設定項目がある、そこでパブリック(公衆)の場所で無線LANを利用する際に必要なファイアウォールやネットワーク共有の制限などをセキュリティの高いモードにすることが出来る。
 >タスクバーの公衆無線LANアイコンから、「ネットワークと共有センター」を開いて現在接続しているネットワークの場所が分かる。
セキュリティ保護(暗号化)されているかチェックする。
 >モバイル端末と公衆無線LANのアクセスポイントの間が最も狙われやすく、その間の通信が暗号化されている必要がある。
 >暗号化の有無は、接続可能な公衆無線LANの一覧を見る。ここが「オープン」ならば、電波は暗号化されていなく盗み取られるリスクがある。

カフェ公衆無線LANの利用場所サービスの例。
カフェで腰を落ち着けてネットを利用したい人のために、主要なカフェチェーンは公衆無線LANのサービスを用意している。

・スターバックス
 ワイヤ・アンド・ワイヤレス社が提供するWi2サービスでネット接続が可能。
 簡単な会員登録を一度すれば、以後は簡単に接続できる無料サービス。
 電波を探す際のSSIDは、「at_STARBUCKS_Wi2」。
・タリーズ
 特に手続きを必要とせず、無料で利用できる公衆無線LAN。
 タリーズもワイヤ・アンド・ワイヤレス社のサービスを利用する。
 電波を探す際のSSIDは、「tullys_Wi-Fi」。
・ドトール
 ワイヤ・アンド・ワイヤレス社のサービス。
 特に手続きを必要とせず1時間利用できる。
 電波を探す際のSSIDは、「DOUTOR_FREE_Wi-Fi」。

コンビニエンスストアでの公衆無線LANの利用例。
・セブンイレブン
 「7spot」と呼ぶ公衆無線LANサービスが利用可能。
 最初は手続きが必要で、それ以後は無料で利用できる。
 SSIDは、「7SPOT」だ。
・ローソン
 「LAWSON Free Wi-Fi」のサービスが提供される。
 店内でメールアドレスの登録を行えば、利用は無料だ。
 SSIDは「LAWSON_Free_Wi-Fi」だ。
・ファミリーマート
 「FamilyMart Wi-Fi」の公衆無線LANが提供される。
 最初に利用登録して会員になって、無料で利用可能となる。
 SSIDは「Famima_Wi-Fi」だ。

利用者側のメリット
・無料で高速インターネット通信ができる。
・見つかり易い店舗数の多さ
・利用登録することで様々なサービスや特典が受けられる。
・災害時や通信障害時に使える
コンビニ側のメリット
・サービス向上や社会インフラの役割。
・割引クーポンやキャンペーン情報を利用者に届けて、集客力UPを狙う。
・利用者のデータを取得して、消費者行動をマーケティング等に活用する。

 

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