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メールマガジン

メールマガジンは電子メールを利用して、1人又は1社から多数宛てに同時に情報を送るインターネット上の情報手段だ、マガジンには繰り返し・継続的にあるいは連載的に定期的に配信する意味も含む。
一方向的な一方向への情報配信手段であり、ウエブサイトの様に訪問者を待つ手段と比べると積極的に情報を送り込む性格がある。
それ故に効果にも即日性が期待されるので、インターネットでは古くから登場して増減を繰り返して来た通信手段だが継続的に使用されている。
複数アドレス宛に同時にメールを送信する事は、個別のメーラーでも可能だが、作業効率からは専用機能のあるメール等サービスか、メールマガジン配信スタンドを使用する。
メールマガジンはメーリングリストと比べて相互性はなくて発信者と受信者に別れる、内容は総括的なニュースよりもジャンル・テーマに範囲を狭めた内容が多く、それ故に独自性・個別性がある。
新聞的な性格を持つメールマガジンがありそこには有料もある、あるいはミニコミ的な性格のものもあり無料もある、ビジネスのツールとしての使用方法もある
電子メールを利用した事で、新聞・郵送物よりも即日性が産まれた、そして電子版新聞の一面も持つ事もある。

メールマガジンが新聞の電子版の性格を持つ有料版であれば、発行者自身が配信を管理する目的から配信先のメールアドレスを管理する必要がある、あるいそれが配信代行者であっても配信アドレスと配信履歴と、それに不達の情報も知る必要がある。
それは利用者からの配信登録に応じて配信して一定の規約・規則で課金を行う必要があり、勝手に配信したりしなかったり、あるいは誤配が起きては課金は不可だからだ。
一方では無料のメールマガジンがあるが、その目的はウエブサイトの設置・公開の目的とほぼ同じだと言える、例えば、ビジネス展開や公的機関の情報発信であり、インターネットでは特に比重が高いのが広告収入で運営されるケースであり、ネットビジネスとしてのビジネス手段になる。
メールマガジンで発生する費用には内容記事の作成費用と、ネットでのメールマガジン配信作業の費用とが主にある。
後者の中心的な手段としてメール配信スタンドの利用がある、これは多数宛てに同時にメールを配信する為の機能を持ったサービスであり、機能を持つプログラムとそれが設置されたサーバを含んでいる、従ってその費用は原則は有料であるが、配信スタンド側がメールマガジンに広告を追加する事で無料でサービスを提供するビジネスモデルがある。
その場合のメールマガジンの内容や広告的な面は配信スタンド側の利用規約で制限を受ける事になる、配信アドレスの管理と挿入広告の管理は配信スタンド側が行う事が一般的だ、従ってビジネス用途には無料配信スタンドでは難しい面がある。

一般的なメールマガジンの配信目的は、ビジネスツールとして見るとマーケティングツールの1つになるが、用途はより柔軟に考える事が出来る。もう少し細分化すると、
・販売促進>広告配信・イベントやキャンペーンなどの告知と連絡
・教育や啓蒙活動>ウエブサイトにも多い知識やノウハウのサイトとの関連での電子メール版
・利用者やファンの増加と育成>広報活動や情報発信での継続的な繋がり
ウエブサイトの様に世界中にオープンのスタイルでは無く、メールマガジンには一斉送信ではあっても個人宛てに直接届ける意味がある。
個人宛てと言う意味の差はメールアドレスでの、読者登録・読者管理・利用者が操作する登録と解除の仕組み・代理登録ルール等のメールマガジン特有の作業と機能に繋がる。
迷惑メールが増加すると対策としてメーラーに識別機能が付いた、同時にメールアドレス登録者み於いてはインターネット上のフリーメールアドレスの利用が増えた、それらは不達メールの増加に繋がり、配信元サーバへの返信が増加してサーバの負荷になる、その過程も経た配信スタンドは有料あるいは、配信スタンドが読者管理を行う無料サービスへと展開した。
メールマガジンは利用者の変化と内容の変化は多数あったが、シンプルさと基本機能故に、基本スタイルとしてはインターネット初期から廃れることは無く続いて来た。

メールマガジンは電子版新聞とかジャンル・目的を限定した情報配信ツールの意味が強い。 紙媒体の新聞やミニコミ誌や類似した配布物には多数の広告が掲載されている、新聞では有料誌でも広告の量は多く慣例なのかと思われる、無料の市政ニュース等の地方自治体や政府機関が発行する小型新聞でも広告が掲載されるケースもあるようだ、公共機関が発行するものはそこの予算を使う事が多い、有料の新聞等に広告が掲載される事は価格を下げているという共通理解が読者側に存在する事が前提だ。
電子版のメールマガジンも同じ性格がありそこに広告が掲載される事は多い、発行に必要な経費を如何に算出するかを考えると、紙媒体と同様に広告収入が考えられる。
インターネット上では広告収入で提供されているサービスが多数存在している、検索サービス・グーグルやSNSサービス・フェィスブックを代表例として広告ビジネスを展開する事は多い、そこでの広告の効率を上げる手法が開発されて来ており「広告出稿者と読者・利用者を、共通の分野・話題・キーワードで結びつけている」この両者のマッチングが電子版では進んでいる。
メールマガジンは有料版配信と公共機関配信は継続して存在するが、無料版メールマガジンの盛衰はインターネット上でのメルマガ広告の有効性の変化が大きく関わって来た。

ネットビジネスでは各種サービス等の提供事業者が、加入者に対して送付する広告メールをメールマガジンと表記している場合もある。
そこでの加入者に対する電子メールでの通知・連絡は色々な場面と目的で多様に行われており、個別メールとメールマガジンの呼称は区別が薄れている。
広告目的の電子メール関連では、メールマガジン以外にステップメールがある、それでは個別に例えば商品購入をきっかけにして事前に用意したメールを決めたタイミングと決めた期間で複数回配信する、登場した時には有用と言われたが時代と個々案件で有用性への意見は別れた。
メールマガジンは送信者・事業者が主体となって配信を行うので、受信側であるユーザーの行動では内容が変わらない性格であり、その意味ではステップメールとは異なる。
ネットショップ・サービスでは技術面の発達で自動応答メールが多くなり、仮受注・到着日予定・後日の評価依頼等が自動応答で通知される設計が増えて来た、そこに人が発信タイミングを決める詳細受注通知と発送通知が混ざる事になる、これらはメールマガジンとは異なるビジネスメールと言える。
ネットショップ等に付随するサービスとして新着通知・商品探求依頼・入荷通知らがあるが、それに加えてお薦め商品等のマッチングメールは多く利用されている、後者はメールマガジンの性格も有る。

メールマガジンは一方向的に具体的な情報伝達する目的から、電子メールの中では通信量・情報量・データ量は大きく、読むのに多くの時間を要する。
テキスト形式の電子メールを利用したメールマガジンから始まりその後に、情報通信回線の発達によりHTML形式の電子メールを利用したメールマガジンも発行されて来た。
どちらの方式でも、リンクアドレスを埋め込む事で膨大な情報量を加えたり、リンクも出来る、それらにはウエブサイトや動画・静止画等のマルチメディア等が含まれる。
インターネットにSNSが登場した事でSMS(ショート・メッセージ・システム)の利用が増えたと同時に双方向性や半一方向性として使用される事も多かった、次第に静止画・動画を利用する事にもなった。
その流れはスマートホンの登場と普及で加速されて来たが、そこでの特徴である軽量性・モバイル性・ショートメッセージ性が拡がった事で、テキスト情報量の大きいメールマガジンや画像を含むHTML形式メールマガジンは日常の操作スタイルに必ずしも合っていない事になった。
パソコンユーザーを中心にしてメールマガジンは継続的に利用されている。


メルマガ配信スタンド

電子メールはメーラーと呼ぶアプリケーションプログラムを使用して送信・受信するが、実際にはインターネット接続プロバイダや携帯電話接続キャリアのサービスとして、それぞれのメールサーバ間で行われている。
個々の利用者は自身が契約してプロバイダからサーバスペースを借りる事が一般的であり、その中にメールサーバとサービスも含まれる。
利用者はローカルのメーラーでメールサーバに対して接続する事で、受信したメールを読み出しを行うので、常時接続している必要はない、また同様に利用者自身のメーラーからメールサーバに接続して送信する。
プロバイダから借りたサーバとメールサーバは個人使用を想定しているので、過剰な負荷がメールサーバに掛からない様にする必要がある、過剰な負荷が掛かれば通信障害や通信速度の遅延が生じる、それを防ぐ為に多様な使用制限がかけられている。
メールマガジンを同報メールとして、メーラーからあるいは一般のウエブメールサイトから配信する事は原理的には可能であるが、現実には送信制限に引っかかり、送信出来なかったり遅延したりの傷害が発生する。
その為に大量メール配信には容量の大きいメール配信スタンドを使用する必要があり、メールマガジン用には専用のメルマガ配信スタンドが存在している。

ローカルのパソコン上で使用する電子メール用のメーラーはアプリケーションソフトであり、グーグルやヤフー等のウエブメールもサーバ上のプログラムソフトとして稼働している。
レンタルサーバーを借りるとその上に設置して動作可能なプログラムとしてスクリプトが幾つか提供される事が多い、プログラムとしては、電子掲示板・ブログ等と共にメーリングリストや電子メール配信ソフトもある。
このソフトをメールマガジンに使用するには機能的な問題よりはデータ容量・通信容量の問題が大きい、特に共用のレンタルサーバーでは大量のデータ量の処理は過負荷となり遅延と共にサーバーダウンのトラブルも起こる可能性がある、従ってその用途ではサーバ単位で借りる専用サーバが必要となる。
大量の電子メールやメールマガジンやメーリングリストを扱う為だけに、専用サーバを借りるのは無駄だと考える利用者向けには、例えば電子メール配信スタンドの利用がある。
情報発信ツールが少ないインターネット初期にはビジネスメールマガジンというビジネスモデルがあり多数のメルマガ発行者が存在し、それに特化したメルマガ配信スタンドが多数あった。
そこでは大量の広告やアフィリエイト情報を配信して発行数を競ったが、その受信率は低く不達返信が大量にあり、配信以外に大量の返信メールの処理にも負荷がかかった、しかも受信メールの開封率は非常に低く、広告効果は限定的だったので次第に廃れた。

初期に多かったビジネスメールマガジンはネットビジネス情報を掲載した広告メルマガであり、広告が情報の時代だった、ウエブサイトとネット掲示板が主流の時代でもあった。
多数の検索サイトが乱立していた時代であり、日本では携帯電話専用のインターネットが携帯電話会社から提供されていた、それがグーグル検索が優勢になりそこのマッチング広告配信サービスが拡がる事で、インターネットでの広告手段が大きく変化した。
ビジネスメルマガの乱立で有料メルマガ配信スタンドの乱立と競争が生まれていたが、そこでは広告配信に有効なメール(メルマガ)配信が模索・提案されて生まれては消えていた、そこに参入したのがステップメールとリードメールだった、
ステップメールは読者が興味を持つ情報を複数回に分けて段階的に配信する事で受信・開封・クリック応答率を高められるとして広まったが、結局は情報の質で決まる事は直ぐに判る事であり、ショップ系の読者サービスの形で受け継がれる事になった、機能的にはその後の有料配信スタンドの多くに備わる事にはなった。
リードメールは受信者は読むだけで課金(ポイント)されるというビジネスモデルだが、現金化出来る最低ポイントに到達しないと無駄になるシステムでもありメルマガ数が理論的に不足した結果からトラブルが多く発生した、結果的には短期に激減した、ポイントに関しては色々なサービスで受け継がれている。

有料メールマガジン配信スタンドが乱立した時期もあったが、同時に無料メルマガ配信スタンドも存在した。
無料のメルマガ配信スタンドには当然ながら、メリットとデメリットの双方があった、メルマガ発行者は使用目的に応じて選ぶ必要がある。
メリット
・最大のメリットは「費用がかからない」事だ。
 有料スタンドは、初期費用=導入費用と、期間(例えば月極め)定額費用と使用量がオーバーした時の追加費用が必要になる。これは初期のインターネット回線使用料や携帯電話回線使用料と似ている。
・メルマガ配信初心者や、メルマガ配信の試用目的では導入費用が不要の無料配信スタンドは敷居が低い。長期使用が見込めない時には、初期費用が負担になる。
デメリット
・多彩な機能を備えた有料スタンドよりは、機能は限定される。ステップメール等の特別な機能が必要の時は、それのあるスタンドを探す必要がある。
・原則として配信先リストの管理が出来ない、故に顧客管理目的には不適だ。
・無料スタンドは広告収入で運営されるので、メルマガの内容と無関係な広告が表示される事が多い。
・不達メールや迷惑メールのトラブルが多くなりがちだ。

メルマガ配信スタンドを選ぶポイントの整理。
・メルマガスタンドを選ぶ重要ポイントはサポートが良い所を選ぶ事だが、サポートサービスに付いては実際に使用して判断出来る面がある。
 ネットサービスでは無料試用期間を設けて、それが終了時に正式有料登録を行う方式が一般的だ、これの利用が最大の対策だろう。
・メール到達率が高いメルマガスタンドを選ぶ事が重要だ。
 メルマガは受信者に開封され読まれて効果が出る。
 一部のメーラーには開封確認返信メール機能があった、確認設定メールを送る機能があるメーラーで受信すれば確認メッセージが出る。ただし全てのメーラーでなく、受信者が嫌う傾向もあった。直ぐに確認メールは激減した。
 その後はメールの到達率が高いと開封率も高いと考え、到達率向上を目指している、具体的には迷惑メールになり難いメルマガとメルマガスタンドが必要とされる。
・メルマガ配信スタンドの機能例。
 管理機能、予約配信機能、アドレス管理機能、マッチング機能。
 機能が多くても全てを使いこなす事は困難であり、初心者にはむしろトラブルになる可能性も高い、コストと機能のバランスが重要だ。
・機能の中では管理機能でリスト管理ができるメルマガスタンドを選ぶ事がポイントだ。
 そのメリットは、リストはメルマガ登録ユーザーの情報管理が容易で、リスト管理の時間と手間を削減出来る、そして将来的にはリスト管理ができるとスタンドのサービス終了時や発行者の配信ツール移転の場合には情報を引き継ぎ易い。

有料メルマガ配信スタンドには多様なサービスと機能が充実されているので、利用者はその中から目的にあった機能を選んで利用する事になる。
メルマガの広告効果の向上には、メールの到達率や開封率を上げる必要があり、その為に迷惑メールと判定されない為にIPアドレスを分散させたり、到達率を高く維持するため専門者が配信調整を行う事もある、他のメルマガの影響を防ぐ為にサーバーレベルでのコントロールを行う事もある。
有料メルマガ配信スタンドでは上記を含めて、搭載機能の利用方法やメールマーケティングの相談に応じたり、さらにはメルマガと配信スタンド運用計画の提案を行うサポート体制がある所もあるようだ。
メルマガは配信するだけではその効果が不明である、それ故に配信後に効果を測定して次回配信にフィードバックする必要がある、それに利用するメルマガの開封率やクリック率を集計する機能も搭載される事も多い。
メルマガ配信での重要な機能に「グループ配信機能」がある、それは性別や年齢など自由な設定条件で顧客をグループ分けして、それぞれに適したメルマガを配信できる機能だ。

 

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