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電子メール
電子メールは電子的な方法でメッセージをやりとりする仕組みやサービスを指すが、同時にそのソフトウェア全体を指すので携帯電話メールやネットサービスやソフト内での利用者間のメッセージのやりとりも含む。
現在では狭義にネットワーク上に作られたメッセージ交換システムを指す、通信規約(プロトコル)類のSMTPやPOP3やIMAP4やMIME等と、複数のデータ形式とで動作する。
電子メールの送信元や宛先(送信先)は、「メールアドレス」と呼ぶ書式の文字列を用いる、これは「アカウント名@ドメイン名」の形式で、ドメイン名の部分が利用者が所属・加入組織の管理するネットワークの識別名を表す、アカウント名がその中での個人名となる。
個人がネットワークに接続するには、それを可能にするサービスに加入する必要が有り、そこでは多くは関連する機能を提供する、その一つに電子メールが含まれる。
電子メールはインターネットに接続された「メールサーバ」と呼ぶコンピュータが常時受取保管する機能で働く、利用者は時々見に行き(操作は色々だが)まとめて受信処理する。
受信を監視する機能を保有する事も多いが、基本は人間が常時監視したり受信のたびに作業を中断して対応する必要がないことだ、それ故に即時性よりも作業効率が重視されて用途も選んで使用される。
即時性を望む人は電子メールを選ばないべきだしトラブルになり易い、過去には開封確認返信機能が利用された事もあるがスパムメールに使用された事もあり、使用者を批判的に見る動きがあり、現在は使用されているかは不明だ。
「メールサーバ」はインターネット・プロバイダーが提供するが、それは通信機能提供者が一般的で契約時に最低1つ割り当てられている。
他にはレンタルサーバに付属する事が多いし、レンタル・メールアドレスも存在する、グループウエアのシステムでも必要数電子メールが割り当てられる、OSソフトやアプリケーションソフトの提供者が購入者に提供する事もあるがそれは無料で提供されるフリーメールの事が多い。
フリーメールは単に、ポータルサイトなどが誰でも自由に使えるサービスとして無料で提供しているものがあり普及している。
電子メールは原則は文字=テキストのデータを使用する、特別な記法を使用せずにその文字メッセージのみを使うものをテキストメールと呼ぶ。
これに対して、ウエブページのようにHTMLを用いて書式・装飾・レイアウトを指定したものをHTMLメールという、あるいは画像・音声・動画・データファイル・プログラムファイルなどテキスト形式以外のバイナリデータをテキストデータに変換して文字と一緒に送る方式がMIMEとして規定されこれを利用したファイルを「添付ファイル」という。
HTMLメール・添付ファイルは情報量の多いと多機能が特徴だが、ウイルス等の攻撃を埋め込む事が起きてパソコンへのウィルス感染の注意が言われる事になった。
電子メールシステムでは、一通の電子メールを複数の宛先へ同時に送信する事が日常に頻繁に行う、具体的な方法としては電子メールソフトに備わったアドレス帳機能を使用する。
電子メールの送信先には、宛先(to)とカーボンコピー(cc)とブラインドカーボンコピー(bcc)がある、(to)と(cc)は見かけ上は同じだ、文面が(to)に書かれると説明される例えば返事を求めるとそれは通常は(to)相手とかだがそれほど利用者全員が書き分けていない、(to)は最低1人必要だが(cc)は無しでも良い。
(bcc)は受信側の本人以外には知らされないので、他の受信者に配信者を知らせない場合に使用する、その機能を不特定多数向けのメールマガジン用途に使用する場合もあるが、作業ミスが個人アドレス漏洩に繋がるので正規の機能使用がリスクがない。
メールマガジン用途には専用の配信システムが存在するが、中間的な機能にグループを設けて共通のアドレスを用意する「メーリングリスト」がある、一時は多く使用されたが不着メールが戻るがその処理能力がないとトラブルになる、次第に使用されなくなっている。
それは携帯電話やスマホなど多数の電子メールアドレスで受配信が行われると目立つトラブルだ。
電子メールでは一般にはメール自体には文字フォントを持たせずに、送信側と受信側が共通の文字フォントを保有して、その文字コードをメールとメーラーで共有する方式を取る。
その前提は文字コードの共通化と、文字フォント等のハード機器の仕様の共通化だ、今ではパソコンでは当然の様に思われているが、登場当時のパソコンではハードとシステムソフト面で日本語文字の保有するフォントも文字コードも統一されていなかった。
これが統一されたのは、MS-DOSの日本語化が行われてからだ、OSレベルでウインドウズの共通化が行われてハード面ではBIOSを通じて共通化が進んだ、それは日本語入力のローマ字>かな>漢字変換方式がOSにも付属した事で解決した。
異なるハード機種でも、データの互換性を確保する必要性があり準拠した。
ただし、携帯電話の電子メールではパソコンでは外字である「半角ひらかな」が使用されそれに絵文字などの外字が加わる文字体系が使用された、スマホは引き継ぐ形となったが、外字の部分はパソコンと携帯機器で非互換となった。
ハイパーテキスト(HTML形式)のメールも絶えず使用されている、使用条件は受信者がHTML形式対応のメールソフトを使用している事だ。
ハイパーテキスト(HTML形式)で製作された情報の例はウエブサイトであり、それと同等の情報・装飾を含んだ内容を作れる可能性が有る。
ウエブサイトでは訪問者の数や情報を計測する事が出来る、方法は多数あるがハイパーテキスト(HTML形式)のメールも同様に開封率を測定する事が可能だ、例えばあるウエブサイトの画像を使用して表示する機能を設けたら、開封すると画像情報を得る為に置いてあるウエブサイトをアクセス(参照)するのでそれを計測する。
HTML形式のメールは情報量が多いが、受信側の環境次第でそれが伝わるかが変わる、対応していないとソースコードのタグ文が見える事もある、同時にメール自体の容量も大きくなり、経由するサーバへの負荷も増える。
スマホの普及はHTML形式のメール増加ととらえる人も多いが、使用しない人やブロック設定の人もいる、そのためにHTML形式メールを使用する人に、マルチパート配信を勧める事がある、簡単に言えば受信環境を考慮してテキストとHTML形式の双方のデータを持つメールを送る方法だ。
チャット
チャットの意味は雑談であり、ネット分野ではコンピュータネットワーク上のデータ通信手段・回線を利用したリアルタイムコミュニケーションを指す。
キーワードはリアルタイムであり、インターネット以外の通信回線も含むし、人数や細部の手段は問わない。
インターネットを含むパソコン等の通信では、電子掲示板や電子メールや類似の多数のツールや手段があるが、リアルタイムでない多くのものはチャットからは除かれる。
個人対個人の通信も、多数人を繋げてリアルタイムで通信する事も含むし、初期は文字入力を使用していたが、インターネットと高速通信と常時接続等が普及して文字以外の情報・・・多くは動画と音声というマルチメデイアが一般化した。
チャットの標準は文字を使用する「テキストチャット」だが、他には音声:「ボイスチャット」、動画:「ビデオチャット」などがある。
「ビデオチャット」についてはその普及により現在では、「テレビ電話」「テレビ会議」などが使用されている。
テキストチャットでは通常は短い文章を書き込み進行するが、日本語ではテキスト入力自体が複数の要素が関係して入力速度が変わる。
会話の場合は、「文章を書く」か「省略した文章や単語を入力するか」は迷うだろう、キーボード操作の速さが問題だし、かな文字かローマ字入力を漢字混ざりに変換する作業も必要であり、それは機器の変換ソフトにも依存する、ネット環境によれば通信速度が制限される事もある。
テキストチャットを多人数で行うと個人の文字入力中に、他の書き込みが表示される事は普通にある、それが重なると前の書き込みがタイムラインや表示から消えてしまった後に次の書き込みが現れる事になり、繋がりや誰の発言が混乱する、これを「遅れる」とか「流れる」とか呼び混乱の原因になる、使用頻度の高いことばを登録したり省略した表現や言葉を使用する事で対応する、それは通常の日本語入力時の単語等の登録と似て居る。
「テキストチャット」では短文入力する為に、チャット用語的な省略言葉が使用される事が多い。
「落ちる」とはチャットから外れる時に使う、ビデオチャットでは見れば判るがテキストチャットで参加状態が表示されない時は参加から外れる時は挨拶的に伝える。
「落ちる」理由を付け加えた短縮用語も使用される。
「ログ」は通常と似た意味であり、チャットの会話履歴だが、狭い意味ではサイトが保有するまたは、サイトに置かれて見る事が出来る記録を指す、その量はかなりの量になる事が多い。
「流す」とは独特だが、画面に会話のテキストが一杯になって見にくい時に、スクロールして表示を整理する事を指す、スクロールする事で流すと言う。
キー入力ミスは「テキストチャット」では付きものだが、その時に間違えて表示される文字で間違い内容を示す事もあるし、隠語的に使う事もある。
英数字と仮名の間違いが代表的だ。
「テキストチャット」では多数の暗黙のルールがあるが、ビデオチャットの普及で使用頻度が下がり経験が少ない人が増えた。
ビデオチャットは動画を使用するチャット全体を示すが、今ではその中の「テレビ電話」「テレビ会議」と呼ぶものが主流だ。
チャットが初見者を含めた不特定の人が集まるものも含めるので、相手や参加者を事前に特定して行う事が主な用途の「テレビ電話」「テレビ会議」はビデオチャットの特殊な例とする考え方もある。
「テキストチャット」では参加者の匿名性が高くハンドル名以外は公表しない事が多く一部では性別や年齢のみ公表する事もある、動画ではそれと比較して顔や姿を写す事が普通であるその匿名性が大きく変わる、「テキストチャット」とは用途が変わる可能性はそこに有る。
「ビデオチャット」では動画撮影用にライブカメラを使用する、現在のインターネット時代ではウェブカメラと呼ぶ事が多い、どちらもリアルタイムに動作するカメラを意味する。
データ送信方法から「ストリーミングウェブカメラ」と呼ぶ事もある、リアルタイムと呼ぶが通信状態によって一定間隔でデータを扱う。
パソコンが登場した初期は、インタフェースを介して外部接続する外部カメラを指したが その後はカメラと同様にネットワーク機能を持つ機器も同じ名で呼ばれた。
スマホやタブレット端末の時代になると、それらの機器のフロント画面側にカメラが標準装備された、背面側のデジタルカメラが高い分解能を競うのと異なり、用途特定用の機能を与えられている、スマホやタブレット端末では個人用として機能が設計されている。
スマホやタブレット端末やパソコンでウェブカメラを使用する個人レベルの「ビデオチャット」は、テレビ電話の延長だと見なせる、転送量が少なかった時代では個人ユースでは「テキストチャット」の次では「スカイプ」等のインターネットを利用した音声通話が利用され、「ネット電話」と呼ばれた。
ネット電話やテレビ電話は、ネット通信技術が進んで情報転送量が増えてそれに必要なコストが低減した事で普及して来た、用途的な必要性や要請は昔から有りそれを実現出来る技術進歩によって実現した。
そして技術的に成熟すればその多様な応用が広がる、たとえばテレビ会議・ネット学習や講義・営業やユーザーサポートなど多数ある。
用途的にはビジネスユースと呼ばれる分野が目立ち、人の移動の必要性を変える事で仕事の手順を変える事になった。
PHS
PHSは日本で規格化した電話システムだがスマホの普及で停滞して、今現在は姿を消そうとしている。
PHSは「Personal Handy phone System」を略した言葉であり、アンテナの設置が容易で都会のような密集地域では優位だとされた、おおよその一つのアンテナの範囲はPHSでは半径500m程度とされる、それに対して携帯電話ではその10倍とされる、1アンテナで同時に処理できる台数はPHSでは数台と言われる。
PHSはアンテナの設置は安価だが使えるエリアは限られ例えば人口が少ない場所では使えない場所が増えざるを得ない、都会の様にアンテナを安価で増やせる場所では能力もエリアも増やしやすい地下でもアンテナ設置で使用出来る。
携帯電話は、アンテナの新規設置は費用もかかり比較すると簡単ではないが、設置すればエリアも能力も広く大きい需要をカバーを期待出来る。
携帯電話は北欧やアメリカが発祥だ、そこでは広大な土地だが人口が少ない、その場合は有線の通信手段では鉄塔や電柱などの設備や、地下埋設費用が必要だった、それで費用的に設備設置と管理運用は維持できない。
それ故にそれらの地域では最初から無線通信の導入が図られており、その延長で電話通信も無線が導入された、設置型の無線通信が最初だがそれの小型化と移動可能化はその延長であり、そこから携帯電話に繋がった。
広大の土地をカバーする目的が出発だから、少ない基地局が広い範囲をカバーする事が目的にあう、基地局も電話機もその為の機能を持った。
一方、PHSは親子電話の子機やコードレス電話が始まりであり、室内での色々な利用形態に対応する内に、屋外での使用にも対応を考えられた。
その内容からは、基地局の設置が簡単で容易だがそのカバーするエリアは広くは求められず、基地機能も電話機も機能的に簡易的な機能が想定された、これらが日本で規格化した電話システムがPHSだ。
PHSは独自のメリットはあるのだが、携帯電話が普及してそれが高機能化へ進むと携帯電話のスケールメリットで、PHSのメリットが出しにくくなった。
PHSは電波帯が携帯電話と異なることから法律的には別けられて来た、発祥の性格から携帯電話として使用する公衆モードと、有線電話回線と接続して使用するコードレス電話モードがあり、また基地局を介さずに端末同士が直接通話するトランシーバーモードもある、だが携帯電話の普及で公衆モードでの使用が中心になると、その差は意識されなくなった。
携帯電話の電磁波障害が注目された事もあったが最近はほとんど言われなくなった、PHSが電磁波障害が少ないとされた事がありそれは基地局のカバー範囲が小さく電磁波が弱いともされるが、電波帯が異なり性質も異なる。
結果的に端末から出る電磁波が微弱で、電磁波に弱い医療機器が置かれる病院などの医療施設に向いている通話機器とされた、そこではPHSは現役だとも言われる。
基地局がカバーする範囲が狭い事から、PHSは近距離通話が安価料金で遠距離になるほど料金が高くなる、その用途での棲み分けが言われた事もある、携帯電話のかなりの部分が機能が大きく異なるスマホに移った事はPHSと携帯電話の差が意識されなくなった大きな理由だ。
PHS用として提供された端末(電話機)は3つの動作モードがあった、これは携帯電話機が通信機能以外に多数の機能を持った事とは異なり、通信機能そのものの機能であり基本動作モードと呼ばれた。
「公衆モード」「自営モード」「トランシーバーモード」が端末の3動作モードだがその中の「公衆モード」で使用した場合がPHSであり、次第にそれ以外のモードを持たない端末(電話機)が増えた。
公衆モード=PHS通信事業者の基地局と直接接続する携帯電話類似モード。
自営モード=コードレス電話の子機のモードだ、実用的には企業等での内線電話用途で基地局を自ら設置して使用する事に対応する。
トランシーバーモード=互いに事前登録した2台の機器(電話機)間で、公衆基地局や親機を経由しないで直接通話するモード、ただし電話と同じに送受が同時にできた。
PHSのモードが携帯電話に押されてサービス停止に向かったが、他の2つのモードはその前に端末(電話機)で減少していた。
PHSは音声通話用機能を持つ機器だが、1990年代後半から携帯電話類似の「公衆モード」のみの機種が増えた、そこでは携帯電話と類似機能の音声通話を競いあった、その時期には日本ではiモードが登場して高性能携帯電話として3大キャリア中心に広がっていた。
アメリカでもスマートフォンと呼ばれる機種(iPhone以降とは異なる)が継続的に出されていたが、日本ではiモード及び類似機能機種が主に使用されていた、2007年にアップルがiPhoneを発表して、翌年に日本市場にも登場して一気に普及した。
iPhoneから始まり日本で普及した機種群はスマホと呼ばれ機能として音声通話があった、それはブルートース通信かインターネット電話であった。
PHSの提供会社は追加アプリとしてPHS機能を持たせたスマホを発売した、簡単に言えば音声通話機能としてPHSアプリを提案した事になる、PHSのもう一つの提案はスマホと音声通話機能としてのPHS機器の2台持ちだった。
スマホのパワーユーザーの使用時間から考えても音声通話の占める用途が広がったと思えず、一方では音声通話用の携帯電話がその後も依然多数使用されていた、その状況でのPHSの停滞は「機能差が判り難いか感じない事」や、「3大キャリアとの通信サービス差」などの要因があるのだろう。
公衆モードPHSのネットワークには日本では、NTTのISDNを基盤にする活用型(依存型)と、独自に構築の接続型(独自型)があった。
活用型PHSでは、接続イメージは既存のISDN網の末端にPHS接続機器を取り付けて構築したシステムだ、それは結果として簡単に基地局を増やせる長所となった(端末だけで可能)、活用形PHSではNTTの公衆交換電話網に依存する為に、その変更がPHSサービスの提供に直接に大きな影響を及ぼす事になった。
接続型PHSは活用型PHSとは異なり、接続イメージは固定電話のKDDI等とNTTとの関係に似て居る、自前の独自に構築した通信網(含む地域系通信事業者網)をNTTの市外交換機か加入者交換機に接続する(個別の末端だけはNTTの通信網を使う)、料金はそれぞれの回線依存部で割り振る。
PHS事業者は、技術的なNTTの公衆交換電話網の変更の影響と毎月支払うコストから逃れる為に、接続型(独自型)への転換を図ったがその投資費用も問題となった、結果的に完全転換直前か、移行後の本格運営前に撤退となった。
インターネット通信の利用回線とサービス・プロバイダーとの関係、あるいは通称格安スマホサービス提供者と携帯電話回線提供者との関係等、部分的に他のネットワークを使用するサービスが次々登場している、その推移にはPHSの推移を参考に出来る部分もあると思える。