項目別バックナンバー[1]:インターネット情報:17
新聞記事ネット配信
ポータルサイトのトップ記事が色々に利用されています。
しかし、その多くが新聞の記事がネットにアップされたもので有ることもよく
知られています。
ネット社会が進んだときに「新聞」はどのようになっているのかの議論は、こ
こ10年以内に方向が見えると予想します。そして、ポータルサイト系をは
じめ多くがテレビ等のコンテンツを欲しがっています。
この面からは、新聞社発行のニュースも同様と思います。しかし既に、そのネ
ット版として紙ベースの販売よりも早く速報が載ります。
一部は有料サービスですが、無料配信でも充分な内容です。
新聞記事ネット配信を一番利用しているのは、ポータルサイトでしょう。いく
らRSSが広まっても、とりあえず見るサイトです。
ただ「new」のマークは有っても、新聞というのは連続的かつ全社統一的には
配信されませんから、新聞社の配信順に載せてゆくとバラバラになります。
従って、代表的な1配信をメインにして他は配信日時と配信先を載せて羅列す
る形を取ります。
読者は、トップページの速報から入ると関連記事が羅列して現れます。
現在は、RSSでの情報収集も容易に出来るサービスが多くあります。ただ、こち
らは配信順序で追加されてゆきますから、同じニュースが度々現れます。
前者は、ポータルサイトが代表記事を選ぶ、後者は読者が読む記事を選ぶ形に
なります。
その中に、ネット独自の記事もあります。これがこれから如何に充実するかで
新聞という巨大マスコミの手から、ネットのポータルサイトが独自の道を歩
むか、単なる非ネットとネット社会の繋ぎだけかが決まるでしょう。
よく話題になるのが、RSS配信の著作権です。
ポータルサイト以外の個人のサイト(含む商用)でRSS配信を利用した場合に
著作権の侵害になるかどうかです。
この場合は、新聞記事に限りませんが、一番頻度が多いのはやはり新聞からポ
ータルサイト経由またはダイレクトのニュースです。
これをコンテンツにする場合、または引用のレベルを超えた実質的に同じ内容
のものが問題です。
本文が著作権対象との意見は主流ですが、問題は見出しレベルのものです。
短く、著作レベルではないとの意見も多く、まだまとまっていません。
基本的に、他の記事のコピー&ペーストや自己コンテンツに見せる行為は、
避けるべきです。
最近、新聞記事ネット配信関係でいくつかニュースがありました。
ひとつは、誤配信です。新聞では「予定稿」があります。また、古い関連記事
が沢山にあります。
新聞紙でも可能性はあります。しかし「校正」等の多数の眼を通った後で、
印刷にまわるので非常に希になります。
これが、ネット配信になるとまだ管理体制が不十分ではないかと推測します。
間違いの説明は別にして、類似記事と誤った事は確かです。
ネット配信後に気がつき、差し替えられたという事ですが、ある程度の人数
が読み・あるいはニュースとして取り込んでいる可能性があります。場合に
よっては非常なトラブルの可能性があります。大きな課題です。
他の新聞の記事の盗用問題もありました。複数の・地方版を含めて読む人は従
来は限られていました。所が、ネット配信時代になると上記が可能になりま
した。盗用も行いやすいと同時に、それが見つかる可能性も増えています。
新聞記事の配信は、有料版もあります。
無料版で普通は充分ですが、臨時速報などがリアルタイムで届くサービスです。
電子メール配信、または電子メールにアクセスURLを埋めた配信です。
これは速報性と、概略にまとめてある点と、過去の記事のアクセスランクなど
がほかにはない特徴といえます。
ゆっくり新聞を読めない人向けともいえますし、他の多くの人が読んでいる記
事を見逃さない必要がある人向けといえます。
当然ながら、携帯電話のメール宛の配信サービスもあります。有用性から見れ
ばこちらの方が、需要は多いでしょう。現代では携帯電話を絶えず持ち歩く
事は普通ですし、どこでもいつでもアクセスできる事と速報をリアルタイム
で受信する事に非常に適しています。
それ故に有料なのかもしれません。
ipod
本来ならばポッドキャスティングについて書くべきでしょうが、あまりにも普
及したアップルコンピュータ社のipodについて書きます。
これは、ネットの仕組みを最大限に利用したビジネスモデルともいえるものを
先進的な技術力と製品力で実現したものです。
アップルコンピュータは、ウインドウズの寡占状態のなかで長く愛好家を持つ
数すくないパソコンです。その理由のひとつに、個性的なデザイン(広い意
味で)があります。没個性的なウインドウズコンピュータと比較すると、ど
うしても人を引きつける魅力があります。
個性的というのはアップル社の方針のようで、ipodが成功した一つの要因とい
えます。
ウオークマン(カセットテープ)、ポータブルCD、MDと携帯用の音楽機器は変
遷してきましたが、どれもが持っていた不満点(重量・再生時間>交換媒体
が必要・編集機能・稼働ソフト・音楽の入手等)の問題に対して、異なる解
答を示しました。
家電製品の場合はパソコンとの共通化や編集機能は、かなり不評があります。
使用者が例えばビデオやDVDの操作さえ充分に出来ない層も含まれるからです。
もしも、購入者や使用者がパソコンとフレンドリーならば、パソコン使用機能
は歓迎される事になるでしょう。
ipodは、パソコンやインターネットの使用を前提に設計されています。そして
それゆえに、大きな利点が生まれました。
徹底的な軽量・薄型のデザインは全く以前にはないものでした。そしてソフト
ウエア自身も本体に読み込む構成です。これは容易にヴァージョンアップ出
来ると共に、本体はパソコンに繋ぐケーブル端子のみですます事ができます。
データは音楽が中心でそれ以外も可能ですが、全てパソコンで読み込み編集し
てipodに転送されます。超小型の本体では、編集機能は無理ですがパソコン
使用に割り切る事で機能の高い編集ソフトを使用できます。
例えば音楽情報は、ローカルのCDから読む事も可能です。しかし、自らインタ
ーネット上に音楽配信・ダウンロードサイトを作り事業化しています。音楽
はCD等の媒体が販売物ではなく、情報としての曲が販売物である事は、レン
タル業の発達で理解が広まっています。しからば、ネット上でCDよりも安価
で情報としての曲をダウンロードする事は理にあいます。
ipodは、ネットビジネスとして見た場合のコメントが、技術面よりも多いよう
に感じます。
音楽配信の技術を持っていても、それがネットで成功するかどうかはわからな
いと言えますが、ipodは技術を含めてビジネスとして成功しています。
厳密には、アップルは音楽ソフト自体は保有していませんが、必ずしも自身で
作る必要がないのがポイントのひとつです。
そうすると、ハードとしての再生機・ネットからダウンロードするソフトとそ
のシステム・コンテンツとしての音楽をダウンロードするサイトの設置とそ
のシステムと全体をカバーしています。
パソコンは、自社に限定しないのが、このビジネスを広めるには重要でした。
ハードの軽量性とデザイン性、技術進歩を反映させやすいソフトのダウンロー
ド更新方式・USBからのパソコンからの充電方式などは、製品寿命を延ばす
仕組みとパソコンを必要とする仕組みをプラスに替える方式として、それ以
前のポータブル音楽再生機器とは異なる、ネット社会の機器・システムと言
えます。
ipodは、ネットビジネスモデルと見るべきと述べてきました。
そうであれば、追い参入が予想されます。実際に、類似品での参入があります。
もう1商品名では呼ぶべきでないビジネスです。ただ、windowの一般名と、
windowsの商品名の様にある種、同一扱いされるくらい身近な名称です。
音楽の世界は、有償ダウンロードと同様に、ファイル交換ソフト等を用いた無
償ダウンロード問題が絶えずあります。
無償にひかれて自分のパソコンを、他人に明け渡し(ウイニィの方式)その結
果、悪意のウイルス等で情報漏洩(正確には、自分のパソコンを他人と共有
しているのだから漏洩という被害的な言葉が適当かどうかの問題はあります)
が起きています。
また、無名の作品を無償で広める目的のシステムも現れようとしています(既
にある?)。
この状況では、対価として妥当なダウンロード価格・ダウンロード安全性・操
作性などが重要になってきます。ビジネスモデルとしてはひとまず完成形で
すが、まだ変貌してゆくでしょう。