「ハッブル」について
エドウィン・パウエル・ハッブルは、近代天文学の創始者のひとり であり、同時に現代宇宙論の創始者です。 すなわち、天文学を、物理学の1分野にする事を提唱しました。 現在では、宇宙物理学という分野になっています。 名前は、ハッブル宇宙望遠鏡等に残しています。 天文用語は、ハッブル以降の発展でかなり変わっています。 原題自体が、当時は星雲と呼ばれていましたが、今は銀河と呼ばれて います。 星雲は、銀河の1種類となっています。
「銀河の世界」の内容
日本版「銀河の世界」 エドウィン・パウエル・ハッブル 著 戎崎 俊一 訳 岩波文庫 1999年 「星雲の宇宙」 相田八之介訳 恒星社 1937年 原題 「銀河の世界」 アメリカ 1936年発行 イントロダクション:科学の研究 1:天文学の言語 2:距離の単位 3:見かけの等級 4:絶対等級 5:セファイド変光星の周期−光度関係 6:星雲と系外銀河 7:個々の銀河の名前 第1章 宇宙の踏査 第2章 銀河の分類と性質 第3章 銀河の分布 第4章 銀河までの距離 第5章 速度−距離関係 第6章 局部銀河群 第7章 一般の場所の銀河 第8章 銀河の世界
感想
ハッブルの業績として、 1:ハッブル分類の発明 2:銀河内の変光星の発見 3:銀河の距離の測定法の確立 4:距離−赤方偏移関係および宇宙膨張の発見 があります。 少し異なるが、天文学を物理学の1分野として認めるように 活動しました。 生前には、途中でしたが、現在は宇宙物理学という物理の分野と して認められています。 「銀河の世界」は、数式は少なく、自身が観測したデータを中心に 宇宙・銀河の知られていない謎の部分を、解き明かす内容です。 従って現在では、専門者以外でもある程度の興味と、予備知識が あれば、読むことが可能な内容です。 天文学での観測方法は、ハッブル以降に大きな発展を続けています。 従って、ハッブルの考察にも間違いはかなりあります。 むしろ、今でも充分に読める事を驚くべきとも言えます。 1例が、ハッブル分類でしょう。 銀河を3種類に分けており、これ以降に例外は多く見つかっています。 しかし、ハッブル分類以外でも、優位とも言えず、今も残っています。 とにかく、今では普通に知られていることや、益々発展している事の 多くの始まりが、本書の内容やハッブルの観測+解明から始まって いる事が判ります。 それは、やはりこの分野の創始者としてのハッブルと言えます。
「銀河の世界」は、数式は少なく、自身が観測したデータを中心に
宇宙・銀河の知られていない謎の部分を、解き明かす内容です。
天文学での観測方法は、ハッブル以降に大きな発展を続けています。