令和6年9月6日〜10日 東北旅行記(みちのくひとり旅)
東北地方。
僕は生まれてこの方、東北地方へ足を踏み入れたことはありませんでした。
しかしながら、東北地方には日本三景の一つである松島、国宝建造物第1号である中尊寺金色堂など、僕が一度は見たいと思っていた名所が沢山あり、当然「いつかは東北旅行へ行きたい」と思っていました。
実はこれまで、2回ほど東北地方への旅行を計画したことがありました。
1回目は10年ほど前。新幹線での移動を主とした旅行計画で、宿の予約までしていましたが、出発の数日前に体調不良でダウンしてしまいキャンセル。
2回目は令和2年。しかし、ちょうど中尊寺金色堂が保存修理工事の期間に入ることが分かり、早々に旅行先として除外。
その後も方位的な占いで「令和4・5・6年は北方への旅行は避けた方がよい(年についてはかなりうろ覚え)」みたいな感じだったので、「東北への旅行はしばらく先になるかなぁ」と思っていたのです。
ところが、よく考えてみれば東北地方は長野県から見れば「真北ではなく北東の方角」にあたることを改めて確認。
そして、方位的な占いで「令和7年からは北東への旅行は避けた方がよい(・・・だった気がする)」という感じだったこともあり、「じゃあ、令和6年に行くしかないじゃん。」ということで、今年はもう早々に「東北へ行く」と決めていたのです。
今回は、6月ころから計画を練り始めました。
行くべきところはどこか。どういう風に回れば効率がいいか。
8月ころには計画がまとまりましたが、この計画は旅行中かなり変更を余儀なくさせられることになります。
また、今年は出費がかなり嵩んだのです。
夏のボーナスは「車検代」「甥のランドセル代」「90年代後半〜2000年代初頭のヒット曲のダウンロード代」で吹っ飛びました。
懐事情が心もとないことから、「今回は全て車中泊で済ませよう」と決めたのです。・・・まあ、車中泊の理由はもう一つ。その日が終了した時点で回りたいところをどれだけクリアできているのか分からないという、曖昧な計画だったからです。早い話、「上手くいけば夕方までに岩手県内の予定箇所を全部見終えて、夜のうちに山形県に移動できるけど、もしかするとその日に岩手県内の予定箇所を見終えることができないかも知れないから、山形県に移動するのは翌日の午前中かも知れない」という感じです。
不確定要素、流動的要素ばかりの東北旅行、出発です。
・・・と、その前に。
この旅行出発の前、令和6年8月末、「非常に強いが、大変動きが遅い台風」である台風10号「サンサン」が日本を縦断していくのではないかと大騒ぎになっていました。もし日本を縦断していけば、伊勢湾台風以来の深刻な被害をもたらすと噂されており、台風の動きの遅さや残した爪痕の大きさによっては東北旅行を断念するという覚悟すらしていたのです。
台風10号「サンサン」は、九州などに甚大な被害をもたらし、日本全国でも大雨の影響があるなど、決してその影響は無視できないものでしたが、少し迷走気味に動いた後、東海地方から太平洋上に逸れてしまい、その後9月1日に熱帯低気圧に変わってしまうという状況でした。
なんとか東北旅行は実現しそうだということでホッとしました。
ちなみに、旅行中のグルーミングを少しでも楽にするため、8月30日に髭を全部抜いてしまいました。
● 9月6日(金)・・・夜勤明け
昼頃には自宅に帰ったものの、なんとなく寝付けず。
21:00 自宅出発
21:46 自宅から一番近いインターチェンジで高速道路流入
22:05 佐久料金所 通過
この間に群馬県入り
22:26 横川サービスエリア 到着
休憩
23:00 横川サービスエリア 出発
23:51 栃木県入り
● 9月7日(土)・・・休日
0:34 上河内サービスエリア 到着
土産用の宇都宮餃子が大量に売られていた。さすがに買わず。
0:45 上河内サービスエリア 出発
1:19 福島県入り
途中、郡山インターチェンジを通過したが、インターチェンジの周辺がラブホテルばかりで驚く。
1:55 安達太良サービスエリア 到着
サービスエリアにウルトラマンのオブジェやウルトラマンがパッケージされた自動販売機が置かれていて、「何故?」と不思議に思ったが、スマートフォンで調べたら「ウルトラマンを生んだ円谷英二氏の出身地が、安達太良サービスエリアに近い須賀川市であるため」と理由が分かり納得。

安達太良サービスエリア下り
2:15 安達太良サービスエリア 出発
この間に宮城県入り
3:38 仙台港北インターチェンジで下りる
3:57 多聞山展望広場駐車場 到着(ここまでで491.7キロメートル。燃料は45%程度使用。)
なんと、僕よりも先に駐車場にいた車があった。
周囲はまだ真っ暗。
日の出の時間を調べたら5:10。
5:00ころ、駐車場内を歩いていたら、先着していた車に乗っていた老夫婦に話しかけられる。高崎から来たらしい。
曇りのため御来光は拝めず。
【多聞山 『松島四大観 偉観』】
所在地・・・宮城県宮城郡七ヶ浜町 多聞山 毘沙門堂裏手からの眺望
標高・・・55.6メートル
日本三景の一つ「松島」では、特にその眺望が素晴らしいとされる四つの場所があり、「松島四大観(まつしましだいかん)」と呼ばれている。
多聞山の偉観は、他の3か所が先に成立していたものの「南から見る松島の景色も必要だ」ということで後で付け加えられたものらしい。

多聞山展望広場駐車場近くの案内図

仙台火力発電所が近くに見える。
多聞山展望広場駐車場から歩いて数分の所にある毘沙門堂へ。
事前に「四大観の中で、最も簡単に行ける場所」という情報を得ており、実際、多聞山展望広場駐車場から毘沙門堂まではほぼ舗装された通路を歩いて数分の距離だった。そこまで急な勾配も無い。

石段で整備された遊歩道

多聞山 毘沙門堂 入口

多聞山 毘沙門堂

松島四大観 偉観
毘沙門堂からの帰りに、先ほどの老夫婦とすれ違い。毘沙門堂の裏手がビューポイントであることを伝える。
5:42 多聞山展望広場駐車場 戻り
5:48 多聞山展望広場駐車場 出発
それなりに強い眠気に襲われる。
6:03 鹽竈神社第1駐車場 到着(ここまでで499.1キロメートル)
仮眠
7:07 参拝開始
【志波彦神社】(しわひこじんじゃ) 及び
【鹽竈神社】(しおがまじんじゃ)
所在地・・・宮城県鹽竈市
社格等・・・志波彦神社 → 式内社(名神大) 鹽竈神社 → 式外社、陸奥国一宮 両社共通 → 旧国幣中社、別表神社
主祭神・・・志波彦神社 → 志波彦大神 鹽竈神社 → 塩土老翁神、武甕槌神、経津主神
全国にある「しおがま神社」の総本社。「しおがま」は表記の揺れが多数あり。
志波彦神社と鹽竈神社は同一境内内に鎮座している。
第1駐車場から裏参道を通って境内に入ったため、表参道の存在に最初気が付かなかった。

鹽竈神社 随神門

鹽竈神社 左右宮拝殿

鹽竈神社 別宮拝殿
隣接する志波彦神社も参拝。

志波彦神社 拝殿
御朱印は鹽竈神社でいただけるが、一枚の紙に「右半分が志波彦神社、左半分が鹽竈神社」となっている。
社務所前の神苑(庭園)が見事。

鹽竈神社 神苑
近くに剣道場があるらしく、稽古の声が響いていた。
8:00 鹽竈神社第1駐車場 戻り
休憩
8:27 鹽竈神社博物館へ
8:30開館で、一番乗りだった。他に見学者はなし。

鹽竈神社博物館
8:45 鹽竈神社第1駐車場 戻り
8:46 鹽竈神社第1駐車場 出発
表参道の写真を撮ろうと思って、表参道を目指したが、間違えて別の参道に行ってしまう。
8:58 鹽竈神社表参道鳥居前 到着

鹽竈神社 表参道入口
写真だけ撮影して、すぐに出発。
9:09 路側帯に松島のビューポイントがあったので、一旦入り写真撮影

路側帯から見る松島
次の目的地「扇谷」の入り口を間違える。すぐに気が付き、戻る。
9:17 扇谷駐車場 到着
【扇谷 『松島四大観 幽観』】
所在地・・・宮城県宮城郡松島町 扇谷山頂からの眺望
標高・・・55.8メートル
松島湾を西から観る眺望。
非舗装の道路を車で上がっていくと、車が数台駐車できる程度の小さな砂利敷きの駐車場がある。

扇谷 駐車場(この画像は自分の車が映りこんでいるため、画像に処理を施しています)

扇谷山頂へ続く石段
多聞山と比べると、あまり整備されていない。
先に行った多聞山に比べて明らかに到達難易度が増すが、それでもまだマシ。石段を上るが、スニーカーレベルの運動靴はあった方がよい。

扇谷山頂付近の東屋

松島四大観 幽観
戻る際、石段を登ってきた中年夫婦の奥さんに「長野から来たんですか?」と話しかけられた。駐車中の車のナンバープレートを見たらしい。
奥さんは「ここは以前にも来たけれど、紅葉の季節はすごく綺麗になる。」と教えてくれたので、「じゃあ、その頃は混雑するんでしょうね。」と言ったら、「実はそうでもない。紅葉の穴場なの。」といろいろ情報をくれた。
9:28 扇谷駐車場 戻り
9:29 扇谷駐車場 出発
瑞巌寺近くの土産品店等が立ち並ぶ一角にある駐車場に入ろうとしたが、進入禁止の標識がありスムーズに入れず、店の駐車場に一旦入ってから進入禁止の場所を避けて入らざるを得なかった。
9:35 寺町駐車場(有料駐車場) 到着
歩いて瑞巌寺へ。
【瑞巌寺】(ずいがんじ)
所在地・・・宮城県宮城郡松島町
正式名称・・・松島青龍山瑞巌円福禅寺(以前は天台宗延福寺、臨済宗建長寺派円福寺と称した時期有り)
宗派・寺格等・・・臨済宗妙心寺派、関東祈祷所
東北地方屈指の名刹として知られる。
岩手・平泉の中尊寺・毛越寺、山形の立石寺とともに、「四寺廻廊(しじかいろう)」と呼ばれる巡礼コースを構成している。これは、9世紀に第三代天台座主である慈覚大師円仁が開山し、17世紀に俳人松尾芭蕉が訪れた4つの寺院を巡るもので、平成15年6月に発足した。
なお、僕の東北旅行の最大の目的の一つが、この「四寺廻廊」の巡礼である。
当初、通常の御朱印帳だけを拝観受付所に出した(四寺廻廊専用御朱印があることを失念)。

瑞巌寺 中門

瑞巌寺 庫裡(国宝)

瑞巌寺 本堂
瑞巌寺本堂内は撮影禁止だったが、庭が見事だったので目に焼き付けようと見ていたら、警備員さんに「本堂の中は撮影禁止ですが、庭は撮影しても構いません。せっかくのカメラです。ちゃんと撮っていって下さい。」と言われ、庭も撮影する。

瑞巌寺 本堂前庭園

瑞巌寺 中庭
庫裡内の授与所でクリアファイルなどを購入。
青龍殿(宝物館)も拝観する。
御朱印帳を受け取ろうと拝観受付所に行ったところで、四寺廻廊専用御朱印があることを思い出し、追加で四寺廻廊御朱印もお願いする。
参道を歩いて門前へ。参道にはかつて約300本もの杉並木があり、瑞巌寺のシンボル的存在となっていたそうだが、平成23年(2011年)の東日本大震災で津波に見舞われ、その後塩害によって枯れることとなり、伐採されたらしい。
門前を歩いていたら、意外と近くに松島遊覧船乗り場があった。遊覧船には乗る予定であったが、歩いて行ける場所だったことにここで初めて気づく。
11:00出発の仁王丸コース(通常一番松島湾内をしっかり見ることができるコース)のチケットを購入。

遊覧船チケット
チケット販売所で「10:50までには集まってください」と言われたが、この時点で10:30頃であり、少し時間があったためすぐ近くの五大堂へ行く。
【五大堂】(ごだいどう)
所在地・・・宮城県宮城郡松島町
瑞巌寺の境外仏堂。重要文化財。

五大堂が建つ島
「すかし橋」という、足元から海が見える橋を渡っていく。

五大堂
【松島島巡り観光船】
遊覧船「仁王丸」に乗るため船着き場へ行くが、係員が「写真を撮るなら二階の後方にあるデッキに行くと便利です。グリーン席は船内で600円払ってください。」と教えてくれた。

遊覧船乗り場近くの石碑

遊覧船乗り場と遊覧船「仁王丸」
11:00頃 松島遊覧出発

仁王丸二階後方のデッキ

鐘島
4つ空いた穴に波が打ち寄せると、釣鐘を鳴らしたような音が聞こえることから「鐘島」と呼ばれる。

小藻根島
東日本大震災で崩れてしまったらしい。

仁王島
松島湾で最も有名な名勝。

陰田島
遊覧から戻り、瑞巌寺門前の土産品店で土産購入。僕が好きな和菓子「白松がモナカ」が販売されていたので、ミニモナカ詰め合わせ1箱を購入。
瑞巌寺近くの「洗心庵」という食事処で昼食に「太助の牛たん膳」を食す。

洗心庵 太助の牛たん膳
12:50 寺町駐車場 戻り
(時間記録忘れ) 寺町駐車場 出発
13:08 富山(とみやま) 道の脇にある駐車スペース 到着
道の脇に駐車スペースっぽい所があるが、広さは普通車数台分。
【富山(とみやま) 『松島四大観 麗観』】
所在地・・・宮城県宮城郡松島町 富山観音堂付近からの眺望
標高・・・116.8メートル
駐車スペースの近くに階段があり、そこを登っていく。
登るのは扇谷よりも大変。運動靴は必須レベル。
近くに大仰寺という寺院があり、その管理となる「富山観音堂」がある一角が眺望スポットとなる。

富山の案内看板

富山観音堂への入口

富山観音堂へ続く石段

左・仁王門、右・富山観音堂

富山の展望台
右奥の屋根が崩れかけており、直下は立ち入り禁止になっていた。

松島四大観 麗観
観音堂から少し下った所に、おそらく墓地参拝者用と思われるトイレがあったため利用させてもらった。
結局、ここでは僕の他には人がいなかった。
13:30 道の脇にある駐車スペース 戻り
13:35 道の脇にある駐車スペース 出発
13:49 大高森 表登山口駐車場 到着
駐車場は普通車数台分のスペース。
【大高森 『松島四大観 壮観』】
所在地・・・宮城県東松島市 大高森山頂からの眺望
標高・・・105.8メートル
登山口脇に設置された「大高森御登頂碑」に、「徳仁親王殿下 昭和五十年十二月十七日」と刻まれており、「今上陛下も登られた所へ、僕も行くのか・・・。」と感慨深くなった。

大高森の案内看板

大高森山頂への道
ほぼ登山。今までの三か所とは比較にならないくらい脚を使う。手すりが設置された所は多い。運動靴、出来ればトレッキングシューズがあった方がよい。運動不足の人は挫折してもおかしくない。
熊などの野生生物に出くわしたらどうしよう、と内心怖かった。
結構人とすれ違う。

大高森山頂への道

大高森山頂
東屋や展望台がある。

大高森の展望台

松島四大観 壮観
帰ろうとして山頂から下り始めた時、若いカップルが山頂に来たが、カップルの男の方がいきなり「ウォー!」と感動して大きな声を出していたので驚いた。
14:28 大高森 表登山口駐車場 戻り
すぐ向かいにある土産屋「あおみな」へ車ごと移動
「あおみな」では何も買わず
「奥松島遊覧船」という看板を見て、乗ろうかどうか少しだけ迷ったが、結局やめた。
14:45 あおみな 駐車場 戻り
14:50 あおみな 駐車場 出発
15:01 鳴瀬奥松島インターチェンジ 流入
三陸道に入る。
眠気が襲ってきた。
15:13 春日パーキングエリア 到着
パーキングエリア内のミニストップで、飲料、土産、フライドポテトを購入。ミニストップは普段生活圏にないためあまり使うことがないのだが、フライドポテトを注文してから揚げてくれるらしく、レジの近くで少し待たされた。
仮眠
16:25 春日パーキングエリア 出発
16:58 長者原サービスエリア 到着
フードコートで「仙台みそラーメン(850円)」を食す。ちょっと甘さが強かった。

仙台みそラーメン
初めて、自分の手元に新紙幣(1000円札)が入っていたことに気づく。
17:31 長者原サービスエリア 出発
17:51 岩手県入り
17:56 一関インターチェンジ 流出
17:58 ガソリンスタンド「ENEOSオカモトセルフ一関インター」 到着(ここまでで643.1キロメートル)
今回の旅行初めての給油。
18:05 ガソリンスタンド「ENEOSオカモトセルフ一関インター」 出発
道路へ出る際、段差に気が付かず車を出してしまい、「ガタン」と車を揺らしてしまった。
18:19 「悠久の湯 平泉温泉」駐車場 到着(ここまでで651.3キロメートル)
最初、駐車場がよく分からなかった(宿泊施設が近くにあり、そこの専用駐車場だと思って別の所を探したが、共用駐車場だった)。
入浴券(3時間以内500円)を購入しようとしたら、受付の人が「現金で大丈夫ですよ」と手間を省いてくれた。
風呂は熱め。
入浴後、全身用のマッサージチェアを利用。その後ふくらはぎ用のマッサージ機を利用。畳の休憩室で横になる。
19:47 「悠久の湯 平泉温泉」駐車場 戻り
19:51 「悠久の湯 平泉温泉」駐車場 出発
19:57 道の駅平泉 到着(ここまでで653.5キロメートル)
駐車車両10台以上あり。
アイドリングストップを促す看板があったが、エアコンの関係でエンジンを切るわけにいかず、他の車から離れた隅の方で駐車し、車中泊。
● 9月8日(日)・・・休日
4:52 起床
外は結構強い雨。トイレや荷物整理。
当初の目的には入ってなかったが、厳美渓という景勝地があることを知り、計画に入れる。
6:30 出発しようと思い、車を動かしたが、道の駅内にあるレストランが朝食をやっていたので、急遽ここで朝食をとることにした。

道の駅平泉 レストラン 朝定食600円
7:13 道の駅平泉 出発
7:15 無量光院跡駐車場 到着
まだ雨は降っていたものの、ネットの天気予報で8時過ぎに雨が止むとのことだったので、駐車場で待機。
7:40 雨が小降りになったので、散策開始
【無量光院跡】(むりょうこういんあと)
所在地・・・岩手県西磐井郡平泉町
奥州藤原氏三代秀衡公が京都の宇治平等院鳳凰堂を模して建立した寺院跡。特別史跡。

無量光院跡
後方の山は金鶏山。

無量光院跡 北小島

無量光院跡 中島内の本堂跡
西に金鶏山があり、そこに沈む夕陽の景色が西方浄土をイメージしているということを知り、当初ここは朝来るだけの予定だったが、夕方にもう一度来ることを計画する。
7:56 無量光院跡駐車場 戻り・出発
少し道に迷う
8:01 柳之御所遺跡駐車場 到着
【柳之御所遺跡】(やなぎのごしょいせき)
所在地・・・岩手県西磐井郡平泉町
奥州藤原氏の政庁「平泉館(ひらいずみのたち)」跡と推定されている。「柳之御所」の名は後世名づけられたもの。
令和6年現在は池・堀などが復元されているが、今後は建物なども復元されていく予定らしい。
広大な敷地を見て、「当時、凄まじい権勢を誇っていたんだなぁ」と思いを馳せる。夏草や兵どもが夢の跡。

柳之御所遺跡
すぐ近くに「岩手県立平泉世界遺産ガイダンスセンター」が併設されていたが、今回は見学を見送った。

柳之御所遺跡
8:26 柳之御所遺跡駐車場 戻り
8:30 柳之御所遺跡駐車場 出発
8:31 高館義経堂 駐車場 到着
駐車場から受付までは少し坂道を上る。
【高館義経堂】(たかだちぎけいどう)
所在地・・・岩手県西磐井郡平泉町
源義経終焉の地。源義経が平泉に落ち延びてきた際、この高館の地に奥州藤原氏三代秀衡公から居館を与えられたが、秀衡公の子・泰衡に急襲され、この地で自害したと伝わる。
現在は毛越寺の飛び地境内。
僕の父が還暦になった時に記念で平泉観光に行ったらしいが、この高館義経堂のことはよく話していたので、僕も今回ここに来ることにした。
受付には誰もいなかったが、「拝観料はお帰りの際にお納めください」という案内が出されていたため、そのまま拝観する。

高館義経堂 入口

高館義経堂 手前石段

高館義経堂
お堂の脇にあったおみくじをひいたら末吉。おみくじの中に「護身刀」と刻まれたミニチュアの刀が入っていた。

高館義経堂から見る北上川
源義経も、この景色を見ていたのであろうか。
資料館も見学。

高館義経堂 資料館
拝観を終えて受付に行こうと思ったが、スマートフォンでの写真撮影を忘れていたため、引き返してスマートフォンで撮影。
受付に行き、拝観料の支払いと御朱印(通常御朱印と紺紙御朱印)をお願いした。初め1万円札で支払おうとしたら、ちょっと困った顔をされたので5千円札に替えたら、それがうまく伝わらず、受付の人は手提げ金庫から紙幣を出してきて、僕が出した5千円札を見ると拍子抜けしていた。
受付の人が、受付近くに駐車された地元の人のものらしき軽トラックを見て「ここに停めないんでほしいんだよなあ。非常識だなぁ。」とボヤいていた。
次の目的地は、当初は中尊寺であったが、高館義経堂が毛越寺の管理だったことから、急遽次の目的地を毛越寺に変更する。
9:01 高館義経堂 駐車場 戻り
9:05 高館義経堂 駐車場 出発
9:10 毛越寺有料駐車場 到着(ここまでで658.8キロメートル)
有料駐車場内でサイクリングの団体が休憩していたが、階段で座って食事しており、人が一人通れる程度は空けていたものの、その非常識さに呆れた。
【毛越寺】(もうつうじ)
所在地・・・岩手県西磐井郡平泉町
正式名称・・・医王山 毛越寺
宗派・寺格等・・・天台宗 別格本山
国の特別史跡・特別名勝に指定されている平安時代の浄土庭園「毛越寺庭園」で有名。四寺廻廊の一角。

毛越寺 山門

毛越寺 本堂
本堂は平成元年(1989年)の再建。

毛越寺庭園 遣水(やりみず)
とにかく庭園が素晴らしく、曲水の宴が行われたと言われる「遣水(やりみず)」に白鷺が来ていたのは特に絵になった。
常行堂で御朱印をいただこうかと思ったが、授与所に人がおらず、しばらく待っても戻ってこなかったため諦めた。

毛越寺庭園 洲浜

毛越寺庭園 出島石組と池中立石
毛越寺宝物館の下の休憩スペースの自動販売機に懐かしの果汁飲料「HI-C」が復刻版で販売されていて驚く。

HI-C
10:11 毛越寺有料駐車場 戻り
10:14 毛越寺有料駐車場 出発
10:18 平泉町営 中尊寺第1駐車場(有料) 到着
【中尊寺】(ちゅうそんじ)
所在地・・・岩手県西磐井郡平泉町
正式名称・・・関山 中尊寺(かんざん ちゅうそんじ)
宗派・寺格等・・・天台宗 東北大本山
国宝建築物第1号「金色堂」で有名。僕が東北旅行を計画した最大の理由が「金色堂参拝」である。
実は本年(令和6年・2024年)は金色堂建立900年にあたり、東京国立博物館で「中尊寺金色堂特別展」が開催されていたことから、まずは2月20日にそれを観に行っている。この特別展では、金色堂内の仏像の一部や金色堂の縮小模型が展示されていた。当然、金色堂の実物を観るのは初めてとなる。
なお、天台宗は総本山が比叡山延暦寺、大本山がこの中尊寺、日光の輪王寺、上野の寛永寺、長野の善光寺大勧進となっているが、これで総本山と4つの大本山は全て参拝したことになる(門跡寺院や別格本山は、大本山とは別に多数ある)。
参道入口近くに「弁慶の墓」という看板があったので、まずそちらにお参り。

中尊寺参道入口付近 武蔵坊弁慶大墓碑

中尊寺 参道入口
参道は「月見坂」という坂道を登っていくが、これが結構きつい。まあ、昨日の大高森に比べればだいぶ楽だが。

中尊寺参道 通称「月見坂」
途中で御朱印がいただけるお堂がいくつもあったが、まずは本堂を目指す。

中尊寺 本坊表門

中尊寺 本堂

中尊寺 覆堂
中尊寺を紹介する際の写真としてあまりにも有名な構図。奥に見えている建物は「覆堂」という“金色堂本体を保護するためのお堂”であり、金色堂本体は覆堂の中に安置されている。金色堂自体は撮影禁止。
・・・というわけで、本年2月20日に東京国立博物館で開催されていた「中尊寺金色堂建立900年特別展」に行った際、撮影可能だった金色堂の縮小模型を代わりに掲載するので、お楽しみいただきたい。
なお、上の覆堂の写真は、人がなるべく映らないように撮影チャンスを待って、やっと撮れた写真である。

※参考 中尊寺 金色堂(5分の1縮小模型)
令和6年2月20日、東京国立博物館で撮影したもの。

中尊寺 覆堂(参拝客が写りこんだため、画像に加工を施している)

中尊寺 覆堂

中尊寺 旧覆堂
1288年に鎌倉幕府によって建てられたと伝えられている。昭和の大修理の際、現在地に移築。

中尊寺 讃衡堂
中尊寺の宝物館。
中尊寺鎮守の白山神社も参拝。

中尊寺鎮守 白山神社 鳥居

中尊寺鎮守 白山神社 能楽殿
理由は分からないが、中国人観光客の団体が大挙して群がっていた。

中尊寺鎮守 白山神社
奥にある食事処「かんざん亭」で休憩。「神社エール(手作りジンジャーエール)」とバニラアイスを注文。

かんざん亭 神社エールとバニラアイス
帰りがけに複数のお堂で御朱印をいただく。
参道脇にあった休憩処「弁慶園」で、名物の弁慶餅とアイスコーヒーを注文して休憩。

弁慶園

弁慶園 弁慶餅とアイスコーヒー
休憩を終えて店を出て少し経った時、弁慶園の店の人が追いかけてきて「財布を忘れていませんか?」と、男物の長財布を持って尋ねてきた。僕の財布ではなかったが。
参道脇の「そば処義家」で昼食。生まれて初めての「わんこそば」を食べる。

そば処義家

そば処義家 わんこそば御膳(的な名前だったような気がする)
店内は姫神の曲が流れていて、いい感じ。

そば処義家の外壁に設置されたメニュー表
なんか、一時期ネット上で話題になっていたものと似ている気がする。「そうそうそうどどどばんばんばん」。
そば処義家を出て、駐車場へ行く裏道を通ったが、「せっかくだから帰りも参道をちゃんと歩こう」と思い、引き返す。
13:51 平泉町営 中尊寺第1駐車場 戻り
13:52 平泉町営 中尊寺第1駐車場 出発
正直、中尊寺で時間をかけすぎた。あとでこれはスケジュールに響くこととなる。
14:17 猊鼻渓付近 げいびレストハウス駐車場 到着
げいびレストハウスの関係者らしき人に道を尋ねたところ、「ここから200メートルほど歩いたところに舟下りのチケット売り場があります。またここに戻ってこれますよ。」と教えてくれた。
【猊鼻渓】(げいびけい)
所在地・・・岩手県一関市
砂鉄川沿いの渓谷であり、日本百景の一つ。紅葉・藤の名所。
川の舟下りは、日本では現在18か所で実施されているが、全てが人力(船頭一人で櫂や棒を使って船を操る方式)なのはこの猊鼻渓だけらしい。

猊鼻渓 遊覧乗船券発売所

猊鼻渓入口
きんさん・ぎんさんの手形が刻まれた石碑があった。

猊鼻渓 きんさん・ぎんさんの手形石碑
一番早い舟下り出発が15:00だと聞き、これでこの日以降のスケジュールを変更する必要に迫られることとなる。
この日は本来なら、猊鼻渓舟下りを楽しんだ後、達谷窟毘沙門堂→厳美渓→山形県天童市入り→天童最上川温泉ゆぴあで入浴→道の駅天童温泉で車中泊、という予定だったのだが、猊鼻渓舟下りは往復90分で、次の目的地だった達谷窟毘沙門堂は猊鼻渓から30分以上かかる距離にある上、閉門が17:00。舟下りの出発を待っている間、「どうしよう、時間が・・・。」と内心ソワソワしていたが、結局「これはもう仕方ない。スケジュール変更だ。」と腹をくくった。
ちなみに、舟下りの出発待ちの行列では先頭だった。
船は木造の40人以上乗れる大きなもの。後で聞いたら、船頭さんたちが川沿いの作業場で手作りするらしい。

猊鼻渓舟下り 遊覧船

猊鼻渓舟下り(この画像は乗客の顔を消去する加工をしています)
乗った直後、カワウが一直線に飛んでいるのを見て、乗客がざわついていた。
舟下りが出発すると、客があげる餌を狙ってカルガモが追ってきた。

砂鉄川を泳いで乗客に餌をねだるカルガモ
船頭さんの話では、砂鉄川は本来かなり澄んだ水で、平均水深が1.3メートルほどしかないので底が見えるらしいが、朝降っていた雨のせいで濁ってしまったらしい。
魚としてはウグイが多いらしく、結構水面を飛び跳ねていたが、ウグイは美味しくないらしい。
途中、櫓があり、そこから記念写真を撮ってもらった。
船上で、向かいの客(初老の女性)の傍で小さな蝶が飛んでいたが、女性が本気で嫌がっていた。

猊鼻渓 毘沙門窟
賽銭を投げて、上手く賽銭箱に小銭が入ればきれいな音が鳴る仕組みになっている。

猊鼻渓 あまよけの岩

猊鼻渓 船着場(往路終点)付近
船着場(往路終点)で20分ほど散策のため下船。
散策で行ける最奥付近に、文字が書かれた素焼きの玉を穴に向かって投げ、穴に入ると記念品がもらえるというチャレンジがあり、100円で3つの玉(それぞれ寿・運・福と刻まれている)を投げたが、入らなかった。同じ船に乗っていた女性に「惜しい」と言われた。なお、書かれている文字は他にも「愛」「縁」などがある。

穴が空いた岸壁

投げる直前の素焼きの玉
なお、帰った後に父にこの話をしたら、「俺がやった時にはかわらけの玉じゃなくてそこら辺の石を投げてよかったはず。環境保護の観点から変更になったんだな。ちなみに、俺は石を穴に入れたぞ。元ピッチャーだからな。」と自慢された。

猊鼻渓 大猊鼻岩
散策で行ける最奥地点
復路で帰る時、船頭さんに「散策時間に乗り遅れる人いるんですか」と聞いたら、実際にいるらしい。「じゃあ、あそこに停まっているモーターボートで帰るの?」と聞いたら笑われた。

猊鼻渓 右・少婦岩、左・壮夫岩
終点近く、船頭さんが民謡「げいび追分」を披露。
終点到着後、記念写真が1400円で売られており、迷ったが記念に購入した。
げいびレストハウスに戻って、土産購入。
16:36 猊鼻渓付近 げいびレストハウス駐車場 戻り
16:39 猊鼻渓付近 げいびレストハウス駐車場 出発
次の目的地としてカーナビに「厳美渓」を登録し、そこに向かっていたが、途中で「もう日が沈むころだし無量光院跡に行った方がいいのではないか」と思い直し、急遽、無量光院跡に向かう。
17:00 無量光院跡駐車場 到着(本日2回目)
父と弟にスマートフォンで写真を送る。
夕陽を背にした無量光院跡を撮影。

夕陽を背にした金鶏山と無量光院跡
夕焼けでないのが残念だったが。
17:21 無量光院跡駐車場 出発
17:25 「悠久の湯 平泉温泉」駐車場 到着(ここまでで700.6キロメートル)
ナビで見ていて、初めてここが毛越寺の直近だと知る。

悠久の湯 平泉温泉
昨日に引き続き、二日連続で入浴。
入浴後、全身用マッサージチェアで身体をほぐす。
19:05 「悠久の湯 平泉温泉」駐車場 戻り
本日の宿泊場所を検討した結果、昨日と同じ「道の駅平泉」よりも、明日最初に行く厳美渓や達谷窟毘沙門堂に近い「道の駅厳美渓」の方が便利だという結論に達する。
19:18 「悠久の湯 平泉温泉」駐車場 出発
19:21 ファミリーマート平泉南店 到着
おにぎり2個、菓子、飲料を購入。
19:38 ファミリーマート平泉南店 出発
途中、明日行く予定の達谷窟毘沙門堂を通り過ぎる。
19:51 道の駅厳美渓 駐車場 到着(ここまでで710.8キロメートル)
車は数台停まっていた。
アイドリングストップを促す看板が出ており、なるべく他の車がいない隅の方に駐車して車中泊。
●9月9日(月)・・・休暇取得
0:08 直前にふと目を覚ましたが、パトカーが駐車場内をまわっていた。僕の車の近くにも来たが、特に職務質問はされず。
その後も何度か起きてしまい、あまり寝られず。
5:20 起床
駐車場内に車は10台程度。

道の駅厳美渓
5:50 道の駅厳美渓 駐車場 出発
朝の早い時間に、近くにある厳美渓を見てしまおうと思った。
5:54 厳美渓 到着
【厳美渓】(げんびけい)
所在地・・・岩手県一関市
磐井川中流の渓谷。国の名勝及び天然記念物。
有料駐車場だらけだが、どこもこの時間は営業している様子がなく、道端のスペースに停車し少しだけ写真撮影。

厳美渓 天工橋(てんぐばし)から上流を撮影

厳美渓 天工橋から下流を撮影
近くに「サハラガラスパーク」という施設があったが、営業時間外であり、駐車場に入っただけですぐ出て行った。
6:06 厳美渓 出発
6:10 道の駅厳美渓 駐車場 再度到着
洗面、荷物整理
6:55 道の駅厳美渓 駐車場 出発
7:00 達谷窟毘沙門堂 駐車場 到着(ここまでで718.4キロメートル)
開門は8:00なので、少し周辺を歩いて散策。
ここの案内板を見て、初めて「達谷窟」の読み方が「たっこくのいわや」であることを知った。正直、ここに来るまで「たつやくつ」とでも読むのかと思い込んでおり、正式名称を調べることもしなかった。
暇だったので周辺情報などを調べていたら、源義経の胴体が埋葬された「判官森」という場所があることを知り、急遽次の目的地にする。
8:00 開門し、中に入る
【達谷窟毘沙門堂】(たっこくのいわやびしゃもんどう)
所在地・・・岩手県西磐井郡平泉町
(別當 達谷西光寺が祭事を執行)
宗派・寺格等・・・天台宗(達谷西光寺)、神佛混淆
東西約150メートル、最大標高差約35メートルの岩壁に建造された、懸造の毘沙門堂で有名。

達谷窟毘沙門堂 入口

達谷窟毘沙門堂
毘沙門堂の中で「最強の御札」と呼ばれる「牛玉寶印(ごおうほういん)」が1000円で授与されていたので、いただく。

達谷窟毘沙門堂 岩面大佛
源義家が、前九年・後三年の役で亡くなった敵味方の供養のために彫ったという伝説がある。明治29年、地震により胸から下が崩落。

蝦蟆ヶ池辨天堂
「仲良き男女は別々に御参り下さい」という注意書きの立看板があった。

達谷窟毘沙門堂(達谷西光寺) 金堂
明治の廃仏毀釈の際破棄されたが、平成8年に再建した。
8:29 達谷窟毘沙門堂 駐車場 戻り
次の目的地は、「判官森」ではカーナビで位置特定できなかったので、近くにある「沼倉郵便局」でカーナビ登録する。
8:32 達谷窟毘沙門堂 駐車場 出発
8:48 宮城県入り
8:55 判官森駐車場 到着
【判官森】(はんがんもり)
所在地・・・宮城県栗原市
源義経の胴塚とされる。
高館で自刃した源義経は、首は鎌倉に送られたが胴体はこの地域の領主によってこの地に葬られた、という伝承がある。
最初、駐車場に到着した時、どこに行けばいいのか分からなかった。
駐車場の一角には「拝舞殿」と書かれた建物(開いてない)があり、その建物の裏手には「源義経公奥津城」と書かれた新しい墓石、「判官陣宮」と書かれた祠があるのだが、スマートフォンのナビでは山の中に胴塚があるようになっている。

判官森ふもと 拝舞殿裏手の墓石と祠
胴塚そのものまでの行き方が何も示されていないので、結構な時間うろついてしまった。
結局、近くにあった「栗駒山麓ジオパークビジターセンター」の裏手から山に登ることができると分かる。

判官森への山道
舗装されていない山道なので、スニーカー以上の性能を持った靴は必要。
ここでも、熊やスズメバチなどの野生生物に対する恐怖と戦いながら歩いていた。
登っていくと、山頂に小さな五輪塔と石碑があった。

判官森 源義経胴塚
9:17 判官森駐車場 戻り
駐車場の隅にあったトイレ(工事現場にあるような仮設トイレ)を借りようとしたが、閉まっていて使えなかった。
9:20 判官森駐車場 出発
9:37 若柳金成インターチェンジ 流入
9:53 長者原サービスエリア 到着
トイレの後、フードコートで「たん塩ラーメン(1380円)」を食す。

たん塩ラーメン
サービスエリア内に自衛隊の方々がいた。
土産を購入。
帰りがけに牛タン串も購入。
10:24 長者原サービスエリア 出発
牛タン串を食べながら山形方面へ。
10:47 遠くに仙台大観音の姿が見える
11:05 村田ジャンクション通過
山形自動車道へ
途中、少し渋滞
11:25 山形市入り
11:34 山形北インターチェンジ 流出
住宅地で道を間違えたが、すぐに戻った
立石寺から少し離れたところには無料駐車場らしきものもあったが、近くの有料駐車場を利用することを選ぶ。
11:50 立石寺根本中堂の東側にある個人経営(?)の有料駐車場 到着
駐車場の経営者らしき民家を訪ね、500円を支払い、駐車証を受け取って車のダッシュボードに置く。
駐車場脇のトイレを利用した後、大回りして参道から入る。
【立石寺】(りっしゃくじ)
所在地・・・山形県山形市
正式名称・・・寶珠山 阿所川院 立石寺(ほうじゅさん あそかわいん りっしゃくじ)
通称・・・山寺(やまでら)→道路の案内板表記は「山寺」が多い
宗派・寺格等・・・天台宗 関東祈祷所
山中にあり、絶景の眺望ポイントがある寺院としても有名。四寺廻廊の一角。松尾芭蕉の有名な俳句「閑さや 巖にしみ入る 蝉の声」が詠まれた地としても有名。

立石寺 登山口

立石寺 根本中堂
根本中堂には、比叡山延暦寺から分燈された「不滅の法燈」がある。これは、1521年に兵火で立石寺の法燈消失→1543年に再度延暦寺から分燈→1571年に延暦寺が焼き討ちされ法燈消失→延暦寺再建後、立石寺の法燈から延暦寺へ逆に分燈、という経緯がある。
根本中堂の西側には「山寺日枝神社」がある。

立石寺 山門
この山門をくぐると、長い石段が始まる。

立石寺 如法堂(通称・奥の院)への石段
奥の院への石段は1015段(違う数を示している資料もあるが、1000段以上は間違いない)。整備されている石段とはいえ、かなりきつい。まあ、運動靴でなくとも登れないことはない。参拝客はかなりいた。中国人らしき団体もかなりいたが、白人もちらほら。
途中、休めるところも多いので、松島四大観の大高森よりも随分マシ。「野生生物に襲われるのではないか」という点も、可能性はゼロではないが人が多いから安心感が違う。

立石寺 如法堂(通称・奥の院)への石段
数えていたわけではないが、多分900段あたりから急激にエンドルフィンでも分泌されたのか、いきなり登るのが楽になってしまった。それまで一段登るのも大変で、人の目が多いから格好つけて我慢して登っていたが、いきなり楽になった後は、「さあ、早く登るぞ」と意気込みすら違ってしまい驚いた。
ちなみに、途中で御賽銭用の小銭が足りなくなり、ちょっと困る。

立石寺 大仏殿及び如法堂(通称・奥の院)
奥の院到着時、とうとう手持ちの御朱印帳が終わってしまい、初めて寺院オリジナルの御朱印帳を購入した。その際、奥の院の受付の人に「御朱印は初めてですか?」と訊かれたので、「いえ、手持ちの御朱印帳が終わってしまったので。御朱印自体はずっとやっています。お寺の分だけでも8冊目か9冊目です。」と言ったら、「最近スタンプラリーと間違えている人が多いので、一応訊いています。」と言われた。どうも立石寺は御朱印に関して厳しめのスタンスらしい。

立石寺 華蔵院 三重小塔
岩屋の中に、日本最小の三重塔が安置されている。国の重要文化財。

立石寺 開山堂及び納経堂
立石寺を代表する構図であり、東北観光の一大名所。
開山堂・納経堂がある、いわゆる絶景スポットでは、なかなか人が途切れず撮影タイミングが難しかった。
開山堂の脇を登っていき、五大堂へ。

立石寺 五大堂

立石寺 五大堂からの眺望
五大堂では景色を楽しんでいる人が多かったが、そこかしこに落書きの跡があり憤慨。
帰りの道は、登りの道と途中まで一緒だが、途中で下り専用の道が現れ分岐する。
石段の受付近くの売店で絵葉書等購入。
帰りは根本中堂脇から抜けて、すぐに駐車場へ。
13:34 立石寺根本中堂の東側にある個人経営(?)の有料駐車場 戻り
時間的に、今回の旅行で最後に行く予定だった「亀岡文殊」は厳しいと判断。いつか米沢旅行をする時に亀岡文殊も行くということでスケジュールの変更をする。
13:38 立石寺根本中堂の東側にある個人経営(?)の有料駐車場 出発
山形市街地を通行
14:10 霞城公園第1駐車場 到着
徒歩で最上義光公像を探す
【霞城公園】(かじょうこうえん)
所在地・・・山形県山形市
山形城跡を整備した都市公園であり、山形市郷土館、山形県立博物館などの文化施設を内包している。
正直、ここに来た理由は「最上義光公像」の一点。
この銅像は、最上義光公の騎馬像なのだが、その馬が前足を持ち上げており、後足二本で立っているという凄い構図の銅像なのである。一度見たいと思って、この銅像のためだけに山形市街地に来たのである。

霞城公園 最上義光公像
凄いとしか言いようがない。素晴らしい技術である。
14:38 霞城公園第1駐車場 戻り
14:43 霞城公園第1駐車場 出発
蔵王エコーラインを通行
「もうそろそろ山頂に近くなってきているよな」と思ったころ、車の燃料計を見たら、残りの目盛りが2しか残ってないことに気が付いた(12分の2)。1目盛りが5リットルという認識なので、残り10リットル程度。冷や汗が出た。
15:41 宮城県入り
蔵王ハイライン(有料道路)に入る
15:47 蔵王ハイライン第1駐車場 到着(ここまでで953.2キロメートル)
【蔵王の御釜】(ざおうのおかま)
所在地・・・宮城県刈田郡蔵王町
蔵王連峰の蔵王刈田岳、熊野岳、五色岳の3峰に囲まれた火口湖。エメラルドグリーンの湖水が有名。
今回の旅行、最後の観光地(本当は亀岡文殊が最後の予定だったが、今回の旅行では行かないことに決めた)。
しかし、この時は付近が雲に覆われてしまったのか、超視界不良。御釜は全く見ることができなかった。

蔵王山頂付近
レストハウス内には観光客がかなりいたが、晴れるのを待っているようだった。
売店でクリアファイルやネット上で人気のキャラクター「ずんだもん」のミニフィギュアなどを購入。早々に下山を決意。
16:15 蔵王ハイライン第1駐車場 出発
蔵王ハイライン料金所付近で「山形方面行き」と「仙台方面行き」の道路分岐があり、どうしようか迷ってしまったが、仙台方面を目指すこととする。
そして、ここからが、この旅行最悪の30分間となる。
濃霧による超視界不良が更に度合いを増し、視界10メートル程度しかなくなってしまったのだ。
僕の前には八王子ナンバーのトヨタの黒いミニバンが走っていたが、そのテールランプが命綱となって、後ろをずっとついて山道を走って下りた。
周囲も少しずつ暗くなってきたことから、とにかく、ゆっくり。
燃料計の目盛りは12分の2から減ることはなかったが、何かトラブルがあったら非常に危険だということで、気が気ではなかった。
16:44 霧がある程度晴れる
この時の安堵は、人生でなかなか味わえない程のものだった。
霧が晴れて少し下ると、細い山道から広い道になったので、路肩に停車して、カーナビでガソリンスタンドを検索すると、すぐ近く(5キロメートル以内)にガソリンスタンドがあることを確認。定休日でないことを祈って車を走らせた。
16:52 ガソリンスタンド「ENEOS遠刈田SS」 到着(ここまでで973.3キロメートル)
今回の旅行2回目の給油
16:55 ガソリンスタンド「ENEOS遠刈田SS」 出発
16:56 すぐ近くにあった「セブンイレブン遠刈田温泉店」 到着
飲料、つまみ、サンドイッチを購入。
17:11 セブンイレブン遠刈田温泉店 出発
途中、看板などでやけに「我妻」という姓が多いことに気が付く。大学の先輩で「我妻」という女性がいたのを思い出した。
17:39 白石インターチェンジ 流入
東北道
高速道路上で今回の総移動距離1000キロメートルを超えるが、その瞬間を見ていなかった。
17:51 福島県入り ほぼ同時に国見サービスエリア 到着(ここまでで1007.5キロメートル)
国見サービスエリア自体は、往路の時も立ち寄りこそしなかったもののその名前は目にしており、「国見って、サッカーの強豪高校で国見高校ってあったよなぁ。国見高校があるところか?」と思ったのだが、後で調べたら国見高校は長崎県だった。ただの勘違い。
土産購入。フードコートで牛たん丼(1800円)を食す。

牛たん丼
仮眠。
20:00 国見サービスエリア 出発
20:37 安達太良サービスエリア 到着(ここまでで1063.3キロメートル。ちなみに愛車の総走行距離は50012キロメートル。)
仮眠。
●9月10日(火)・・・休暇取得
0:41 起床
汚い話で申し訳ないが、ここで今回の旅行初めての「大」を済ませた。
1:07 安達太良サービスエリア 出発
以降、お腹の調子が少し悪くなる。
1:40過ぎ頃から雨
1:49 那須高原サービスエリア 到着(ここまでで1129.2キロメートル)
トイレ、買い物、フードコートで「りんどうラーメン」を食す。

りんどうラーメン
2:50 那須高原サービスエリア 出発
少し雨が降るが、すぐ止んだ
3:21 上河内サービスエリア 到着(ここまでで1178.9キロメートル)
トイレ、仮眠。
5:51 起床
6:00 上河内サービスエリア 出発
6:29 岩舟ジャンクション 通過
6:42 群馬県入り
降雨
7:01 高崎ジャンクション 通過
7:05 藤岡ジャンクション 通過
空には分厚い雲が浮かんでおり、薄暗い。断続的に雨も降っている。
7:33 横川サービスエリア 到着(ここまでで1330.6キロメートル)
トイレ、Tシャツを新しいものに着替える。
那須高原サービスエリアで購入した「那須和牛プレミアムカレーパン」で朝食。
8:20 横川サービスエリア 出発
8:32 長野県入り
この付近はトンネルが沢山あるので定かではないが、八風山トンネル(多分)を抜けたとたんに、晴天になったので驚いた。
8:41 佐久小諸ジャンクション 通過
8:54 勤務先の統括拠点に近いインターチェンジ 流出
8:59 勤務先の統括拠点 到着
土産(カントリーマアムずんだ味)を渡し、仕事で必要な物を受け取る
9:11 勤務先の統括拠点 出発
(時間記録忘れ) 勤務先の直接の上部拠点 到着
土産(プリッツ牛たん味)を渡し、拠点責任者に土産話
9:45 勤務先の直接の上部拠点 出発
10:11 勤務拠点 到着
上司が電話で面倒くさい仕事を対応していた
上司に土産(じゃがりこ牛たん味)を渡す
10:22 勤務拠点 出発
10:25 スーパーマーケット 到着(ここまでで1417.0キロメートル)
買い物
10:35 スーパーマーケット 出発
10:44 自宅 到着
玄関ドアに大きな蜘蛛がいて、ちょっと驚く。
・・・と、こんな感じで今回の「みちのくひとり旅」は無事帰ることができました。
今回の総移動距離 1425.2キロメートル
給油回数 2回(自宅到着時、ガソリン残り3分の1)
収集した御朱印 32(神社4、寺院28)・・・うち、御朱印帳に貼れないサイズのもの2(寺院)
見るのを忘れた場所・物
・ 立石寺内 松尾芭蕉と曾良の像
当初予定していなかったが、急遽行った場所
・ 夕方の無量光院跡
・ 9月8日夕方の悠久の湯平泉温泉
・ 道の駅厳美渓
・ 厳美渓
・ 判官森(源義経胴塚)
当初予定していたが、行かなかった場所
・ 天童最上川温泉ゆぴあ
・ 道の駅天童温泉
・ 亀山文殊
スケジュールの大幅変更があった割には、充実した内容でした。
特に、奥州藤原氏の権勢の凄さ、源義経終焉の歴史に触れることができ、感慨深いものがあります。
父が還暦の際に巡った地、というのもあって、特別感がありました。
まあ、天候も「朝のうちだけ雨だったが、そのうちあがった」というのもありましたし、蔵王以外はそこそこ天候に恵まれた方だと思います。
蔵王の御釜だけは仕方ありません。天候には勝てません。
まあ、あのとんでもない濃霧の中をおっかなびっくり運転したというのも、いい思い出になるのでしょう。
今回は全て車中泊するという、ちょっと無理のある旅行でしたが、結果的にそれが正解でした。8日の夜に山形に宿を取っていたら、達谷窟毘沙門堂や判官森を諦めることになっていました。
今回は「人生初の東北」というのもありますが、その他にも
・ 日本三景
・ 松島四大観
・ 天台宗四大本山
・ 四寺廻廊
を制覇・踏破・結願できました。
ちなみに、四寺廻廊の御朱印はこんな感じです。
今回の旅行では仙台市には行きませんでしたし(通過しただけ)、他にも米沢市、出羽三山、盛岡市、福島県内など、まだまだ行きたいところはあります。
いつか、蔵王のリベンジも兼ねて、改めて旅行に行きたいと思います。
次の旅行については、未定です。
大きな旅行となれば来年以降になりますが、行きたい場所はあちこちあるものの、「次はここだ!」的な、優先順位が高いところが無いのです。
東北はしばらく期間を置こうと思いますので、そうなると、伊勢、出雲、佐渡、とかですかね。
伊勢、出雲は過去にも行ってますが、佐渡はまだ行ったことがありません。
ただ、「じゃあ佐渡に行くか」というと、なんとなく「他にも行きたいところ、あるんじゃね?」という感じなんですよね。
しばらく悩んでみようかと思います。
また、数年後、もしかしたら海外に行く可能性も出てきました。
一生に一回くらいは海外旅行もしてみるか、と思い始めてきたのです。
どの国に行くかは分かりません。まだ決まっていません。
国内旅行を少し我慢して、海外旅行の資金を貯めるか・・・という意識も芽生えてきました。
年内(令和6年内)は、大きな旅行はもうありませんが、日帰り若しくは1泊の旅行はあり得ます。
実は、まだ夏休みを消化しきれていないのです。
現在、「日帰りで行けるところはあるかな・・・」と選定している最中ですが、懐事情も厳しいので何とも言えません。
まあ、「どこに旅行に行こうかな」と計画している最中が一番楽しいというのは否定できませんね。
今回の旅行の教訓
・ 御朱印帳は神社・仏閣両方持ち歩いて行動しろ。寺院の中に鎮守の神社が存在している場合がある。
・ 御朱印帳は、予備も持ち歩け。せっかく車に積んでいっても、寺院参拝の時に持っていかないと、その寺院のオリジナル御朱印を買わなくてはいけないという状況になりうる。
・ こまめに給油しろ。
(このページは、令和6年11月4日にアップしました。)