平成28年2月26日〜28日 伊勢旅行記


 思い立ったのは一週間前でした。

 「そうだ、伊勢神宮に行こう!」。


 人事異動が目前に迫った2月下旬、2連休が取れることになりました。
 去年から今年にかけて、僕は自宅の神棚や仏壇の管理をそれなりに始めたのですが、自分の部屋の神棚が欲しいと思っていました。
 いや、神棚というか、お札をお祀りする場所はすでに4年前から自分の部屋にも設けてあるのです。しかし、「どうせなら立派な社殿を置きたい。出来れば初めて伊勢神宮に行った時の感動を忘れないような、茅葺の社殿を、伊勢神宮で買いたい。」と思っていたのです。
 そして、今回は一つ重要な目的がありました。「別宮である伊雑宮・瀧原宮に行く」ということです。過去、二回伊勢には来ているのですが、1回目は電車で来ており、伊勢には1日しかいられないという状況で、離れたところにある伊雑宮・瀧原宮に行くのは無理でした。2回目は同僚5人とレンタカーで来ており、二見興玉神社・外宮・内宮しか回れないという状況でした。今回こそは伊雑宮・瀧原宮にも行こうと決め、新潟行き以外には滅多にやらない「自家用車での旅」を選択したのです。

※ 注意
 伊勢神宮に行くのは3回目であり、旅行記も3回目になります。過去の旅行記と同じような写真ばかり掲載しても芸がないので、今回の旅行記は28日の内宮の写真を除き、あまり掲載していません。





2月26日(金)
 この日、午前中で勤務が終了し、家に帰ってとりあえず寝て休む。
 午後9時10分、自宅を出発。松本にある梓川スマートインターまでは、三才山トンネル有料道路などを使った下道で行く。
 午後10時20分ころ、梓川スマートインターから長野自動車道へ流入。
 途中、いくつも自動車道を替えながら、駒ケ岳SA、恵那峡SA、御在所SAで休憩をはさみ、伊勢を目指す。






2月27日(土)

■ 二見興玉神社
 午前4時台に最初の目的地である二見興玉神社に到着。社務所が開くのは日の入りからということだが、日の入り時刻は午前6時25分ころらしいので、それまで車内で休む。
 午前6時過ぎ、二見興玉神社の参拝を開始。夫婦岩と日の出のツーショットを見たい&撮影したい人々で既に参拝客が集まっていたが、社務所の人が無情にも(笑)「この時期、ここから日の出は見れません」という旨の看板を置く。そういえばそうだ。
 まずは二見興玉神社拝殿で参拝。その後、無垢鹽草(むくしおくさ)のお守りを購入し、御朱印をいただく。ちょっと離れたところにある龍宮社は授与所が開くのが午前7時半だか8時半という話で、御朱印はあきらめて外宮を目指す。





■ 神宮・外宮
 無料駐車場には既に車がそこそこ駐車されていた。
 近くのトイレでスーツに着替え、御垣内参拝の準備をする。
 御正宮では御垣内参拝を実施。その後、境内別宮である多賀宮、土宮、風宮を参拝。
 御朱印をいただき、勾玉型のお守りを購入。

神宮・外宮 御正宮





■ 猿田彦神社・佐瑠女神社
 外宮から内宮へ行く途中にある猿田彦神社に寄る。
 交通安全のステッカー2種類とお札立てを購入。
 猿田彦神社・佐瑠女神社(猿田彦神社境内にある神社)両方の御朱印をいただく。





■ 神宮・内宮
 一番近い有料駐車場は満車のため、ちょっと離れた市営有料駐車場に駐車。
 おはらい町を通り抜けて宇治橋へ。
 まずは瀧祭宮へ参拝。その後、神楽殿へ行き、奉賛金を納め、特別参宮証をいただく。御朱印もこの時いただく。
 御正宮で御垣内参拝。続けて境内別宮である荒祭宮、風日祈宮を参拝。
 再度神楽殿に戻り、家族全員分の交通安全のお守り、自分用の巾着型のお守り、守祓(むき出し状態の小さなお札。自分でお守り袋に入れるもの)を4つ、神盃2つ購入。そして、ついに茅葺神殿(小)も購入。購入時、神職の方に「この神殿はお祓いしてからお渡しするので、返品はできません」と言われた。ちゃんとお祓いしていただけるのがありがたい。神殿だけは持ち帰るのがかなり厳しいので、自宅に発送してもらった(日付未定ながら、午後8時から午後9時までに配達してもらえるよう手配)。この神殿が家に届いた経緯は後程。
 おはらい町で買い物。お土産や神具、パワーストーンブレスレットに組み込む予定の黒真珠等を購入。伊勢うどんとミニてこね寿しセットで早めの昼食もとった。

神宮・内宮 踏まぬ石(御正宮から荒祭宮へ向かう途中の階段にある、一つだけ奇妙な置かれ方になっている石。踏むと災難が降りかかるという言い伝えがあるとか。)





■ 勝峰山 兜率院 金剛證寺(臨済宗南禅寺派)
 朝熊山(あさまやま)の中腹にある名刹。伊勢神宮の鬼門を守る寺として名高く、「伊勢へ参らば朝熊を駆けよ 朝熊駆けねば片参り」と言われている。僕は初めての参拝となる。
 参拝し、御朱印をいただく。巳年生まれの御本尊「普賢菩薩」のお守りを購入。

金剛證寺 境内





■ 伊雑宮
 内宮からかなり遠い上に、結構わかりづらいところにある別宮。「いざわのみや」とよむ。結構参拝客がいた。
 御朱印をいただき、伊雑宮のお守りも購入。
 参拝を済ませて、すぐに瀧原宮へ向かう。

伊雑宮 入口


伊雑宮 社殿





■ 瀧原宮
 ここも内宮からかなり遠い。しかも、伊雑宮からはめちゃくちゃ離れている。
 場所は、伊雑宮よりはわかりやすい。川や滝が近くにあるみたいで、水音が心地よい。
 御朱印をいただき、瀧原宮のお守りも購入。
 参拝を済ませて、神宮周辺エリアに戻る。

瀧原宮 入口


右 瀧原宮、左 瀧原竝宮





■ 龍宮社
 朝、時間が早すぎて開いていなかった二見興玉神社近くの龍宮社に行く。しかし、今度は時間が遅かったらしく、龍宮社の社務所は既に閉まっていた(この時点で、時間は午後4時半)。
 がっくりしながら、近くの土産屋で適当に佃煮などを購入。





■ 月夜見宮
 外宮の別宮。4年前に参拝し、今回は2回目の参拝。
 御朱印をいただき、参拝をする。





 さて、この時点でかなり日も傾いてきました。まだ行ってない別宮があるのですが、とうとう僕はここでパワーダウンというか、体力が切れてしまいました。
 本来、僕はこの日の午後7時に伊勢を出発して、日付を回った午前2時ころ自宅に到着し、あとはしっかり休むという計画だったのです。でも、急遽予定変更し、翌日も伊勢参りをすることにしました。
 ちなみにこの予定変更、素晴らしい結果をもたらすことになります。

 とりあえずホテルの予約をしていなかったことから、車中泊となりました。着替える体力もなく、スーツのまま午後6時から午後8時半ころまで、某コンビニエンスストアの駐車場で休憩。
 その後、午後8時半ころから日付回って午前2時ころまで、二見興玉神社の駐車場で休憩。

 実はこの時点まで、「次の日、どうやって各場所を回ろうか?」と迷っており、具体的なプランを立てていなかったのです。
 しかし、いいことを思いつきました。「朝、内宮に一番乗りしよう」。
 僕は午前2時ころ、内宮の駐車場に向かいました。





2月28日(日)
■ 神宮・内宮
 午前2時半ころ、内宮宇治橋前有料駐車場に到着。他に参拝客の姿はない。内宮の参拝時間は午前5時からなので、とりあえず午前4時まで休憩し、その後近くのトイレで顔を洗ったり歯を磨いたり髭を剃ったりして、身支度を整えた。
 そのころになると、ちらほらと駐車場に車が入ってきだしたので、車を出て、宇治橋前に並ぶ。僕が先頭。
 午前5時00分、まだ暗い中、守衛さんが入口を開けてくれた。宇治橋前の鳥居で一礼し、一歩踏み出す。この日、僕は一番最初に聖域に足を踏み入れた参拝客になった。
 宇治橋の上では、僕の横を走って通り過ぎていく参拝客がいたが、もう気にしない。見たところスーツの人は僕以外居ないので、多分僕が一番最初の御垣内参拝になれるだろうと踏んだ。
 瀧祭宮に参拝してから、御正宮へ。「さあ、御垣内参拝するぞ!」と思っていたら、神職の方に「まだ早い時間なので御垣内参拝はできませんよ。」と言われちょっと拍子抜け。近くにいたガイドの人が「6時半ころにならないと御正宮の門が開かないんですよ。」と言われ納得した。
 仕方がないので、写真を撮ったり、境内別宮の荒祭宮を回ったりして時間を調整。午前5時45分頃、再度御正宮に戻り御垣内参拝に備えた。戻った直後、僕の次に御垣内参拝目当ての参拝客が並んだので、間一髪だった。
 午前6時20分頃、外玉垣南御門の門が開き、御垣内参拝が始まった。もちろん僕がトップバッター。
 御垣内参拝を済ませ、境内別宮の風日祈宮に参拝。神楽殿へ行き、角祓大麻を2つと剣祓大麻1つを購入。

神宮・内宮 午前4時ころの宇治橋鳥居と月


神宮・内宮 午前5時過ぎの御正宮前


神宮・内宮 午前6時30分ころの御正宮前


神宮・内宮 午前6時45分ころ(日の出直前)の宇治橋鳥居前


神宮・内宮 日の出と宇治橋鳥居





■ 神宮・外宮
 当初、この日は外宮に行く予定を立てていなかったが、内宮の角祓大麻を購入したことから「外宮の角祓大麻も購入しよう」と思い立ち、外宮へ。
 本来、外宮→内宮の順に参拝するのが慣わしとされているが、仕方ない。
 外宮で御垣内参拝をしたのち、別宮遥拝所で多賀宮・土宮・風宮に向かって参拝。神楽殿で外宮の角祓大麻2つ、守祓4つ購入。





■ 月讀宮
 内宮の別宮。4年前に参拝し、今回が2回目の参拝。
 御朱印をいただき、参拝をする。





■ 倭姫宮
 内宮の別宮。4年前に参拝し、今回が2回目の参拝。
 御朱印をいただき、参拝をする。





■ 神宮徴古館
 初めて来た。僕は前回の式年遷宮で賛助会員になっているので、会員証を見せて無料拝観できた。
 非常に見ごたえがある、素晴らしい展示内容。神宮の御神宝の写真集を購入。

神宮徴古館





■ 神宮農業館
 初めて来た。ここも会員証が威力を発揮し、フリーパス。
 天皇陛下が伊勢神宮にお納めした稲など、素晴らしい品が見られる。





 で、外宮の近くにある神具店で買い物をして、午前11時半ころに帰路につきました。
 途中、睡魔に何度も襲われ、SA・PAで何度も休憩しながら自宅にたどり着きました。

 自宅到着は午後8時00分ちょうど。総移動距離は1039キロメートルになりました。

 さて、自宅に到着した時のこと。家の門の前に来たところ、見知らぬ軽貨物車がライトを点けた状態で停まっていたのです。「もしや!」と思ったら、内宮で購入した茅葺神殿がちょうど届いたところでした。
 2分遅ければすれ違っていたかもしれません。いや、よかったよかった。早速部屋に神棚を設置できました。



 人生3度目の伊勢神宮参拝は、以上のとおり無事に終わりました。
 いや、伊勢神宮、いいですね。今年はともかく、来年、また来そうな感じです。それだけ素晴らしいところですよ。
 ただ、金剛證寺、伊雑宮、瀧原宮に関しては、次は省略するかもしれません。この3か所は回るのにかなりの気力を要します。二見興玉神社も省略し、外宮・内宮・神宮徴古館だけに絞れば日帰りも可能ですね。



 さあ、今年は次にどこに行こうかな?