令和3年2月22日 富士山周辺旅行記


 令和2年(2020年)は、中国武漢から世界中に広まった新型コロナウイルス「COVID-19」の流行により、“好きな所に旅行に行く”ということを控えざるを得ない状況となりました。
 令和2年中に僕が県外に旅行に行ったのは11月の新潟だけという状況であり、当ウェブサイトの「旅行記」のページも、令和2年は更新がない有様です(新潟のページは更新しています)。

 さて、令和3年2月、幾分新型コロナウイルスも感染拡大が失速している中で、僕は平日に休みを取ることで5連休が取れることになりました。
 「せっかくだから5連休のうち1日だけ、日帰りでいいから県外にでも遊びに行きたい。ただのドライブではなく、何か目的をもって動きたい・・・。」と考えた僕は、以前から考えていた「富士山を見に行く」という目標を達成しようと思い立ちました。
 勿論これまでも富士山は見たことがありましたが、全て何かのついでとかであり、「富士山を見に行くため」という行動は取ったことが無かったのです。
 思い立ったのは2月20日。天気予報を確認したところ、2月22日は山梨県・静岡県とも晴れとの予報。決定です。
 事前に富士山の撮影ポイントを調べ、いくつかピックアップ。前日は早めに寝る予定でしたが、遠足前に興奮で寝られなくなるのと同じ現象で、結局一睡もできず、出発時間を迎えることとなりました。



 2月22日午前3時28分、車で自宅を出発。
 国道152号を通って大門峠を越え、茅野市を通過し、諏訪南ICから中央自動車道へ流入。しかし、なんとここで強烈な眠気と、寝不足からくる車酔い混じりの体調不良に襲われてしまい、八ヶ岳PAで小休止。30分ほどの仮眠をとる。

 甲府南ICで中央自動車道を下り、富士五湖の一つ「精進湖(しょうじこ)」へ。ここは富士山の北西側に位置しており、日の出の富士山が見られる。午前6時20分ころ精進湖畔「他手合浜」へ到着したが、既に日の出の富士山を見るべく、人が集まっていた。


山梨県南都留郡富士河口湖町・精進湖畔「他手合浜」から見る、日の出直前の富士山
 午前6時25分ころ



精進湖から見る、日の出時の富士山
 午前6時55分ころ





 車酔い混じりの体調不良は、ここで日の出まで待って休んでいたせいか、回復する。





 次の目的地は、富士五湖の一つ「本栖湖(もとすこ)」。
 精進湖からはさほど離れていない。


山梨県南巨摩郡身延町・本栖湖畔「展望公園」から見る富士山
 午前7時20分ころ。太陽の光の関係で、富士山の山肌がよくわからない。










 山梨県から静岡県に入り、次の目的地は田貫湖。・・・だったが、途中で「道の駅 朝霧高原」があったので、ここで休憩。
 これまでの人生で静岡県は、新幹線などで通過することはあっても、歩いたことは無かった。静岡県初踏破となる。


静岡県富士宮市・道の駅 朝霧高原の富士山展望台から見る富士山
 午前8時ちょうどころ










 で、田貫湖へ。ここは人造湖なので、富士五湖には入っていない。
 僕のように富士山撮影が目的の人もいたが、それ以上に釣り人が大勢いた。


静岡県富士宮市・田貫湖西岸から見る富士山
 午前8時半ころ










 ここでまた強烈な眠気に襲われ、30分ほど仮眠。

 道の駅 朝霧高原に戻る最中、セブンイレブンで朝食を買う。
 なんと、このセブンイレブンではお墓等で見る「卒塔婆」が売られていた。後で調べたら、静岡のコンビニでは当たり前の光景らしい。長野県民としては見慣れない光景に驚いてしまった。


 再び道の駅 朝霧高原へ。
 先ほどは展望台からの写真も太陽の光の関係で山肌がよくわからなかったが、時間をずらせばいいかも知れないと期待し、再度訪問した。


静岡県富士宮市・道の駅 朝霧高原の富士山展望台から見る富士山
 午前10時ちょうどころ










 道の駅 朝霧高原を出発し、山梨県富士吉田市の新倉山浅間公園を目指す。
 途中、「道の駅 なるさわ」で休憩。お土産を買ったり、「なるさわ富士山博物館」のミュージアムショップを見たりする。


山梨県南都留郡鳴沢村・道の駅 なるさわ 自然探索路内展望台(有料)から見る富士山
 午前10時30分ころ











 新倉山浅間公園(あらくらやませんげんこうえん)に到着。
 ここは道がよくわからず、車のナビを使っているにもかかわらず迷った。

 まずは、新倉富士浅間神社に参拝。
 その後有名な、五重塔越しに富士山が見られる撮影スポットに行くのだが、これが予想以上の苦行であり、398段の階段を上らなくてはたどり着けない(一応車で行くこともできるが、通常は車道は封鎖されており、許可がないと車では上がれないらしい)。
 休みながらも階段を上っていくが、近くにいた若い人が「ダメだ、心が折れそう。」なんて言い出しているのを聞いて「もっともだ」と思ってしまった。


山梨県富士吉田市・新倉山浅間公園展望台から見る富士山
 午前11時40分ころ。五重塔は「忠霊塔」。近年、「日本を代表する観光スポットの一つ」とまで言われており、桜の季節は撮影目的の観光客でごった返すらしい。
 正直、この写真が撮れただけでも今回の旅行の価値はあったと思う。





 新倉山浅間神社に戻り、御朱印をいただく(特別と限定の2種類)。





 富士五湖の一つ「山中湖」を目指す。
 湖畔はホテルが立ち並び、リゾートとして確立されている感じだった。


山梨県南都留郡山中湖村・山中湖畔「長池親水公園」から見る富士山
 午後0時45分ころ。










 山中湖ではあまり長居せず、続けて天然記念物・湧泉池「忍野八海」を目指す。
 「池が沢山あるところなのかな」くらいな事前知識で行ったが、かなり観光客がおり、池の水は滾々と湧き出しているらしく、素晴らしく綺麗な水を湛えていた。


山梨県南都留郡忍野村・忍野八海 榛の木林(はんのきばやし)資料館入口2階展望台から見る富士山
 午後1時ちょうどころ。ちなみに、忍野村から見られる富士山はとても美しく、「忍野富士」と呼ばれるらしい。確かに富士山らしい富士山の形をしている。
 「忍野八海」の名の元となる沢山の池や資料館は、今回はあまり見ることなく次に進んだ。









 旅も終盤。
 富士五湖の一つ「河口湖」へ。


山梨県南都留郡富士河口湖町・河口湖畔「大石公園」から見る富士山
 午後2時ちょうどころ。この河口湖畔に「2月23日は富士山の日」と書かれたモニュメントがあり、「明日が富士山の日だったのか!」と初めて気づく。
 お土産などを購入。










 富士五湖の一つ「西湖(さいこ)」へ。


山梨県南都留郡富士河口湖町・西湖西岸から見る富士山
 午後2時55分ころ。










 これで予定していた場所は全て行ったが、僕はもう1か所だけ行こうと急遽決める。
 それは、朝、日の出を見た精進湖。
 太陽の光の関係で、あまりはっきりと山肌が見ることができなかったので、時間を変えたらどうなのかと確認して見たかった。
 西湖からはすぐに行ける距離。


山梨県南都留郡富士河口湖町・精進湖畔「他手合浜」
 午後3時20分ころ。










 精進湖を後にし、とうとう帰路に就く。
 甲府南ICから中央自動車道に流入し、途中、双葉SAで休憩。「信玄から揚げ」と「巨峰ソフトクリーム」を食べて、仮眠をとる。
 岡谷ICで中央自動車道を下り、国道142号を通って和田峠を越え、午後7時前に自宅に戻る。



 ・・・こんな旅でした。
 走行距離はおそらく400〜500キロメートルになっていると思いますが、今回は詳しく測定しませんでした。
 一日でこんなに動いたのは、永平寺参拝や伊勢神宮日帰りツアー以来です。

 いや、富士山、いいですね。日本最高峰というのもありますが、まさに「霊峰」という名がふさわしいと思いました。
 普段から富士山を目の当たりにできる人は幸せだと思いますが、ちょっと頑張れば一日で富士山を堪能できる所に住む自分の境遇を感謝せずにいられません。

 ただ今回、ちょっと物足りなかったというか、最初から想定していなかったのですが旅の要素に組み込めばよかったと後で気が付いてしまったものがあります。
 それは食事です。
 今回の旅で食べたまともな食事は、コンビニエンスストアで買った朝食兼昼食の牛カルビ弁当のみ。せっかくの旅なんだから、それなりのものを食べればよかったのに。
 まあ、富士山を見ただけで満足してしまっていたので、後悔という程ではありませんでしたが。


 最後に、童謡「ふじの山」の歌詞をここに載せて終わろうと思います


   あたまを雲の 上に出し
   四方の山を 見おろして
   かみなりさまを 下に聞く
   富士は日本一の山

   青空高く そびえ立ち
   からだに雪の 着物着て
   霞のすそを 遠く曳く
   富士は日本一の山





(このページは、令和3年2月27日にアップしました。)