長野県内の国宝


 僕が住んでいる長野県には、平成25年(2013年)現在、7件の国宝が存在しています。そのうち5件が建造物、1件が陶芸(茶碗)、1件が考古学資料(土偶)です。(平成26年8月21日、考古学資料(土偶)が1件増え、長野県内の国宝は8件となりました。)
 平成25年正月、僕はこの年の目標として「長野県内の国宝を全て巡ってみよう」という決意をしました。善光寺や安楽寺八角三重塔は物心ついた後に複数回訪れているものの、せっかくだから平成25年中に再度訪れました。

 注意その一:写真撮影に関しては、「どの方向から撮影した」というのを表すのに「何時方向」という表現を使っております。これは、一般的なアナログ時計の文字盤の配置を方向に当てはめたものです。通常、その建物が正面を向いている方向を「6時」に合わせています。例えば私がその建物の正面に正対した場合、少しだけ私が右に寄って斜めから撮影したならば「5時方向から撮影」という表現になるわけです。ただし、「どう見てもこれは正面に正対して撮影しているだろう」と容易に判断できるような場合や、方向を敢えて表す必要がないと判断できる場合には、この表現は使っていません。

 注意その二(知識として):現在の国宝は、昭和25年(1950年)に制定された「文化財保護法」に基づき選出された重要文化財の中から、特に価値が高いと認められるものを「国宝」と位置づけています。つまり、国宝も重要文化財の一部と言えます。この「文化財保護法」が制定される以前には、「古器旧物保存方(明治4年・「方」は“かた”と読む)」、「古社寺保存法(明治30年)」、「国宝保存法(昭和4年)」という法律で国宝が定められていました。国宝保存法以前の法律で定められた国宝は通称「旧国宝」、文化財保護法で定められた国宝は通称「新国宝」と区別されることがありますが、現存している旧国宝は全て現在の重要文化財に当てはまります。稀に、「昔、この物件は旧国宝だったけど、今は重要文化財に格下げされた。」といった表現がなされる場合がありますが、正確には現在の重要文化財に当てはまるものは以前は全て国宝だったのです。昔の金閣寺や名古屋城などの失われた物件を除けば、格下げ評価となった物件は一つもありません。



※ 平成25年10月5日、長野県内の国宝7点全鑑賞を達成しました!


※ 平成26年3月10日 追記
 なんと、縄文のビーナスと一緒に尖石縄文考古館に所蔵されている「重要文化財 土偶(通称・仮面の女神)」が、現在、国宝指定の協議対象となっているそうです。

※ 平成26年8月30日 追記
 平成26年8月21日、土偶(仮面の女神)が正式に国宝として認定されました。

※ 令和元年9月16日 追記
 現在、長野県には「可翁筆 紙本墨画寒山図」という絵画の国宝があることが判明しておりますが、一般公開が期間限定であるため、いずれ一般公開の日を狙って見に行きたいと思っております。
 また、松本市の「旧 開智学校」が国宝に指定される見通しです。





 以下、順番は「平成25年中に訪れた順」になっています。


天台宗 一乗山大法寺 三重塔(長野県小県郡青木村)




曹洞宗 崇福山安楽寺 八角三重塔(長野県上田市)




仁科神明宮 本殿・釣屋・中門(長野県大町市)




松本城 天守(長野県松本市)




定額山善光寺 本堂(長野県長野市)




土偶 通称・縄文のビーナス(長野県茅野市 尖石縄文考古館 蔵)




土偶 通称・仮面の女神(長野県茅野市 尖石縄文考古館 蔵)




本阿弥光悦 作 白樂茶碗 銘・不二山(長野県諏訪市 サンリツ服部美術館 蔵)




工事中・・・旧 開智学校(長野県松本市)




工事中・・・可翁筆 紙本墨画寒山図(長野県諏訪市 サンリツ服部美術館 蔵)











工事中(更に長野県内の文化財が国宝に指定されることを願って。)