遺伝子解析、進化生物学etc
                         遠藤英實 作 0 はじめに 1 遺伝子解析、進化生物学    @ 遺伝子解析    A 進化生物学    B 勉強 a〜e    C 進化論の勉強 2 終わりに    @ 似て非なる擬死?(ベッコウバチとクモ)    A ネッシー    B ロッキートビバッタ 0 はじめに 専門の先生方の論文、雑文を読むと “遺伝子解析、進化生物学etc” なる用語がやたらに出てくる。 (“遺伝子解析で検証した”、“進化生物学に適用すると”云々) 例えば、キチョウの種の分離について西国の大先生も上述の如く宣っていた。 年寄り(私もそうだが)にそのような理論が果たして理解出来るものなのか? 理解出来たとして、現実の大自然に適用出来るものなのか? 生物学者の今西錦司氏は語る。  「私は、自分の家と自然とを往復する、そして自然に即して物を見、考える   若い諸君は、自分の家と実験室とを往復する。」 日高敏隆氏にも、確率計算をしているエッセイがあったが、これは所詮片手間 氏もやはり実験室派に非ずして自然回帰派である。 動物の自然史 馬渡峻輔 北海道大学図書刊行会なる本がある。 馬渡峻輔氏はこの著書の241pで 「・・系統推定は、・・分子生物学のトレーニング受けた化学者や生物学者に占領されつつある。  ・・体系の構築における系統樹の作成は、系統推定と平行して分岐分析にしたがって行われる。  DNA比較と分岐分析は、特定の分析機器、あるいはアルゴリズムにしたがって材料とデータを  処理すれば誰にでも答えがえられる。・・」 と書いている。 「占領されつつある」との記述で、著者には現状に不満があると私には感じられるのだが・・ とは云っても、「誰にでも答えがえられる」は言い過ぎだろう。   「幸福な家庭は皆同じだが、不幸な家庭は皆違う」<――アンナカレーニナ 皆それぞれに苦労を負っているのではなかろうか? 問題は、自分の“論文”に勿体をつける為に、 「進化生物学」なる意味不明にして尤もらしい用語を引っ張り出してくることである。 というわけで、「正統派進化論」を基礎から勉強してみた。 結論を云うと、凡百の「進化生物学関連論文」と「正統派進化論」とに何の関係もない!   ・現在の複数データ(現在の複数データ、現在と化石、化石同士・・)の差異を計測し、     それを線形に引き伸ばして、過去を類推する。   ・線形ではお粗末の批判を受けるとして、最短経路法やベイズ統計などを使う。   ・確率論なるものを、都合よく或いは自在に使う。    大体、(確率空間の対象、確率の時間的変化、独立&従属etc)なる概念が    まるで分っていないのだから話にならない。 文句ばかり云ってもはじまらないので、取り敢えず勉強する。 1 遺伝子解析、進化生物学 @ 遺伝子解析 この項は、本やサイトからの受け売りである。 ミトコンドリアのCOI遺伝子領域なるものがあり、 塩基配列の変化速度が大きい領域であり、種の識別に一般的に利用される。 COI遺伝子領域の塩基約650個が、DNAバーコーディングとして利用される。 即ち、   違う位置はどこか?   なんの塩基か? を判定し種の識別に使うわけである その為のツールとして、PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応Polymerase Chain Reaction)がある。 自分の見たい特定のDNA領域だけを、選択的に合成できる。 しかも微量なDNA溶液で合成出来、且つ幾らでも増幅出来るというとてつもない方法らしい。 (<――開発者はノーベル賞を受賞した。)  A 進化生物学  生物の進化を研究する学問であって、大昔からあるわけだが、  遺伝子解析とワンセットで取り上げている文章をサイト等で良く見かける。  つまり、遺伝子解析を使って進化論を深化させる!  というわけで私も、どういうテクニックを駆使しているのか  その上っ面でも撫でてみようと思った。  B 勉強   前掲の動物の自然史には蝶についての論文はないが、    イリオモテヤマネコ関連の論文があった。(143p〜)    イリオモテヤマネコと近縁種との塩基配列の相違を調べている。    イリオモテヤマネコとベンガルヤマネコとは同種であるとか、属内変異に入るとか・・    要するに、蝶の場合で云えば、    古典的分類法(やや赤みを帯び・・、やや小さく・・、直線的でなく・・etc)    に代わって、    塩基配列の相違の%で、「違うor同じ」を示しているのである。     “やや赤みを帯び”法よりは好さそうだが(今までが悪すぎた!)、    それでも問題は依然として残る。    “別種”或いは“同種”という結論が衆議一決するのなら勿論それで好いのだが、    “別種だ”“同種だ”の論争になるのなら、従来と同じことになるのではなかろうか?    “感覚的ファジー”―>“数値的ファジー”になるだけで・・    また、    「・・分子系統学的分析を行うことにより、・・野生動物の保護対策を立てる上でも    貴重な生物学的指標・・」    とある。貴重ですかね〜    いつも思うのだが、もう少し具体的な提言がないと、    “論文としての恰好がついた・・後は野となれ! 山となれ!”    となるのではなかろうか?    例えば、喫緊のオガサワラシジミの絶滅(危機?)問題に関しても    先生方、呑気のようだ。    “そんなのは貴重な問題じゃない!”と反論されそうだな!   同論文で、イリオモテヤマネコとベンガルヤマネコとの分岐年代を推定している。    或る方法では18万年前と推定し、他の方法では20万年前と推定し、    そして、極近い数値だ!と自賛している。    私が単純に計算しなおしてみると、18万年前――>36万年前となる。    進化の歴史、何千万年、何億年と比較するとゴミみたいな違いだろうが、    ちゃんと計算して欲しいものだ!    もし私の単純計算がナンセンスなのなら、正しい計算手順も示すべきである。    (何も説明していない!)    そもそも私は、先生方がどういう計算をしているのかを知りたくて読んだのだから!   「分岐分析にもとづく系統推定の論理と応用」なる論文がある。183p〜    DNA塩基配列だの化石DNAなる用語もあるから、    遺伝子解析と進化生物学と数学を駆使した論文であろうと思って    岡目八目的にトライしてみた。     ・・距離データに基づいて系統樹を作る     ・・形状状態の変化回数の合計を最小にする     ・・最節約法・近隣結合法・最尤法に関しては明快な結論が出ていない     ・・ベイズ事後確率を最大化する     ・・NP完全問題の一つ    要するに、数学・工学分野の“高級な手法”を紹介して下さっているのである。    著者自身が高級な理論を駆使して、 “農業の喫緊の課題に応用した” というわけではなさそうだ。    「Steiner問題に関するかぎり、系統学は現代数学やコンピュータ科学の世界に    深く入り込んでいる」だって!!!    このような意味不明のご高説に舞い上がっているよりも、    例えば飛蝗についての数学・工学的解析及びその対策を披露して欲しいものだ!    (著者は「農業環境技術研究所」の方らしいから。)    もはや私には読む能力も意欲もないから、    馬渡主査には、私にも分かる解説をお願いしたいところである。  「分類学者はどのように種を決めるのか」という論文がある。(P129〜)    「同じ場所で見られる複数の集団が同種か別種かを決めることは出来るが、    異なる場所に住む集団を分類上どう扱うかについては・・明確な方針を示さない・・」    とある。    これは並みの蝶屋でも読めて、蝶屋ならすぐカラスアゲハを想起する。    離れた2カ所のカラスアゲハが不妊性(不稔性)でなかったが故に    同種と見做された事例があったからである。(見かけは違っていたけれど・・)    然らば九州本土と近くの某島のキチョウはどうか?    こちらは別種と見做された。    キチョウに関して不愉快な問答があった。    東京でキチョウを追いかけていたら見物人に話しかけられた。    その会話の中で私が「キチョウ云々」と云ったら、    相手が「今はキタキチョウというのです!」と透かさず訂正してきた。    「それなら、九州と東京では不妊性なのか?そうではないのか?実験して見せろ!」    と云い返したかったけれど、喧嘩屋と思われたくないので止めた。    それにしても、皆さん、肩書の立派な人には無条件に従っちゃうのだな・・    私としては文化人類学者(らしい)に蝶のことを教えて貰いたくないのである。    特に蝶の場合、種と亜種の違いが話題になる。      ・亜種というからには、種よりは変異が小さい(筈だ)。      ・同一場所には、違う亜種は存在してはならない。    この条件を、どうやって遺伝子解析とやらに反映させるのだろう?    例えば、霞ケ浦の生物DB作成などには遺伝子解析は便利だと思うが(大雑把で良いから)、    分類という本来職人芸の、そして根気のいる作業に果たして役にたつのかな?   「動物の身体構造の進化と分類体系」なる論文がある。81p〜    系統発生と個体発生に関する論文で(というよりも、進化論そのものの論文という気がして)、    あまり分からないなりに面白かった。    特に、最後の4及び5で、何となくその雰囲気が伝わってきた。    それでも、分からないことがある。    例えば図2で、    全ての生命は行く先が決まっているのだろうか?(親と同じ生物になる?)    進化とは、図の左下から右上に進む過程なのか?    例えば、腔腸動物から原生動物へ進む過程はあるのか?    上例の場合も、進化というのか?    38億年前は皆親のいない生命だったと思うが、現在でも、このような生命は漂っているのか?    それとも、現在は皆、身元は確かなのか?    そもそも、こういう議論はナンセンスなのか?    等々・・        因みに、この論文には遺伝子解析や数学は出てこない!    こういう方面には、“高級な数学的手法”は必要なさそうだ。 C 進化論の勉強  (纏められるものは何もないが)久しぶりに、偉人の伝記をサイトで読んだ。  ラマルクから始まって、・・ライエル、・・ダーウィン・・ウォーレス・・メンデル ・・今西錦司・・・30人位。 正しく “兵どもが夢の跡” であった。 C-1 ダーウィン 進化論で、ダーウィンが傑出しているようには思えないけれど(皆それぞれ頑張っているから)、 やはり大英帝国の後押しがあったからだろうか、ダーウィンの功績になってしまった。 そして、ダーウィン以降の新発見でも、そのたびに理屈をつけて “壮大なダーウィン体系” に組み込ませている。 ま〜、それはそれで好いか・・ それでもダーウィンはやはり偉いのであって、他にも歴史的な研究をしている。   フジツボの分類、 珊瑚礁の形成と分化、 ハトの飼育品種の改良、   ミミズによる土壌形成の研究、 マダガスカルのラン科植物とガとの関係<−共進化   etc  ダーウィンは、上記ランの送粉者は28センチの口吻を持つガだろうと予測した。  それから40年以上経った1903年、そのガはついに発見された。  キサントパンスズメガと云う。<――このことは蝶屋なら誰でも知っている。  その後、40センチの口吻をもつ持つガもいる筈ということになった。  (これは、私は今まで知らなかった。)  こちらのガは未発見。  ランの傍に監視カメラをセットしておけば好いのに!  などとチャランポランなことを私は考えてしまう。  ダーウィンの長男ウィリアムの幼児期の観察記録 『幼児の伝記的記述』という著作もあるらしい。  読みたいものだ!  今の昆虫学者には、“自分の赤ん坊に回帰分析を適用せよ”と助言したい。  ビーグル号航海の後、ダーウィンが体調不良であったことは夙に知られている。  シャーガス病だったらしいことは今回知った。  アフリカの死の病、睡眠病を引き起こす原虫トリパノゾーマの近縁種が引き起こす。  こんな病気に死ぬまで悩まされていたのなら、厭な人生だったのだろうか?  それともやはり、栄光に満ちた人生に満足して死んでいったのだろうか?  序にいうと、当時の大物理学者ケルヴィンは地球の年齢を、〜1億年と見積もった。  これにはダーウィンも焦ったらしい。 短すぎる!  結局、ケルヴィンの計算ミスということになったが、ダーウィンも苦労が絶えなかったようだ。 C-2 今西錦司 ダーウィンの進化論がそもそも、いろいろな人の “継はぎ学説” のような気がするから、 今西氏が「ダーウィンを超えた」と云っても私には意味不明である。 それに、今西氏自身の学説も(当然のことながら) “継はぎ” である。 そう思った上で氏の説を勉強すると、他の人が酷評する程に支離滅裂でもないような気がする。  以下要旨   ****************************************   ・【個々の個体は、最初から集まって種社会(単なる集合ではなく生態学的構造を持っている)     更にその上位(同意社会)を作っている。】   ・【個々の個体は、生存競争、適者生存、自然淘汰、によって自然に群れ(社会)を     形成していくのではない! 最初から社会を作っているのである!】    大方の読者は、この箇所に唐突感を感じるらしい。    しかしながら、「ユークリッドの原論における公理」みたいなものと考えれば好いのでは!    と私は思う。   ・【分からなかったら、自分の「棲み分け理論」を読め!】    と氏は呼号する。    氏は、膨大な文献、証拠集めだけではなく、かくの如く観察と仮説も提案している。    なお、「棲み分け理論」については、私は可児藤吉先生の全集を読んだ。    読んでいると、いつも涙がでてくる。   ・【大進化(例えばカンブリア紀)、大絶滅(例えば恐竜)、適応放散 定向進化説等は、    自分の学説で説明出来る!ダーウィンは至るところで矛盾だらけ!】   ・【「32億年前に原始的な生物が生まれ、やがて進化していって」というが、    例えばゾウリムシは未だに元気ではないか! 彼らは進化した結果なのか!!】   ・【「突然変異と自然淘汰によって進化が促進される」とダーウィン、ラマルクは云うが、    (化石による)実証が一つもないではないか!】 **************************************** 今西氏は、今日的風潮、     「自然科学はレベルの低いところで説明するのが良い。      つまり遺伝子レベルからなら可、種レベルからなら怪しい!」 がお嫌いのようである。  勿論どちらにしても下らない理論なら不可だろうが、  実験室での追跡、数値操作、それだけで自慢タラタラの論文発表は、確かに不愉快だ。 勿論、今西氏の   「変わる時が来たら個体も変わるし、遺伝子も変わる」式の主張は、  私には、その主張の雰囲気は感じとれるが、嫌な人は嫌いだろうな〜 とは思う。    ついでに。  今西氏はどうしてこんなに威張っていたのだろう?  岐阜大学の学長に就任する時、  「俺が岐阜大学に行くのは山登りするためだ!」 と云い放ったそうだが、  山登りしたいのなら自分の金と暇を使って登れ!!  税金を使うのなら、例えばアフリカに行って霊長類の保護に命を懸けろ!!  また周囲も、「流石は大物!!」と囃し立てたらしいから、何をか況んや!  胡麻を摺っておけばお零れに与れると思ったのだろう。  「昔は、氏は無給だった!」という弁護?があるようだが、それがどうしたの?  バカだなぁ!  そう云えば、戦前九州大学の某(江崎?)先生、  カゴに乗って台湾採集旅行をしたという話を聞いた。  山のてっぺんからてっぺんをカゴで駆け巡ったのだろうか?  伊能忠敬も多分カゴを利用しただろう。<――こちらは確かに偉い! 2 終わりに 雑文を書く。進化論と関係があるような、ないような・・ @ 似て非なる擬死?(ベッコウバチとクモ) 2020・08・03 北の丸公園で ツマアカベッコウバチ(?)がオニグモ(?)を運んでいた。       こういう光景は度々見かけるから、別に不思議ではないけれど、ふと思った。 ベッコウバチとクモとの闘いのシーンを目撃したことがないのである。 “壮絶な闘い”という文言が本などにあったような気がするが、 今、本やサイトを探してみても以下だけだ。    https://www.youtube.com/watch?v=zek5VxYw32I これには「勝敗は一瞬で決まった」とある。 昔の目撃例を思い出した。 2014・07・17、生田緑地の木桟道のベンチで食事をしていると、 クモ(イオウイロハシリグモ?)が木桟道を必死になって走ってきた。 そして、私の眼前で転がったのである。           擬死か? すると、追いかけてきたベッコウバチ(オオモンクロベッコウ?)が、 私のちょっと手前で躊躇し行きつ戻りつした。 クモはまた猛然とダッシュし反対側の草むらにダイブした。         再び逃げる 私がベンチから離れると、ハチは戻ってきてクモのいた場所をうろついた。 「確か、この辺に転がっていたのに?・・」         逃げた獲物を探すベッコウバチ 因みに、このクモはこの付近の草むらに沢山いる。           イオウイロハシリグモ? 雌      雄   この行動は果たして、通常の論文「擬死に関する信号の伝達機構云々」と関連するのだろうか? 私には、もっと生々しく感じられた。    ・怖い! 逃げろや逃げろ! <――クモ    ・オヤ 大きい奴がいる 奴の前で死んだフリをしよう 助かるかも知らん <――クモ    ・変な奴がいる 近づくと危険だな!<――ハチ    ・今だ! 逃げろ! ダッシュ! <――クモ    ・確か、この辺にいたんだがなぁ・・ ウロウロ <――ハチ このケースの場合は、「情報伝達物質の流れの解明云々」よりは上記の描写の方が合っていると思う。 言い換えると、      恐怖の刷り込みが発動されて、一目散に逃げだした。      途中人間を目撃して、紛い物の偽死行動をとった。(薄目を開けながら)      安全を確認して、再び一目散に逃げだした。 アゲハチョウの産卵行動の記事を先般紹介したが、 自然界での生き物の行動は、かくの如く変化自在であると思う。 A ネッシー 旧聞に属するが、 ネス湖の怪獣ネッシーは、老人連中の暇つぶしの悪戯ということで落ち着いた。 (その後騒がれなくなったから、世間もそれを受け入れたのだろう。) 当時は専門のセンセーにも、賛成派はいた。 ところで私は最初から、“あれはインチキ”と思っていた。 何故というに、 “あんな狭い湖に延々と棲み続けているのなら、沢山(何百頭、何千頭・・)いた筈だ。  それなら、死体は大きいんだからゴロゴロ見つかる筈だ。  ところが全く見つからないのだから、インチキに決まっている!“ それに対する私の友人の反論は、 “あの湖の湖底は複雑な構造になっているに違いない。死体は地下の水路を流れていって  海に消えていくのだ!“ 勿論これは、冗談に近い反論である。ネス湖の地下の構造なんぞ誰にも分かりはしない。 とは云っても、専門のセンセー方が(誰も知らないことに奇貨居くべしとして) ベラベラまくし立てたら、案外耳に馴染むのではなかろうか! かくて、“学説”も、“素人の白状”に如かず。 B ロッキートビバッタ ロッキートビバッタ(北米ロッキー山脈東側生息)の大発生は有名である。 特に1875年の大発生は、12兆5千億匹(日本の面積の3倍を埋め尽くす)とも云われ 史上最大の飛蝗であったが、 驚くべきことに、それから30年後ほぼ絶滅した。(地球からほぼ姿を消した。) 理由は不明である。 西部開拓で発生地(砂地&半草原)が荒らされたというのなら 個体数を減らせば好かったではないか! 1/10に! 1/100に! 渡りを止めて他のバッタ(例えば日本のトノサマバッタ)のように 地道に暮らせば好かったではないか! 何故、彼らはそうしなかったのだろう? 何故、絶滅の道を突っ走ったのだろう? どういうわけか、私はこの事象即ち「ロッキートビバッタの絶滅」を 「恐竜の絶滅」に結び付けてしまう。 このような事象を解明する(かも知れない)理論として 「カタストロフィー理論」なるものがあった。(今でもあるか?) 結局理解できなかったけれど、 それなりに読めば読む程、数学者の遊びになってしまうのを感じた。 経済学者なんぞが、しゃしゃり出てきて“解説”していたけれど、 本人がちっとも分かっていないから、全く無意味! 読者が騙され、著者が原稿料を稼いだだけなのであった。 結局私に分かったことは、   “生物界の壮大な体系(個体数、生息エリア、・・)に於いては、線形化や単振動、   及びそれらのチョコチョコした手直しによるモデルは全く無意味である。   さればとて、逆に複雑にしていくと、ただの遊びに堕していく。” ということである。 あれは、頭の好い人達の難解な遊びなのである。 ちっとも、恐竜の勉強にはならなかった。 ティータイム(その1) 「不思議なシマヘビの物語 (野川で出会った“お島”)」
ティータイム(その2) 「ミノムシ 《皇居外苑北の丸公園の蓑虫》」
ティータイム(その3) 「ゴイシシジミ讃歌」
ティータイム(その4) 「空飛ぶルビー、紅小灰蝶(ベニシジミ)」
ティータイム(その5) 「ヒメウラナミジャノメの半生(写真集)」
ティータイム(その6) 「蝶の占有行動と関連話題」
ティータイム(その7) 「ヒメアカタテハの占有行動」
ティータイム(その8) 「オオウラギンヒョウモン考」
ティータイム(その9) 「ヒメウラナミジャノメの謎」
ティータイム(その10) 「コムラサキ賛歌」
ティータイム(その11) 「散歩しながら動物行動学を学ぶ」
ティータイム(その12) 「”お島”ふたたび」
ティータイム(その13) 「オオウラギンヒョウモン考(再び)」
ティータイム(その14) 「謎の蝶 ヒメアカタテハ」
ティータイム(その15) 「我が隣人 ヒメアカタテハ」
ティータイム(その16) 「オオウラギンヒョウモン考(三たび)」
ティータイム(その17) 「姿を顕さない凡種、クロヒカゲ」
ティータイム(その18) 「微かに姿を顕したクロヒカゲ」
ティータイム(その19) 「不可解な普通種 ヒメジャノメ」
ティータイム(その20) 「散歩しながら動物行動学を学ぶ ― 蝶の知的生活―」
ティータイム(その21) 「オオルリシジミを勉強する」
ティータイム(その22) 「集結時期のヒメアカタテハを総括する」
ティータイム(その23) 「毒蛇列伝」
ティータイム(その24) 「東京ヘビ紀行(付記 お島追想)」
ティータイム(その25) 「ヒメアカタテハやクロヒカゲの占有行動は交尾の為ではない(序でに、蝶界への疑問)」
ティータイム(その26) 「ヒメアカタテハの越冬と発生回数」
ティータイム(その27) 「鳩山邦夫さんの『環境党宣言』を読む」
ティータイム(その28) 「蝶の山登り」
ティータイム(その29) 「蝶の交尾を考える」
ティータイム(その30) 「今年(2019年)のヒメアカタテハ」
ティータイム(その31) 「今年(2019年)のクロヒカゲ」
ティータイム(その32) 「蝶、稀種と凡種と台風と」
ティータイム(その33) 「ルリタテハとクロヒカゲ」
ティータイム(その34) 「ヒメアカタテハ、台風で分かったこと」
ティータイム(その35) 「「蝶道」を勉強する」
ティータイム(その36) 「「蝶道」を勉強する 続き」
ティータイム(その37) 「ミツバチを勉強する」
ティータイム(その38) 「「蝶道」を勉強する  続き其の2」
ティータイム(その39) 「里山の蝶」
ティータイム(その40) 「岩手の蝶 ≒ 里山の蝶か?」
ティータイム(その42) 「今年(2020年)の報告」
ティータイム(その43) 「徒然なるままに 人物論(寺田寅彦、ロザリンド・フランクリン、木村資生、太田朋子)」

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