24`06/27(木) -20:00- 先日、以前TV放送されて録画だけしてあった、ハリウッド実写版「北斗の拳」をついに観ちゃいました(^^; 原作は、週刊少年ジャンプ黄金期の傑作のひとつで、核戦争後の世界を舞台に、一子相伝の暗殺拳北斗神拳の伝承者ケンシロウの活躍を描いたバイオレンスアクション漫画。 TVアニメだけで無く、何度かアニメ化もされ、ゲーム化もされ、その後時系列的には北斗の拳以前に当たりますが、武論尊は監修として、別の原作者の下原哲夫の作画で続編「蒼天の拳」も連載された、未だ人気の作品です。 そのハリウッド実写版……誰もが失敗すると判った上で制作される、誰得マルチメディア作品です(爆) ただ、原作サイドは乗り気だったようで、かなり協力的みたいですね。 まぁ、こちらとしては、端から面白い訳が無い、とハードルを下げて観られるので、そこまで心配はしていませんでした(^^; あぁ、もちろん、原作漫画を彷彿とさせるような、大傑作を期待して観ては絶対にいけません。 無理なんで。不可能なんで。 最初から、きっと馬鹿映画なんだろうな、と思って観るのが正解です(^Д^; 果たして、その考えは正しかったです。 これ、完全に良くあるハリウッドのB級アクション映画です。 冒頭、だらだらとクレジットだけが延々続き、最初に映る荒廃した核戦争後の世界はチープなミニチュア(-ω-) 北斗神拳前伝承者、つまりはケンシロウの義父であるリュウケンの下に南斗聖拳の使い手であるシン、原作でもケンシロウ最初のライバルですが、何故かその南斗聖拳のシンが訪れて、何某かの理由でリュウケンを殺すんですが、いきなり銃殺w せめて、南斗聖拳で殺せや(^Д^; もろ外人顔の主人公の名前もケンと改名されずケンシロウのままだし(ならば、せめてアジア系の俳優を使えなかったのか(-ω-))、胸の七つの傷もチープだし、敢えて原作再現として入れた北斗百裂拳もギャグとしか思えず、バットは黒人にされているのがハリウッド的。 その上で、妹扱いのリンは黒人じゃ無いから、血は繋がっていない兄妹?なら、兄妹にする必要ある? なのに、声優陣はTVアニメ版に寄せたのか、ちゃんとケンシロウは神谷明だったりして、それがさらなるミスマッチを生む。 しかし、である。 これ面白いよ、ハリウッドの良くあるB級アクション映画としては。 あ、もちろん、B級映画の見方を知らないと駄目だけど(^^; 普通に考えたら、これどこに予算掛けてんねん。 廃墟とかもう少し何とか出来たやろ。 日本版声優に予算ほとんど突っ込んだ低予算映画かよヽ(`Д´)ノ と突っ込まずにはいられないほど、滅茶苦茶な出来、内容ですからね。 ただ、誰だか知らないけど、主演の俳優さんはしっかり鍛え上げられた体をしていて、股割りのシーンなんかジャン=クロード・ヴァン・ダムばり。 ヴァン・ダムとかドルフ・ラングレン辺りのアクション俳優が、有名になった事で無名時代の主演映画が後から輸入された作品、くらいの面白さはあります(^∀^; 充分、B級アクション映画としてなら、楽しめる仕上がりでした。 少なくとも、全方位どこからどう見ても面白いとは言えない次元の実写版「デビルマン(▲)」とは訳が違います。 ちゃんと嗜み方さえ熟知していれば面白い、そんなB級アクション映画です。 今回、MXで地上波初放送と銘打っていたから録画したんですが、その為比較的新しい映画なのかと勘違いしちゃいました。 ユリアが鷲尾いさ子で、しかも若っ!と驚いたので、番組情報確認したら1995年の映画だった(^^; そうか……およそ30年前か……。 もし20代の頃この映画を観ていたら、私は受け入れられ無かったかも。 今でこそ、たくさんの映画を観て、その中にはB級映画もあって、B級映画なりの楽しみ方も判るけど、若かりし頃の私には、ただただ出来の悪いつまらない映画に思えちゃったかも知れませんね。 私にとっては、当時では無く今観たのが、良い縁だったような気がします。 と言う事で、普通に観たらとんでもない映画なので、万人におすすめなんて絶対に出来ません。 その意味では、2点の映画。 ただ、嗜み方を判っていると、これはこれで味があって、笑えるくらい面白い(^Д^; その意味では、4点付けたって良い。 振り幅があるので、一応足して2で割って平均点。 端から、これはネタとして楽しもう、あくまでB級映画なんだ。 そう言う割切りが出来る人なら、一度観てみるのはありだと思いますよ。 ……しかし、これだけのメジャータイトルでありながら、約30年地上波に掛からなかったなんて、ある意味凄いな(^^;
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