「ipad」のビジネスモデルについて
デスクトップ・パソコンとノートパソコンとの違いは、実使用上で非常に大きかったです。
理由は、短い充電時間のモバイル性でなかったのは皮肉です。
ただ、省スペース性という日本のオフィス状態にあった事は非常に大きいでした。
機能の向上は、より拍車をかけましたが個人ユーザー以外は新規性よりも継続性を優先しました。
つまり、デスクトップ用のソフトがそのまま使用出来る環境という事です。
同時に、オフィス内のイントラネットの普及から、あるレベルの職種以上の1台持ちが普及しました。
その中で、データ制作やマクロ等の制作をする人は少数です。
基本は、電子メール・回覧データ・電子決済等の閲覧関係です。
例外は、電子メールでの返事でしょう。
オフィスや各部署での、パソコンは普及しましたが用途は、殆どが閲覧モードであり、マウスまたはポインタ操作でした。
ポインタ操作は、ノートパソコンで統一されずに発展しました。
何故かは、ここでは置いておくとしてノートパソコンでもマウスを接続する事が標準となりました。
これでは、携帯性や省スペース性ではマイナスですが、操作の統一性は保たれます。
また、ビジネスでパソコンを使用した中の一部の人が、個人ユースで購入することとなりました。
新規購入者は、パワーユーザーではありません。
操作はシンプルで、パソコンの種類によらず標準化されている事が望まれます。
多機能にふくれ上がったソフトより、シンプルで直感的に使用出来るソフトが好まれます。
正確には、ソフトが多機能であっても実際はその部分は使われません。
その状況を把握しますと、ウインドウズ・ベースのパソコンはオーバースペックと思えます。
それが何故に標準になっているかは、大きな疑問ですがソフトあってのハードという分野ゆえ成り立っていると思います。
しからば、この寡占状態を脱するビジネスモデルはあるかと考える所・人が有るはずです。
ひとつの考え方は、ソフトのデータと操作レベルでの高い互換性が存在して、同時にハードの軽いスペックのパソコンです。
この方向で提案しているのが、グーグルの新OSです。
インターネット上に、アプリケーション・プログラムとデータを置いてローカルからアクセスして利用するシステムです。
クラウド・システムと呼ばれる物です。
必要なものは、インターネットに接続して上記ソフトとデータを使用可能な軽いハードのパソコンとインターネットです。
もう一つの考え方は、互換性ではなく全く新しいシステムの構築です。
ただし、その操作性は直感的でかつシンプルで、互換性の有無に関係ない必要があります。
同時に機能としては、軽いソフト(アプリ)の積み重ねで個人個人が、簡単に自分好みに作る事が可能なシステムです。
そのソフト(アプリ)を購入して追加出来るシステムが一体となって標準で構築されている必要があります。
そして、軽いソフト(アプリ)の実現の為にはひとつの方法として、クラウド・システムを利用します。
結果として、非常に小型のハードになります。
当然ながら、キーボードやポイント機器は標準では不要なシステムです。
それは、タッチパネル・システムです。
これを実現したのが、「ipad」です。
タッチパネルだけとも言える小型のハード+マニュアルがない簡単な操作性+ストアから無料・有料のアプリを簡単に購入できる「itune store」の3つが最初から一体になっているビジネスモデルのシステムです。
新しいビジネスモデルは、全く異なるモデルゆえに、棲み分けが可能なものです。
そして、それは急激な普及を妨げません。
(2011/05/05)