東京1極集中の先にあるもの
韓国のソウルは、国の人口が25%集中していると言われています。
日本も負けておれないのか、東京への一極集中が進んでいる様に見えます。
地方は、分極化を訴えて首都機能の分散化が話題になりますが、話題以上に進む気配は見えません。
何故、東京の一極集中が問題にならないのか、あるいはむしろ好ましいのかはまともに議論にもならないように見えます。
個別論では、集中のメリット・デメリットは提示されます。
そこから良いとこ取り又はより低リスクの方針を導き出す事は、しない
・・現代風に言えば「先延ばし」にしています。
そこには、東京への理由なき流れと、地方の利益を求めた分散論があると見ます。
そして、東京の災害リスクは実は現実には感じていないのだろうと思えます。
集中には合理化というメリットがありました。
情報化が進んだ今もまだ残っています。
同時に集中は、機能の集中破壊リスクがあります。
今、東京が機能しなくなった時に何が起きるのか?。
機能が弱くなるものは何か?。
機能には影響しないものは何か?。
全く機能しない事は何か?。
そして、機能しないものと弱まるものの中に、日本のライフラインとも言える必要不可欠な機能はないのかが不明なままです。
いや、個人的には無い筈はないと思っています。
日本には伝統的に人間が直接会うという習慣があります。
「わざわざおこし戴きありがとうございます。」
それが、誠意という名の行為として扱われてきました。
非合理的な習慣ですがそれが風土でしょう。
逆に訪問者に対して、より高い責任者が会う事も同様にあつかわれます。
時代は変わり、情報時代です。
通信手段やネット利用の色々な事が可能になっています。
既にそれらを利用している所は多数です。
地理的距離の制約はかなりの部分で少なくなっています。
郵政民営化に関しては、全国一律サービスについては極端な面が取り上げられ過ぎた様に思います。
全く同じかどうかよりもサービスの有無のほうがより重要と思います。
ゼロと1の差は、1と2の差よりも極めて大きな事が現実です。
単なる数字的な問題ではありません。
一極集中のデメリット低減に必要な、交通・通信・運送等の広くかつ長い視野が不足していた事が痛感されます。
単に金銭・地方有力政治家等の存在ばかり目立つ事でマイナス面が強調され過ぎたと言えます。
マイナス面は個々に異なりますので全体論としてはふさわしくないです。
時代と状況の変化でメリットは変わる事に絶えず注意が必要です。
企業等はグローバル化の時代です。
国内の分散を越えて世界を見据えての分散を考えているでしょう。
ただし、日本政府機関は原則はグローバルではありませんから、国内分散と言うことになりますが、ほとんど見えて来ない所にリスクを感じます。