リンゴ酢はリンゴ果汁に酵母を添加してアルコールはつ酵させこれに酢酸菌を添加して酢酸発酵したものです。酢酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸などの有機酸にはつ酵生成物としてアミノ酸、ミネラルを豊富に含んでいます。有機酸やアミノ酸、ミネラル成分のカリウムなどの生理作用が有効です。リンゴ酸に含まれる酵素にはとくにタンパク質の消化をよくするものが多く含まれています。食べた炭水化物や脂肪は体内に吸収されてブドウ糖に変わり、クエン酸回路と呼ばれるエネルギーを発生する回路で燃焼します。運動をするとクエン酸回路の代謝がエネルギー発生に追いつかなくなり、ブドウ糖から疲労物質である乳酸が筋肉内につくられ蓄積し、筋肉疲労、肩こり、筋肉痛があらわれます。酢の中のクエン酸やリンゴ酸などの有機酸がクエン酸回路にとりこまれ、乳酸の生成を抑えるので、酢をとっていると疲れにくく、活動的になります。食欲のない夏には酢の物をとると食欲がわいてくることがありますが、これは酢の香りで大脳の食欲中枢を刺激するためにおこります。唾液、胃液などの分泌も促します。料理に酢を加えると食塩の使用量を減らすことができます。食塩をひかえなければいけない高血圧の人にはよいでしょう。また、酢には強力な殺菌作用があります。食中毒菌のサルモネラ菌、ブドウ球菌などは酢をつけると30分以内に死滅します。しめさば、魚貝類のマリネなど生ものの食中毒防止に酢はとても有効です。
リンゴ酢はアメリカでは非常によく知られた自然食療法で健康食品として日常の食生活の中で用いられています。
効用・効果
酢酸、リンゴ酢、クエン酸などの有機酸は炭水化物がグリコーゲンになって筋肉内でエネルギーとして利用された後の老廃物の乳酸やピルビン酸が蓄積されるのを抑制するので、疲労回復、気力の回復、肩こり、肝臓病などに有効。
カリウムが多く含まれるので血圧を低下させるのに有用。